ニュージャパンキックボクシング連盟
「15周年記念シリーズ NEW JAPAN BLOOD 3」
2011年5月21日(土)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▲大和(左)が左フックでダウンを奪ったのを皮切りに3ノックダウンでTKO勝利
▼メインイベント(第11試合)63kg契約 スペシャルマッチ 3分3R延長1R ※ヒジあり
○大和哲也(大和/K-1 WORLD MAX −63kg日本トーナメント優勝、WMCインターコンチネンタル・ライト級王者)
TKO 2R1分30秒 ※3ノックダウン
●西山誠人(アクティブJ/M-1スーパーライト級王者)
『K-1 WORLD MAX』−63kg級日本トーナメント王者の大和がホームリングに凱旋。2009年10月のディファ有明大会以来、約1年半ぶりに、本人の希望によりK-1ルールではなくヒジありキックボクシングルールでの試合となる。
対する西山は東大卒の頭脳派キックボクサーとして知られ、J-NETWORKをはじめ様々なリングで活躍。昨年9月には大和が優勝したMAXのトーナメントで3位になっている松本芳道を、同年11月にはK-1MAXのオープニングファイトで大石駿介に勝利を収めている。K-1の63kg級で活躍する2人はヒジありルールでどんな試合を見せるか?
1R、左ローの相打ちから大和が左ジャブ。西山のローが当たるたびに西山の大応援団から歓声があがる。西山はローとジャブ、大和は右ミドル。圧力をかけて西山をロープ際に追い詰め、右ハイキックをヒットさせる! ガクッとなった西山を一気にパンチで追い詰める大和。
大和のラッシュを西山はクリンチで耐える。場内は西山コール。大和は左の縦ヒジで飛び込み、そのまま打ち合いに打ち込む。西山が右の頬をカットして流血し、ドクターチェックが入る。再開後、右ハイキックとジャブ、組んでのヒジ連打と大和がほぼ一方的に攻め、右ヒジで今度は西山が左目上から大流血。
2R、両手のグローブをバンバンと打ち鳴らして前に出る大和。左ジャブで西山を下がらせると必殺の左フックでダウンを奪う! 立ち上がった西山に2度目のドクターチェック。再開後、ワンツー、左の縦ヒジから右ストレートを突き刺し、またもダウンを追加。さらにコーナーへ詰めて猛然と連打にいくと西山が前のめりに倒れ、ここでレフェリーが試合をストップ。大和が圧勝で復活KO勝利をあげた。
大和はリングサイドで観戦していた佐藤嘉洋に「愛を知る県、愛知県から来ました大和です」と言うと、「今回は強い選手なので緊張したんですけれど、西山選手はやっぱり強かった。これから被災地に足を運んだり、募金をしたりしていきたいと思います。
キャリアのある選手とやれていい経験になりました。これからもニュージャパンキックをよろしくお願いします」と、やや興奮気味に早口でまくしたてた。
●大和哲也のコメント
「ヒジありだと自分の距離になるのでやりやすかったです。K-1ルールよりも距離が遠くなるので相手がよく見えた。一番好きな距離で戦えます。西山さんを相手にこういう試合が出来て自信になりました。西山さんもヒジが上手い選手なので。
今までK-1王者・大和哲也を作り出していた(演じていた)部分があります。以前の殺気ムンムンの自分を思い出そうといて、その感覚が戻ってきました。原点回帰だと思ってホームグラウンドのメインでやらせてもらって、KOで締められたのがよかったです。
右ハイキックは狙っていました。あれで倒せなかったのが悔しいですね。パンチだけではないところを見せたかった。縦ヒジ、左フック、右ストレート……自分の得意技が全部出ました。左フックはよく立って来たと思いましたね。まともに入りましたから。ヒジもざっくりと切れたからあれで止められると思いました。
8月にアメリカでムエタイの試合に出る予定があります。K-1もあるなら出ます。僕はK-1とヒジあり両方をやりますから。後楽園ホールのコアなファンと、TVでしか格闘技を見ない一般ファン両方に広めたいと思っています」
▲鮮やかな右ハイキックでダウンを奪い、勝利したコムパヤック(右)
▼セミファイナル(第10試合)WBCムエタイ日本フェザー級王座認定試合 3分5R
○コムパヤック・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス/M-1スーパーバンタム級王者、元ルンピニー・バンタム級1位)
TKO 2R2分5秒 ※3ノックダウン
●米田貴志(OGUNI/同級3位、WMCインターコンチネンタル・スーパーバンタム級王者)
米田が昨年8月以来、9カ月ぶりに復活。当初発表されていた梅野源治戦が中止となり、代わってM-1スーパーバンタム級(55.34kg以下)王者のコムパヤックとWBCムエタイ日本フェザー級(57.15kg以下)王座認定試合を行う。
この試合は米田が勝利した場合のみ、チャンピオンとして認定される。
これまでに、牧裕三、清水雄介、藤原あらし、山本元気といった各団体のチャンピオンやトップランカーを撃破した実績を持つコムパヤックをクリアーし、米田はタイトル獲得なるか。
1R、サウスポーの米田はジャブを出しながら左へ回り込み、得意の右ローを放っていく。コムパヤックは右ローと右ミドル。ジャブを多用する米田に右ローを蹴っていくコムパヤックは、米田の攻撃をよく見てかわしていく。
2R、ジャブから左ミドルにつなげた米田にコムパヤックが狙い済ました右ハイキック! これがジャストミートし、米田は一瞬おいて崩れ落ちてダウン!
立ち上がった米田は強烈な左ボディアッパーに左アッパーを混ぜ、コムパヤックの右ローに左ストレートを合わせていく。しかし、コムパヤックの左フックで2度目のダウン! 最後は右ローでガクッと膝を着いた米田。これで3ノックダウンとなり、コムパヤックの圧勝となった。
▲水落(右)がその強打で2度のダウンを奪って勝利
▼第9試合 61kg契約 3分3R
○水落洋祐(はまっこムエタイ/元全日本フェザー級3位)
判定3-0 ※ジャッジ三者とも29-26
●中須賀芳徳(OGUNI/ WBCムエタイ日本スーパーフェザー級王者)
Krushやビッグバンに参戦しているハードパンチャーの水落を迎え撃つ中須賀。昨年9月には念願のWBCムエタイ日本スーパーフェザー級(58.97kg以下)王者となり、その初防衛戦を7月大会で、石川直生(青春塾)を挑戦者に迎えて行うことが試合前に発表された。
まずは水落を倒し、初防衛戦につなげたいところだ。しかし、水落はこれまで心・センチャイジム、桜井洋平とNJKFの主要選手に勝っているNJKFキラー。
1R、サウスポーの中須賀はジャブを突く水落に左ハイキック。右ミドルを蹴る水落に中須賀は組んでのヒザ。
ワンツーから飛びヒザ蹴り、左ストレートで水落を下がらせ、また飛びヒザ蹴りを繰り出す。中須賀は左ミドルを蹴り、そのミドルをフェイントしての左ストレートと快調に攻める。
しかし、その直後、水落の右ストレートからの右フックでダウン! 右ストレートを当てながら攻め込んでいく水落がアッパーとフックのラッシュ!
2R、組んでくる中須賀に水落が右アッパー、右ストレートで前進して中須賀を追い詰めていく。中須賀はワンツーと左ハイキック、組んでのヒザ。
飛び込むような左ボディストレートから組んでのヒザにいく中須賀。水落も左右フックで打ち合いに持ち込もうとするが、中須賀が徐々にペースを取り戻しつつある。
3R、いきなり水落が右ストレートをヒットさせ、中須賀は組み付く。パンチで積極的に攻める水落に、組み付いてのヒザ、そしてヒジを狙う中須賀だが、コーナーでまたも水落の右ストレートに仰け反る! 水落は左右フックからアッパー、右ストレートで下がらせ、ロープ際でまた右ストレート! 中須賀が2度目のダウン! さらに左目上をカットし、流血に追い込まれる。
逆転を狙って前に出る中須賀だが、水落は右ローと右ミドルを連打し、パンチで迎え撃つ。最後に飛びヒザ蹴りからパンチでラッシュを仕掛けた中須賀だが、逆転はならず。水落がNJKFキラーぶりを発揮して、勝利を収めた。
また水落はリングサイドで試合を見ていた石川に「次、頑張ってください、(この試合は)参考にならないですけれど」と挨拶。石川は「ありがとうございます」と笑顔で答えた。
★第8試合(ちはるvsMai)、第7試合(勇鷹vs岩井伸洋)、第6試合(KENvs階勇弥)〜第1試合の結果はこちら
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