UFCファイティング・コーディネイター
ジョー・シウバ氏インタビュー
「日本人選手はずっと大好きだ。UFCに出場
したいファイターは私にメールしてほしい」
――先週のUFNに佐々木有生、明後日のUFCに岡見勇信、そして10月14日のラスベガス大会には弘中邦佳が日本から出場します。宇野薫というレギュラー選手を失ってから、日本からUFCに出場する選手が少なくなってきたのとは一転、日本人選手の出場機会が増えたわけを教えていただけますか。
「一ついえることは、日本人選手だけではなく、多くの選手にチャンスが広がっているということだね。これまで年に6大会ほどだったUFCが、20回もイベントを打つようになった。多くの選手に出場機会が巡ってきたんだ。僕は日本人選手にたくさん期待をしている。日本は人材の宝庫だ。特に軽量級のファイターは素晴らしい。今、K-1で活躍しているカオル・ウノにも戻ってきて欲しいし、ミシマだって実力があってエキサイティングなファイターだ。日本人ファイターにもどんどん出場してもらおうと思っているよ」
――今も日本のMMAショーの映像は、全てチェックしているのですか。
「もちろん。PRIDE、K-1、HERO'S、修斗、パンクラス、DEEP、K-1MAXも見ているよ。だって、僕は他のスポーツには一切興味がなくて、ベースボールもフットボールも見ることがないからね(笑)。ボクシングだって見なくなったよ。日本の選手は、知名度とは関係なく実力のある素晴らしい選手が多い。だから、コンタクトをとるのが少し難しいんだ」
――日本人選手に、何か注文をつけるところはありますか。
「そうだね、日本と米国の違いなんだろうけど、日本では負けた選手もその人物の持つ魅力や背景にある事情で、出場機会が与え続けられるよね。でも、UFCではそうはいかないよ。勝って、エキサイティングな試合をしてくれないと、試合の機会は続かない。だから日本のリングを選択するファイターがいることも僕は理解している。カオル・ウノ(宇野薫)なんて、日本でのビジネスも成功し、地上波の格闘技イベントのレギュラーとして活躍しているんだ。何も厳しい環境に身を置く必要はないと思う。けど、けどね、また彼のファイトがUFCで見られたらなって思うんだよ」
――ジョーは、昔から日本人選手が好きでしたからね。
「そうだよ。今も、ライト級より軽いクラスの試合を行うことを諦めていない。そして、いつの日かルミナ・サトー(佐藤ルミナ)にUFCで闘ってほしいんだ」
――今でも、そう思い続けているのですか! 私はついつい彼の引退の時期を頭のなかで考えていますよ。
「ずっとルミナには出て欲しいと思ってきた。今も大好きな選手だ。と同時に、彼のようなスーパースターが年をとり、敗北を重ねているという状況も事実だと認識している。見るのが辛い試合があったし、心が痛む敗北もあった。でも、彼は今もグレートなファイターだ。あんな積極的な選手は、他にはいない。あと、シンヤ・アオキ(青木真也)、彼にもUFCに出て欲しかった。サイン直前まで話は進んでいたのに、反対の方向に進んでしまったね」
――どうしても、日本人選手は日本で成功したいですからね。英語も話せないし、難しい問題が多いと思います。
「どちらにしても、僕は数多く行われるようになったUFCで、多くの選手に機会を与えたい。世界中の素晴らしい選手にUFCで闘ってほしい。日本人選手も、結果さえ残せばPPVショーに二人でも三人でも同時に出場できる可能性だってあるんだ。僕はいつだって日本人選手のファンだからね。素晴らしい日本人選手にオクタゴンで闘ってほしい」
――単刀直入に伺いますが、どうすれば日本人選手はUFCに出場できるのでしょうか。
「まずは、僕にEメールを送って欲しい。だから『GBR』を通じてjsilva@ufc.comという僕のメルアドを公開するよ。これで、ずっと簡単にコンタクトが取れるようになるから。
ただ、一つだけお願いしたいことがあるんだ。誰が誰のマネージャーかはっきりさせてから連絡してほしい。これまでも、とある日本人選手の出場が決まると、違う人物から『自分の選手だ』って連絡が入ったり、面倒なことがあった。しかも3人同時に。日本のビジネスと米国のビジネスの進め方が違うことは理解している。それにしても、日本のやりかたって分からないことが多いんだ。とても混乱してしまうことがある。
だから、直接、僕に連絡をくれれば、それでことが簡単に進むんだよ。そうすることで日本人選手に出場機会が増えて、パーフェクトな状況になるだろう」
▼UFC参戦希望の日本人選手は、下記のアドレスでコンタクトして下さい
UFCファイティング・コーディネイター
ジョー・シウバ氏メールアドレス
jsilva@ufc.com
聞き手・文=高島学
Report=Manabu Takashima
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