↑「ムエタイ討伐」に繰り出す藤原一家!(左から)藤原敏男会長、中村高明、山本真弘、前田尚紀、小林聡GM
日本VSタイ対抗戦、再び! 史上初の外国人ムエタイ王者となった藤原敏男の遺伝子たちがムエタイの壁に挑む。
2月27日(水)東京・三ノ輪の藤原ジムにて、3月20日(木・祝)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『Kick
On!』の記者会見が行われた。会見には藤原敏男会長、同ジム出身の小林聡GM、そして対抗戦に出場する全日本キックボクシング連盟フェザー級チャンピオンの山本真弘、同級1位・前田尚紀、ミドル級チャンピオンの中村高明が出席。
会見の冒頭で藤原会長は「小林なきあと、藤原ジムの三羽烏がタイ人を迎え撃ちます。みんなタイ人は苦手なタイプなので、それぞれに課題を出しました。その課題をどう試合に出せるかが私の一番の見所です。楽しみにしていただきたい」と、いきなり選手へのプレッシャー満点の挨拶。
続いて小林GMが「VSムエタイは自分が追いかけてきたロマンです。それを後輩3人に成し遂げてもらいたい。ノリにノってる3人です。中村はこの前、僅差の判定勝ちだったけど、ランボー公開前なので頑張って欲しいです」と、中村の対戦相手の名前に引っ掛けて激励した。
母国タイではランキング入りこそ果たしていないものの、3度のワンデートーナメントで優勝した実績を誇るランボー・C.M.A.(C.M.A.はチャモアペット・ムエタイ・アカデミーの略)と先鋒戦で対戦する中村は、「絶対に勝つとかはこの立場になったら当たり前。自分は日本のキックボクシングに誇りを持っているので、その誇りを胸に闘う。ムエタイには過去2敗、2回ともヒジで切られているので、その借りをまとめて返すつもりで闘いたい」と意気込む。
ランボーは2006年に来日後、初戦の5・17田中龍星(チームドラゴン)戦では1RKO負けを喫したが、7・9ニック・ヒョード(和術慧舟会総本部)戦、9・1川端健司(チームドラゴン)戦には勝利を収めている。前回の試合を見たという中村は「サウスポーからの左ミドル、組んでのヒザが得意などちらかと言えばやりにくいタイプ」と評した。
中堅戦に出場する前田は「毎年タイ人とやってみたいと思っていました。せっかくいいチャンスを与えられたので、持っているものを全て試して何としても勝ちに行く」と頼もしい発言。
対するルンラウィー・サシプラパージムは、まだ18歳と若くルンピニースタジアムとテレビマッチ会場のBBTVスタジアムを主戦場とする。好戦的なファイターとして名を馳せ、2006年度のBBTVスタジアム「エキサイトファイト・オブ・ザ・イヤー」を受賞しているという。
昨年の年間表彰ではKO賞とベストバウト賞をダブル受賞している前田とイメージが被るが、ルンラウィーの写真を見た小林GMは「目から上が前田と似てる」とポツリ。前田は「それならそれに負けないようにアグレッシブに行く。ただ勝つよりも倒して勝ちたいです」と闘志を燃やした。
大将戦を務める山本は現役ランカーの強敵を迎える。戦闘機F16の名をリングネームに冠する弱冠16歳で、昨年ルンピニースタジアムのランキング入りを果たしてからは、層のブ厚い“神の階級”バンタム級トップ戦線で強豪たちと鎬を削り、2008年もすでに2試合を行っている(1・4と2・1、いずれも判定負け)F16・PKPラチャノンだ。※エフ・シップ・ホックと読む
「去年の勢いのまま次の試合に出て、思いっきり暴れて頑張りたいと思います」と山本。「ランカーとやれる機会はあまりないので、ランカーがどれだけ強いのか肌で感じるいい機会」と語り、藤原会長が「16歳でランキング入りするなんて、相当強いね」とプレッシャーをかけると「望むところです」と言い切った。
記者との質疑応答で最初の話題となったのは、冒頭で藤原会長が各選手に与えたという課題だ。
「中村は背が小さい相手とやって、長身で懐が深いところを活かせず、小さくなっているから相手がヒジを打ちやすい。相手がやりやすい戦法をとってしまう。本来ならやりづらい戦法をすれば、相手に合わせず自分のリズムでやるのが大切。
前田はカッとなった時がいい勝負をする。その中でボクシングジムに練習に行って、距離を詰めたりスピード感などが改善された。蹴りからパンチ、パンチから蹴りの流れに沿った攻防が今回は出切ると思う。
山本はタイ人を苦手としていて、去年のタイでは無様な負け方をした。相手はランカーで手強いと思うので、組まれた時にどう闘うかがポイント。組まれた時にどうするのか、そこからどうキレイに一発で倒すかだね」とそれぞれの課題を語る藤原会長。
「小林は(現役チャンピオンの)テーパリットを倒しているから、その魂を受け継いで欲しい」と激励し、「全勝全KO勝ち」を宣言。「1Rで様子を見て、2Rでダメージを与え、3Rに一発で倒す」とシンプルな作戦を与えた。
これに各選手も「ダメージをもらわずに倒して勝つ。自分の長所を活かしきれず、相手と同じ目線で闘っている。自分にしか出来ないものを追求していくとそれを克服できると思う」(中村)、「倒して勝ちます。組んでからの攻防がまだ苦手意識あるので、それを克服したい」(山本)、「勝つというよりも倒してみたいです。全部の技がまだ薄っぺらい感じがしているので」(前田)と応えた。
宮田充・興行本部長によれば、F16とルンラウィーは「ムエタイの首相撲とヒザというよりファイタータイプの選手を、とリクエストしたところ、ルンピニーから推薦を受けた選手」であるという。
小林GMは「藤原ジムというのは“これだ!”というのを見せて欲しい。タイ人相手に熱い試合をするところを見れたら、自分も幸せな気分になれると思います」と語り、山本が「組んでは勝てない、通用しないと思うので崩すか組まれないように自分の距離で闘うことを意識している」と言ったのに対し、「逆に組んで勝つくらい、山本ならすぐに克服できると思う」と檄を飛ばした。
なお、全日本キックでは毎年恒例のタイ遠征を今年も夏以降に予定しており、3〜4人の選手を選抜して行う予定だという。「この3選手がどれだけやってくれるかを見て、選考メンバーを作りたい」と、今回の対抗戦が全日本代表選考試合も兼ねていることを明かした。
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2008
「Kick On!」
2008年3月20日(木・祝)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト予定
<全対戦カード>
▼メインイベント 日本VSタイ 大将戦 58kg契約 3分5R
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者、Kick Return60Kgトーナメント王者)
VS
F16・PKPラチャノン(タイ/ルンピニースタジアム・バンタム級5位)
▼セミファイナル 日本VSタイ 中堅戦 58kg契約 3分5R
前田尚紀(藤原/全日本フェザー級1位)
VS
ルンラウィー・サシプラパージム(タイ/2006年度・タイBBTVスタジアム「エキサイトファイト・オブ・ザ・イヤー」受賞)
▼第6試合 日本VSタイ 先鋒戦 73kg契約 3分5R
中村高明(藤原/全日本ミドル級王者)
VS
ランボー・C.M.A.(タイ)
▼第5試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
湟川満正(AJ/同級1位)
VS
クリストフ・プルボー(スクランブル渋谷/同級2位)
▼第4試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
吉本光志(AJ/IKMF東洋ライト級王者、元全日本ライト級1位)
VS
三上洋一郎(SVG/同級7位)
▼第3試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
藤牧孝仁(はまっこムエタイジム/全日本ライト級3位)
VS
翔 太(S.V.G./全日本ライト級9位)
▼第2試合 スーパーフェザー級 3分3R
藤井基文(月心会)
VS
ソルデティグレ・ヨースケ(U.W.F.スネークピットジャパン)
▼第1試合 ライト級 3分3R
白濱卓哉(建武館)
VS
田中幹久(WSK/興気塾)
▼オープニングファイト第3試合 フェザー級 3分3R
金谷隆洋(AJ)
VS
尾田兼次(S.V.G.)
▼オープニングファイト第2試合 ウェルター級 3分3R
牧平圭太(AJ)
VS
ウー・エリック(藤原)
▼オープニングファイト第1試合 ライト級 3分3R
武彦(月心会)
VS
園山翔一(WSK/白仙会)
<チケット料金>
SRS席15,000円 RS席10,000円 S席7,000円 A席5,000円
※SRS席は全日本キックのみの販売
※当日券は各席500円増し。
<チケット発売所>
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
全日本キック
<お問い合わせ>
全日本キック=TEL:03-3365-1171
株式会社ファースト・オン・ステージ主催
「MOVIX亀有オープン2周年記念『INSIDE野良犬祭り』」
2008年2月29日(金)東京・亀有のMOVIX亀有
開場18:50 開始19:00
<会場>
MOVIX亀有
東京都葛飾区亀有3−49−3 アリオ亀有アリオモール3F
TEL:03−5629−7200
<アクセス>
JR常磐線「亀有」駅南口より徒歩5分
※約2,000台収容の大型駐車場あり
<上映作品>
劇場版「小林聡の風林火山 野良犬祭り」
激闘! 四角いジャングル 日高郁人VS小林聡
悲しきプロレス営業マン
<出演>
小林聡GM
ゲスト:日高郁人(ZERO1−MAXプロレスラー)
司会:オッキー沖田(ZERO1−MAXリングアナウンサー)
<料金>
2,000円(全席自由/前売・当日とも同じ)
<問い合わせ>
株式会社ファースト・オン・ステージ=TEL:03-5730-3966
●2008年度上半期スケジュール
・3月20日(木・祝)後楽園ホール
・4月26日(土)後楽園ホール
・6月22日(日)後楽園ホール
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