12月2日(火)東京・代官山にある伊原道場にて、ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)が公開練習を行った。ルスランは12月6日(土)神奈川・横浜アリーナで開催される『K-1
WORLD GP2008 IN FINAL』のトーナメント1回戦でグーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル)と対戦する。
公開練習の前日となる1日(月)に日本へ来日したルスラン。来日前までモスクワで1カ月の練習を積んできたといい、「調子はいいし、準備は万端です」と語ったが、まだ時差ボケの影響があるようで、体を動かしながらも「ちゃんと眠った感じがしない」と眠気まなこで話す場面もあった。
今年は7月に台湾で行なわれたアジア予選トーナメントで3試合ともKO勝利、9月の開幕戦でもハリッド“ディ・ファウスト”を2回ノックアウトと、K-1では4戦4勝4KOとKOづいているルスランだが、その秘密はモスクワにある有名クラブで積んできたというボクシング練習。
今回ロシアから同行した練習パートナーのアラン・アリフベコフ(写真右端)はボクサーで、コーチのオレグ・モロゾフ氏(写真中央)もボクシングトレーナーとして著名な人物であるといい、こうして重点的にボクシングに取り組んでいる成果が試合にも出ているのだとルスランは言う。
モロゾフ氏は6年に渡ってセルゲイ・ハリトーノフにボクシング技術を授けた恩師であり、多くのロシア王者やヨーロッパ王者を育成。ルスランが練習を積んだボクシングクラブはその実力養成法に定評があり、遠くアメリカやキューバからも練習に来たいという要望が寄せられているという。
また、ロシアには「有名な場所で育てば、そこにある壁でさえもその人間の成長を助ける」という言葉があり、ルスランもこのハイレベルな環境に身を置いたことで、周囲から多大な影響と刺激を受け、成長することができたようだ。
モロゾフ氏は愛弟子2人を比較し、ルスランを「火花が出るようなファイトスタイル」と語る一方、ハリトーノフに関しては「全く逆の性格ですごく慎重な試合運びをする」とコメント。常に“倒すか倒されるか”の試合を展開するルスランは、モロゾフ氏をしてもヒヤヒヤさせるようだが、「どんなに教えても試合にはその人間の本性が出てしまうもの。彼のように感情を露わにして戦うことがいい試合を生むのだと思うし、そういう教え子を私は好きです」とルスランの好戦的なファイトスタイルに理解を示した。
この日のルスランは試合直前ということもあってか、アランを相手にした受け返し式のシャドーを中心に行い、軽めのメニューで練習を切り上げた。時差ボケの影響もありまだ本調子ではないだろうが、軽いフットワーク、パンチから唐突に繰り出すバックスピンキック、ジャブで相手を呼び出しカウンターで合わせる左フックはいずれもスピードに乗っており、現在「97、98kg」あるというヘビー級の選手とは思えない。
1回戦でスピード対決の予想されるサキに対しても、「スピードでもパワーでも自分が勝っている」と自信を見せたが、動きを見ればそのコメントも説得力を持って響いてくる。
「(準決勝の相手は)ボンヤスキーもバンナもいいファイターだから分からないけど、どちらかというとボンヤスキーかな。決勝の相手は経験豊富ないい選手だと思うのでアーツ。ハリは相手がいい選手(=アーツ)だし、勝ってくるのは難しいと思う」
優勝賞金の使い方を問われると、「まず何より最初に考えたのはそのことでした(笑)」と冗談で笑わせたルスランだが、すぐ真顔に戻って「重要なのはチャンピオンになることです。それから後のことは、そうなってから考えればいいと思う。とにかくチャンピオンになりたい」と、優勝を目指す真摯な思いを語ってみせた。
はたしてボクシング特訓の成果やいかに? かつて“死神落下傘”と呼ばれ恐れられたハリトーノフ同様、ルスランもキレを増した拳によってトーナメントに波乱を呼び起こすのか――。
FEG/フジテレビ
「K-1 WORLD GP 2008 FINAL」
2008年12月6日(土)横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00
<全対戦カード>
▼メインイベント(第9試合) K-1 WORLD GP 2008 FINAL
3分3R延長2R
準決勝の勝者
VS
準決勝の勝者
▼セミファイナル(第8試合) K-1 WORLD GP 2008 FINAL4 3分3R延長1R
サキVSカラエフの勝者
VS
ボンヤスキーVSバンナの勝者
▼第7試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL4 3分3R延長1R
アーツVSハリの勝者
VS
ジマーマンVSテイシェイラの勝者
▼第6試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL リザーブファイト2 K-1ルール 3分3R延長1R
ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/チーム・ミスターパーフェクト)
VS
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/マイクス・ジム)
▼第5試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL リザーブファイト1 K-1ルール 3分3R延長1R
チェ・ホンマン(韓国/フリー)
VS
レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)
▼第4試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
レミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)
VS
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team)
▼第3試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル)
VS
ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)
▼第2試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
エロール・ジマーマン(スリナム/ゴールデン・グローリー)
VS
エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)
▼第1試合 K-1 WORLD GP 2008 FINAL8 3分3R延長1R
ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
VS
バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
▼オープニングファイト第2試合 K-1ルール 3分3R
野田 貢(シルバーアックス)
VS
高萩ツトム(チームドラゴン)
▼オープニングファイト第1試合 K-1ルール 3分3R
タケル(正道会館)
VS
洪太星(極真会館)
<チケット料金>
VIP席100,000円(特典付き)
SRS席35,000円(特典付き)
RS席22,000円 S席13,000円 A席6,000円
<チケット販売所>
K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
i-mode K-1オフィシャルサイト
Yahoo!ケータイK-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
ローソンチケット=0570-084-003(Lコード:33333)
CNプレイガイド=0570-08-9999
チケットぴあ=0570-02-9999
キョードー東京=03-3498-9999
イープラス=http://eplus.jp
<チケットに関するお問い合わせ>
キョードー東京=TEL:03−3498−9999
<大会に関するお問い合わせ>
FEG=TEL:03−3796−5060
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