ニュージャパンキックボクシング連盟
「15周年記念シリーズ NEW JAPAN BLOOD 7」
2011年7月17日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼メインイベント(第11試合) WBCムエタイ日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
○中須賀芳徳(OGUNI/王者)
判定3−0 ※三者共に50−46
●石川直生(青春塾/元全日本スーパーフェザー級王者/挑戦者)
※中須賀が初防衛に成功
昨年9月にTURBOを倒し、デビューから9年で初戴冠を果たした中須賀の初防衛戦の相手は、全日本キック→Krushでエースとして活躍してきた石川。石川は99年1月のデビュー戦以来12年ぶりのNJKF参戦となった。
1R、お互いにジャブを突きながら出方を待っていたが、先手を仕掛けたのは石川。右ローを打ちながら前へ出て行く。中須賀は様子を見ているのか、手があまり出ず。
中盤に差し掛かった頃、中須賀が少しずつ距離を詰めていき、左ミドルを打ち、首相撲からヒザ。中須賀がワンツーを打つと、再び首相撲からヒザへ。
2R、プレッシャーをかけながら前へ出る中須賀だが、石川がジャブを突きながら左ローを打ち、中須賀をコーナーへ詰めて右ローを連打。今度は石川が前に出て距離を詰めて右ロー、右ストレートを打つと、中須賀は左ミドルで応戦。
その後、中須賀は左ローを打ちながら上下に打ち分け、互いにコーナー際でパンチの打ち合いへ。石川が中須賀をロープに詰めて強力な右ボディストレート! 直後に中須賀は左ヒザと左ミドルを返す。
3R、ワンツーを打ちながら突進して左ヒザを打つ中須賀。その勢いで石川をロープに詰めて左ヒザを連打! 石川はジャブを突きながら距離を取り始め、パンチで突っ込んで右ヒザを中須賀に突き刺していく。
残り10秒となったところで、中須賀の左ストレートが石川の顔面をとらえ、石川の首がはね上がる。
4R、右ミドル、右ローを打って先手を仕掛ける石川。中須賀のワンツーに石川は右ローを合わせ、この展開が目立ってくる。首相撲からヒザの応酬が続き、ブレイクがかかると、中須賀はワンツーと左ミドルを打っていく。中須賀が突っ込んでくると、石川は首相撲で捕まえてヒザを連打!
何とか石川のヒザ連打を逃れると、中須賀は石川をロープに詰めて首相撲で強引に捕まえ、ヒザを打っていく。
5R、左ミドルで先手を仕掛ける中須賀は、石川をコーナーに詰めて飛びヒザを見舞う。
さらに首相撲で石川を捕まえた中須賀はヒザを打っていき、そこから左ヒジ! 石川も右ヒジを返す。互いの顔面が切れ、鮮血に染まっていく。中須賀は左ヒジでさらに切りにかかるも、石川はこれをかわして首相撲からヒザ。
パンチの打ち合いがなされていく中で、ヒジで切れた箇所へパンチが入り、中須賀の顔面の出血がひどくなっていく。 打ち合いは続き、場内は一気に大歓声に包まれていく。
ロープ際で中須賀がパンチのラッシュで石川からダウンを奪う。石川はスリップだとアピールするも、カウントは進んでいく。残り15秒のところで、壮絶なパンチの打ち合いが展開され、互いに大流血となりながら、試合終了のゴングが鳴り響く。
ジャッジは三者共に50-46で中須賀を支持。中須賀が流血戦を制して初防衛に成功した。中須賀の大流血を受け、観客からは「試合を止めろ!ドクターもちゃんと見てんのか!」と怒号が飛び交う。試合後、中須賀は出血がひどいせいか、貧血を起こし、仲間に支えられて立っているのがやっとの状態だった。
▼セミファイナル(第10試合) WBCムエタイ日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○大和侑也(大和/NJKF同級王者/挑戦者)
判定3−0 ※50−48、49−48、50−48
●宮越宗一郎(拳粋会/王者)
※大和が新王座に就く。宮越は初防衛に失敗。
チャンピオン・宮越が、昨年9月に一貴との挑戦者決定戦を制して挑戦権を獲得した大和を迎えての初防衛戦を迎える。
今回のタイトルマッチは宮越が昨年、『THAI FIGHT』世界トーナメントに参戦していたために延期されていたもの。同トーナメントでは3位に入賞して、大いに経験値を上げた宮越に対し、大和は5月の『THAI FIGHT』フランス大会で、そのトーナメントで優勝したファビオ・ピンカにTKO勝ちしている。
1R、大和が右ローで先手を仕掛け、さらに左ミドルをつなげる。その後、しばらく見合う状態が続くが、大和が左ローと右ミドルを打っていく。宮越が左右フックを振り回しながら前に出ると、大和は左ミドルから右ローを鮮やかにつなげていく。宮越が左ミドルを打つとすぐに大和は右ミドルを打つ。
2R、ワンツー、左ローを打ってまたもや先手を仕掛ける大和。宮越は、大和をコーナーに詰めてワンツーと右ヒザ。コーナーから脱した宮越は、右ローを打ちながら前に出る。
大和はワンツーと左ミドルを打ち、さらに左フックをつなげると、この左フックが宮越をとらえ、一瞬腰がグラつく。そこへ大和が左ボディストレートを打っていくが、宮越は右ストレートを返す。大和がワンツーから右ミドルを打っていくが、宮越は右ミドルをスウェーでかわしていく。
3R、宮越が左フック、左ローを打つと、大和は右ローと右ストレートで応戦。互いに距離を取ると、大和は右ローを打ち、右前蹴りで自分の距離を保っていく。
宮越は首相撲からヒザを打っていく。その後、宮越は左前蹴りを打ち、左ミドルを打つ。前に出てくる大和に、宮越はジャブをしつこく突く。
ガードを固めて右ローを打っていく大和は、セコンドから「右ローを蹴っていけ!」の支持に呼応し、セコンドの指示通りに右ローをバンバン打っていく。
4R、左ローを打つ宮越に、すぐさま右前蹴りを返す大和。左ボディストレートが宮越の腹に突き刺さる。
ジャブを突いて、ガード越しに左右フックを叩きつける宮越は、左ローと右ローを打ち分けながらローで追撃していく。大和が右ヒジで宮越の口元を切り裂き、宮越の口元の出血が目立っていく。
5R、左ローを打った後、ジャブから右ローを打つ宮越。そこからすぐに左ハイをつなげ、首相撲からヒザの応酬が続いていく。大和は距離を取って左ボディストレートを打つが、宮越は右ミドルを合わせて打っていく。
そこからさらに、宮越は突っ込みながらワンツーを打つ。これが大和の顔面をとらえ、大和の首がはね上がる。体勢を立て直し、ガードを固める大和に、宮越はジャブと左ヒジ。残り20秒に差し掛かったところで、宮越はパンチの連打を仕掛け、大和がこれに応じて打ち合いとなっていく。大和がバックヒジを繰り出したところで試合終了のゴングが鳴り響く。
三者共に大和を支持し、大和が新王者となった。これにより、大和はNJKFに次いで2本目のベルトを獲得することに成功した。
▼第9試合 NJKFライト級タイトルマッチ 3分5R
○宮越慶二郎(拳粋会/同級1位/挑戦者)
判定3−0 ※50−45、50−45、50−43
●一輝(OGUNI/王者)
※一輝が初防衛に失敗、宮越が新王者に
チャンピオンの一輝が5月の『Krush』でKO勝利を収め、勢いに乗っての初防衛戦。NJKF5月大会で畠山隼人に勝ち、挑戦権を得た宮越慶二郎とは、昨年の王座決定戦の再戦になる。宮越は兄・宗一郎と兄弟でベルトを巻きたいところ。
1R、ジャブを突きながら出方を待つ一輝に対して、宮越は右ローを打っていく。その後、左ミドルを2連打、右ローを2連打で蹴っていく宮越。宮越の蹴りに、一輝も右ローを蹴って応戦していく。
しかし、一輝が右ローを蹴るとすぐさま宮越は左ミドルを返していく。さらに宮越は右前蹴りを出しながら自分の距離を保っていく。一輝は右ストレートを返す。終盤に一輝はパンチの連打から右ローを返す。
2R、ジャブを突いて、右ミドルと左ミドルを打つ宮越。更に宮越は、左ローと左ミドルを打ち分け、ジャブから右ボディストレートを追撃。一輝はガードをしたまま反撃できず、宮越の蹴りをガード越しながらも受けてしまう。
手が出ない一輝をよそに、宮越は右ミドルを連打すると、今度は左ミドルも連打。左ミドル、右ローと、宮越の蹴りが止まらない。一輝は単発ながら右ローを打つのがやっとの様子。
3R、しばらく見合う状態が続いていく。ジャブから右ボディストレートを打つ宮越は右ローを追撃。前へ出てくる宮越に、一輝は首相撲で捕まえて勢いを止めていく。首相撲が解けると、一輝は右前蹴りから左ミドル。宮越は右ローを返すが一輝も右ローを返す。
距離を取ってジャブを突いて右ローを打つ一輝に、宮越は右ストレートを合わせる。その後宮越は右前蹴りを打ち、右ローを追撃。一輝も右ローを返すが、宮越はすぐさま左ミドルを打ち、ワンツーを追撃していく。
4R、左ミドル、右ローを素早くつなげる宮越。一輝は右ローを返す。互いにジャブを差し合うと、首相撲に。左ヒジを打ちながら一輝を首相撲で回していく宮越。一輝は右ローと右前蹴り、右ストレートと打っていくが、宮越は一輝の右ストレートをかわして右ローを打っていく。
一輝をコーナーに詰めてパンチのラッシュ! ガードして耐える一輝は、首相撲で宮越のパンチのラッシュを止め、右ローを何とか返していく。
5R、開始10秒で宮越が右ストレートで一輝の顔面を打ち抜いてダウンを奪う。それほどダメージがなかったのか、一輝はすぐさまワンツーと右ローを打っていく。そのまま前に出ながら右ミドルを追撃。宮越は右ストレートから左フック、首相撲で応戦していく。
宮越が左縦ヒジで一輝の眉上部をカット。宮越は足踏みをして余裕をちらつかせ、左ミドルを打っていく。一輝はワンツーから右ローを打つが、宮越は左ミドルと右ローで応戦していき、試合終了のゴングが鳴り響く。終始試合を優勢に進めた宮越をジャッジ三者が支持。フルマーク判定で一輝を下して新王者となった。
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