2月25日(日)東京・後楽園ホールで開催されるシュートボクシング協会主催『無双〜MU-SO〜其の壱』で待望の日本初ファイトを行う、アンディ・サワーが送り込んだ刺客“独眼スパイダー”ファディル・シャバリ(オランダ/TEAM SOUWER)が試合を2日後に控えた23日(金)東京・浅草のシーザージムにて公開練習に臨んだ。
オランダでのニックネーム“ファースト”の名にふさわしく、スピード感溢れるパンチやキックをミットに叩き込んだシャバリ。時折バックスピンキックや飛びヒザ蹴りも見せるなど、日曜日の試合に期待を持たせる軽快な動きを披露した。
これまでタイ、ヨーロッパ、アメリカで闘ってきたシャバリだが、「日本はチャンピオンを生み出す国だから闘えることが嬉しい。ベストの相手とベストを尽くせるように頑張りたい」と日本初ファイトに闘志を燃やす。
アマチュアムエタイで2003年と2005年に金メダルを獲得、WFCAのオランダ王者に3度、ヨーロッパ王者に2度君臨。2・5K-1
WORLD MAXでアルバート・クラウスをKOに沈めたムラット・ディレッキーに1RでKO勝ち、アンディ・サワーに勝ったクリス・ファン・ベンローイを僅か15秒でKO、MAX世界大会に出場したウィリアム・デンダーにも2勝(1度目は判定勝ち、2度目はKO勝ち)、“欧州の帝王”ライアン・シムソンとはMAXへの出場権を賭けた試合では判定負けしたがリマッチではKOでリベンジしている。
「73試合やって6回しか負けていない。その内KO勝ちは28回だ」それほどの強豪であるシャバリがなぜこれまで日本に呼ばれなかったのか? 「それは俺も不思議に思っていた。おそらく政治的な問題だろう。オランダの各プロモーターが俺を日本に呼ぶと、自分たちの選手よりもいい成績を挙げてしまうんじゃないかと不安だったからじゃないか?」と、さっそく毒を吐く毒蜘蛛。
対戦する山口太雅(寝屋川)については、「彼の試合を2試合見たが、サウスポーで左が強いね。俺は逆に右が強いから、面白い試合になるだろう」とニヤリ。「日曜日はいい試合をして、日本でどんどん試合をやっていきたい。今後はS-cup出場、そしてK-1MAX出場を目指してベストな相手と闘っていきたい」と野望を燃やす。
「一番自信があるのは“ファースト”のニックネームどおりスピードだ」というシャバリは、通常のパンチ・キックに加えて投げ・立ち関節技のあるSBルールにも「何の問題もなく対応できる」と豪語する。「俺は柔道、空手、ボクシングもやっている。柔道は4〜5年やっていて茶帯を持っているし、チャンスがあれば俺も投げをやってみたい。でも、一番の見どころは俺のパンチだ」と、意外にもトータルファイターであることを明かした。
攻撃力に加えて高いディフェンス能力も併せ持ち、「73試合やって1度もダウンしたことがない」と言い放ち、一緒にいたコーチは「彼のアゴは“鋼鉄のアゴ”だよ」と打たれ強さもアピール。
しかし、驚くべきことに彼の左目は義眼である。2歳の時に事故に会い、左目を失ったのだが、コーチは「彼にとっては右目だけで見ることが普通になっている。さらに、聴力も発達している」と全くハンディを感じさせないという。
「キックボクシングは14年前からやっているが、不自由だと思ったことは一度もない。俺の目はマジックアイだよ」と笑うシャバリ。片目が見えないというハンディを背負いながら、なぜキックボクシングという危険なスポーツをあえて選んだのかを聞くと…「俺は極真ハートを持っているからだ」との答えが返ってきた。
シャバリのコーチは、極真空手初期に名を残す伝説の強豪であるルック・ホランダー(極真会館オランダ支部長)の双子の弟であり、極真オランダ・ナショナルチームのコーチだったのだ。シャバリ自身も極真空手の黒帯(初段)を持つ空手家であり、「極真ハートを持っているから片目が見えないハンディなどには負けない。闘う強いハートを持っているんだ」と語り、最後には「押忍!」と両拳で十字をきった。
今回の試合に備えて山口を鍛えた吉鷹弘も実は極真空手の出身。両者の間に意外な接点が見えてきた。
シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING2007 無双〜MU-SO〜其の壱」
2007年2月25日(日)東京・後楽園ホール
開場17:30 本戦開始18:00 スターティングファイト開始17:45
<全対戦カード>
▼メインイベント 70kg契約3分5R
緒形健一(シーザー/S-cup2006覇者)
VS
ビックベン・ケーサージム(タイ/ムエタイ・ラジャダムスタジアム&WMC世界スーパーウェルター級2冠王)
▼セミファイナル 71kg契約3分5R
大野 崇(UNIT-K/SB日本ウェルター級王者)
VS
プラカーイケーオ・シンマナサック(タイ/ラジャダムナンスタジアムミドル級)
▼第7試合 70kg契約3分5R
菊地浩一(寝屋川ジム/SB日本ウェルター級2位)
VS
ファープラターン・シンマナサック(タイ/ラジャダムナンスタジアムスーパーウェルター級)
▼第6試合 60kg契約3分5R
石川剛司(シーザー/SB日本フェザー級1位)
VS
アーリー・イングラムジム(タイ/ラジャダムナンスタジアムスーパーバンタム級)
▼第5試合 エキスパートクラス特別ルール 70kg契約3分3R
ファディル・シャバリ(TEAM SOUWER/WFCA世界ミドル級王者)
VS
山口 太雅(寝屋川ジム/SB日本ウェルター級)
▼第4試合 エキスパートクラス特別ルール 55kg契約3分3R
えなりのりゆき(シーザー/SB日本スーパーバンタム級3位)
VS
高橋拓也(習志野/元MA日本バンタム級王者)
▼第3試合 フレッシュマンクラス 57kg契約3分3R
中森保貴(シーザー)
VS
山本秀峰(マッハ道場)
▼第2試合 スターティングクラス ヘビー級契約2分3R
井上俊介(フリー)
VS
GORILLA(サムライソード)
▼第1試合 スターティングクラス 56kg契約2分3R
鈴木友則(湘南)
VS
岩崎晃久(大村)
<チケット料金>
RS席10,000円/SS席7,000円/S席6,000円/A席5,000円/B席4,000円
※当日券各500円増し。
<チケット販売所>
イープラス=http://eee.eplus.co.jp
CNプレイガイド=http://www.cnplayguide.com
チケットぴあ=0570−02−9999
ローソンチケット=0570−00−0403
フィットネスショップ=03−3265−4646
レッスル渋谷=03−3464−0078
板橋大山アメリカン=03−3962−6443
チャンピオン=03−3221−6237
書泉ブックマート=03−3294−0011
後楽園ホール=03−5800−9999
<お問い合わせ>
シュートボクシング協会 03-3843-1212
●シュートボクシング2007年度スケジュール
5月25日(土) 無双〜MU-SO〜其の弐/後楽園ホール
7月28日(土) 無双〜MU-SO〜其の参/後楽園ホール
9月30日(日) 無双〜MU-SO〜其の四/後楽園ホール
11月30日(金) 無双〜MU-SO〜其の伍/後楽園ホール
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