「日本人大激戦区」-63kg日本トーナメント再び!
大和哲也の2連覇なるか、それとも久保優太か!?
▲63kgトーナメントに出場する大和、HIROYA、卜部、裕樹、久保、才賀、梶原(写真左より)
熱闘再び! 昨年に初開催され大きな話題を呼んだ63kg以下のトップファイターが集結する『K-1 WORLD MAX 2011 -63kg Japan Tournament FINAL』が今年も行われる。
昨年の第1回大会は22名によって5月2日に開幕戦が行われ、60kg級日本最強の称号を持ち優勝候補の最右翼と見られていた山本真弘が大和哲也に敗れて脱落、同じく優勝候補の一角と見られていた“爆腕”大月晴明が、当時無名に近い存在だった松本芳道に敗れるという大波乱の幕開けとなった。
昨年の開幕戦の模様はこちら
→https://gbring.com/sokuho/result/result2010_05/0502_k-1max.htm
決勝トーナメントには開幕戦で勝った11名の中から、大和哲也、久保優太、才賀紀左衛門、裕樹、上松大輔、石川直生、松本芳道、尾崎圭司の8人がセレクションされ、7月5日に『K-1 WORLD MAX2010 −63kg Japan Tournament FINAL』が行われた。
軽量級ならではのスピードとテクニックで見応えのある試合が連続し、決勝戦に勝ち上がったのは大和と久保。
→昨年のトーナメント決勝、大和(左)vs久保(右)は壮絶な倒し合いとなった
1Rに久保が左ストレートでダウンを奪った後、激しい打ち合いが展開され、3Rに大和が左フックでダウンを奪い返した。
場内が大いに盛り上がる中、ハイスピードのスリリングな打ち合いが展開され、両者の左フックが同時にヒット! 久保がダウンし、大和が逆転KO勝ちで初代王座に就いた。しかも、決勝トーナメントで全試合KO勝ちするという完全制覇で、“名古屋の豪腕ペンキ職人”大和哲也の名は全国に知れ渡ることになった。
昨年の決勝トーナメントの模様はこちら
→https://gbring.com/sokuho/result/result2010_07/0705_k-1max.htm
あれから約1年、-63kgの日本トーナメントが再び開催される。今回は開幕戦が行われず、8人によるワンデートーナメントで第2代王者の座が争われる。
エントリーしたのは昨年の覇者・大和、準優勝・久保を始め、K-1甲子園のエースとして活躍したHIROYA、Krushで大和からダウンを奪って勝った卜部功也、日本最強のローキックの使い手・裕樹、悪役人気の高い才賀、初代Krush-63kg級王者の梶原龍児、K-1甲子園2009で優勝して“天才”と謳われた野杁正明の8名。
1回戦から注目カードが目白押しだ。2連覇を目指す大和はHIROYAと激突。
→連覇を狙う大和(左)は“魔裟斗二世”HIROYA(右)と対戦
未来のK-1MAXのエースと目され、“魔裟斗二世”の称号を持つHIROYAは実力が試されることになる。「もし(去年の)トーナメントにHIROYAが出ていたら……」との魔裟斗発言もあり、大和にしてみれば真の王者であることを証明するための一戦になった。まさに、-63kg級のエースを決定する試合である。
ベビーフェイスとは裏腹に強烈な破壊力の技を繰り出す“カワイイ悪魔”久保は、生意気な発言と態度で“ヒール”(悪役の意味)となっている才賀と対戦。
→前回2位の久保(左)は才賀(右)と対戦
両者とも蹴り技を得意にしており、ハイキックやバックスピンキックが乱れ飛ぶ試合になるだろう。
34歳にしてKrush王者となった梶原は、白井・具志堅スポーツジムに所属していた元プロボクサーで、プロボクシング時代の戦績は7勝(3KO)6敗。
→Krush王者・梶原は天才的テクニシャン野杁と激突
キックボクシング転向後もボクシングテクニックで勝利を収めている。その梶原と1回戦で対戦するのは天才的テクニシャンの野杁だ。野杁は蹴りを得意とするため、パンチvs蹴りのテクニカルな試合になりそう。
そして、関係者・識者から大きな注目を浴びてる一戦が、卜部vs裕樹である。卜部は芦原会館空手出身で、K-1甲子園2008ではHIROYAに次ぐ準優勝。しかし、プロ転向後は11連勝を飾り、9戦目では昨年優勝者の大和からダウンを奪って勝つという大金星を獲得している。サウスポーのテクニシャンタイプで、距離の取り方が抜群だ。
対する裕樹は現在、日本ナンバーワンのローキックの使い手と評価されており、その破壊力は他に類を見ない。
→関係者・識者から注目される一戦となった卜部(左)vs裕樹(右)
数々の強豪をローキックでKOしてきており、昨年12月にも吉本光志をローキックでKOし、初代RISEライト級王座に就いた。30勝(23KO)12敗1分とKO率も高い。テクニックで卜部が翻弄するか、ローキックで裕樹が足を破壊するか? 優勝戦線を左右する一戦である。
ご存知の通り、ワンデートーナメントはいかにダメージを負わずに勝ち上がるかが重要なポイント。しかし、どの1回戦を見ても無傷で終わるはずがなく、昨年を上回るタフな試合が続きそうだ。年間ベストバウトの呼び声も高かった大和vs久保の決勝戦のようなドラマが、今年も再現されそうである。
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