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【全日本キック】MVP藤原あらし「キックボクシングの軽量級が熱いということをアピールしたい

2008/01/11


 1月12日(土)東京・新宿のヒルトン東京にて、『全日本キックボクシング連盟2007年度年間表彰式』が行われた。

→冒頭の挨拶で小林GMは「僕は今年、年男(としおとこ)です。そして僕の師匠は藤原敏男(としお)」「全日本キックは団体として大きいのか? 小さいのか? そこで中(チュウ)とならないように」と、干支ネタのダジャレを連発。

 年間最優秀選手賞(MVP)を獲得した藤原あらし(S.V.G.)は、6月のタイ遠征で劇的な逆転KO勝利を飾った後、強敵・寺戸伸近にKO勝利しタイトルを防衛。10月の代々木大会ではワンロップ・ウィラサクレックを判定で下し、ワンロップのVS日本人連勝記録を「11」でストップした。

 また階級の枠を超えてフェザー級2トップの山本真弘、前田尚紀(共に藤原)とも五分に渡り合うなど、全6試合=3勝(2KO)1敗2分の成績を残した。

→誰もが認める大活躍でMVPを受賞したあらし。会場では試合映像も流され拍手喝采だったのだが…

「去年は自分らしく、S.V.G.らしく、全日本キックの看板を背負って闘わせてもらいました。自分の自信が試合にも出て、すごくうれしいですし、良かったと思います。全ての試合ではなかったんですが、トレーナーの言う通りに試合をして、自分の思い通りの作戦に持っていくことが出来ました。そこが評価されたんだなと思います」と2007年を振り返ったあらし。

 最も印象に残っている試合として前田との一戦を挙げて、「3回戦の頃は荒々しい部分もあったんですが、5回戦に上がってキャリアを重ねるうちに、自分の本性を消さないといけないところがありました。

→式の最後にビールを持った藤原敏男会長が壇上に上がり「今年からMVPの選手がカラオケで一曲歌うことになりました」とあらしに無茶ぶり! 苦笑いのあらしは…

 でも前田選手との試合では、久しぶりに自分のセオリーをぶち壊して、自分の中の獣みたいなものを出して闘うことができました」と語った。

 そんなあらしが2008年に掲げた目標の一つが、自らの新たなスタイルの追及。すでにキックボクサーとして高い完成度を持つあらしだが「いつも形は壊すためにあるもので、進歩するためには(その形を)破壊することも必要。トレーナーと話をして、自分の行くべき道を見つけたいと思います」と更なる進化を誓っている。

 タイ遠征での勝利、そしてワンロップ撃破という結果を受けて打倒ムエタイへの期待もかかるあらし。「タイ人と試合をするのはキックボクサーにとって最高の喜び、そしてタイ人に勝つことは最高の勝利だと思います。そのためにはどこまで自分を犠牲にして練習するかだと思うのですが、幸いなことに僕の嫁は寒川直喜選手(=J-NETWORKミドル級王者)の妹なんで、そこのところは分かってくれてます(笑)。一生懸命、家庭を犠牲にしながらも(笑)、自分を強くしていきたいと思います」とVSムエタイへの想いを口にしている。

→「僕は音痴なんで歌えないですけど…そんなの関係ねえ!」と小島よしおのモノマネでこのピンチを乗り切った。

「この前、原宿を歩いていたら全く知らない人に『あれ、キックボクサーの藤原あらしじゃない?』って言われたんですよ」というあらし。「そうやってキックを好きな人に少しは分かってもらえるようになったので、K-1の重量級や中量級だけじゃなく、キックボクシングの軽量級が熱いということをアピールしていきたい。山本選手や前田選手と試合をしたのはそういう部分でのチャレンジでもあったんで」と、個人としてだけではなく、ジャンルを盛り上げたいと熱く語った。

 また昨年3月に現役を引退、ゼネラルマネージャー(GM)として全日本キックを支えてきた小林聡は「5月からリングサイドで試合を見るようになって、元選手という目線ではなくなって、プロモーター目線で大会を見るようにしました。

→ちなみに小林GMはこの日も「そんなの関係ねえ!」と小島よしおの肉声が出るおもちゃをポケットに忍ばせていた…

 そういう目線で見ると、全日本キックはつまらない試合があるのも含めて面白いという部分もある。去年はそうやって経験を積んだので、今年はそれをちゃんと仕事にしていきたいと思います」と2007年を総括。

 藤原あらしのMVP受賞についても「メチャメチャ納得してますよ。MVPがあらし君というのは『まあそうだよな』って。あらし君がMVPと言われればあらし君ですよ」とその活躍を認めている。

 その一方で2008年の全日本キックには「一本、大きな柱になる選手が欲しい」と小林GM。全日本キックの現状を「いい選手は多いけどエースみたいな選手がいない。何人かいじりがいのある選手はいますけど」と表現し、「僕が言うエースはすべてが強くて、何に対しても打たれ強い選手。僕が現役の頃はTVに出るとか関係なく、誰も行ったことがないところに行こうと思ってやっていた。そういう風に『何じゃコイツは!』と思える選手が出てきて欲しいと思います」と団体を代表する新エースの誕生に期待を寄せた。


全日本キックボクシング連盟
「CUB☆KICK’S−9」

2008年2月9日(土)東京・新宿FACE
開場17:00 本戦開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト数試合

<決定対戦カード>

▼メインイベント(第8試合) NAOKICK試練の七番勝負・第二戦 59kg契約 3分5R
石川直生(青春塾/全日本スーパー・フェザー級王者)
VS
赤羽秀一(WSRフェアテックスジム/全日本フェザー級7位)

▼セミファイナル(第7試合) 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
鈴木真治(藤原/同級8位)
VS
卜部弘嵩(西山道場/ISUMI/2007年全日本新空手K-2軽中量級王者)

▼第6試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
畑尾龍宏(REX JAPAN/同級9位)
VS
翔太(SVG/同級10位)

▼第5試合 フェザー級 3分3R
梅原ユウジ(REX JAPAN)
VS
永野裕典(和術慧舟會DURO)

▼第4試合 ウェルター級 3分3R
清水 武(藤原)
VS
板倉直人(スクランブル渋谷)

▼第3試合 フェザー級 3分3R
永野裕典(和術慧舟會DUROジム)
VS
遠藤智久(スクランブル渋谷)

▼第2試合 スーパー・ウェルター級 3分3R
星野大介(津田沼道場)
VS
中園貴宏(S.V.G.)

▼第1試合 ライト級 3分3R
ユウキ(AJ)
VS
ソルデティグレ・ヨースケ(UWFスネークピットジャパン)

▼オープニングファイト第3試合 ウェルター級 3分3R
磯部信行(和術慧舟會DUROジム)
VS
倉持 厳(超越塾)

▼オープニングファイト第2試合 バンタム級 3分3R
塚原 健(青春塾)
VS
原岡武志(STRUGGLE)

▼オープニングファイト第1試合 フェザー級 3分3R
森井洋介(藤原ジム)※デビュー戦
VS
大西晃樹(ソーチタラダ渋谷)※デビュー戦

<チケット料金>
RS席6,000円 S席4,000円 スタンディング3,000円
※全席指定、当日券は各種500円増し。
※入場時にドリンク代が別途500円必要。

<チケット発売日>
・2008年1月16日(水)よりチケットぴあにて発売

<チケット販売所>
チケットぴあ
全日本キック

<お問い合わせ>
全日本キック=TEL:03−3365−1171

●2008年度上半期スケジュール
・2月 9日(土)新宿FACE
・3月20日(木・祝)後楽園ホール
・4月26日(土)後楽園ホール
・6月22日(日)後楽園ホール

【関連リンク】
≫全日本キックボクシング連盟公式サイト
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