11月3日(日)東京・両国国技館にて開催されるシュートボクシング協会主催『SHOOT BOXING WORLD
TOURNAMENT S-cup 2006』で対決する及川知浩(寝屋川)と石川剛司(シーザー)の両選手の、試合直前コメントがシュートボクシング協会を通じて届いた。
一撃必倒のパンチで王座に君臨する及川と、投げやチョークスリーパーでKOの山を築く石川の“軽量級頂上対決”は今年5月に決定するも、石川の急遽欠場により大会前日に試合が流れたといういわく付きの対戦となる。
及川知浩「石川選手は相当に手痛いダメージを食らうことになる」
――いよいよ『S-cup』が間近になりました。ワンマッチとはいえ、やはりこの大会に出場するのはシュートボクサーにとって意義深いことだと思うんですが、いかがでしょう。
もう、自分はこの大会に出るのが夢でしたから。シュートボクシングで一番のビッグイベントですからね。
――しかも、相手が石川選手。5月に対戦するはずが、大会前日に石川選手の欠場が決定、試合キャンセルになっているいわくつきのカードです。
そうですねぇ(苦笑)。…正直、なんでこのカードが組まれたんかなって思いますけど。いい気はしないですよね。
――"いまさらかよ!?"という感じなんですかね。
カードを聞いた時は、まずそう思いましたね。向こうはドタキャンしてるわけやないですか。それで、どんな責任の取り方をしたのか知らないけど数ヵ月後に復帰してる。で、スーパーフェザーのランカーと一戦もやらずに(チャンピオンの)僕と試合だっていうんですからね。もっと段階を踏んでくるんだと思ってたのに、それがない。
――いきなりオレとやるのは筋が違うんじゃないか、と。
それが普通だと思いますね。ただ、興行の流れ的に石川選手とやることになるんちゃうかな、とはなんとなく考えてたんですよ
――及川選手がやりたいかどうかは別として、そうなるだろうなと。
僕、10月22日に大阪でタイ人とやることが決まってたんですよ。『S-cup』まで10日くらいしか間隔がないわけやないですか。そういう状況やったけど、僕は『S-cup』という大きな舞台を逃したくなかったから出る決断をしました。石川選手とやるんだろうなっていうのを分かった上で、ですよ。
そして、タイ人との試合もあえてヒジありでやったんです。もしかしたら切られるかもしれないし、ケガするかもしれないけど、それを覚悟でタイ人とヒジありでやって、『S-cup』で石川選手とやってやろうと。
――一番しんどい状況を、あえて自分に課したわけですね。
あらゆるリスクを呑み込んで、石川選手とやったろうかなって。でも、自分がそこまでイバラの道を選んで『S-cup』に臨むわけですからね、これで僕が勝ったら石川選手に次はないですよ。それだけのものを、石川選手にはかけてもらわないと。
――……。
正直ね、この対戦を『S-cup』でやることに不満はあるんですよ。でも、それはリングの上で石川選手に全部ぶつけます。
――前回の試合前は"うまい及川"ではなく"怖い及川"でいくとおっしゃってましたよね。今回は…。
“さらに怖い及川”やないですか。本当にね、石川選手は覚悟して向かってきてほしいです。
――及川選手といえば、以前から新しい練習、今までと違った部分を伸ばしているということだったんですが、その手応えはいかがですか。
それもやってはいるんですけど、5月に(石川の代打の)タイ人に負けてから、ちょっと意識が変わったんですよ。新しい部分を伸ばすのもいいけど、もっと本来の自分を見つめ直した方がええなって。
――本来の及川選手というと、やはりKOの魅力というか。
そうですね。最近はどうしても勝ちを意識してた部分があったんですけど、やっぱり自分は倒してナンボですから。
――となると、5月の頃の及川選手とはまた違った試合が見られそうですね。
あの頃と比べたらね、僕、明らかに強くなってますよ。今から考えたら、5月が転機だった。あの時に石川選手とやらずに、タイ人に負けたのがいいきっかけになりましたね。ただ、石川選手にとっては、あの時にやっておいた方がよかったんじゃないかと思いますけど。
――というのは?
明らかに強くなった僕とやらなきゃいけないわけですからね。5月の自分と闘ってた方がまだマシだったってことですよ。今回、石川選手は相当に手痛いダメージを食らうことになるんじゃないですかね。
石川剛司「テクニックで逃げるならぶっ倒す」
――石川選手は前回に続き、2度目の『S-cup』登場ですね。
はい。出させてもらえるだけでも嬉しいんですけど、しかも今回は試合順が決勝戦の前ですから。それを聞いた時は震えが止まらなかったです。
――オープニングだった前回とは、喜びも責任感も違ってきますよね。
まして、5月に穴をあけちゃった及川選手との試合ですから半端じゃないプレッシャーですけど、これで不細工なマネ出来ないですからね。それは会長にも厳しく言われてます。
――5月に試合をキャンセルして、9月が復帰戦でしたよね。あの時のプレッシャーも相当、大きかったんじゃないですか。
とにかく勝たなきゃって。勝つことは最低条件で、やっぱりKOを意識してました。
――結果、投げでKO。"石川流シュートボクシング"が進化している感じがしました。
あれはもう気合ですね。ぶっ倒したいっていう気持ちが、ああいう形になって出たんでしょうね。
――外がけで浴びせ倒すというのは前からやってましたけど、KOになったのは初めてでした。
あれで頭を打ち付けてKOするのは前から狙ってたんですけどね。あの日それでKO出来たっていうのは、やっぱ気合いが入ってたんだと思います。
――そして、今回は『S-cup』での及川戦。やはり期するものは大きいんじゃないですか。
及川選手はパンチ、中でも右のストレートが強いから、"せーの"でガチーンと打ち合った時にどっちが強いのか興味ありますね。
――前回の試合をキャンセルしてしまっただけに、複雑な思いもあるかとは思いますが……。
いや、俺はもう思い切ってぶち当たるだけですね。向こうが何を言ってるのか、聞こえてこないわけじゃないんですけど、それも含めてきっちりとカタをつけたい。
――全てはリングで清算する、と。
俺は負けるためにリング上がるわけじゃないし、やるからにはKOしたい。周りに迷惑かけた分、試合で返さないといけないですから。5月の試合に穴をあけたことで、随分叩かれたし会長にも一度は見放されたんですよ。
そこで一から出直して、メンタル的にもタフになったし責任感も出てきました。それに、なんでかは分からないんですけど、今回は負ける気が全然しないんですよ。
――ほぉ〜!
まったく根拠はないんですけど(笑)。でもキツい練習してるし、トレーナーのダムさんと及川用の対策を練ってます。それができれば勝てますよ。
――及川選手はハードパンチャーの部分と、試合巧者の両面がありますよね。今回はどっちを想定してますか。
予想というより、俺と打ち合って欲しいですね。もしテクニックで逃げるようなら、追いかけまわしてぶっ倒しにいきますけど。
――遺恨を清算するためにも、打ち合って白黒はっきりつけたいと。
そうですね、この大舞台を汚すような試合はしたくないですから。どういう結果になるにしても、KO決着は間違いないです。
シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING WORLD TOUNAMENT S-cup 2006」
2006年11月3日(金・祝)東京・両国国技館
開場13:30 開始15:00
<全対戦カード>
▼S-cup2006 1回戦第1試合 3分3R延長1R
アンディ・サワー(オランダ/チーム・サワー/S-cup2002、2004王者・K-1WORLDMAX2005王者)
VS
イアン・シャファー(オーストラリア/リングスオーストラリア/XFCライト級王者)
▼S-cup2006 1回戦第2試合 3分3R延長1R
ダニエル・ドーソン(オーストラリア/シュートボクシングオーストラリア・FIVE RINGS)
VS
ヴァージル・カラコダ(南アフリカ/スティーブズジム/IBF世界ミドル級王者)
▼S-cup2006 1回戦第3試合 3分3R延長1R
緒形健一(日本/シーザー/SB日本スーパーウェルター級王者)
VS
アイヴァン・メンジバー(カナダ/トリスター/HERO'S2006ミドル級トーナメントベスト4)
▼S-cup2006 1回戦第4試合 3分3R延長1R
宍戸大樹(日本/シーザー/SB日本ウェルター級王者)
VS
ジョーダン・タイ(ニュージーランド/レイセフォー・ファイトアカデミー/K-1MAX2006ニュージーランド王者)
▼S-cup2006 準決勝第1試合 3分3R延長1R
サワー×シャファーの勝者
VS
ドーソン×カラコダの勝者
▼S-cup2006 準決勝第2試合 3分3R延長1R
緒形×メンジバーの勝者
VS
宍戸×タイの勝者
▼S-cup2006 決勝 3分3R延長2R
準決勝第1試合の勝者
VS
準決勝第2試合の勝者
▼S-cup2006 リザーブマッチ1 3分3R延長1R
菊地浩一(日本/寝屋川/SB日本ウェルター級2位)
VS
ライアン・シムソン(オランダ/バゾースト/S-cup1998王者)
▼S-cup2006 リザーブマッチ2 3分3R延長1R
土井広之(日本/シーザー/元SB世界ウェルター級王者)
VS
マルフィオ・カノレッティ(ブラジル/シッチ・マスター・ロニー/K-1WORLDMAX2004ブラジル王者)
※リザーブマッチは1の勝者の優先順位が高い
▼エキスパートクラス 3分5R
及川知浩(日本/寝屋川/SB日本Sフェザー級王者)
VS
石川剛司(日本/シーザー/SB日本フェザー級1位)
▼スペシャルマッチ
大野崇(日本/正道会館)
VS
現在調整中
▼オープニングマッチ 3分3R
尾崎圭司(日本/チームドラゴン)
VS
金井健治(日本/ライトニングジム)
▼オープニングマッチ 3分3R
鈴木友則(日本/湘南ジム)
VS
阿部マサトシ(日本/AACC/修斗世界バンタム級3位)
<チケット料金>
SRS席25,000円/RS席15,000円/SS席10,000円/S席7,000円
スタンドA席6,000円/スタンドB席5,000円/スタンドC席4,000円
<チケット販売所>
イープラス=http://eee.eplus.co.jp
CNプレイガイド=http://www.cnplayguide.com
チケットぴあ=0570−02−9999
ローソンチケット=0570−00−0403
フィットネスショップ=03−3265−4646
レッスル渋谷=03−3464−0078
板橋大山アメリカン=03−3962−6443
チャンピオン=03−3221−6237
書泉ブックマート=03−3294−0011
後楽園ホール=03−5800−9999
<お問い合わせ>
シュートボクシング協会=03−3843−1212
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