▲計量を3度目でパスした小林はガッツポーズ。勝負を賭けた今年の最初の試合を行う。
3月19日(日)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『SWORD FIGHT
2006〜日本VSタイ・5対5マッチ〜』に出場する全選手が、18日(土)午後5時より行われた計量をパスした。副将戦に出場する小林聡(藤原)は1度目の計量を200グラムオーバーし、2度目も体重が変わらず3度目にしてパスした。
「(200グラムオーバーは)予定外ですね。寒かったのもあるけど、100ぐらいオーバーするかなと思って小便とガムの量を多くしたんですけどね」小林は無精髭を蓄え、よりワイルドな風貌になっていた。髭が伸び放題なのは「遊びに行けないようにしたんです」という理由だった。
計量に手間取った小林だが、相手の姿はしっかりと見たという。「予想通りですね。ビデオは見てないけど、見ればタイプ的に分かる。情報は特に得てないですよ。この間、チャンピオンとやったみたいなんですけど、何でランキングに入ってないんですかね?」と警戒を強めている。
「理想どおりやれば思い通りにいく。全てそれ。相手の出方は考えてない」と自分のスタイルを貫くという小林。「自分の試合をやる。相手が誰でも関係ない」と言い切った。
一昨日には34歳の誕生日を迎えた。奇しくも計量のこの日は、1978年にチームJAPAN監督であり、小林の師匠である藤原敏男会長が後楽園ホールでモンサワンを破り、史上初のタイ人以外でラジャダムナンスタジアム王座を獲得したキックボクシング界の歴史的記念日。そして、試合当日の3月17日・後楽園ホールは2002年に小林がルンピニースタジアム・ライト級チャンピオンのナムサックノーイ・ユッタガーンガムトーンに挑み、2R2分19秒、ヒジでカットされて敗れた日でもある。
「三浦カズじゃないけど、歳はとるんじゃなくて重ねるもの。そういう味が出ればいい」と小林は笑う。2月13〜17日にはタイへ渡り、原点に戻って練習を積んだ。今回の試合を迎えるに当たっては、「今年は引退するとかそういう意味じゃなく、いろんな意味で“区切り”をつけるための闘いをやりたい。年内にひとつの答えを出そうと思っています」と語り、いよいよ“野良犬伝説”が最終章に差し掛かっていることを明言した。
「久々にテーマが出来た。次を見据えてるけど、この試合で体がダメになっても勝利は欲しいと思ってやる。自分で希望した事だし、自分で作ったテーマ。途中下車はしないで最後まで走りぬく。もう言った事なので行ける所まで突っ走ります。誰が何と言おうと」
最後には小林節を炸裂させた。「交通費がいらないように、向こうをタイまでぶっ飛ばすから!」。
長きに渡って全日本キックを引っ張り、トップ戦線で活躍してきた小林。その最終章が明日からスタートする。2001年9月7日、後楽園ホールでラジャダムナンスタジアム・ライト級王者テーパリット・シットクゴンイムを4R0分21秒でKO、歴史的勝利を挙げた小林に再び勝利の女神は舞い降りるか!?
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2006
「SWORD FIGHT 2006〜日本VSタイ・5対5マッチ〜」
2006年3月19日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト数試合あり
<全対戦カード>
▼第9試合 日本VSタイ・5対5マッチ大将戦 57kg契約3分5R
ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/M-1バンタム級王者)56.9kg
VS
山本真弘(日本/藤原/全日本フェザー級王者)56.9kg
▼第8試合 日本VSタイ・5対5マッチ副将戦 62.5kg契約3分5R
ヨードクングライ・ノーンカムジム(タイ/元ルンピニースタジアム・バンタム級6位)61.1kg
VS
小林 聡(日本/藤原/WKA世界ムエタイ・ライト級王者)62.5kg
▼第7試合 日本VSタイ・5対5マッチ中堅戦 63kg契約3分5R
シンバード・シットバンク(タイ/ルンピニースタジアム・ライト級7位&ラジャダムナンスタジアム同級9位)62.8kg
VS
サトルヴァシコバ(日本/勇心館/WFCA世界スーパーライト級王者)62.7kg
▼第6試合 日本VSタイ・5対5マッチ次鋒戦 59kg契約3分5R
デッドゥワン・ポー.ヂャルンチャイ(タイ/元ルンピニースタジアム・スーパーフライ級9位)58.9kg
VS
石川直生(日本/青春塾/全日本スーパーフェザー級王者)58.8kg
▼第5試合 日本VSタイ・5対5マッチ先鋒戦 58kg契約3分5R
カノンスック・フェアテックス(タイ/ルンピニースタジアム・スーパーバンタム級9位)57.7kg
VS
山本元気(日本/DEION/全日本フェザー級1位)57.9kg
▼第4試合 全日本スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント一回戦 サドンデスマッチ3R延長1R
山内裕太郎(AJ/前全日本ウェルター級王者)69.2kg
VS
小松隆也(建武館/全日本ミドル級6位)69.2kg
▼第3試合 全日本スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント一回戦 サドンデスマッチ3R延長1R
濱崎一輝(シルバーアックス/全日本ミドル級2位)69.3kg
VS
佐藤皓彦(JMC横浜GYM/全日本ミドル級8位)69.5kg
▼第2試合 全日本バンタム級ランキング戦 サドンデスマッチ3R延長1R
寺戸伸近(BOOCH BEAT/全日本バンタム級1位)53.3kg
VS
割澤 誠(AJ/全日本バンタム級2位)53.5kg
▼第1試合 CROSS
BOUT 全日本対J-NETWORK 67.5kg契約 サドンデスマッチ3R延長1R
北野ユウジ(ソーチタラダ渋谷/J-NETWORKウェルター級2位)67.3kg
VS
大 輝(JMC横浜GYM/全日本ウェルター級7位)67.1kg
▼オープニングファイト第3試合/バンタム級3分3R
大野修司(ムサシノクニ)
VS
菊地 慧(藤原)
▼オープニングファイト第2試合/ミドル級3分3R
横澤浩史(S.V.G.)
VS
守屋拓郎(NJKF/町田金子)
▼オープニングファイト第1試合/ライト級3分3R
渡部太基(藤原)
VS
野間一暢(JMC横浜)
<チケット料金>
スタンディング券4,000円
<当日券情報>
当日16:00より後楽園ホール1Fのチケット売り場にて販売
※大混雑が予想されます
<お問い合わせ>
全日本キック=http://www.aj-kick.com
03-3365-1171
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