J-NETWORK
「J-GIRLS Catch The stone〜9」
2010年7月25日(日)東京・新宿FACE
開場17:00 試合開始17:30
観衆/700人(超満員=主催者発表)
▼メインイベント(第13試合) J-GIRLSミニフライ級タイトルマッチ 2分5R延長1R
○神村エリカ(TARGET/J-GIRLSミニフライ級王者)
判定3−0 ※50−49、49−48、50−48
●安倍基江(アカデミア・アーザ/World Queen Tournament 2010準優勝/挑戦者)
※神村が初防衛に成功。
“恐るべき17歳”神村に唯一の黒星をつけたのが今回の挑戦者・安倍である。昨年12月20日ディファ有明で行われた『World Queen Tournament 2009』準決勝戦にて初対戦した2人。結果、1Rにダウンを奪った安倍が判定3-0で勝利し、神村の無敗記録を「9」でストップさせた。
当時16才の王者は号泣し、リングをあとにした。あれから7カ月、今回はノーダメージでの再戦となる。王者が挑戦者にリベンジ&初防衛成功なるか? はたまた挑戦者が2つめの黒星を置き土産に、ベルトをさらっていくのか?
1R、左ミドルキックから左スイングフックにつなげる神村に対し、安倍は打ち終わりを狙ってフックを入れていく。安倍の右ハイキックは神村が肩で受け止め、そのまま突進して安倍を派手に転倒させて蹴る!
左右のフックで前に出る安倍を左ミドルで迎え撃つ神村。
2R、神村が左ミドルを蹴ると安倍は必ず右ローを返す。神村の右フックを引き金に両者は打ち合いを展開、安部の右フックが2度ヒット、さらに右ストレートも2度ヒットする。パンチの打ち合いでは劣勢だった神村だが、安倍の蹴りは空振りさせて左ミドルをタイミングよく何度も当てて挽回。
3R、左右のフックを放つ安倍に神村の左ミドルが連続ヒット! このラウンドは両者手数が少なめで、神村が待ちの体勢で安倍の方から攻めていくが、左ミドルをもらってしまう。
4Rも安倍の方からパンチで攻めていくが、そこに神村が左ミドルを合わせる。安倍が攻める→左ミドルをもらう→クリンチという展開が続く。安倍の蹴りをかわして蹴る神村、パンチも当たりだす。
5R、開始と同時に神村が左ミドルとパンチのコンビネーションで猛然とラッシュ! 巻き込まれた安倍は打ち合いに行くが、勢いに押される。左右フックで反撃する安倍に神村は左ミドル、さらにスイングフックへとつなげていく。組んでブレイクになると神村がすぐにラッシュを仕掛け、攻勢のまま最後のゴングを聞いた。
判定は3−0で神村。レフェリーに手を上げられると安堵の表情に。「倒したかったですね。今までキツイ練習をしてきたのに、試合内容は全く満足できません。何をやっていたんだろうって感じです。すいませんでした」と、試合内容に納得いかない神村は観客にお詫び。
「トーナメントの中でダウンを取られて負けている選手なので、今日この日まで綺麗に倒して次はもっと強い選手とやりたいと言いたかったのに、内容があまりにも低すぎて言えません。でも、勝って次につなげることは出来たので、もっともっとレベルを上げて、神村の試合が一番いい試合だったと言われるくらいにレベルを上げていきます」と、さらに強くなることを誓った。
▼セミファイナル(第12試合) J-GIRLSフェザー級王座決定戦 2分5R延長1R
○大石綾乃(OISHI)
判定2−0 ※49−49、49−48、49−48
●桜朋梨恵(チーム・ティーラ)
※大石が新王座に就く。
フェザー級初代王者・佐々木仁子(チームドラゴン)のベルト返上を受け、王座決定トーナメントを勝ち上がってきた大石と桜朋。この日、どちらかが第2代J-GIRLSフェザー級王者となる。
大石はその名の通り、所属ジム会長の娘。先日J-NETWORKスーパーライト級王者となった大石駿介を弟に持ち、K-1甲子園で活躍する野杁正明や日下部竜也もこのOISHI GYMに所属している。恵まれた環境の下、空手界でも輝かしい実績を挙げ、兼ねてからチャンピオン候補と目されている。
対する桜朋は4月の今トーナメントにて初参戦。“美人キックボクサー”と称され一気に大ブレイクし、方々から取材が殺到している。普段は大手企業の受付嬢をしている異色のファイターだ。
1R、パンチ&ローで前に出る大石に桜朋は前蹴りを多用。大石のローにパンチ、ヒザを必ず返す。前に出てくる大石を両手で押し返し、ローにつなぐ桜朋。しかし終盤、大石の左ボディブローが3度もまともに入る。
2R、大石は左ボディを狙い打ち、ローとパンチで前へ出て行く。桜朋は前蹴り、ヒザで応戦し、大石のローにローを返すと、大石も負けじとさらにローを返してくる。
3R、大石がボディを叩きながらロー、桜朋の左フックも当たりだす。桜朋がヒザを突き刺せば、大石もヒザを返す。ガンガン前に出てくる大石に桜朋はステップを使って回り込んでいく。
4R、桜朋が左右フックからの右アッパー、下がりながら回り込んで大石が入ってくるところには左フック。ガードの上からパンチを叩いて右ロー。大石は左ローから左右フック、ヒザにはヒザを返す。一進一退の攻防が続く。
5R、お互いにパンチとローで譲らず打ち合いを続ける熱戦が続く。大石はローからパンチ、桜朋は左フックからロー。両者とも死力を振り絞って攻撃を出し続け、最後まで打ち合って終了のゴングを聞いた。
判定はジャッジ1名がドローだったが、2−0で大石に凱歌! 弟・駿介に続いてベルトを手にし、またもOISHI GYMそして名古屋にベルトが一本渡った。
大石は「嬉しさでいっぱいです。私なんかがベルトを目指すのは無理なんじゃないかと悩んだ時もあったけれど、いろんな人に支えられて今日を迎えられたと思います。(相手は)パンチもローも重くて強かったです。周りの人たちがどうしたら勝てるかって練習を考えてくれて、練習にも付き合ってくれたおかげだと思います。チャンピオンになることが出来たので、それに恥ずかしくない試合をしていきたい」と、涙ながらに語った。
★第1試合から第11試合まではこちら
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