ニュージャパンキックボクシング連盟
「ROAD TO REAL KING 14」
2009年11月28日(土)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼ダブルメインイベント(第11試合) 60kg契約 3分5R
○赤十字竜(キング/NJKFスーパーフェザー級王者)
判定3−0 ※50−49、50−49、50−48
●木村天鮮(レグルス池袋/J-NETWORKスーパーフェザー級王者)
日本赤十字社からの抗議を受け、2005年のデビュー以来使用していた「赤十字竜(あかじゅうじ・りょう)」のリングネームを変更せねばならなくなったことにより、今回が赤十字の名で闘うラストマッチ。
対するはJ-NETWORKの同級チャンピオンであり、10月4日に初防衛に成功したばかりの“キムタカ”こと木村。身長では木村が8cm上回り、キャリアも赤十字11戦(8勝3KO2敗1分)を大きく上回る30戦(17勝12KO12敗1分)の経験を持つ。
1R、サウスポーの木村は待ちの姿勢でムエタイスタイルに構え、赤十字が入ってくるところ全ての攻撃に左ハイキック&ハイミドル(通常のミドルよりも高め)を合わせていく。赤十字はかろうじてガードしつつ、ボディストレート、左ロー、右ハイと一発一発が重い攻撃を入れていった。
2R、赤十字がボディストレートからテンカオ、そして組みヒザと攻勢に出る。圧力をかけていってパンチで突っ込むと、木村も入り際にヒジを合わせてくる。赤十字はヒジを警戒しつつも左フックをヒットさせ、一気にパンチで詰めていくと木村が左ハイキックで応戦。
3R、蹴りからパンチで赤十字が押していく。木村も入り際に合わせてのパンチとヒジ。赤十字はヒジを気にして接近戦になるとすぐに組んでしまう。離れると赤十字がパンチで追い掛け回す展開になるも、両者クリンチが多い。
4R、徹底して待ちの姿勢を貫いてきた木村だが、このラウンドはポイントを取りに来たかヒジ、ヒザ、左ミドルなどを当てては組み付く。赤十字が入ってきても組み付かれてパンチに繋げない。
ならばと赤十字は連打で前へ出て、バックブローからパンチの連打! しかし、木村のヒジを警戒して赤十字も組んでしまうため、どうにも攻めきれない展開が続く。
5R、木村が左ミドルからの左ストレートをクリーンヒットさせると、すぐに赤十字が右ストレートで木村を仰け反らせる! さらに右ストレートで追いかける赤十字。木村は左ミドルかパンチを当ててすぐに組み付き、ホールドして赤十字に攻撃の機会を与えない。今ひとつ噛み合わない一戦は、赤十字が僅差の勝利を飾り、2009年を無敗で締め括った。
▼ダブルメインイベント(第10試合) スーパーウェルター級 3分3R ※ヒジなしルール
○健太(E.S.G/NJKFウェルター級王者)
判定3−0 ※30−27、30−26、30−26
●大野 崇(UNIT-K/ISKAオリエンタル世界ミドル級王者)
当初は長島☆自演乙☆雄一郎とのリベンジマッチに健太が臨む予定だったが、10月の『K-1 WORLD MAX』で長島がKO負けを喫したために欠場。急遽、同じくMAXに出場していた大野が出場することになった。健太はこれまでサウスポーの相手に対して2敗1分。苦手なサウスポーを克服できるか?
試合開始前には長島がリングに上がり、欠場のお詫びをファンに告げた。
1R、健太は蹴りを中心に試合を組み立てる。ハイ、ミドル、ローと蹴りを出して機を見てパンチ。大野は左ミドルと左ストレートを繰り出していくが、やや健太の勢いに押され気味。下がる大野をコーナーへ詰めていった健太が右ハイキック! ラウンド終盤には大野が健太のパンチに合わせて左のヒザを頭部へ放っていく。
2R、蹴り中心だった1Rとは変わって、今度はパンチを顔面・ボディに打ち分けていく健太。コンビネーションの終わりにはロー、ヒザを入れて前へ出る。大野はコーナーやロープに詰められる場面が多く、健太が攻めている印象。
大野は左ハイ、顔面へのヒザ蹴りをカウンターで狙っていくが、健太の勢いは止められずパンチで詰められる。
3R、やはり健太がパンチで圧力をかけて前へ出る。健太が打ち合いに行き、大野も打ち合おうとしたところで健太の右フックが炸裂! ダウンを奪う。
健太はボディから顔面へパンチを上下に打ち分け、右ストレートの連打で大野をコーナーへ運んでいく! しかし、大野も左ハイで逆転を狙い、ハイに気をとられている健太に左ローを効かせた。やや前に出る勢いは衰えた健太だが、ボディと顔面を叩き続けて大野を追い込み、文句なしの判定勝ちで勝ち名乗りを受けた。
敗れた大野はマイクを持ち、「ここで発表したいことがあります。今日をもちまして現役を引退させていただきます」と突然の引退発表! 言い終わると大野は号泣、会場からは大野コールが沸き起こった。最後の相手を務めた健太は「試合後、大野さんから直接、若い選手が頑張ってくれと言ってもらいました。その言葉を引き継いで頑張っていきたいと思います」と大野のメッセージに応えた。
大野は正道会館で空手を始め、1998年10月28日にK-1でプロデビュー。2000年にはISKAオリエンタルルール世界ミドル級王座を獲得、2002年2月11日の『K-1 WORLD MAX日本代表決定トーナメント』ではベスト4に進出している。その後はシュートボクシングを主戦場にし、2008年6月15日には総合格闘技にも挑戦した。これまで伊藤隆、小比類巻貴之、アルバート・クラウス、アンディ・サワー、緒形健一らそうそうたる面子と拳を合わせてきたキャリア10年以上のベテラン選手が、リングを去ることになった。
また、健太は「まだスッキリしない試合しか出来なくて苦しんでいますが、来てくれたみんなが大興奮する試合が出来るようにこれからも頑張っていきます」とアピールした。
▼セミファイナル(第9試合) 54kg契約 3分5R
○デェダムロン・KBA(タイ/元ルンピニースタジアム認定ミニフライ級&ライトフライ級王者)
TKO 2R2分44秒 ※左ヒジによるカットでレフェリーストップ
●幸二郎(OGUNI/NJKFバンタム級2位)
▼第8試合 59kg契約 3分5R
△岩井伸洋(OGUNI/NJKFフェザー級2位)
ドロー 判定0−1 ※48−49、49−49、49−49
△清川祐弥(新宿レフティ/J-NETWORKフェザー級2位)
▼第7試合 72kg契約 3分5R
○太陽照明(インスパイヤード・モーション/NJKFスーパーウェルター級2位)
KO 3R1分57秒 ※右ローキック
●廣虎(ワイルドシーサー沖縄/MA日本キックボクシング連盟)
▼第6試合 62kg契約 3分5R
○一輝(OGUNI/NJKFライト級3位)
判定3−0 ※三者とも49−48
●梶田義人(武勇会/MA日本ライト級3位)
▼第5試合 ヘビー級 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○篤志(ブリザード/NJKFヘビー級3位)
KO 1R2分48秒 ※3ノックダウン
●高山博光(DANGER/MA日本ヘビー級6位)
▼第4試合 ウェルター級 3分5R
○高橋誠治(町田金子/同級8位)
TKO 2R2分18秒 ※右ヒジによるカットでレフェリーストップ
●大和侑也(大和/同級5位)
▼第3試合 56kg契約 3分5R
○梅野源治(PHOENIX)
TKO 2R1分36秒 ※右ヒジによるカットでレフェリーストップ
●新人(E.S.G/NJKFスーパーバンタム級5位)
▼第2試合 ライト級 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○宮越慶二郎(拳粋会/同級11位)
判定3−0 ※30−26、30−26、30−25
●浅瀬石真司(町田金子/同級12位)
▼第1試合 ライト級 アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○竜宜(誠至会/同級14位)
判定3−0 ※30−25、30−24、30−24
●健司(インスパイヤード・モーション/同級13位)
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