▲ガードを完全に下げて相手に向かっていく菊野(右)。この写真は打撃のスパーリング中の一枚
5月23日(月)東京・赤坂にあるALLIANCE-SQUAREにて、同ジム所属の菊野克紀が公開練習を行った。菊野は5月29日(日)さいたまスーパーアリーナで開催されるFIGHT FOR JAPAN『DREAM JAPAN GP〜2011 バンタム級日本トーナメント〜』(バンタム級は61kg以下)のライト級(70kg以下)ワンマッチで中村大介(U-FILE CAMP)と対戦する。
この日は3分2Rのスパーリングを披露した菊野。最初のラウンドはオープンフィンガーグローブを着用した通常のMMA(総合格闘技ルール)スパーリングを行い、次のラウンドでは相手にパンチを打たせて、それをディフェンスするという動きを限定したスパーリングを公開。するとここで菊野は今までにない動きを見せた。
菊野は完全に両手をだらりと下げて、相手の真正面に立ったまま、相手がパンチを打とうとすると、パンチに向かっていくように前進。相手のパンチが出る前に、相手に密着し、パンチを出させなくしてしまったのだ。その後、相手との距離によっては、相手のパンチを手で受け流すような動きがあったものの、菊野はそうした必要最低限の動きを加えるだけで、ほぼノーガードで相手に密着するという動きのみで、相手のパンチを封じ込み続けた。公開練習後、菊野がこの新しい動きについて説明した。
「あのスパーリングは相手に攻撃をさせて、相手の間合いに入ることで、相手の攻撃を防ぐ、かわす、自分の攻撃を合わせる練習です。ガードをしたり、自分が下がるのではなく、中に入る。それもただ相手との間合いを詰めるということではありません。相手の中に入ることで、相手が何も出来ないよう、相手を無力化させるのです。この練習は最近、取り入れたものです。三戦立ち(さんちんだち、空手における立ち方の一つ)のことが少しずつ分かってきて、自分の動きに取り入れられるようになり、今日のスパーリングのような動きが出せるようになりました」
両手のガードを完全に下げて、相手の真正面に立つことは、相手のパンチをもらう危険性が高いように感じられるが、決してそうではないという菊野。菊野はこの新武術スタイルとも言える自らの戦い方について、以下のように語った。
「僕は相手に何もさせずに一撃で倒すということを理想に、ずっとやってきました。その過程で、今の形にたどり着きました。なるべくしてなったと思うし、僕は自然に動いているだけです。命をかけた戦いにおいて、相手の攻撃を下がって防ぐというスポーツ的な発想ではいけない。先手必勝で勇気を持って前に出ていくことで、それを防ぐ。僕は相手が攻撃を当てる前に中に入って間合いを詰めている。
この動きが出来るようになってから、スパーリングが面白くなりました。相手が何も出来ない、動けないという状況が多々あるので。相手の中に入ることで相手をコントロールすれば、相手を思い通りに出来る。まだまだ僕は未熟なので相手のパンチをもらってしまうこともありますが、今の僕はそういうレベルになりつつあるし、もっともっと研ぎ澄ませていきたい」
また菊野は青木真也や北岡悟らとの寝技の練習にも参加し、自らが理想とする武術的な動きとは違う、競技として総合格闘技に勝つために必要なスキルも身につけてきた。
「青木選手や北岡選手と寝技の練習をするのは、僕が競技の中で勝つために必要なことを学ぶためです。負けないための練習です。彼らは寝技が本当にすごくて、最初は衝撃を受けました。はっきりいって今までとは別次元の寝技の強さです。寝技がトップレベルの選手には歯が立ちません。
でも逆に彼らと練習をして、僕が今やっていることは正しいと思いました。もし彼らのような選手と試合をした時、今流行のMMAをやって、一瞬でも寝技に持ち込まれたら僕は負ける。打投極を少しでも回転させてはいけない。僕は“打”の部分だけで倒して勝つということです。そしてそれが海外のギルバート・メレンデスやフランク・エドガーに勝つためにも必要なものだと思います」
前回の帯谷信弘戦から約7カ月と試合間隔は空いているが、「この7カ月でやってきたことを早く実戦で出したい。試合をすれば自分の空手がどの位置にあるのか、そしてどうすればいいのか分かると思います。今は毎日が凄く楽しいですし、この練習を続けていれば世界一になれると確信しています」と、久しぶりの試合が楽しみだという菊野。
「今までもそんなに相手のことを研究したことはありません。そもそも相手を研究して、相手に合わせようとしている時点で、相手に先手を取られている。多少は相手に合わせてどうしようかは考えますけど、あくまで自分を高めることが大事。僕は自分が理想としていることをやるだけです」と、対戦相手の中村大介のことよりも自分のスタイルを貫くことが第一だと言い切る。その言葉通り、菊野は新武術スタイルで中村を一撃KOするか?
FEG/リアルエンターテインメント
FIGHT FOR JAPAN
「DREAM JAPAN GP〜2011 バンタム級日本トーナメント」
2011年5月29日(日)さいたまスーパーアリーナ
開場15:00 開始16:00
<全対戦カード>
▼第11試合 バンタム級日本トーナメント準決勝 第2試合
今成正和vs藤原敬典(第3試合)の勝者
vs
大沢ケンジvs大塚隆史(第4試合)の勝者
▼第10試合 バンタム級日本トーナメント準決勝 第1試合
前田吉朗vs所英男(第2試合)の勝者
vs
ダレン・ウエノヤマvs山本篤(第1試合)の勝者
▼第9試合 ライト級ワンマッチ
青木真也(パラエストラ東京/Evolve MMA)
vs
リッチ・クレメンティ(アメリカ/Team Voodoo)
▼第8試合 ライト級ワンマッチ
菊野克紀(ALLIANCE-SQUARE/DEEPライト級王者)
vs
中村大介(U-FILE CAMP)
▼第7試合 フェザー級ワンマッチ
宇野 薫(UCS/元・修斗世界ウェルター級王者)
vs
西浦“ウィッキー”聡生(STGY/2006年修斗ライト級新人王)
▼第6試合 フェザー級ワンマッチ
リオン武(シューティングジム横浜/元・修斗世界ライト級王者)
vs
松本晃市郎(今田道場/DEEPフェザー級王者)
▼第5試合 フェザー級ワンマッチ
石田光洋(T-BLOOD/元・修斗環太平洋ウェルター級王者)
vs
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/ヘルボーイ・ハンセンMMA/元DREAMライト級王者)
▼第4試合 バンタム級日本トーナメント1回戦 第4試合
大沢ケンジ(和術慧舟會HEARTS)
vs
大塚隆史(AACC/元DEEPフェザー級王者)
▼第3試合 バンタム級日本トーナメント1回戦 第3試合
今成正和(Team Roken/DEEPバンタム級王者)
vs
藤原敬典(秋本道場Jungle Junction/チームZST/ZSTバンタム級王者)
▼第2試合 バンタム級日本トーナメント1回戦 第2試合
前田吉朗(パンクラス稲垣組/元パンクラスフェザー級キング・オブ・パンクラシスト)
vs
所 英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
▼第1試合 バンタム級日本トーナメント1回戦 第1試合
ダレン・ウエノヤマ(アメリカ/ハウフグレイシー柔術アカデミー/FILA Grappling世界選手権62kg級優勝)
vs
山本 篤(KRAZY BEE/2004年パンクラス・ネオブラッドトーナメント・フェザー級優勝)
<チケット料金>
VIP席100,000円 RRS席22,000円 スタンドS席10,000円 スタンドA席5,000円
<チケット販売所>
DREAM webサイト=http://www.dreamofficial.com/
DREAM携帯サイト=iモード Yahoo!ケータイ EZweb
イープラス=http://eplus.jp/battle/ ※パソコン&携帯
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード:594-790)
ローソンチケット=TEL:0570-084-003(Lコード:38170)
CNプレイガイド=TEL:0570-08-9999
レッスル池袋店=TEL:03-3989-0056 http://www.wrestle.jp/
書泉ブックマート=TEL:03-3294-0011 http://www.shosen.co.jp/
フィットネスショップ格闘技=TEL:03-3265-4646 http://www.fs-kakuto.com/
チケット&トラベルT-1=TEL:03-5275-2778 http://www.t-1.jp/tk/
後楽園ホール=TEL:03-5800-9999 http://www.tokyo-dome.co.jp/hall/
さいたまスーパーアリーナ=TEL:048-600-3037 http://www.saitama-arena.co.jp/
公武堂=TEL:052-241-2511 http://www.koubudo.co.jp/
バトルロイヤル=TEL:03-3556-3223 http://www.battleroyal.jp/
新日本プロモーション=http://www.shinnichi-pro.co.jp/
<お問い合わせ>
DREAM事務局=TEL:03−5775−5065
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