DEEP事務局
「ファイティングロードPresents DEEP 47 IMPACT」
2010年4月17日(土)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:00
▼メインイベント(第12試合) ライトヘビー級王座決定トーナメント決勝戦 5分2R
○中西良行(TeamMAD)
判定5-0
●野地竜太(TEAM GARO)
※中西が初代DEEPライトヘビー級王座に就く。DREAMライトヘビー級GPの出場権を獲得。
初代ライトヘビー級王者を決める戦いは、準決勝でムプンボとの接戦を制した中西VS空手家・野地という顔合わせとなった。
1R、サウスポーの中西に対して、野地は右のインローと前蹴りを蹴る。中西はガードを上げて野地に組み付くと、持ち上げるようにテイクダウン。すぐにマウントポジションを奪った中西は、野地のバックに回りこむ。何とか立ち上がろうとする野地だったが、中西はしっかりと野地に組み付いて野地をマットに寝かせる。
サイドポジションからこつこつとパウンドを落とす中西。しかし野地もブリッジを効かせて、ここから脱出する。
試合がスタンドに戻るとインローを蹴っていく野地。中西はそれをカットして右フック。野地も飛びヒザけりを狙うが、中西は右フックと左ストレートを当てて前に出て行く。そして野地に組み付くと中西が豪快なテイクダウン。しっかりと中西が野地を押さえ込みながらパウンド、終了直前には立ち際のヒザ蹴りを打つ。
2R、野地が左フックから右ハイキック、そして右の三日月蹴り! しかし中西はそれをもらいながらも両足タックルで野地をテイクダウンする。そして中西がマウント、バックマウントからパウンド!
野地が腕を伸ばしたところで中西が腕十字を仕掛ける! 野地もすぐにこれに反応し、立ち上がろうとするが、中西はタックルで野地を寝かせて、試合をスタンドに戻させない。
そして中西は再びバックマウントを取ると、野地の側頭部に鉄槌とパウンド! マウントポジションからサイドに出て野地の顔面とボディにヒザ蹴りを落とす。セコンドの長南亮から「極めろ!」という指示が飛ぶ中、V1アームロックを狙った中西。
これを極めることはできなかったが、中西が5−0で文句なしの判定勝利。中西が初代ライトヘビー級王者、DREAMライトヘビー級GPの出場権を獲得した。
▼セミファイナル(第11試合) バンタム級 5分3R
○今成正和(Team-ROKEN/初代DEEPバンタム級王者)
一本 3R27秒 ※腕ひしぎ十字固め
●寺田 功(ALLIANCE)
今年2月の後楽園大会で佐伯代表も大きな期待を寄せていた中村“アイアン”浩士をKOで下す番狂わせを起こしている寺田。この勝利が評価され、今大会ではノンタイトル戦ながら王者・今成に挑む一戦が組まれた。
1R、いきなり飛び掛るようにして前に出て行った今成。そのままグラウンドで上になると、ガッチリと寺田を押さえ込む。ここから今成はこつこつと寺田の顔面に鉄槌と掌底を打っていく。この今成の掌底がガツン!ガツン!と寺田の顔面を捉える。
そしてここから今成がマウントポジションに移ってパウンドを連打! 今成は寺田の動きに合わせてバック、ハーフガードと上のポジションをキープして、今成が珍しくグラウンド&パウンドで攻め込む。
そして残り30秒を切ったところで今成がサッカーボールキックとハイキックを連打。最後は今成が引き込んでグラウンドに持ち込んだところでラウンド終了となった。
2R、サウスポーの今成に右ミドルと左フックで襲い掛かる寺田。今成は寝技に引き込むが、寺田はそれに付き合わない。
ブレイク後、寺田が右のテンカオで前に出て行くと、ラバーガードで引き込む今成。今成はオモプラッタを狙いつつ、寺田の側頭部にパンチを入れる。ブレイク後、同じように寺田が打撃で前に出て、それに合わせて引き込む今成。ここでもブレイクとなり、試合は打撃で攻める寺田、引き込む今成という展開が続く。
今成の寝技を警戒しつつ、パンチを落とす寺田。今成が蹴り上げを当てる。しかしスタンドで今成の引き込みに合わせて、寺田が右ハイキック!
寺田の右ヒザが今成の顔をかすめる。そのまま一気にパンチで飛び込む寺田だが、今成は必死にガードポジションを取る。
3R、引き込んだ今成がすぐに下から蹴り上げ! そのまま三角絞めとオモプラッタを仕掛けて最後は腕十字! これで寺田がタップし、今成が前回の『DEEP
CAGE IMPACT』に続く一本勝ちを収めた。
▼第10試合 ウェルター級 5分3R
△門馬秀貴(BrightnessMONMA DOJO)
ドロー 判定1-0
△上山龍紀(U-FILE CAMP/初代DEEPミドル級王者)
昨年11月のDEEP&CMA感謝祭でキム・ドンヒョン(※UFCで活躍するドンヒョンとは別人)に勝利している門馬。対する上山は2年のブランクを経て、昨年DEEPで復帰を果たした。ベテランファイターによる生き残りをかけたウェルター級戦となった。
1R、サウスポーの上山が左ミドルとインロー。門馬もインローを返す。足を使って動きながらアウトローを蹴っていく上山。門馬も右ハイキックから右ストレートを打つ。
ジャブのフェイントからインローの門馬に、すぐに左ミドルを蹴り返す上山。上山は門馬をコーナーまで下がらせて、左ミドルから左ストレートを打つ。
門馬はそれを受けて右ストレート、左フックから右ストレート。門馬はジャブを多用。上山はアウトローを門馬の前足に集める。左アッパーから右ストレートの門馬。上山も前に出てアウトロー、左ミドル。ほぼキックボクシングの攻防のみのラウンドとなった。
2R、ここも互いにローを蹴り合う両者。上山が門馬の周りをぐるぐると回りローを蹴り、門馬がそこにパンチを狙うという展開が続く。
上山をロープにつめて右ストレートと左フックを放つ門馬。しかし上山はペースを崩すことなくローを蹴り続ける。ここで門馬が右のスーパーマンパンチ! ここから一気に前に出て上山に組み付くが、どちらもテイクダウンすることなく、ブレイクとなる。
ジャブとアウトローを蹴る上山。そこから顔面への右フックにつなげる。しかし両者共に手数が少ないことから、レフェリーが両者に注意を与える。
残り1分、上山がタックルからテイクダウンを狙うが、門馬はそれを切ってスタンドへ。上山がパンチとロー、門馬がそれを受けてパンチという攻防になる。
3R、門馬のインローにパンチを合わせる上山。ここから上山は片足タックルからしつこく組み付いてテイクダウンを狙い、門馬が自ら引き込むようにガードポジションで下になる。ラバーガードから三角絞めを狙っていく門馬。上山は立ち上がってイノキ・アリ状態からロー、インサイドガードに入って門馬を押さえ込む。
門馬も下から蹴り上げを狙うが、ブレイクとなる。再開後、門馬は右ストレートから左アッパー、そして右ストレート! 上山が組み付いてテイクダウンを門馬が狙うが攻防は変わらない。右ハイキック、右ストレート、右ヒザ蹴りで前に出る門馬。上山もそれに対して左ストレートから右フック。上山がタックルでテイクダウンを狙い、門馬がそれを切ろうとしたところで試合終了となった。
判定はジャッジ1名が門馬を支持したものの、残り2名はドロー。ウェルター級サバイバルマッチはドローに終わった。
▼第9試合 MIKU引退記念エキシビションマッチ 5分1R
MIKU(クラブバーバリアン)
※勝敗なし
藤井恵(AACC)
今年2月のDEEP後楽園大会で現役引退を発表していたMIKU。この日はMIKUが尊敬する藤井とパウンドありの特別ルールで対戦した。
レガースも着用せず、試合用のオープングフィンガーグローブで登場したMIKUと藤井。MIKUは蹴りで距離を取りながらパンチで前に出て行く。藤井がMIKUの前蹴りをキャッチすると、MIKUは飛びつくようにガードポジションに持ち込もうとするが藤井は倒れない。
逆に藤井はMIKUの体を豪快に投げてテイクダウン! そのままサイドポジションを取ると三角絞め。マウントポジションに移行し、そこからパンチを落とす。ここから藤井は腕十字、三角絞めを仕掛けるが、MIKUはそれを外してヒザ十字!
しかしこれは極まらず、藤井はマウントからバックへ。しかし試合はスタンドに戻り、再び打撃戦へ。MIKUが右ミドル、右ストレートで前進する。そしてエキシビジョンが残り30秒を切ったところで、笑顔で言葉を交わすMIKUと藤井。
そして最後はMIKUが飛びつき腕十字! ここで藤井がタップし、5分間のエキシビジョンマッチが終了した。
エキシビジョンマッチ終了後、MIKUは荒川コミッショナーにDEEP女子ライト級のベルトを返還。
関係各位よりMIKUに記念品の贈呈が行われ(からもMIKUに記念品が贈られた)、引退エキシビジョンを行った藤井、同門のBarbaro44、福本吉記クラブバーバリアン代表が花束を贈呈、MIKUと同郷の吉倉拓児
格闘技ウェブマガジンGBR代表より記念品が贈られた。
最後に、佐伯繁DEEP代表がリングに上がり、先ほど返還されたばかりのDEEP女子ライト級のベルトを記念品として差し出すサプライズ! これに驚いたMIKUは両手で顔を覆い大泣きする場面も見られた。
MIKUがファンに向けて「すいません、ちょっと胸がいっぱいで…藤井さんとの試合はエキシビジョンなんですけど、結構本気で頑張りました。それがみなさん伝わったらうれしいです。
格闘技をして、格闘技と出会って、本当に良かったなと思います。たくさんの応援ありがとうございました。すべてが力になって、今日が人生で最高の1日になるんじゃないかなと思います。とにかく“ありがとう”しかないんですけど、本当にみなさん今までありがとうございました」と最後のメッセージ。
10カウントが鳴らされた後、客席からはオレンジの紙テープが客席から投げ込まれた。
▼第8試合 バンタム級 5分2R
○宮下トモヤ(パワーオブドリーム)
一本 2R1分10秒 ※フロントチョーク
●ダレン・ウエノヤマ(アメリカ/ハウフ・グレイシー柔術アカデミー)
昨年はDREAMにも参戦を果たした宮下だが、年末の『DEEP
CAGE IMPACT』では山本篤に判定で敗れており、今回は出直しの一戦となる。対戦相手のウエノヤマはDREAMで所英男とも対戦しているアメリカ人ファイター。宮下にとってはDREAM出場への査定マッチとも言える試合だ。
1R、サウスポーの宮下は左ストレートから右フック。ウエノヤマは組み付いてテイクダウンを奪うと、宮下の足を飛び越えるようにしてパスガードしてアナコンダチョークを仕掛ける。
宮下は頭を抜いてそれをディフェンスし、脇を差して立ち上がる。ここから宮下はウエノヤマをテイクダウン。ウエノヤマのラバーガードを外してパスガードすると、ウエノヤマの立ち際を狙ってフロンチョーク。
しかしウエノヤマもすぐにこれに反応し、宮下に組み付いてテイクダウンを狙う。ここで何度もテイクダウンを試みるウエノヤマだったが、宮下はロープに体を預けるようにしてそれをディフェンス。
ここからはウエノヤマが積極的にテイクダウンを仕掛けていき、宮下がそれを許さないという展開が続く。ラウンド終盤にウエノヤマがようやくテイクダウンに成功するが、ここでも宮下はすぐに立ち上がり、スタンドの状態でラウンド終了のゴングが鳴らされた。
2F、ここも宮下が左ストレートから右アッパーで前進。ウエノヤマは四つに組み、宮下からテイクダウンを奪う。ここからウエノヤマは宮下の動きに合わせてバックに回り込み、腕十時を仕掛ける。
宮下は自分がグラウンドで上になるようにそれをディフェンス。インサイドガードからこつこつと鉄槌を落とす。そしてこれを嫌ったウエノヤマがタックルで立ち上がったところで宮下が必殺のフロントチョーク! これがガッチリと入り、宮下が一気に絞り上げると、ウエノヤマがタップ! 宮下が見事な一本勝ちを収めた。
試合後、マイクを握った宮下は「どうしても言いたいことがあります。僕はもう一度DREAMに上がりたいです。今はそれだけをモチベーションに生きています。神様、お願いします!」とDREAM再出撃をアピールした。
▼第7試合 無差別級 5分2R
○田澤和久(THUG LIFE香和)
一本 2R2分11秒 ※ヒールホールド
●ロキュー・マルティネス(スパイク22)
1R、スーパーヘビー級とは思えない身軽さを見せて、軽快なステップでパンチを繰り出していくマルティネス。田澤も組み付いて寝技に持ち込み、袈裟固めでマルティネスを押さえ込むが、マルティネスはブリッジでそこからエスケープする。
そしてハーフガードから重いパンチを落とすマルティネス。試合がスタンドに戻っても右アッパーと飛びヒザ蹴り。ノーガードで田澤を挑発し、逆に右フックで田澤からダウンを奪う。
2R、ここもマルティネスが左フックからヒザ蹴りと打撃で前進。しかし田澤も必死に体躯ダウンを奪い、ストレートアームバーやV1アームロックを仕掛ける。さらに田澤は再びサイドポジションから袈裟固めを狙うが、マルティネスはブリッジでこの押さえ込みから逃げる。
そしてマルティネスは田澤の首を取ってフロントチョークを仕掛けるのだが、頭を抜いた田澤が逆にアキレス腱固め! これがシューズを履いていたマルティネスの左足にガッチリと入り、マルティネスがタップ。田澤がマルティネスから一本勝ちをもぎとった。
▼第6試合 ライトヘビー級王座決定トーナメント リザーブマッチ 5分2R
○ベルナール・アッカ(フリー)
判定5-0
●加藤 実(フリー)
※アッカがリザーバーに決定。
1R、アッカの力強い打撃の前に下がってしまう加藤。アッカはグラウンド勝負になると、マウントポジションからパウンドと優位に攻めていく。下の加藤は腕十字を狙うが極め切れない。
2R、両者に攻め疲れが見られる中、組み合いからアッカがテイクダウンに成功。しかし、加藤はクローズガード。だがアッカはグラウンドに付き合わず立ち上がる。お互いに強烈なパンチを交錯させたが、アッカが判定勝ちした。
▼第5試合 ライトヘビー級王座決定トーナメント準決勝 5分2R
○野地竜太(TEAM GARO)
判定5-0
●井上俊介(吉田道場)
※野地が決勝戦へ進出。
1R、井上のフックに下がり気味の野地だったが、前蹴り、首相撲で徐々に形勢逆転。首相撲ではヒザ蹴りを連打すると、井上はダメージがあるかのように崩れてしまう。耐える井上はそのままタックルにいきグラウンドに行くも、野地はすぐに立ち上がる。
2Rも、野地が首相撲でとらえボディへのヒザ。井上はタックルを仕掛けていく。グラウンドにいけないと見るや、パンチで勝負に出たが、優位に試合を進めた野地が勝利した。
▼第4試合 ライトヘビー級王座決定トーナメント準決勝 5分2R
○中西良行(TeamMAD)
判定4-1
●クリスチャン・“トントン”・ムプンボ(フランス/Yogata Fight Team)
※中西が決勝戦へ進出。
1R、プレッシャーをかける中西は右ジャブ。下がるムプンボはパンチの連打で迎撃。中西は組みついてテイクダウン。そしてパウンドを振り落としていく。立ち上がり回避したムプンボが負けじとタックルを仕掛けテイクダウンしたところでゴング。
2R、中西は打撃を混ぜながら組みついてグラウンドを狙う展開。しかし、ムプンボの長いリーチから繰り出される左ジャブで攻め込めない。苦戦を強いられたが、中西が判定勝利。
▼第3試合 無差別級 5分2R
○藤沼弘秀(フリー)
TKO 1R17秒 ※スタンドのパンチ
●若翔洋(フリー)
1R、藤沼のフックが当たるも巨体を活かした突進を見せる若翔洋。しかし、藤沼が若翔洋をコーナーに詰めてフックの乱れ打ち。
防戦一方となったところでレフェリーが試合をストップし、藤沼が秒殺勝利を収めた。
▼第2試合 ライト級 5分2R
○川崎泰裕(R-BLOOD)
反則 2R16秒 ※2度のローブローにより試合続行不可能
●加藤友弥(BONDS)
1Rから積極的にパンチを振るうのは加藤。右ストレートと左フックで前進すると、川崎は組み付いてテイクダウン狙い。離れたところでバックブローをクリーンヒットさせ、加藤をぐらつかせる場面を作る。
2R、加藤のローブローで川崎がダウン。再開するも、再び加藤のローブローで試合は中断する。川崎のダメージのために試合は中断したが、回復しなかったために川崎の反則勝ちとなった。
▼第1試合 ウェルター級 5分2R
△九十九優作(和術慧舟會TIGER PLACE)
ドロー 判定1-0
△渡辺良和(AACC)
1R、どっしり構える渡辺は前蹴りを放ち、九十九の前進を止める。何とか組み付く九十九だが、渡辺はグラウンドに行かせない。リーチの長い渡辺は前蹴りとジャブで突き放す展開。九十九はなかなかテイクダウンできず攻めあぐねる。
2Rもテイクダウンを狙う九十九に対し、渡辺は前蹴りで距離を取る。お互いに決定的な場面を作れずにドローとなった。
▼フューチャーファイト ウェルター級 5分2R
○土屋彬充(本間道場)
TKO 1R4分14秒 ※パウンド
●ショーン・ディーン(雷道場)
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