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【ライズ】小宮山工介が絶対王者に勝ちタイトル奪取、吉本光志はドロー防衛

2011/02/27



RISEクリエーション
「RISE 74」

2011年2月27日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30

▼メインイベント(第12試合) RISEスーパーフェザー級(-60.0kg)タイトルマッチ 3分5R
○小宮山工介(北斗会館/2008年 RISING ROOKIES CUP同級優勝/挑戦者・同級1位)
判定2−1 ※49−50、50−46、50−48
●板橋 寛(スクランブル渋谷/王者)
※小宮山が第3代王座に就く。板橋は3度目の防衛に失敗。

 板橋はここ3年間、山本真弘に惜敗した以外負けなしであり、不動の王者へなりつつある存在。今回が3度目の防衛戦となる。

  対する小宮山は2連続KO勝ちでタイトル挑戦権を手に入れ、「この階級のキングは板橋選手ですが、僕はエースだと思っています」と宣言。初のベルト獲得へ闘志を燃やしている。両者の応援団が場内で大騒ぎする異様な空気の中、ゴングが鳴った。

 1R、小宮山はステップを使いながら突き刺すような前蹴り、大きく回り込んで板橋がそれを追う展開。リングを大きく使い、速く回り込む小宮山は、板橋が追ってくると右ストレートや右ミドルを放つ。

 板橋はジャブを出しながら追い詰めて行くが、動き回る小宮山をなかなか捕まえることが出来ない。回り込みながらの左ロー2発から顔面前蹴り、さらに大きく回り込んで板橋が追ってくると、顔面へ前蹴りを突き刺す。

 2R、やはり速く大きく回り込む小宮山は、追って来る板橋に左ハイキックと顔面前蹴り。ここで板橋はつかんでのヒザ蹴りをやってしまい、口頭注意を受ける。再開後、圧力をかけて左フックを決める板橋。小宮山は右ハイキックを空振りすると、そのまま後ろ廻し蹴り! 意表を突いた攻撃を板橋はもらってしまう。

 なおも追い詰める板橋は右ロー、ワンツー。小宮山はクリンチして離れ際のパンチ、前蹴りをボディと顔面へ打ち分ける。板橋が追ってくると胴廻し回転蹴り、左フック。板橋は鼻血を出す。しかし、板橋の左ストレートをもらって小宮山の左目下も大きく腫れ上がった。

 3R、小宮山は小さなステップに切り換え、飛び込んでのパンチと前蹴りで勝負をかける。板橋はローから左フック、小宮山は一度クリンチして離れ際にパンチを放つという動きを多用する。

 左右フックでインファイトを仕掛ける小宮山に板橋も左フック。小宮山の顔面前蹴りや突っ込んでの右ストレートをかわしながら間合いを詰める板橋。左ローと左フック、特に左ローが小宮山を捉える。

 4R、間合いを詰めて行く板橋に小宮山は飛び込んでのパンチを繰り返すが、有効打は奪えない。板橋は左ロー、飛び込んでくると左フックを合わせる。小宮山の右ストレートに板橋は左ローを連打!

  どんどん圧力をかけて行く板橋に小宮山は強い一発を合わせようとし、すぐに離れる。小宮山が離れ際に右の顔面前蹴りを放つと、板橋の顔が跳ね上がった。

 5R、小宮山は飛び込んでの左フック2連発、さらに飛び込みパンチを連発する。板橋は間合いを詰めて行き、押しながらのフック。小宮山はステップを使い打っては離れる……を繰り返し、板橋に反撃の機会を与えない。

 それでも板橋は左ストレートをヒットさせるが、小宮山がワンツーからクリンチ、離れるとまた飛び込んでのパンチからクリンチ。なかなか手を出すことが出来ない板橋に、ガムシャラに突っ込んではパンチを当ててクリンチでしがみつく小宮山。

 判定は2-1のスプリットデシジョンで小宮山の勝利! 2年1カ月にわたる板橋政権がついに崩された。

 新チャンピオンとなった小宮山は「僕はキックボクシングを始めて3年と2カ月が経ちます。石の上にも3年という言葉があるように、3年経って見えてくる景色があると思います。

 皆さんのおかげでリングの上に立てていると思っています。皆さんが周りを囲ってくれるこのリングが僕の居場所だと思っています」と、小宮山は涙をこらえながら応援団にお礼を言った。


▼セミファイナル(第11試合) RISEスーパーライト級(-65.0kg)タイトルマッチ 3分5R
△吉本光志(ヌンサヤーム/王者)
ドロー 判定0−0 ※49−49、49−49、48−48
△菅原勇介(TARGET/前J-NETWORK同級王者/挑戦者・同級1位)
※吉本が初防衛に成功。

 2009年11月22日に王座決定戦で対戦して以来の再戦。リベンジに燃える菅原を挑戦者に迎えて、吉本が初防衛戦に臨む。吉本は昨年12月、一つ下の階級であるライト級の初代王者決定戦に挑むも裕樹のローキックの前に成す術なく撃沈。屈辱のKO負けからの再始動となった。

 1R、お互いに左ローを蹴り合い、吉本が早くも嫌がる素振りを見せる。吉本は左ローに加えて左ヒザ蹴りを菅原の太ももに突き刺す。近い間合いでパンチとローを交換する両者、菅原はアッパーを突き上げて左ロー。吉本もアッパーからヒザにつなぐ。ボディを攻める吉本へ菅原が左ロー、そして右ストレート。菅原は左ローを蹴るぞとフェイントをかけ、吉本がブロックしようと上げて着地した足を狙って蹴る。

 2R、左右のローを蹴る菅原に吉本はパンチの連打と右ロー。右足を蹴られまいとヒザ蹴りを放つ。右ストレートから左ロー、そして左フックと攻める菅原。吉本を押しながらローと右ストレート。吉本も細かくパンチを出して右ローと太ももへの右ヒザ蹴り。細かいパンチの連打とボディ、そして右ローと手数で勝負する吉本。

 3R、勝負を仕掛けたのは菅原。アッパーから左ロー、さらにパンチで接近戦を挑む。すると吉本はジャブを多用して菅原にガードを固めさせ、右ローを蹴ってヒザにつなぐ。ここで菅原は得意の崩し技を多用して吉本を2度コカす。吉本はジャブとアッパー、ボディへのパンチ。菅原も左ローで応戦。

 左ローを蹴られ、左フックをもらっても下がらない吉本は菅原のボディを叩き、左ローを返して行く。さらにアッパーとヒザ蹴り。吉本得意の乱戦に持ち込み、お互いに超接近戦でパンチとローを交わす。

 4R、やはり組み合うような超接近戦でローとパンチを交換する両者。吉本がテンカオを突き刺せば、菅原はアッパーから右ロー。

 吉本もボディを返し、上下にパンチを打ち分けて菅原を揺さぶる。何度も吉本の右アッパーが決まるが、菅原は下がらず左ローを蹴り続ける。アッパーの打ち合い! そしてローの蹴り合いと大乱戦!

 吉本はしつこく手数を出し、菅原が離れようとしてもすぐに距離を詰めて接近しての乱戦に持ち込む。両者アッパーとロー、吉本はヒザも突き刺して菅原のスタミナを奪って行く。このRは吉本が手数で上回ったか。

 いよいよ最終R、いきなりローの蹴り合い、アッパーの打ち合いを繰り広げる両者。ここで菅原が軸足を払って吉本をコカす。

 吉本が左ミドル、菅原が左ロー、吉本がボディブローとヒザ蹴り、すぐに菅原がアッパー。両者が接近戦でひたすら攻撃を出し合う大乱戦は続き、お互いに一歩も譲らない。

 吉本は左ミドルの連打! これを連続して受けた菅原がパンチで前に出て左フックを連続ヒットさせる。しかし、吉本も立ち止まって打ち合いに応じ、大熱戦は幕を下ろした。判定は……ジャッジ三者ともドロー! 菅原のリベンジならず、吉本が初防衛に成功した。

「すいません、こんな結果になってしまって。自分はデビューから勝ったり負けたりしてここまで来ました。負けても次の試合をまた見に行くよと言ってくれる仲間たちの声を糧にしてここまで来ました」と、吉本は大応援団にお礼を述べた。

★第10試合(DykiVS前田浩喜)、第9試合(上原誠VSイ・ギファン)、第8試合(清水賢吾VS高萩ツトム)はこちら

★第7試合(羅王丸VS長谷川康也)から第1試合はこちら

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