ニュージャパンキックボクシング連盟
「STARTOF NEW LEGEND III〜新伝説の始まり〜」
2008年5月11日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
レポート&写真:アラネダ愛和
▼メインイベント(第11試合) WFCAムエタイ世界ライト級タイトルマッチ 3分5R
○桜井洋平(Bombo Freely/真王杯60kg王者・元NJKFライト級王者)
KO 1R1分9秒 ※右ヒジ打ち
●カリム・エル・オスロウティ(オランダ/ドージョー・カマクラ/WFCAオランダ王者)
NJKFのエース・桜井がWFCAのタイトルに挑戦する。昨年のアタチャイ・フェアテックス戦以来、半年振りの試合となる桜井は「すぐにでもアタチャイとやりたい」と鼻息が荒く、再戦に向けてここで負けるわけにはいかない。
対するオスロウティは2年前、桜井と対戦した過去がある。そのときは桜井がKO勝利を奪っているが、両者ともコンディション不良だったため、満を辞してのリマッチといったところ。試合前から“秒殺”を宣言した桜井に対して、オスロウティも「私に触れることはできない」と舌戦が繰り広げられただけに、激しい試合になることは間違いない。
試合が始まるといきなり桜井が右ストレート、ヒザ蹴りでラッシュをかける。反撃に転じたいオスロウティだったが、桜井は前蹴りでコーナーに突き刺し、そのまま右のヒジ打ちを一閃。
この一撃でオスロウティは崩れ落ち、わずか69秒で“秒殺”勝利。見事、有言実行で世界タイトルを奪取した。
試合後、桜井は「予告どおりで良かったです。1Rから体が動けば行こうと思っていたんですけど、体が動いてくれました」と白い歯をのぞかせた。しかし、アタチャイとの再戦に話が及ぶと、険しい顔つきで「早い段階でアタチャイとやりたいですね」とあらためて決意を告白。
世界タイトルを獲得したばかりの桜井だが、すでに意識はリベンジに向かっているようだ。
▼セミファイナル(第10試合) NJKFウェルター級王座決定トーナメント決勝戦 3分5R
○健太(E.S.G./同級1位)
判定 3−0 ※48−47、49−48、49−48
●古川照明(インスパイヤード・モーション/同級2位)
前ウェルター級王者・笛吹丈太郎が返上したベルトを賭け、若手実力派同士の対戦がついに実現。健太は前王者の笛吹と互角に渡り合った実力が認められ、今回のトーナメントは決勝戦からのシード扱い。
対する古川は準決勝を勝ち抜いてここまで上がってきた。二人とも今年のK-1トライアウトに参加、合格しており、今後ともライバル関係は続くと見られる。その第1ラウンドが幕を開けた。
1Rは互いにローキックを放ちながら、距離を確認する静かな立ち上がり。だが、2Rに入ると両者の距離が縮まり、ここで健太が左フック、右ストレートをヒットさせ、古川からダウンを奪う。なんとか立ち上がった古川は、試合を終わらせようと前に来る健太にヒジ打ちで応戦する。
3Rでも健太が右フック、ハイキックと主導権を握る。しかし、古川は前に出続ける。今度は健太が下がりながらコンビネーションで応戦する形に。
4Rに入るとスタミナ切れを起こしたのか、健太の動きが鈍くなる。古川はなおも前に出る。最終ラウンドは互いの拳が相打ちになるシーンが多くなり、消耗戦の様相。
しかし、健太が最後の最後でパンチをまとめ、判定勝利でウェルター級王座を獲得した。
健太は「今まで生きてきたなかで一番、嬉しいです。その嬉しさを体感するために、今までで一番、努力しました!!」とベルトを獲得した喜びをリング上で告白。
だが、「2Rにダウンを取って、そのまま倒すつもりだったんですけど(古川は)野獣でした」と試合後に反省も口にした。
K-1トライアウト対決を制した健太は、「MAXを目指して頑張ります」と新たな目標も掲げている。現在、70kgの試合に向けて肉体改造に挑んでいるという健太。
NJKFウェルター級王座のベルトを腰に巻いたばかりだが、その視線は早くも最高峰の舞台に向けられている。
▼第9試合 60kg契約 交流戦 3分5R
○中須賀芳徳(OGUNI/真王杯60kg準優勝・NJKFスーパーフェザー級2位)
TKO 2R1分50秒 ※跳びヒザ蹴り
●黒田アキヒロ(フォルティス渋谷/J-NETWORKライト級1位)
1R、相手の懐に飛び込んで行った中須賀に、黒田はカウンターの右ストレートで合わせダウンを奪う。ダメージの残る中須賀だったが、首相撲に持ち込み、仕留めにかかる黒田をかわす。
2Rでは失ったポイントを取り返そうと、中須賀がヒザ蹴りから打ち合いに持ち込む。近距離で打ち合っていた両者だったが、黒田のバッティングにより試合は一時、中断。試合再開後、中須賀の起死回生の跳びヒザ蹴りが黒田の顔面にヒット! なんとか立ち上がった黒田だったが、ダメージが大きいと判断したレフェリーが試合をストップした。
▼第8試合 58kg契約 3分5R
○岩井伸洋(OGUNI/フェザー級1位)
TKO 3R2分54秒 ※タオル投入
●上山浩一(PIT/スーパーフェザー級4位)
1R、コンビネーションで攻める上山に対し、岩井は前蹴りを突き刺す。すると上山は岩井のミドルにフックを合わせて応戦。2Rに入ると、上山が右フックをヒットさせる。危険を感じ距離をとる岩井は、リーチの差を活かして上山の勢いを止めにかかる。突っ込んだ上山は、逆に左フックを被弾。
3Rに入ると上山の右目が腫れ上がり、岩井のパンチをもらうシーンが増える。打ち合いに臨んだ上山だったが、首相撲からのヒザ蹴りを3発食らい、最後は右ストレートでダウン。ここでセコンドからのタオル投入で、熱戦に終止符が打たれた。
▼第7試合 ウェルター級 3分5R
○宮越宗一郎(拳粋会/NJKFウェルター級3位)
判定 2−0 ※49−49、50−49、50−49
●クリストフ・プルボー(スクランブル渋谷/全日本ウェルター級2位)
1Rは互いに距離を取り合う静かな立ち上がり。次第にプルボーのハイキックに対し、宮越がパンチをまとめて返すという展開に。3Rには宮越がスイッチを使い、プルボーを撹乱しにかかる。
4Rに入ると、宮越がプルボーのハイキックを見切り、空振りさせるシーンが目立ち始める。プルボーはバックハンドブローで反撃に出るが、宮越は冷静に対処。5Rに入り、スタミナが尽きてきたプルボーに宮越は連打を浴びせ、KOこそ奪えなかったが快勝を収めた。
▼第6試合 ライト級 3分5R
○HANAWA(ブリザード/同級11位)
判定 3−0 ※50−49、50−49、50−48
●一輝(OGUNI/同級4位)
▼第5試合 ヘビー級 国際戦 3分3R
○ペルシャン・モス(パンクラスZ/マカオ2007アジアムエタイ王者)
KO 1R2分44秒 ※左フック
●小澤和樹(ブリザード/NJKFヘビー級7位)
▼第4試合 バンタム級 3分3R
△鈴木貴善(OGUNI)
ドロー 判定1−0 ※30−29、29−29、29−29
△トムヤム・クメ(キング)
▼第3試合 ライト級 3分3R
△立澤伝史(PIT)
ドロー 判定1−0 ※30−29、29−29、29−29
△浅瀬石真司(町田金子)
▼第2試合 フェザー級 3分3R
○新人(E.S.G)
KO 2R1分29秒 ※右ストレート
●天守閣おさむ(G-1)
▼第1試合 ウェルター級 3分3R
○上田龍之介(キング)
TKO 2R1分44秒 ※ヒザ蹴り
●染矢和彦(PIT)
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