5月4日(水)東京・有明コロシアムで開催された『K-1
WORLD MAX 2005〜世界一決定トーナメント開幕戦』で、イム・チビンに勝利して7・20横浜アリーナでの決勝トーナメントに駒を進めた魔裟斗が、実は試合前にドクターストップがかかっていたことを明らかにした。
判定勝ちを得て、インタビュールームに姿を現した魔裟斗の左スネに大きな氷嚢が巻かれていた。記者からの質問を受けると、「これはローを蹴りすぎて…」と答えた魔裟斗だが、伊原会長が「本当の事をいいなさい」と魔裟斗に進言。
実は4月15日の練習中に怪我をして、病院を3カ所周って見たところ左ヒザの靭帯が伸びている事が発覚。4月25日のK-1オフィシャルジムオープンを風邪で欠席したのも、本当はこの怪我のためだった。
「本当は試合を辞めようと思った。痛めた次の日は歩けなかったし。怪我をした時点では出ようと思ってたけど、軽く蹴る事も出来ず、踏み込みも出来ないし、スパーリングも1Rしか出来なかったから“もう出るのやめよう”って思った。医者からもストップと言われてたし。でも、靭帯が切れてないのが分かったから、それは欠場の理由にはならないと思って、やるしかないと決意した」
しかし、左の蹴りをシャドーでやってみたのは試合前日が初めて。それまでは右の蹴りも蹴る事が出来なかったという。
「怪我をしてからは納得いく練習は出来なかった。だから公開練習の時はイラついてたんです。一番の不安は、試合3週間前にいつもなら一番追い込むのに、それが出来なかった事。でも、これを乗り越えればもっと強くなるって伊原会長に言われて、それを心の支えにした」
試合では一発だけ左の蹴りを出したが、“大丈夫”と思ったという。「1週間くらい安静にしていれば治ると思う。7月の試合には影響はない」と魔裟斗。「今日は完勝というより楽勝。1Rが終わった時点で負けないと思った。今までは左で倒してきたけど、最近は右も伸びるようになったので今日は右ストレートに拘った。とりあえず勝てたから、ひとつ成長できたと思います。今日は勝って当たり前。7月20日に照準を絞って、明日からやっていきたい。横浜アリーナを満杯にして、この前はさいたまでチャンピオンになったので、今度は横浜でチャンピオンになる。3万人くらいが見ている中で、チャンピオンになりたいですね」と、最後は“魔裟斗節”で締め括った。
なお、小比類巻貴之との試合で突然倒れたダリウス・スクリアウディスは、左足舟上骨骨挫傷により、全治4週間と診断された。また、試合後に谷川プロデューサーは「主催者推薦枠はザンビディスが有力」と語った。
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