▲55kgトーナメントに出場する寺戸、60kgトーナメントに出場する石川(写真左より)
12月6日(月)東京・青砥にある青春塾にて石川直生、寺戸伸近が囲み取材&公開練習を行った。2人は12月12日(日)東京・後楽園ホールで行われる『Krush初代王座決定トーナメント〜Round.1〜』に出場、石川は−60kg初代王座決定トーナメント1回戦で卜部弘嵩(チームドラゴン)と対戦、寺戸は−55kg初代王座決定トーナメント1回戦で日下部竜也(OISHI)と対戦する。
7月のK-1MAXで才賀紀左衛門に敗れ、8月のKrushでも梶原龍児に敗れて2連敗中の石川。自らが「自分のキャリアの中でも苦しい時期を迎えている現状」という中、復活をかけて出場する初代王座決定トーナメントへの想いを語る。
「前回のK-1MAXでもそうだったし、今回もそうだけど、自分が当たり前のように最年長になっている。前回の相手は紀左衛門で、今回は卜部のお兄ちゃんで、もうK-1甲子園から出てきたような選手とやる時代になったと認識しています。
そこで僕は見失っているものがあって、もともと僕は過去を大事にしている人間なんだけど、これからのことや現実を見ていないと浦島太郎状態になると思うんです。だから僕は今を見つめて、今の自分に必要なことをやっています。自分がキックボクサーだという気持ちは忘れず、そういった気持ちを持って試合に向かいます」(石川)
対戦相手の卜部を石川は「瞬発力が半端ない。そういう勝負になったら自分は勝てないと思う。また(卜部の周りには)策士が多いですよね。 前田憲作会長や梶原選手のような存在がいて、僕の弱点も強みも研究されていると思います」と分析し「7月や8月の石川直生では勝てないでしょう」とまで言い切る。
その上で石川は「そういうところから練習を始めたんで、いい感触が出来ています。僕は蹴りの選手で、パンチを練習して対抗するのではなくて、色々と練っているところです。あと一週間あって、まだ自分を作れます」と続ける。
そして「全日本キックからKrushの流れがあって、今回は山本元気、山本真弘、前田尚紀、大月晴明がいない初めてのトーナメントだけど、あいつらと俺がみんなで頑張ってきたということも捨てて、Krushの初代チャンピオンのベルトを獲る。
俺のライバルたちにひけをとらない実力がある若い子たちがいるということを見過ごすと7月の試合と同じ結果になるんです。だから今までの自分を残しながらも、考え方を変えて見えてきたものもあるし、それが好感触を得ています」と、気持ちをリセットしたことで、新しい自分に手応えを感じていることを口にした。
2日の公開練習で卜部は「石川選手は連敗中で、ここで勝って復活するというドラマチックなことを考えると思いますが、僕が世代交代する方がもっとドラマチックです。ここでしっかり世代交代をしたいです」と世代交代を宣言。
それを伝え聞くと「いいですね。僕はそういう時代を待ってたんですよ。そう思っていたら4、5年が経っちゃって、その間の自分が充実していたから、僕は若い子たちのことを見ていなかった。
でも今は20代後半の選手が20代前半の選手に負けるようになって、そういう状況があるから格闘技は楽しい。特に立ち技格闘技はいい時代を迎えましたよね」と若い世代の台頭を称えた石川。
しかしすぐに「でも僕らがすんなり世代交代させないから面白いんですよ。見ている人たちの想いはベテランの方が背負っているし、世代交代はドラマチックだろうけど、まだそうじゃないよ、と。そうじゃない方が面白いというのを見せたい」とベテランの意地をのぞかせた。
そして全日本・M-1・RISEの三冠王として、Krushの初代王者のベルトを狙う寺戸も「正直、この話を聞いた時、最初は出なくていいやと思いました。でもKrushの55kgは自分が出ないと盛り上がらないし、自分が出て大会を盛り上げます」とこの階級のトップファイターらしい言葉で意気込みを語る。
対戦相手の日下部はK-1甲子園育ちの18歳で、今年シュートボクシング日本スーパーバンタム級王者となった新世代を代表する選手だが、寺戸は「日下部選手は若くて勢いがある天才肌の選手だと思います。でも自分はそういう選手じゃなくて、挫折や辛い経験もしてきました。
日下部選手もそういうものを味わった方が今後の人生がより楽しくなると思うし、成功ばかりじゃ楽しくないでしょう。 日下部選手には挫折や辛い経験をしてもらおうと思います。
勝負の世界は紙一重だけど、その中でも違いを見せなきゃなという気持ち、地力の差を見せられたらなと思ってます」と日下部とは格が違うと言わんばかりのコメント。「日下部選手も若くて世代交代を考えているかもしれないけど、世代交代はそんな簡単なものじゃない」と石川とは違う言葉で、ベテランの意地を表現した。
囲み取材後、石川と寺戸は3分1Rのマススパーリングをマスコミに公開。石川のハイキックが寺戸の頬をかすめ、寺戸の左フックを石川がギリギリのタイミングでブロックするなど、随所に激しさを感じさせる動きを見せた両者。若い世代の挑戦を跳ね除け、ベテランの強さを見せられるか?
Krush実行委員会
「Krush初代王座決定トーナメント〜Round.1〜」
2010年12月12日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
※オープニングファイト開始は17:15
<全対戦カード>
▼メインイベント(第9試合) Krush−60kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
石川直生(青春塾/元全日本スーパー・フェザー級王者)
VS
卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)
▼セミファイナル(第8試合) Krush−60kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
上松大輔(チームドラゴン/ISKAオリエンタル世界ライト級王者)
VS
DYNAMITE祐太(Liquid FIST)
▼第7試合 Krush−60kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
青津潤平(NPO JEFA/元J-NETWORKライト級暫定王者)
VS
野杁正明(OISHI/K-1甲子園2009王者)
▼第6試合 Krush−60kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
“狂拳”竹内裕二(菅原道場/WMAF世界スーパーフェザー級王者)
VS
水落洋祐(はまっこムエタイ/元全日本フェザー級3位)
▼第5試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
寺戸伸近(青春塾/全日本・RISE・M-1三冠王者)
VS
日下部竜也(OISHI/シュートボクシング日本スーパーバンタム級王者)
▼第4試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
KENJI(DC LAB./元WPMO世界スーパーフライ級王者)
VS
田中一輝(月心会/K-1甲子園2008西日本第3位)
▼第3試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
瀧谷渉太(桜塾/2007全日本新空手K-2軽量級王者)
VS
匠(チームドラゴン)
▼第2試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント1回戦 K-1ルール 3分3R延長1R
水原浩章(光/NPO JEFA/J-NETWORKスーパーバンタム級王者)
VS
森川修平(KSS健生館/2009全日本新空手K-2軽量級第3位)
▼第1試合 スーパーファイト 63kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
尾崎圭司(チームドラゴン/2007K-1 WORLD MAX日本第3位)
VS
谷山俊樹(谷山/ISKAインターコンチネンタル63kg級王者)
▼オープニングファイト第2試合 60kg Fight K-1ルール 3分3R
中島 剛(青春塾)
VS
上杉隼土(超越塾)
▼オープニングファイト第1試合 63kg Fight K-1ルール 3分3R
泰斗(GET OVER)
VS
中村圭佑(チームドラゴン)
<チケット料金>
SRS席 12,000円/RS席 8,000円/S席 6,000円/A席 4,000円
※全席指定、当日は各席500円増し。
<チケット発売場所>
チケットぴあ=http://t.pia.jp/
イープラス=http://eplus.jp/battle
後楽園ホール=TEL:03−5800−9999
グッドルーザー=TEL:03−5351−8390
<お問い合わせ>
グッドルーザー=TEL:03−5351−8390
●2011年度 Krush大会スケジュール
1月9日(日)東京・後楽園ホール「63kgトーナメント開幕戦/1回戦各4試合+スーパーファイト」の詳細はこちら
2月13日(日)東京・新宿FACE
3月19日(土)東京・後楽園ホール「55kg&60kg&63kgトーナメント決勝戦/各準決勝+決勝」
4月30日(土)東京・後楽園ホール「70kgトーナメント開幕戦/1回戦各4試合+スーパーファイト」
6月12日(日)東京・新宿FACE
7月16日(土)東京・後楽園ホール「70kgトーナメント決勝戦/各準決勝+決勝」
8月14日(日)東京・後楽園ホール
9月24日(土)東京・後楽園ホール
10月16日(日)東京・新宿FACE
11月12日(土)東京・後楽園ホール
12月9日(金)東京・後楽園ホール
※大会スケジュールは追加・変更・中止となる場合がある
GBRの「Krush特集」
尾崎圭司のラッシュスパーリング動画、チームドラゴン前田憲作代表インタビュー、初代K-1−63kg日本王者・大和哲也のインタビューなど |
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