12月3日(水)東京・門前仲町にある和術慧舟會RJWで星野勇二(和術慧舟會GODS)、宮澤元樹(和術慧舟會東京本部)が公開練習を行った。
2人は12月6日(土)東京・ディファ有明で開催されるGCMコミュニケーション
『CAGE FORCE 09』に出場、星野は初代フェザー級王座決定トーナメント決勝戦でウィッキー聡生(シューティングジム横浜)と、宮澤はワンマッチで岩瀬茂俊(T-BLOOD)と対戦する。
今年からフェザー級に転向、初代王座決定トーナメントではアントニオ・カルバーリョ(カナダ)、山崎剛(GRABAKA)という実力者を下して決勝進出を決めた星野。この日は光岡映二(和術慧舟會RJW)を相手に総合形式の軽いマススパーリングを披露。
光岡がガードを下げてトリッキーなパンチを繰り出す仮想ウィッキーになり切り、星野は片足タックルからのテイクダウン、バックブローをヒットさせるなど軽快な動きを見せた。
「体重も大分落ちてきて、コンディションはいいです」と、現在の状態について放した星野。フェザー級での試合も今回が3試合目となり「フェザー級に階級を下げてから、最後の何kgを落とすのが大変にはなっていますが、ここまで何試合かやってきて、どのくらい辛いのか分かっているんで、もう慣れましたね」と、減量は問題ないようだ。
トーナメント決勝で対戦するウィッキーは公開練習で相手の光岡が見せた通り、非常に変則的なファイター。星野はウィッキー対策についてこう話す。
「ウィッキー選手の印象はサウスポーで変則的なスタイル。変則的だけどパンチ力もあるし、そこを意識して戦わないといけない相手だと思います。今までああいう選手とはやったことがないし、過去の試合映像を見たり、スパーリングする相手に真似をしてもらったりして、練習をしてきました」
その中で星野がこの試合のポイントになると話したのが距離と間合いだ。「大まかにいったら距離が大事になると思います。ウィッキー選手の間合いじゃなくて、いかに自分の間合いで戦えるかでしょう。距離を詰めてくっついて戦うのか、離れた間合いからタックルに入るのか。
しっかりとメリハリをつけて戦おうと考えています。ウィッキー選手は打撃に突出したスタイルですけど、僕は打撃が出来ないわけじゃないし、テイクダウンも出来るし、寝技でも戦える。僕の方が色々と考えて戦うことが出来ると思うし、総合的に戦えるんじゃないかなと思います」
前回の山崎戦で星野はスタンド、テイクダウン、グラウンド全ての面で山崎を圧倒したが、それも「あの時は自分の距離を掴めたのがポイントだったと思います。距離を掴めれば色々な技を出せれば、どうやって戦うかを考えることが出来る。山崎戦ではそれが感覚的に掴んだものがあった」からだ。
また山崎戦ではバックステップ&スウェーバック、右ハイキックなど、キックボクシング的な技術を見せた星野だが、「中学生まで空手はやっていましたが、それ以降は専門家の方に打撃を教わったというのはないです。道場の中で考えながら練習するくらいで。きっと専門家の方と打撃だけのスパーリングをしたら、勝てないと思うんですけど、僕は総合格闘技の打撃なんで、総合格闘技であれば打撃を出すことが出来ます。
(ハイキックは)練習ではやっていたんですが、バランスが悪くてしっくりこなかったんです。でも最近は練習でもバランス感覚がよくなって、実際に試合で使っても安定感があるまま、ハイキックを出すことが出来ました。ようやく形になって出てきたんでしょう。今は1つの技に固執することがなくなって、打撃、タックル、寝技と色々なことを出せるスタイルになったんだと思います」と説明する。
これまで試合が終わる度に「自分がチャンピオンになる姿を一緒に見ていてください」とマイクアピールしてきた星野。そのチャンピオンまで残すところ、あと1試合だ。過去にパンクラスネオブラッドトーナメントを制したこともある星野だが、その後はトーナメントやベルトに手が届くことがなく、今回の試合に向けての思い入れは強い。
「トーナメントに出る前はチャンピオンになるつもりでしたけど、エントリーしていた他の選手はみんな強い選手ばかりで、正直、ここまで来ることが出来て驚いています。でもここで(ベルトを)獲らなきゃ意味がない。
自分は総合を始めて8年以上経って、これまでトーナメントとかベルトに関わる試合を何度かしてきたのですが、ベルトを獲ることが出来なくて、ベルトを獲るという思いは強いです。今、そのチャンスが目の前にあるので、それをものにしたいと思います」
星野は今年2度メインイベンターを務めており、ケージフォースの顔と言える存在だ。今大会でもメインイベントに試合が組まれる可能性もあり、「トーナメントではずっとメインで試合をさせてもらったんですけど、最初は自分がメインでいいのかなと思っていました。メインイベンターは責任があるんですけど、その分、充実感もあって、務めがいがあります。自分の中ではそれもいいプレッシャーとして、試合ができると思います」と力強く語った。
また今大会で岩瀬と対戦する宮澤はグラップリング形式のスパーリングで三角絞めやフットチョークを極めるなど寝技のスキルを見せた。ここ最近は総合格闘技用のトレーニングが増え、寝技に費やす時間が減っていたというが「最近は原点に返って寝技の練習をたくさんやりました。
強い人と練習することもいい練習にはなるんですが、それだけだと自分が極める練習にはならない。それでビギナーの会員さんとも練習するようになって、色々と勉強にすることがありました。極め感を取り戻した? そうですね」と本来の持ち味である寝技に磨きをかけてきた。
対戦相手の岩瀬とは過去に練習したこともあり「打撃もレスリングも寝技も強くて、総合的に何でも出来る選手。穴がないので嫌な相手ですね」と宮澤。
今年9月に参戦したDREAMでの弘中邦佳戦の敗因を「相手のペースに合わせすぎました」と振り返り、自分のペースで試合することをテーマに掲げた。
また宮澤は「弘中戦は大舞台というよりも、総合で初めての負けだったんです。初の負けで吹っ切れたというか、色々なものを考えさせられました。勝ちと負けで大きく差があるんだということも感じました。
あの時は自分が行こうか、どうしようか躊躇している時に攻め込まれて、それでTKO負けになっちゃんです。だから今回は中途半端な試合は絶対にしない。今回の試合のテーマは自分の力を出し切ることです」と完全燃焼を誓った。
今も大学に通う現役大学生ファイターでもある宮澤。来年2月に試験を控えており「この試合が終わったら勉強に集中しないとまずいっすね(笑)。試験に蹴りをつけたら、ケージフォースでのベルト獲りを目指して頑張ろうと思います!」と学生らしい意気込みを語っている。
GCMコミュニケーション
「CAGE FORCE 09」
2008年12月6日(土)東京・ディファ有明
開場16:00 開始17:00
※プレリミナリーファイト16:15〜
<決定対戦カード>
▼初代バンタム級王座決定トーナメント決勝戦 5分3R
大石真丈(K’z ファクトリー)
VS
水垣偉弥(シューティングジム八景)
▼初代フェザー級王座決定トーナメント決勝戦 5分3R
星野勇二(和術慧舟會GODS)
VS
ウィッキー聡生(シューティングジム横浜)
▼ウェルター級 5分3R
宮澤元樹(和術慧舟會東京本部)
VS
岩瀬茂俊(T-BLOOD)
▼ライト級 5分3R
鹿又智成(パラエストラ八王子)
VS
エリヤ(TEAM坂口道場)
▼ライト級 3分3R
外山慎平(和術慧舟會東京本部)
VS
高橋“Bancho”良明(パラエストラ八王子)
▼フライ級 3分3R
廣野剛康(和術慧舟會GODS)
VS
松永義弘(空手道 禅道会)
▼フェザー級 3分3R
美木航(和術慧舟會RJW)
VS
長谷川雅彬(KRAZY BEE)
▼ウェルター級 3分3R
圭太郎(和術慧舟會RJW)
VS
高木健太(REDIPS)
▼フェザー級 3分3R
高橋渉(Laghter7)
VS
日吉伸尊(KRAZY BEE)
▼プレリミナリー・ファイト バンタム級 3分3R
西村広和(和術慧舟會A-3)
VS
佐藤将光(TEAM坂口道場)
▼プレリミナリー・ファイト バンタム級 3分3R
斎藤 良(和術慧舟會TLIVE)
VS
佐々木亮太(B-CLUB)
▼プレリミナリーファイト ライト級 3分3R
安藤晃司(和術慧舟會東京本部)
VS
市川ランデルマン(フリー)
<チケット料金>
SRS席 16,000円(パンフレット付)/RS席 10,000円/S席 7,000円/A席 5,000円
※当日券は500円増し。
<お問い合わせ>
GCMコミュニケーション 03−3556−6201
●2008年度スケジュール
12月6日(土)ディファ有明「CAGE FORCE 09」
|