12月4日(金)東京・後楽園ホールで開催されるMA日本キックボクシング連盟『BREAK
THROUGH-14〜突破口〜』のWBCムエタイルール日本統一王座決定戦に出場する大和哲也(大和)、宮越宗一郎(拳粋会)、為房厚史(二刃会北野)のインタビューが、NJKFを通して発表された。
大和哲也「もっと強くなった自分を見てください!」
──まず、9月の準決勝では大江和也選手を2RKOでした。
「あの試合は1Rで飛びヒザをもらっちゃって口の中をケガして、やばいなあと思いながらインターバルでマウスピースを外したら歯の形がおかしかったので、これはいくしかないなあと思って2Rにたたみかけたんですよ」
──そうだったんですか!
「ネットの試合リポートでは、『急に圧力をかけた大和』(GBR)って書いてあったんですけど、歯が折れたからだったんです(笑)」
──傍目には完勝に見えたんですが、そんなことはなかったんですね。
「試合後は病院に直行でした。隠してましたけど」
──でも最後は左ボディでKOしました。
「自分的にはキレちゃって、精彩に欠けてましたね。最終的には倒せて、会場も少しは盛りあがったからよかったですけど」
──そこから3週間弱でデンサイアム・ルークプラバーツ選手と対戦し、こちらは5R判定負け。
「あの試合はデンサイアム選手のうまさを感じました。でもあの試合のおかげで、僕はまた強くなってしまいました」
──強くなってしまいましたか。
「ホント、デンサイアム選手には感謝したいぐらいですね。首相撲だけじゃなくて距離感とかいろいろ身をもって気付いたこともいろいろあるんで。ムエタイの神髄を知らされたというか…本当に悔しかったですけど、いい経験になったと思います」
──でもこれで、昨年3月からの連勝は8でストップすることになりました。
「別に僕、そこは全然気にしてないんですよ。僕の中では連勝うんぬんというよりも、勝って当たり前なので。倒して勝つのが大前提なので、逆にこれで僕の勢いが止まったと思われたくないですね。デンサイアム選手が火にガソリンを入れてくれたぐらいの勢いです(笑)」
──相手の河野選手については?
「やっぱりやりにくそうな選手ですね。ドロドロまではいかないですけど、お互いが決定打に欠ける感じで判定になる試合が多いじゃないですか。それは河野選手が相手のよさを消すという、いい部分があるからそうなると思うんですよ。だから僕も、自分のよさを消されないように気をつければ問題ないと思います」
──どう攻めますか?
「いつも通りです。いつも、空いてるところに攻撃を叩き込んでという感じなんで。でもホントに最近、打撃には自信があるんで、まともにやったらすぐ終わらせられると思うんですけど、でも狙わずに、しっかり敬意を払ってたたきつぶしたいと思います」
──なるほど。これで勝てば三冠王ですね。
「はい。僕の今年の目標は、NJKFのMVPを獲ることなんで。これでタイトルを獲って、12月の名古屋での試合も勝ったら7戦6勝、それなりに働いてる方だと思うので、もらえるかなーと思ってるんですけどね(笑)」
──それでは、意気込みをお願いします。
「今回も本当にいい練習ができて、対策もバッチリできているし、僕は打撃、特にパンチの音は他の選手とはひと味もふた味も違うと思いますので、そういう音とか緊張感を生で味わっていただいて、最後は僕がKOで勝つところを見ていただけたらうれしいと思います。応援よろしくお願いします!」
宮越宗一郎「他の選手にないスタイルで勝ちます!」
──少し前になってしまいましたが、7月の準決勝、坂本章戦を振り返ると?
「ファイトスタイルを変えた試合だったんですけど、けっこううまくできたので、自分としてはいい試合だったなあと」
──どういう部分を変えたんでしょうか。
「あまり下がらないように気をつけて試合をしました。わりとうまくできたので、これからもこれでいこうかなと思います。今まではなるべく相手の攻撃が当たらないように意識していたんですが、それだと自分の攻撃も当たらないので、坂本戦では『当たってもいいから下がらないでいこう』と思うようにしました」
──決勝戦では為房厚志選手と当たることになりましたが、為房選手の準決勝、水町浩戦は見ましたか?
「いえ、見てないです。為房選手のことは知らなくて、決勝の相手は水町選手になるのかなと思ってたんですけど」
──ちなみに水町選手のことはどれぐらい…。
「あ、全く知らないです。僕、他の選手のことはほとんど知らないんで」
──なるほど(笑)。
「選手の研究とかもほとんどしないので。DVDとかあれば、ちょこっと見るぐらいで。あんまり研究しても、実際やったら違うということも多いですからね。だから1Rに見て判断してます。構えとか身長ぐらいは気にしますけど」
──では、為房選手と当たることになったのもあまり関係ない?
「結果を知ってビックリはして、そんなに強い選手なのかと思って9月大会のDVDは見てみました」
──トーナメント出場権を懸けて、KEN選手と闘った試合ですね(5R判定勝ち)。
「はい。サウスポーでストレートはいいと思いましたが、そんなにずば抜けてるとは思いませんでした。多分、水町戦でもそのストレートが出たのかなと」
──パンチの打ち合いができそう?
「そうですね。ガンガンいっちゃうと危ない感じもするんで……いけそうだったらガンガンいっちゃうんですけど、最初の方は蹴り中心でいって、いけそうだったらパンチに切り替える感じですかね。相手がガンガンきたら考えないでいっちゃう方なんですけど」
──この試合が初のタイトルマッチですが、そこについては?
「あまり意識してなかったんですけど、やっぱり近付いてくると、ちょっと違いますね。道場生の盛り上がり方とか。自分もいつもと一緒だと思いつつ、実はいつもより練習も頑張ってる気がします」
──獲れば、道場としても初のベルトですよね。プレッシャーには?
「まあ、なりますけど(笑)、しょうがないかなと」
──ベルトを巻いてる姿を想像したりは?
「それはないですけど、まあ、うちの親方(宮越新一会長=実父)が獲ってほしそうなんで(笑)」
──会長も選手だっただけに、その思いは強いですよね。自分は?
「自分はあんまり興味ないですけど」
──そうですか(笑)。となると試合へのモチベーションは?
「みんなが期待してくれるんで、それに応えたいなと。それだけですね」
──お客さんに対しては?
「他の選手にはないスタイルだと思ってるんで、そこを見てもらえれば。応援よろしくお願いします」
為房厚志「他の選手にないスタイルで勝ちます!」
──トーナメントに出場するはずだった上田龍之助選手が欠場になり、9月のNJKF後楽園大会で、KEN戦に出場権がかかったわけですが。
「当日に知らされたんですけど、ありがたいチャンスをいただいたんで、やったろかという感じで(笑)」
──それで判定勝ちし、準決勝の水町浩戦では2RKOで決勝進出となりました。ガンガン攻めてましたね。
「スタイル的にそれしかないんで(笑)。でもここまで、うまくいってますね」
──KEN選手、水町選手ともキャリアではかなり上だったわけですが。
「そうですね。勝ったらラッキーという感じで臨んでました」
──決勝ではNJKFの上位ランカーである宮越宗一郎選手と当たることになったわけですが、印象は?
「左フックとかローキックを散らしてくる感じなので、それに合わせていけたらなとは思います」
──お互いパンチ主体ですが、打ち合いを望む?
「打ち合いはそんなに得意じゃないですけど、多分そうなると思います(笑)。僕もパンチで突っ込んでいくしかないスタイルなんで」
──そうなったら、勝つ自信は?
「まあ…フィフティフィフティ、半々なんじゃないですか。当たったモン勝ちということで」
──でも7戦7勝と、デビューから負けなしじゃないですか。
「試合運的なものもあるかなとは思いますけど、そういうのも合わせていい感じでは来れてますね」
──7勝にはKOも4つあります。
「流れの中で、っていう感じですね。流れで当たったら倒せたという」
──連勝のプレッシャーはありますか?
「若干はあるんですけど、あまり考えすぎるとやられるんで、そんなに考えないようにしてます」
──初のタイトルマッチになりますが。8戦目というと、かなり早いですよね。
「早いですよね。でもこういったチャンスをもらえてるんで、ここから上に行きたいですね」
──プロとしての目標は?
「いろんなリングに上がりたいですね。K-1とかを見たのがキックを始めたきっかけなんで、そういうところも目指せれば」
──ところで、日本拳法出身なんですよね。
「はい、高校から大学にかけて、7年ぐらいやってました。社会人になっても少しやってましたね」
──大会実績などは?
「学生の全日本で3位になったことがあります」
──日本拳法が闘い方に影響している部分というのはありますか?
「そうですね、パンチ主体という部分で多少はありますね」
──今回、タイトルを獲得すればジムとしても初のベルトということですよね?
「はい。そういう期待も周りから感じてます(笑)」
──自分がベルトを巻くところを想像したりは?
「してますね。似合ってるかって言ったら、けっこう微妙な感じなんですけど(笑)」
──どんな風に勝ちたいですか。
「やっぱりKOで勝ちたいですね。KOで、魅せる試合をしたいです。できれば早いラウンドで決めたいですけどね。1Rでも早くいければ」
MA日本キックボクシング連盟
「BREAK THROUGH-14〜突破口〜」
2009年12月4日(金)東京・後楽園ホール
開場16:15 開始16:30
<全対戦カード>
▼Wメインイベント−U(第13試合) 日泰国際戦 W.M.Cフェザー級王者決定戦 3分5R
駿太(谷山/WMAF世界フェザー級王者)
VS
サムラーンデット・モー ラーチャパットジョームブン(タイ/ラジャダムナンスタジアムSバンタム級6位)
▼Wメインイベント−T(第12試合) 日泰国際戦 ライト級 3分5R
山本佑機(橋本/MA日本ライト級1位)
VS
デンヤソー・シットサイトーン(タイ/ラジャダムナン国際式ボクシング ウェルター級王者)
▼セミファイナル(第11試合) WBCムエタイルール統一王座決定戦 ウェルター級 決勝戦 3分5R
宮越宗一郎(拳粋会/NJKFウェルター級1位)
VS
為房厚志(二刃会北野/NJKFウェルター級4位)
▼第10試合 WBCムエタイルール日本王座決定戦 ライト級 決勝戦 3分5R
河野雄大(武勇会/MA日本ライト級王者)
VS
大和哲也(大和/NJKFライト級王者)
▼第9試合 MA日本ウェルター級 王座決定戦 3分5R
坂本 章(橋本/MA日本ウェルター級1位)
VS
一貴(マスターズピット/MA日本ウェルター級2位)
▼第8試合 日露国際戦 ミドル級 ショーダウンマッチ 3分3R
武田一也(JMC横浜/MA日本ミドル級3位)
VS
ネムチン・コンスタンチン(ロシア/ユニバーサル空手選手権世界王者)
▼第7試合 フライ級交流戦 3分3R 延長なし
加藤竜二(橋本/MA日本フライ級1位)
VS
薩摩サザ波(TARGET/J-NETスーパーフライ級3位)
▼第6試合 フェザー級ランキング戦 3分3R 延長なし
千葉剣士郎(新東金/同級4位)
VS
テープジュン・サイチャーン(真樹ジムアイチ/同級9位)
▼第5試合 Sフェザー級ランキング戦 3分3R 延長なし
佐久本裕(菅原/同級5位)
VS
虎舞拳隆(新東金/同級8位)
▼第4試合 ’09年新人王トーナメント ミドル級決勝戦 3分3R ショーダウンマッチ
北見朋久(JMC横浜)
VS
吉 重吉(契明)
▼第3試合 ’09年新人王トーナメント バンタム級決勝戦 3分3R ショーダウンマッチ
伊藤拓馬(橋本)
VS
カズ仲村渠(真樹ジムオキナワ)
▼第2試合 ’09年新人王トーナメント ウェルター級決勝戦 3分3R ショーダウンマッチ
中澤 純(WS群馬)
VS
中河靖文(Kインター柏)
▼第1試合 ’09年新人王トーナメント ライト級決勝戦 3分3R ショーダウンマッチ
藤澤大樹(HOSOKASWA)
VS
宮城友一(真樹ジムオキナワ)
▼オープニングファイト第2試合 ライト級ジム対抗戦 3分3R 延長なし
谷山俊樹(谷山)
VS
飛猿(新宿)
▼オープニングファイト第1試合 ウェルター級ジム対抗戦 2分3R 延長なし
大森光浩(谷山)
VS
和成(全栄会館/日本プロキックウェルター級)
<チケット料金>
VIP席15,000円(パンフレット・ドリンク付き)
RS席10,000円 S席6,000円 A席5,000円 B席4,000円
※当日券は500円増し
<チケット発売所>
チケットぴあ
ディファ有明
出場各ジム
MA事務局
<問い合わせ>
MA日本キックボクシング連盟=TEL:042−530−8630
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