大みそか12月31日(木)さいたまスーパーアリーナで開催されるFEG『Dynamite!!〜勇気のチカラ2009〜』にて、DREAM×SRC対抗戦にSRCチームとして闘いに臨む郷野聡寛(GRABAKA)が、26日(土)東京・落合のGRABAKAジムにて公開練習を行った。郷野はDREAMチームの桜井“マッハ”速人(マッハ道場)と対戦する。
公開練習開始時刻の前からサウナスーツを着込み、フードをすっぽり被って両手に軍手、両足に靴下の完全装備で練習を開始していた郷野。スイープ、パスガード、タックルの反復という非常に地味な公開練習を披露した。
「どうせ動くのなら減量と一緒にやれたらと思って。これをやると1kg以上汗が出て落ちるんです。単調で申し訳ないと思いつつ、やらせていただきました」と、その理由を明かす郷野。
それほど減量がキツイのかと問えばそんなことはなく、「あと4kgくらい。苦しいというほどではない」と言う。滴る落ちる汗を拭うのはSENGOKUとプリントされたタオル。「対抗戦という意識がないと会見で言ってしまい、申し訳ないのでタオルだけでもアピールしようと思って(笑)」。
郷野とマッハは共に1996年に修斗でプロデビューした(郷野が5月7日、マッハは10月4日)。その時からの想いを郷野は告白する。
「あいつと仲良くなったのは1997〜98年頃で、もう10年以上の付き合いになる。前回の試合が終わった後、もしかしたらこのカードが組まれるかもしれないと聞くまでは、試合をするなんて考えたことはなかった。やっぱり修斗の時、先を走っていたのはマッハだった。そこに感情がなかったわけじゃない。闘う意味は凄く持っている。
俺のマッハ戦に対する原動力は“ねたみ・ひがみ・嫉妬”ですよ。PRIDEに上がるようになった頃からそういう感情を持っていた。対抗戦が決まって対抗意識はないと言ったけれど、長く蓄積した湧き出るようなねたみがある。俺の方が大みそかの試合に懸ける想いは他の誰よりも全然大きい。
今ひとつ思い出したのは、北海道へマッハと一緒に遊びに行ってバーへ行ったんですよ。店では“マッハが来るよ”と盛り上がっていて、その時点で俺の名前はないわけ。行ったら女の子が待っていて、俺は1人で寂しくちびちびとやってたら、いつの間にかマッハの膝の上に女の子が座っているんですよ(笑)。女の子は“今日は帰さないぞ”みたいな感じで。それでマッハは女の子から電話番号をもらってもあまり気に入らなかったみたいで、“これ、郷野さんにあげますよ”とか言って(笑)。
そういうのを見て、マッハはスゲェなと。それに比べて俺はダメだって。嫉妬を感じたという話なら一番それを覚えている。今ならそうは思わないけれど、当時はそれを認めたくなかったですね。あいつはスゲェって。
マッハは常に主役だった。修斗を引っ張っていたし、PRIDE武士道の核もあいつだった。俺は生まれついての脇役と今は認識しているから嫉妬しないけれど、その時はいろいろ感じたよな。それが5年くらい前ですかね。俺も適当に一生懸命やってみたけれど、力関係が変わるわけじゃなかった。デビューした時は俺の方がちょっと先に行っていたけれど、あっという間に抜かれて向こうははるか彼方へ行ってしまった」
そんな郷野が語るマッハの強さとはーー。
「生まれ持ったものもあるけれど、俺が格闘技を始めるずっと前から柔道をやって、磨かれてきた土台の強さを感じる。俺も最初は天才と言われたけれど、俺は他人よりも飲み込みが早かっただけで、器用貧乏だったんですよね。本当の天才は(佐藤)ルミナとマッハだった。2人へのジェラシーはよく一緒に遊びながらも持っていた。
でも、勉強して知ったけれど、野球でも何でも才能でやれるのは20代までなんですよね。そこから先はどれだけその競技をしっかりやるか。才能でやってるヤツは30歳の声を聞く頃から下降線を辿る。マッハはそっちのタイプという気がする。
俺はねたみ・ひがみ・嫉妬からくる研究力で“いつか、いつか……”とずっとやってきた。今はその2人の曲線が交わって、俺の方が上を行ってもおかしくないと思う。それを証明するためにも勝ちたい。俺には5年かけて築いてきたものがある。もし負けたら、俺の5年は全否定される。だから他の対抗戦よりも、俺の試合の方が全然重い」
つまり、郷野はマッハの実力は落ちてきていると考えているのか。その質問に郷野はうなずいた。
「下がっていると俺は思う。俺は維持しようと思っているし、確実に伸びていると信じたい。マッハPRIDEのため体重を増やした頃からおかしくなったんじゃないか。思い出すと、俺は常にマッハを比較対象にしていた気がする。俺は酒も呑まないし、暴飲暴食も絶対にしない。日頃の摂生をしてきた。その間、マッハは絶対に遊んでいたはずだ。豪快に食べて呑んで。俺はそれを横目に食べない、呑まない。だから向こうには人が集まるけれど、俺には集まらないこともあった。寂しかったけれど、選手として超えてやるというモチベーションがあったから耐えられていた。
最初に追いついたかと思ったのは、マッハが負けたクラウスレイ・グレイシーに勝った時だった。あの時は嬉しかったですね。俺は自分のやるべきことを一生懸命にやるだけ。俺にはハードパンチも一本が取れる寝技もないから、一生懸命にやって脇役にしかなれない。この大会を盛り上げるためのキャストの1人として頑張るだけ。主役になれないのは分かっているから、脇からコツコツ積み重ねていって、いつか脇役以上になれたらいいと思っている」
郷野は理想の試合展開についても語る。
「立っても組んでも郷野の方が強いな、と言われる試合で勝ちたい。ラッキーパンチで勝つのは欲しくない。自分がコントロールしたという実感を持って勝ちたいね。もし負けたら……人生で一番、二番のツライ時間が来るだろうね……。ある意味、集大成だよ。本当に」
重い話が続いたが、郷野と言えばかつてDJ OZMAやリトル清原らと入場するなどの入場パフォーマンスでも観客を楽しませることが知られているが、今回の入場に関してはシークレットだと言う。「へっへっへっ、まだ考えている最中ですよ。俺の入場は低予算で、忘年会の宴会芸的なもの。みんなタダ働きです。何とかカッコつくように他力本願でお願いしようかな(笑)。温かく見守っていただければ。派手な入場と言うか……ちょっとおかしい、くらいで。でも、入場がプラン通りにいけば紅白(歌合戦)級ですよ。入場と地味な試合と試合後の喋り、俺の3点セットが出せればいい」。
前述したほどの想いがあっても地味な試合になってしまうのか? その問いに郷野は次のように答えた。
「地味でいい。その気持ちがある方がいい試合になる。最近覚えた言葉で、欲から入って欲から離れるっていうのがあるんですが、KOで勝ちたいと思って試合に臨むけれど、その欲から離れないといいパフォーマンスが出来ない。それを前回の試合で感じた」
また、後輩である横田一則が、12月22日に行われた記者会見でコメント中に青木真也から「うるせぇよ、黙れよ!」と暴言を吐かれたことについて聞かれると、「それは青木が正解。よく言った。あいつ(横田)は俺よりも喋りが長くてしかも面白くない(笑)。青木が正しい。俺は青木に1票入れる。横田には、寒いのは頭部だけにしておけと言いたい」と、なぜか青木の肩を持つのだった。
FEG
「FieLDS Dynamite!!〜勇気のチカラ2009〜」
2009年12月31日(木)さいたまスーパーアリーナ
開場13:00 開始15:00
<追加対戦カード>
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショー・タイム/DREAM)
VS
三崎和雄(フリー/SRC)
<決定対戦カード>
▼魔裟斗引退試合 K-1ルール 3分5R延長1R
魔裟斗(シルバーウルフ/K-1 WORLD MAX世界トーナメント2003&2008優勝)
VS
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシングオランダ/K-1 WORLD MAX世界トーナメント2005&2007優勝)
▼スーパーハルクトーナメント決勝戦
ミノワマン(フリー)
VS
ソクジュ(カメルーン/チームクエスト)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
青木真也(パラエストラ東京/DREAMライト級王者)
VS
廣田瑞人(フリー/SRCライト級王者)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
川尻達也(T-BLOOD/DREAM)
VS
横田一則(GRABAKA/SRC)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
山本“KID”徳郁(KRAZY BEE/DREAM)
VS
金原正徳(パラエストラ八王子/チームZST/初代SRCフェザー級王者/SRC)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
桜井“マッハ”速人(マッハ道場/DREAM)
VS
郷野聡寛(GRABAKA/SRC)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
柴田勝頼(LAUGHTER7/DREAM)
VS
泉 浩(プレシオス/アテネ五輪 柔道銀メダリスト/SRC)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
所 英男(チームZST/DREAM)
VS
マルロン・サンドロ(ブラジル/ノヴァ・ウニオン/第2代フェザー級キング・オブ・パンクラス/SRC)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
高谷裕之(高谷軍団/DREAM)
VS
小見川道大(吉田道場/SRC)
▼DREAM×SRC対抗戦 5分3R
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー/初代ストライクフォース世界ヘビー級王者/DREAM)
VS
藤田和之(藤田事務所/SRC)
▼K-1ヘビー級ワンマッチ
西島洋介(AK)
VS
レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォー ファイト アカデミー)
▼K-1甲子園62kg級FINAL準決勝 K-1甲子園ルール 3分3R
HIROYA(主催者推薦/2008年優勝/セントジョーンズインターナショナルハイスクール/2年)
VS
野杁正明(主催者推薦/至学館高等学校/1年)
▼K-1甲子園62kg級FINAL準決勝 K-1甲子園ルール 3分3R
嶋田翔太(主催者推薦/昨年第3位/私立西武台高校/3年)
VS
石田勝希(主催者推薦/2009年全日本新空手道選手権大会軽中量級優勝/初芝立命高等学校/2年)
▼K-1甲子園62kg級リザーブファイト K-1甲子園ルール 3分3R
藤鬥嘩裟(関東地区Aブロック優勝/元J-NETWORKフライ級王者/勇志国際高等学校/2年)
VS
日下部竜也(主催者推薦/2008年第3位/愛知県立豊田高校/2年)
<チケット料金>
VIP席100,000円(特典:専用入場ゲート・グッズ付)(完売)
VIP魔裟斗引退試合スペシャルシート100,000円(特典:応援グッズ+スペシャル特典付)(完売)
RRS席30,000円 SS席15,000円
SS魔裟斗引退試合スペシャルシート15,000円(特典:応援グッズ付)(完売)
スタンドS席7,000円 スタンドA席4,000円
※全席指定・消費税込
※1歳より入場券が必要
<チケット発売場所>
DREAM webサイト http://www.dreamofficial.com/
K-1 webサイト http://www.k-1.co.jp
DREAM携帯サイト iモード、Yahoo!ケータイ EZweb
K-1携帯サイト iモード、Yahoo!ケータイ EZweb
TBSオンラインチケット http://www.tbs.co.jp/k-1/
イープラス http://eplus.jp/battle/(パソコン&携帯)
チケットぴあ=TEL:0570-02-9999(Pコード:594-790)
ローソンチケット=TEL:0570-084-003
CNプレイガイド=TEL:0570−08−9999
レッスル池袋店=TEL:03-3989-0056
書泉ブックマート=TEL:03-3294-0011
フィットネスショップ格闘技=TEL:03-3265-4646
チケット&トラベルT-1=TEL:03−5275−2778
後楽園ホール=TEL:03-5800-9999
さいたまスーパーアリーナ=TEL:048-600-3037
公武堂=TEL:052−241-2511
バトルロイヤル=TEL:03-3556-3223
新日本プロモーション http://www.shinnichi-pro.co.jp/
ときめきドットコム http://ringside.jp/
<お問い合わせ>
Dynamite!!事務局=TEL:03-5775-5065 |