FEG
「K-1 WORLD MAX 2010
-70kg World Championship Tournament FINAL」
2010年11月8日(月)東京・両国国技館
開場16:30 開始18:00
▼メインイベント(第11試合) トーナメント決勝戦 K-1ルール3分3R延長2R
○ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス/K-1 WORLD MAX 2009世界王者)
判定3-0 ※30-28、30-27、30-28
●佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX2008世界3位)
※ペトロシアンが優勝、2連覇を達成。
今年のK-1MAX世界王者を争うのは、悲願の初優勝を目指す佐藤VS史上初の連覇を目論むペトロシアンという顔合わせとなった。
1R、ペトロシアンは右手を伸ばしてサウスポーに構える。佐藤は右ストレートを打って右のインローと奥足ローを蹴る。佐藤はジャブを伸ばして左のアウトロー。ペトロシアンは下がりながら右フック、左ストレートから右フックを返す。佐藤は右ストレートから左フックを打つが空振り。逆にペトロシアンは左ストレートを的確に顔とボディに打ち分ける。
そして佐藤の右ストレートにペトロシアンが左ストレート! さらに右フックのカウンター! これが佐藤の顔面を捕らえる。佐藤もペトロシアンのローに合わせて右ストレートを返すが、ペトロシアンは下がりながら細かくローを蹴る。ジャッジ2名は10−10でイーブン、1名は10−9でペトロシアンにポイントをつける。
2R、左のアウトローを蹴って前に出る佐藤。ペトロシアンはそこに左ストレートを合わせて、左の奥足ロー、そしてヒザ蹴りを狙う。何とか前に出ようとする佐藤だったが、ぺトロシアンはそこに鋭い右ジャブを突き刺す。佐藤は鼻から流血しながら前に出て左ロー、右ストレートを打つ。
佐藤の左フックにペトロシアンは左ストレート。佐藤も右ストレートから左ローを蹴るが、そこにペトロシアンが左ストレート、 右フックを合わせる! 佐藤も何とか右ストレートを放つが当たりは浅い。このラウンドは3者とも10−9でペトロシアン。佐藤はペトロシアンにポイントをリードされる形で最終ラウンドを迎える。
3R、佐藤は左ローから右ストレートを打って前進。ペトロシアンも右フックから左ストレートを狙う。佐藤のジャブにペトロシアンは右アッパーを突き上げて右フック。佐藤は右のヒザ蹴りを狙うが、ペトロシアンは佐藤の体をプッシュして左ストレート。そしてそこから右フック! ペトロシアンのパンチは何発も佐藤の顔面を捕らえるが、逆に佐藤のパンチは届かない。
右のヒザ蹴りを連打して、そのまま前に出て行く佐藤。ペトロシアンはそれをもらいながらも右フックを打ち返す。右ストレートから左フックを返す佐藤。必死にパンチを伸ばして前に出ていく佐藤だったが、ペトロシアンはそれをひらりひらりとかわして空振りさせる。試合終了のゴングが鳴らされると、佐藤はその場に崩れ落ちた。
判定は3−0でペトロシアン! 死力を尽くして戦った佐藤だったが後一歩及ばず。ペトロシアンがK-1MAX史上初の連覇を成し遂げた。
▼セミファイナル(第10試合) スーパーファイト K-1ルール3分3R延長1R 70kg契約
○山本優弥(青春塾/K-1 WORLD MAX 2009第3位)
KO 2R2分22秒
●池本誠知(総合格闘技スタジオSTYLE/第3代DEEPウェルター級王者)
スーパーファイトで昨年の世界3位・山本と元DEEPウェルター級王者の池本が激突。ダブルパンチを始めとするトリッキーな技を駆使する池本がK-1のリングでどんな試合を見せるか?
1R、サウスポーに構える池本はサイドキックやバックキック、飛びヒザ蹴りなど変則的な攻撃を次々と繰り出す。山本はそれをしっかりとブロックして左ミドルと右ロー。池本はダブルパンチ(※両拳をそのまま前に突き出す)、そしてジャンプして叩きつけるようなダブルパンチ。
山本はじりじり前に出て右ロー。池本もジャブ、ワンツー、ダブルパンチを繰り出す。山本はガードを高く上げて右ロー、左ミドル。そして強烈な左ボディ! ボディとローを効かせて池本の動きを止める。ジャッジは3名とも10−9で山本にポイントをつける。
2R、池本のジャブに対して山本は右ローを合わせ、左フックや左アッパー。そして左アッパーから右ストレート! 山本は細かい連打をまとめて、池本が棒立ちになったところに右ローを蹴る。
そしてロープを背負った池本の左足に山本がヒザ蹴りを打つと、池本がダウンを喫する。
再開後、池本はダブルパンチを連発するが、山本はそれをブロックして左フック、右ロー。右フックを池本の顔面に叩き込み、2度目のダウンを奪う。
最後は山本が池本にパンチの連打をまとめて、池本がパンチをもらい続けたところで、レフェリーが試合をストップ。山本がK-1ファイターとして貫禄の勝利を収めた。
そして試合後、マイクを握った山本は「大みそかDynamite!!でチェ・ホンマンと戦いたい」と仰天アピール! インタビュースペースでは「格闘技を始めた頃に小さな選手が大きな選手と戦うことを教わりました。大みそかにはこういうカードもありだと思うし、格闘技を盛り上げたい」とその真意を語った。
▼第9試合 トーナメント準決勝 第2試合 K-1ルール3分3R延長1R
○佐藤嘉洋(名古屋JKファクトリー/K-1 WORLD MAX2008世界3位)
判定3-0 ※30-28、30-27、30-27
●ドラゴ(アルメニア/チーム SHOW TIME)
※佐藤が決勝に進出。
準々決勝でミハウ・グロガフスキーを判定で下した佐藤。準決勝で対戦するのは過去に敗れているドラゴ。佐藤はドラゴへのリベンジを果たし、決勝進出を決めることが出来るか?
1R、いきなり右フックを打つ佐藤。ドラゴはガードを上げて佐藤に突進するようにしてパンチをまとめる。佐藤はそれを押し返して奥足へのロー、そして左のヒザ蹴り! ドラゴは右フックを強振して、そこから左ボディにつなげる。ワンツーから奥足ローを蹴る佐藤。ドラゴはそこに右アッパーから左フック! 序盤から激しく打ち合う展開が続く。
突進するドラゴに佐藤が右のヒザ蹴り! そして奥足ロー! ドラゴも左アッパー、右ストレートとパンチを返すが、佐藤の奥足ローがドラゴの右足を捉え、ヒザ蹴りがドラゴのボディに突き刺さる。そして佐藤が右のヒザ蹴りから右ストレート! これでドラゴがバランスを崩す! ジャッジ3名とも10−9で佐藤にポイントをつける。
2R、いきなり佐藤が左のヒザ蹴り、そしてワンツーから奥足へのロー。ドラゴも右ストレートを返すが、佐藤はそれをしっかりとブロックして左右のヒザ蹴り、そして奥足ロー! ドラゴもワンツーから左ボディを返す。佐藤は打ち下ろすような右ストレート、そして左のヒザ蹴り。ドラゴも左右のボディフックからバックキックを蹴る。
佐藤は場内の声援に合わせて左右のヒザ蹴り! そして左右のフック! これでドラゴをコーナーまで後退させる。このラウンドもジャッジ3名とも10−9で佐藤! 佐藤が2ポイント差をつけて最終ラウンドを迎える。
3R、ジャブを突く佐藤はドラゴが前に出てくるところに右のヒザ蹴りを狙うが、そこにドラゴが右フック! これで一瞬、佐藤の動きが止まる。さらにドラゴが右ストレートから左フック! ドラゴの強烈なパンチが佐藤をとらえる!
しかし佐藤は左のヒザ蹴りをドラゴにボディに突き刺し、ここから猛反撃! 下がるドラゴに佐藤がヒザ蹴りとローを何発も蹴り込む。佐藤の攻撃をもらい続けるドラゴだったが、ドラゴが右フックを強振! これが佐藤の顔をかすめる! 場内からは悲鳴も起こるが、佐藤はドラゴの攻撃を凌ぎ、試合終了のゴングを聞く。
判定は3−0で佐藤! 宿敵ドラゴへのリベンジを果たし、決勝戦への切符を手にした。
▼第8試合 トーナメント準決勝 第1試合 K-1ルール3分3R延長1R
○ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/サトリ・グラディエートリウム・ネメシス/K-1 WORLD MAX 2009世界王者)
判定3-0 ※30-29、30-29、30-28
●マイク・ザンビディス(ギリシャ/Zambidis Club)
※ペトロシアンが決勝に進出。
準々決勝では長島☆自演乙☆雄一郎をその強打で沈めたザンビディス。対するペトロシアンはアルバート・クラウスとの接戦を制して準決勝進出を決めた。
1R、サウスポーに構えるペトロシアンは右手を伸ばしながらジャブ、左ミドルを蹴る。リーチで劣るザンビディスはなかなかペトロシアンの懐に入ることが出来ない。右の前蹴りで距離を取り、左のヒザ蹴りを突き刺すペトロシアン。ザンビディスは右フックで前に出ようとするが、ペトロシアンはそれを空振りさせる。
ペトロシアンがガードを固めるザンビディスに右フックから左ストレート! ザンビディスがパンチで飛び込もうとするところに左ストレート、左ハイキック、左のヒザ蹴りカウンターで合わせる! ダメージを感じさせずに前に出るザンビディスだが、的確に攻撃を当てていくのはペトロシアンだ。ジャッジ3者も10−9でペトロシアンにポイントをつける。
2R、右手を伸ばして距離を取り、ザンビディスの飛び込み際に左のヒザ蹴りを突き上げるペトロシアン。このままペトロシアンがペースを掴むかに思われたが、ザンビディスがペトロシアンのヒザ蹴りに合わせて左フック! これでペトロシアンが尻餅! あわやダウンかと思われた場面だったが、レフェリーはスリップと判断。ペトロシアンもニヤリと笑って立ち上がる。
しかし再開後、ザンビディスは右ボディを打って、そこから顔面への左フック! ペトロシアンも距離を取り、右の前蹴りやジャブを返すが、ザンビディスがグイグイと前に出ていく。ジャッジ2名が10−10、10−9でペトロシアンにポイントをつける。
3R、ペトロシアンは下がりながら左ミドルを蹴る。ザンビディスは左フックから前に出て、そして返しの右フック! ザンビディスが飛び込むような右ストレートを打つと、ペトロシアンも打ち下ろすような左ストレートを返す。距離が詰まるとザンビディスが左右のフック! ペトロシアンはジャブ、左の奥足ロー、左のヒザ蹴り。しかしザンビディスは右フックから飛び込み、そして左フック。必死にパンチを振り回すザンビディスだが、あと一歩、ペトロシアンの顔には届かない。
ザンビディスの頑張りに会場は大きく盛り上がったが、ペトロシアンが判定は3−0でザンビディスを撃破。K-1MAX史上初の連覇に王手をかけた。
▼第7試合(久保VSHIROYA)、第6試合(佐藤VSグロガフスキー)、第5試合(ドラゴSカマル)、第4試合(ペトロシアンVSクラウス)の試合結果はこちら
▼第3試合(ザンビディスVS長島)、第2試合(石井VS柴田)、第1試合(日菜太VSジダ)、OP第2試合(西山VS大石)、OP第1試合(シルバVSヤン)の試合結果はこちら
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