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GBRでは「K-1MAX −63kg Japan Tournament」を特集!
石川直生の未公開映像、ファイヤー原田の試合映像、裕樹の一日密着動画など
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【K-1MAX】上松、石川、裕樹が勝利!山本、大月が敗れる波乱

2010/05/02


FEG
「K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament 1st ROUND」

2010年5月2日(日)東京・JCBホール
開場16:00 開始17:00
観衆3,871人(超満員札止め=主催者発表)


▼メインイベント(第12試合) −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○上松大輔(チームドラゴン/ISKAオリエンタル世界ライト級王者)
KO 1R1分9秒 ※右フック
●チョン・ジェヒ(韓国/Busan Taesan/韓国ムエタイジュニアライト級王者)

 全12試合の最後を飾るのは、“軽量級の魔裟斗候補”として期待をかけられているイケメンファイター上松。

 山本“KID”徳郁を1RでKOした強打の持ち主ジェヒを破り、K-1ライト級(63Kg以下)エースの座に名乗りを挙げるか?

 1R、上松が左ローで先制、ジェヒは強いパンチを繰り出してくる。上松が右ロー、左ロー。しかしヒザ蹴りを出したところでジェヒのフックをもらい、上松がロープまで吹っ飛んで大きくバランスを崩す!

  一気にパンチで詰めに行くジェヒ、これに対して上松は真正面からの打ち合いを挑む! そして上松が右ストレートからジェヒのアッパーに右フック!

  これが強烈にヒットし、ジェヒの全身から力が抜ける! 左フックをフォローし、崩れ落ちるジェヒ。 上松がメインにふさわしい劇的なKO勝利で大会を締め括った。


▼セミファイナル(第11試合) −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○石川直生(青春塾/第2代全日本スーパーフェザー級王者)
判定3−0 ※3者とも30−29
●渡辺理想(=ゆうと/極真会館2007年全日本ウェイト制空手道選手権中量級準優勝)

 軽量級を象徴する選手と言われる石川がついにK-1のリングに立った。対するは極真会館の渡辺。キックボクシングの蹴りと極真空手の蹴り、蹴り技対決が期待される。

 1R、サウスポーに構える渡辺はいきなり飛び後ろ蹴りの奇襲。左へ回り込む渡辺が左ストレート、石川はジャブを出しつつ、足踏みするようにヒザを高く上げて前へ出る。

 渡辺のパンチをかわした石川がヒザを突き上げる。石川の右ミドルが快音を発してヒット! さらに右ストレートで追い討ちを掛ける。渡辺のパンチに右ミドルを合わせた石川だが、前へ出たところで渡辺が近距離での左ハイキック! オープンスコアは三者とも10−10。

 2R、石川は前蹴りから右ミドル、そして組んでのヒザ。渡辺のパンチはバックステップでかわしていく。

 石川の右ストレートで渡辺が仰け反る! ステップで逃げる渡辺はハイキック。石川が右ミドル、接近するとヒザ蹴り。渡辺はなかなか入れない。

 渡辺が左アッパーから右フック、左ミドル。石川も右ハイキックを返してヒザ蹴り。石川が右ストレート、そして右ハイキック! これで渡辺は後方に吹っ飛ぶ。オープンスコアはジャッジ三者とも10−9で石川。

 3R、渡辺は右へ回り込みながらパンチを放っていくが、石川の動きに追いつけない印象。石川が飛びヒザ蹴り、右ミドル、右ロー。渡辺は潜り込んでのアッパーを放つが、空を切る。

 石川は左ミドルからプレッシャーを与えていって右のカウンター! さら右ミドルから左ミドル。下がり続ける渡辺に、石川は躍動感あふれる攻撃を繰り出していく。

 渡辺の左ハイキックに石川が飛びヒザ蹴りを返し、さらに右ミドル。渡辺のパンチ、蹴りは空を切り続ける。

 リズミカルに動く石川がどんどん前へ出ていき、ヒザ蹴り、右ハイキック!

 石川が攻めに攻めて貫禄の判定勝ちを収めた。その代償として、石川は口の下がざっくりと裂けていた。


▼第10試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○尾崎圭司(チームドラゴン/K-1 WORLD MAX2007日本代表決定トーナメント3位)
判定2−1 ※30−29、29−30、30−29
●小宮山工介(北斗会館)

 小宮山は主戦場としている『RISE』のイメージソングで入場、赤い空手衣に身を包んでの登場だ。尾崎はもちろん、白いテコンドー衣で入場する。空手VSテコンドー、究極の蹴り技対決を制するのはどっちだ!?

 1R、サウスポーに構えた小宮山は左右に大きく動き、尾崎が追っていく。コーナーに詰めた小宮山に尾崎がバックスピンキック! すぐにパンチのラッシュ。小宮山もパンチで反撃し、左ミドルから首ヒザの2連打! しかし、これは注意を受ける。尾崎の左目は腫れあがり、試合は一時中断。

 お互いに胴廻し回転蹴りを出し合い、小宮山が組んでのヒザ蹴り。間合いを詰めてパンチの連打に行く小宮山に尾崎がバックブロー。

 組んでヒザにいく小宮山、今度は小宮山がバックブローからヒザ、左ボディから左ヒザ、さらにつかんでのヒザ蹴り、顔面前蹴りも突き刺す。尾崎はバックスピンキックを2度繰り出し、バックブロー。小宮山は左フックと右前蹴り。小宮山が動き回って得意の乱戦で勝負。オープンスコアは三者三様に割れた。

 2R、尾崎の右ローに距離を潰してパンチとヒザを仕掛けていく小宮山。尾崎もバックブロー、小宮山は後ろ蹴り。距離を潰してヒザを突き刺していく小宮山は、左ストレートで尾崎を2度転倒させる。ここで初めてお互いに距離をとってローキックの蹴り合い、尾崎はパンチで攻めると、小宮山は右ミドルからヒザの連打。尾崎は後ろ蹴りを連発するが空を切り、小宮山が手数で勝ったように見えたが、ジャッジは全員が10−10。

 3R、小宮山が飛びヒザ蹴りの奇襲、胴廻し回転蹴りを出し合い、尾崎が右ローで前に出る。小宮山は横蹴り、後ろ蹴り。尾崎は右ローで前に出るが、小宮山も左ミドルで応戦。

 尾崎の右ローに小宮山がバックブロー。小宮山の右ボディストレートには尾崎がバックブローを返す。尾崎の右ローが明らかに効いているが、小宮山も攻撃の手を休めない。

 ラスト、小宮山がパンチとヒザ蹴りでラッシュ。尾崎もバックブローと右ロー。小宮山が徹底して得意の乱戦に持ち込み、尾崎は後ろ蹴りを放つ。終了間際、尾崎の右フックで小宮山が腰を落とすが、これはダウンにならなかった判定は最初の1人が小宮山、次が尾崎、そして3人目が尾崎! スプリット判定で尾崎が新天地の63Kg級で生き返った。


▼第9試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○大和哲也(大和/WBCムエタイルール日本ライト級&WMCインターコンチネンタル同級王者)
延長判定3−0 ※3者とも10−7
●山本真弘(藤原/IKUSA GP&Kick Return Tournament&Krushライト級GP覇者、第22代全日本フェザー級王者)

 3度のトーナメントを制し“60Kg級日本最強の男”と呼ばれる山本が登場。対するはKO率80%、いま若手キックボクサーの中で最大の注目株である大和。最もテクニカルな試合になるであろう一戦、事実上の決勝戦と目される一戦が始まる。

 1R、ジャブを出しながら右へ回り込む山本に大和は右ミドル。山本の回り込む方向から大和が左フック、山本は左ミドル。大和の右ストレート、山本の左ストレートが共に空を切る。大和の左フックをスリッピングアウェーでかわす山本。大和が右ローを蹴れば、山本は左ローを返す。両者のキビキビした動きであっという間に3分間が終了。オープンスコアは三者とも10−10。

 2R、ジャブを出しながら右へ回り込み、左フックを放つ山本。大和が前へ出てこようとすると、山本はさっと左へかわす。山本の左ミドル、大和の左フックはスリッピングアウェーでかわし、インローを蹴っていく。左フック、左ストレート、大和のパンチをかわして左フックと山本が攻める。

 しかし、大和の右ボディが入ると山本の動きが止まる! パンチで攻めていく大和に山本もパンチを返し、前蹴りで距離を取ろうとするが、大和はかまわずパンチを当てて行く。ジャッジ1名は山本の10−9。

 3R、ジャブと左インロー、左ストレートを放つ山本。大和はワンツー、ワンツーで前に出るが、山本が動くため捉えきることが出来ない。しかし、大和の左ボディが入ると、またも山本の動きが止まる! 大和の左フック、右フック。

 山本は距離を詰めてフックを打ち合い、アッパーとフック。山本はインファイトに切り替え、至近距離からアッパーを突き上げてくる。大和は飛びヒザ蹴り! お互いに胸を合わせてのパンチの打ち合い、山本の右フックに大和は左フック。大和がパンチで出て行くと、山本はハイキック! 右フックもヒットさせるが、大和も打ち返す。力の入った3Rが終了した。

 ジャッジ1名は大和を支持したが、判定はドロー。延長戦へ突入する。勝負をかける時と見たか、突然打ち合いに出た山本に大和の右アッパーが炸裂! さらに打ち合いに行く山本に右フック、なんと山本がダウン!

 ボディを攻めまくり、左右のフックを放つ大和。山本も左フック、右フック。打ち合いの中、ボディへの左ヒザ蹴りで山本が2度目のダウン! ラッシュを掛ける大和に山本が左ハイキックから左右フック!

 逆転を狙って打ち合いに行く山本、大和は首相撲からヒザ蹴りの連打! フックを叩きつける山本に大和はヒザ蹴り、左ミドル。山本が押していくが、大和も耐えながらヒザを返す。山本の右ハイキックがヒットするも大和は耐え、そして終了のゴング!

 判定はもちろん2度のダウンを奪った大和! 軽量級最強の座に君臨し続けた山本を破る大番狂わせを演じ、大歓声を浴びた。


▼第8試合 70kgスーパーファイト 3分3R延長1R
○ヴァヒド・ロシャニ(イラン大誠塾)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−28
●城戸康裕(谷山/2008日本トーナメント優勝)

 今大会、唯一組まれた70Kgの試合。城戸は現在2連敗中、勝って弾みをつけたいところ。ロシャニはイランからK-1での成功を夢見て日本に来た。このチャンスをモノにしたいだろう。母国イランでも大きな注目を集めているという。

 1R、速いローの蹴り合いから城戸がロープ際まで下がってロシャニを誘う。ロシャニはパンチの連打と右ロー、強い右フックを繰り出す。城戸は前蹴りを出すが、ロシャニは強いパンチから右ロー。

 城戸はサウスポーに構える。圧力をかけて前に出るロシャニは速い左右フック、城戸がハイキックを返すと、ロシャニがすぐにコンビネーションパンチ。鋭く右アッパーを突き上げる。

 強いローの蹴り合いから、ロシャニがスーパーマンパンチ。城戸もパンチから左ローのコンビネーション、ロシャニがパンチを出そうとしたところに左ハイキックを合わせる。オープンスコアはジャッジ1名が10−9でロシャニにつける。

 2R、ロシャニが左ミドルとローからパンチのコンビネーション。強烈なボディも入れる。城戸はテンカオ、そして奥足への左ロー。お互いに強いローを放ち、快音が場内に響き渡る。城戸の左ミドルにロシャニは右ローを返す。接近戦でフック、アッパーを連続して叩きつけてくるロシャニに城戸はヒザで応戦。

 ロシャニは前手を伸ばして城戸の動きを制し、パンチのコンビネーションを繰り出す。城戸の奥足を狙う左ローをもらうと、クリンチが増えてきたロシャニ。このラウンドもジャッジ1名が10−9でロシャニにつけた。

 3R、ロシャニが上段後廻し蹴り、城戸は左ロー。ガンガンとパンチで前へ出るロシャニに城戸もパンチで応戦するが、お互いにクリンチが多い。そこでロシャニのヒザがローブローになってしまい、試合は一時中断。再開後、ロシャニが上段後ろ廻し蹴り、城戸の左ローにロシャニは速い連打を返す。

 ロシャニのパンチにテンカオを合わせる城戸! これでロシャニが下がる! パンチに次々とテンカオを合わせていく城戸、そして左ロー。城戸のヒザ蹴りで下がるロシャニだが、その一発がローブローになってしまい、ロシャニは声を出しながら悶絶してしまう。

 再開後、ローの蹴り合い、フックの打ち合いを展開する両者。城戸が左ハイキック、ロシャニは左フック。前傾姿勢で凄まじいフックのラッシュを掛けるロシャニ。城戸もヒザ。打ち合いの中、ゴングが鳴った。判定は3−0でロシャニ! K-1初登場で城戸を破る金星を獲得した。


▼第7試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○松本芳道(八景/日本ライト級王者)
判定3−0 ※28−27、29−27、29−28
●大月晴明(フリー/WPKC世界ムエタイライト級王者)

 リングを自分の死に場所と決めた男・大月。過去のK-1では“爆腕”を爆発させることが出来なかったが、今回はどうか? 対するは「根性なら韓国人にもモンゴル人にも負けない」という松本。元・全日本キックVS新日本キックというキックファンなら夢だったコアな対決となる。

 1R、いきなり左の重いボディを叩き込む大月、松本もパンチを出しながら前に出て行く。松本の勢いに押された大月だが、一度距離をとるとボディへの攻撃を集める。大月の重い右ロー、左ボディ。松本は飛びヒザ蹴りを繰り出し、前へ前へと出て行く。

 コーナーに詰めた松本はパンチを連打するが、大月はヘッドスリップで鮮やかに連続でかわす。松本はパンチを繰り出して大月を押していくが、大月はかわしながらしっかりとフックを返す。ジャッジ1名が10−9で大月を支持。

 2R、大月は前蹴りを連発、強い右ローから飛び込んでの右フック。左ボディを叩き込み、松本の返しのパンチはスウェーでかわす。フェイントをかけながら左ボディ、松本のパンチはスウェーでかわす。

 右に左にと構えを変えて、ローと前蹴りを混ぜながら右フックと左ボディを叩き込む大月。松本はやや戸惑い気味だ。松本のパンチは空を切らせ、パンチを入れていく大月だが、松本の左フックをもらって腰が落ちる!

 続いての右フックもヒット! 松本は一気にラッシュを仕掛け、大月は体勢を立て直しながらパンチで打ち合って凌ぐ。オープンスコアはジャッジ2名が10−9で松本有利。

 3R、松本のパンチが連続して当たる。大月も前蹴り、右ロー、バックブロー。松本は両手を広げて“来い”と挑発。打ちに行く大月に松本の右フックがクリーンヒットし、なんと大月がダウン! これで前に出ざるをえなくなった大月は打ち合いを挑む。

 ボディ、顔面にフックを繰り出す大月に松本もフックを打ち返す。大月がボディと顔面へパンチでラッシュ、松本も飛びヒザ蹴りからパンチのラッシュ。両者とも足を止めての殴り合い! ラスト10秒、大月のバックブローで松本が大きくグラついたがダウンにならず、ここでゴング! 判定3−0で勝者は松本! 新日本キックでチャンピオンになったばかりの松本が、長年キック界のトップに君臨していた大月を番狂わせで破った。


▼第6試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○久保優太(アンリミテッド/Krushライト級グランプリ2009準優勝)
判定3−0 ※3者とも30−27
●DJ.taiki(フリー)

「63kgでスターを作りたい関係者各位には申し訳ないんですが、明日は僕が勝ってしまうかもしれません。明日はJCBホールで“ジャイアント・キリング”(直訳すると巨人殺し、スポーツ用語で大物食い・番狂わせという意味。

 DJの場合、現在放送中のアニメのタイトルにも引っ掛けている)が起きます」と、前日の計量時に堂々と宣言していたDJ。若い久保をスターにしたいという目論見を粉砕するのか!?

 1R、サウスポーの久保にいきなり右フックをヒットさせるDJ。パワーのある攻撃を繰り出し、久保はクリンチ。久保が左ミドルから左ハイキック、DJはインロー。久保の左ミドルがバチバチと面白いようにヒットする。DJのパンチをかわして左ハイキック! 久保の左ミドルにくの字になるDJ。完全に効かされている。

 DJのパンチに左ミドル、掴んでヒザ蹴りの連打。離れると左ミドルと一方的に攻める久保。DJはパンチを出していくが、久保の左ミドルを合わせられる。オープンスコアはジャッジ三者とも10−9。

 2R、クリンチするDJにボディへのパンチを連打する久保。離れると左ミドル、前へ出てくるところへ右フック。久保は接近戦でのフック、ヒザ蹴り、DJが前に出てくると左へヘッドスリップしながら胴タックルのように組む。久保の左ミドルに仰け反るDJ! 久保のパンチにパンチを返すDJだが、空を切る。

 久保が前蹴り、左のボディストレート、左ヒザ。DJはパンチを出すが久保のムーブでヒットがなく、逆に左ミドルをもらう。オープンスコアはジャッジ三者とも10−9。

 3R、久保が顔面への前蹴り、DJは前に出てパンチを出していくが、久保はクリンチしてヒザ蹴り。DJが前に出てくるとクリンチで動きを止めてしまう久保。ここでレフェリーにホールディングの注意1が与えられる。

 再開後、パンチで攻めていく久保。DJは右ミドルで応戦し、久保は左ミドルとヒザ蹴り。DJが右ミドルを連打、久保はボディへのパンチを連打。疲れの見えるDJだが、右ハイキックをヒットさせる!

 しかし、久保は下がらずに前へ出て飛びヒザ蹴りからパンチの連打。左フック、右フックでDJはバランスを崩し、左ミドルでくの字に。そこで久保が首相撲からヒザ蹴りの連打! 一方的に打たれるDJ。最後はDJもフックを返したが、久保が追い回す形で最終ラウンドのゴングを聞いた。久保がフルマークで総合格闘技からの刺客を撃退した。


▼第5試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○才賀紀左衛門(アンリミテッド/大誠塾)
判定3−0 ※3者とも30−27
●ファイヤー原田(ファイヤー高田馬場/J-NETWORKライト級2位)

 ついにK-1のリングに“熱狂のカリスマ”ファイヤーが登場! 『スクールウォーズ』のテーマ曲が流れると、場内からは手拍子と歓声が沸き起こり、一気に盛り上がる。

 対するはベテラン選手たちを「おっさん」呼ばわりし、「若い選手たちで時代を築いていく」とビッグマウスを爆発させている才賀だ。リング中央に両者が歩み寄ると、両者フェイス・トゥ・フェイス。ファイヤーへの大歓声が沸き起こる。

 1R、突っ込んでいくファイヤーに才賀が後ろ蹴り、パンチからヒザ蹴りでファイヤーをコーナーに詰めて早くもめった打ち! ファイヤーもブロックしながらボディを返してローキック。

 一度ブレイクになり、ローを蹴るファイヤーだが才賀の動きを捉えきれず、ハイキックやヒザ蹴り、前蹴りをもらう。パンチと蹴りでどんどん前に出る才賀、ファイヤーは必死にブロックしながらパンチを返す。オープンスコアはジャッジ三者とも10−9で才賀。

 2R、開始前には大ファイヤーコールが沸き起こる。突っ込むファイヤーだがパンチは空を切る。才賀はジャブと前蹴りを使って距離をとり、突っ込んでくるファイヤーの腹に前蹴り、左ロー。

 才賀の左ローに大きくバランスを崩すファイヤー、ジャブと前蹴りで近寄れずパンチは空を切る。完全に左ローを効かされて、大ピンチのファイヤー。才賀はジャブ、ファイヤーのローに合わせて軸足蹴りで転倒させる。残り10秒を切ったところで才賀は胴廻し回転蹴りを放つ余裕ぶり。オープンスコアはジャッジ三者とも10−9。

 3R、ファイヤーが飛び蹴りの奇襲を見せるが空振り。才賀は出入りを早くワンツーから左ロー、ファイヤーのパンチは空を切る。コーナーへ詰めてパンチとヒザでめった打ちにする才賀。左ローでファイヤーが大きくバランスを崩す! 爆発するファイヤーコール! 才賀の前蹴り、パンチに手が出ないファイヤー。サイドキックで吹っ飛ばされる。

 ファイヤーのパンチは空を切り、ローキックはヒットするも才賀の左ローで大きくバランスを崩す。そして、パンチとヒザ蹴りをもらう。才賀はファイヤーにほぼ何もさせず、判定勝ちを収めた。


▼第4試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)
判定3−0 ※三者とも30−28
●大石駿介(OISHI GYM/J-NETWORKスーパーライト級1位)

 これまでK-1に日下部、野入を送り込んできた名古屋のOISHI GYMから参戦したのは格上相手に常に大善戦ファイトを見せてきた現役大学生の大石。迎え撃つは『K-1甲子園』で準優勝の実績を持ち、プロになってからは無敗の卜部弟だ。勝利で兄の無念を晴らせるか。大石は今も尊敬する故アンディ・フグと同じ入場曲で入場。

 1R、サウスポーの卜部に右ハイキックを放つ大石。卜部が右のパンチを出すと大石は右ハイキックを出す。前に出る卜部がジャブからワンツー、テンポよく接近戦でパンチを繰り出していく。卜部はパンチを顔面、ボディと散らしてローキック。

 ミドルやヒザ蹴りも織り交ぜていく。顔面にも前蹴りを突き刺す。大石もヒザとパンチを返すが、卜部が圧力をかけて的確にパンチを当てて行く。ほぼ卜部のワンサイドとなり、オープンスコアは三者とも10−9。

 2R、蹴っていく大石だが、サウスポーに対して右へ回っていくため卜部の左の攻撃が次々と入る。左ストレートと右ボディ、そしてヒザ蹴りとテンポよく攻めていく卜部。徹底的にボディをパンチで叩き、飛びヒザ蹴り。大石もパンチを返していくが、卜部の手数にだいぶ差をつけられている。

 パンチでどんどん前に出る卜部に、大石は得意のローを蹴ることが出来ない。卜部の左フック、左テンカオ、左ミドル。大石の蹴りをキャッチしての左ストレートと、卜部が完全にペースを握ってこのラウンドも終えた。オープンスコアはジャッジ三者とも10−9で卜部。

 3R、大石はワンツーを出してローにつなぐが、卜部は左ストレートで仰け反らせる。さらにワンツーから左ハイキック。大石は右ローから接近しての右アッパー、卜部はすぐにパンチを返してテンカオを突き刺す。そしてボディへの連打。右のジャブに翻弄される大石!

 卜部の左ミドルが連続して入り、大石がパンチで前に出るとテンカオを突き刺す。大石は起死回生を狙って左ハイキックを繰り出したが、卜部の側頭部をかすったのみで終わった。3Rはジャッジ三者とも10−10だったが、終始自分のペースとリズムで闘い続けた卜部が判定3−0で無敗記録を更新した。


▼第3試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○麻原将平(シルバーアックス)
判定3−0 ※29−28、30−27、29−28
●嶋田翔太(島田塾/K-1甲子園2009準優勝)

『K-1甲子園』でお馴染み、今年の春から大学生になった嶋田が登場。麻原は正道会館出身のファイターでRISEなどでキャリアを積んできた。

 1R、左手をダラリと下げたデトロイトスタイルからジャブ、ローとパンチを繰り出す嶋田。麻原もジャブとインローを出していくが、嶋田はステップを使ってかわしながら出入りを早く、攻撃を繰り出していく。嶋田の右ロー、麻原の左ハイキックをかわしての右ロー。ローには必ずローを返す嶋田は、麻原のパンチをかわしながらローとワンツー。

 2R、麻原がパンチの距離から両手で嶋田の頭を下げさせ、いきなりの飛びヒザ蹴りでダウンを奪う! 麻原はパンチとハイキックで追い討ちを掛けるが、嶋田は早くも立て直して飛び込んでのヒザ蹴り。

 嶋田は長いリーチを活かしてパンチを伸ばしていくが、麻原はジャブで距離を取る。嶋田が上段後ろ廻し蹴りからパンチのラッシュ。しかし、これも決め手にならず。終了間際には麻原が右ストレートを決める。オープンスコアは当然、麻原の10−8。

 3R、嶋田の右ストレートに麻原は再び飛びヒザ蹴り。ジャブを伸ばし、ワンツーからバックブロー、さらに打ち合いに行く嶋田だが、麻原もパンチを打ち返してローキック。

 どんどん前に出るのは嶋田、麻原は下がりながら右ロー、ワンツー。嶋田が上段後ろ廻し蹴りからパンチのラッシュをかけるが、麻原もよく打ち返す。

 必死に倒しに行く嶋田。麻原も手を出して譲らず、判定で麻原が勝利した。


▼第2試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R  
○谷山俊樹(谷山/MA日本ライト級8位)
延長判定2−1 ※10−9、9−10、10−9
●卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)
※本戦は1−0、30−30、30(卜部)−29、30−30

『K-1甲子園』に出場し、卜部弟に敗れたことがある谷山。今回は卜部兄との対戦になる。キックボクシング谷山ジムの会長を父に持つ谷山と、K-1 YOUTHやKrushで経験を積んできた卜部が激突する。

 1R、ゴングと同時に相手コーナーへ飛び込む卜部がロー。谷山もローを返すと、卜部が左フック。お互いにガードの上から連打を叩き込んでのローキック、谷山のローに卜部が右ストレートを合わせる。

 谷山の蹴りをブロックしてはワンツーを伸ばしていく卜部、右フックに右フックを合わせ、連打で前へ出て行く。谷山がテンカオからワンツー、卜部もすぐに連打を返す。谷山は下がりながらローを蹴り、卜部がパンチでどんどん前へ出て行く。オープンスコアはジャッジ1名が10−9で卜部につけた。

 2R、ワンツーから右ローで前に出るのは谷山。卜部もワンツーを叩きつけ、谷山はニヤリ。谷山のローに卜部がワンツー、すぐに谷山がアッパーを放つ。卜部のジャブに右クロスを合わせる谷山、続く右フックもヒットさせるが、卜部は強気に接近戦での打ち合いを挑む。

 プッシングで距離を取る卜部だが、谷山はすぐにテンカオ。卜部のワンツーに谷山が右ハイキック。前へ出てプッシングを多用しながらワンツー、ローを入れていく卜部。オープンスコアは三者とも10−10のイーブン。

 3R、卜部は下がりながらのローと左ミドル。このラウンドは左ミドルと左インローを多用する。谷山が右ロー、パンチの合い打ちになると卜部の回転の早さが目立つ。

 積極的に前へ出てパンチを放っていく卜部だが、谷山も打ち返してなかなか差がつかない。ラスト20秒、さらに前へ出てパンチとローでアグレッシブに攻める卜部。

 ジャッジは1名が卜部を支持したが、ドローとなり延長戦へ。卜部のローにジャブを合わせ、プッシングからワンツーを放つ卜部。このラウンドは谷山の方から前へ出て右ローを多用、卜部が腕を合わせて来ると右アッパーを突き上げる。谷山のパンチに卜部は右ストレートを返すが、谷山にかわされて逆にパンチをもらう。

 プッシングから右ロー、右ストレートを放つ卜部。谷山のアッパー、ハイキックで危ない場面も。それでも卜部はプッシングからのロー、右ストレート。両者の飛びヒザ蹴りが空中で激突。ラスト20秒、卜部が右ローとパンチで前へ出るが、谷山もロー、前蹴り、パンチで応戦する。判定は最初のジャッジが谷山、2人目が卜部と分かれ3人目は谷山! スプリット判定で谷山が勝利を収めた。


▼第1試合 −63kg Japan Tournament 1st ROUND 3分3R
○裕樹(リアルディール/初代RISE 60kg級王者)
KO 2R1分53秒 ※右ハイキック
●“狂拳”竹内裕二(菅原/第8代MA日本キックボクシング連盟スーパーフェザー級王者、第2代WMAF世界同級王者)

 K-1ライト級(63Kg以下)の扉を開くのは、“狂拳”竹内と“悪童”裕樹のバチバチファイター同士の対戦。かつてRISEで対戦し、その時は裕樹が延長戦の末、ローキックでTKO勝ちを飾っている。ド突き合い必至のオープニングにふさわしい試合だ。竹内がリングインすると、裕樹は歩み寄ってガンを飛ばす。

 1R、竹内は前蹴りで距離を取ってローからパンチ、裕樹もパンチからローを出すが、竹内は前蹴りを多用する。連打で飛び込む竹内、ボディから顔面へつなぐ。前蹴りを効果的に使いながら、ボディと顔面へパンチを放っていく竹内に裕樹はローを返す。

 前蹴りからボディ、そして右ストレート。すぐに前蹴りからローと距離を意識して闘う竹内。フックが何度も裕樹を捉える! 裕樹は前へ出てローを蹴るが、竹内はそこへパンチを合わせる!

 右フックで裕樹が大きくグラつく! 1Rのオーブンスコアはジャッジ三者とも10−9で竹内のラウンド。

 2R、竹内は前蹴りとパンチの連打、ローキック。裕樹は両腕ブロックしつつ前へ出ての右ロー。竹内も連打から右ロー。パンチの打ち終わりにローを入れる裕樹だが、竹内の連打とローにやや押され気味。竹内はレバーブローも叩く。

 連打の回転を上げていく竹内だが、裕樹は頭から突っ込んで両腕で押す。これが偶然のバッティングとなったが、続いて右ハイキック! プッシングで後ろに仰け反っていた竹内はモロに喰い、バッタリと倒れる。何とか立ち上がろうとした竹内だったが、足がもつれてまともに立つことが出来ず、裕樹が豪快なKO勝ちを飾った。

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