▲2大女王強し!石岡沙織を下した辻結花(左端)と長野美香を倒した藤井惠(右端)
マーヴェラスジャパン/DEEP事務局
「女子総合格闘技ジュエルス 15th RING」
2011年7月9日(土)東京・新宿FACE
開場18:00 開始18:30
観衆=872人(超満員札止め)
▲石岡沙織(下)に上からパンチを叩き込む辻結花
▼メインイベント(第11試合) JEWELSvsVALKYRIE対抗戦 JEWELS特別ルール ライト級
○辻 結花(総合格闘技闇愚羅/VALKYRIE初代フェザー級女王/VALKYRIE)
判定3-0
●石岡沙織(空手道禅道会小金井道場/JEWELS)
この一戦に向けて、石岡は空手道禅道会ラオス支部で1カ月間集中特訓を行っており、「自分の技の精度を上げてきました。パウンド(寝ている相手への上からのパンチ)でKO勝ちしたいですね。それしかないと思います。負けるのもパウンドだと思います」と、勝っても負けてもパウンド勝負になると予告。
一方、2010年2月11日以来、1年5カ月ぶりの試合となる辻は「ジュエルスのエースと言えば石岡選手と聞いてたので、今回の試合は願ったり叶ったり。久しぶりに『この選手と試合がしたいな』と思う相手と試合ができ、今から試合がメチャメチャ楽しみです。休んでる間に色々とパワーアップしてるので、期待していて下さい!」と復帰戦に向けて自信溢れるコメントを残している。
1R、小さい構えからプレッシャーをかけていく辻が右フックからのタックルでテイクダウン、サイドポジション(横からの抑え込み)を奪い、ニーオンザベリー(片ヒザで相手の腹を押さえ付ける技)からあっという間にマウントポジション(馬乗り)を奪う。
しかし、石岡がリバーサル(下になった選手が横に回転して上になる技)に成功! 上になってボディと顔面にパンチを打ち分けていく。これはブレイクとなる。
強烈な右フックを叩きつける辻に、石岡はプレッシャーを強めていくが、辻がタックルでリフトアップしてのテイクダウン。石岡はフロントチョーク(前方からの首絞め)の体勢に。辻はサイドポジションからマウント、しがみつく石岡にパンチを見舞っていく。
石岡はガード(両足で相手を挟んでコントロールする防御技)に戻すが、辻は立ち上がってのパンチ。ラスト10秒、辻が再び立ち上がってパンチを見舞おうとすると、石岡は下から蹴り上げる。辻も負けじと石岡のボディを踏み付ける。
石岡の蹴りが顔面に入ってしまったため、口頭注意が与えられた。
2R、石岡が右ロー、辻はジャンプしてのパンチからタックル! 石岡は切りに行くが、辻はさらに押し込んでテイクダウンを奪う。石岡の顔面にパンチを落とし、同時にパスガード(相手のガードを外して自分が自由に攻められる体勢を作る)を狙う辻。サイドへパスした辻は一気に腕十字! 石岡は腕を組んでディフェンスして上体を起こし、逆に上を奪う。
ブレイク後、パンチで攻める石岡だが、次のタックルでまたもテイクダウンを奪われる。辻は上四方固め(相手の頭側からの抑え込み)、石岡は両足で辻の頭を挟み込んでディフェンス。しかし、辻は2度連続で腕十字に行く! これが極まるかと思われたが、石岡は立ち上がってパンチを叩き込む! 辻も起き上がって上を奪い、逆にパンチを打ち込んでいく! 石岡は蹴り上げてそれをディフェンス! スリリングな攻防で試合は終了した。
判定はジャッジ3名とも辻を支持、女子格闘技のレジェンドの強さを見せ付けた。ヴァルキリーvsジュエルスの対抗戦は2勝2敗の引き分けとなった。
▲ハム・ソヒ(上)がヴァルキリー女王V.V Meiを判定で下した
▼セミファイナル(第10試合) JEWELSvsVALKYRIE対抗戦 JEWELS特別ルール ライト級
○ハム・ソヒ(韓国/CMA KOREA TEAM MAD/JEWELSライト級GP2010準優勝/JEWELS)
判定3-0
●V.V Mei(フリー/VALKYRIE第2代フェザー級女王/VALKYRIE)
ヴァルキリーから現役王者であるV.V Meiがジュエルスに初参戦! 対戦相手は昨年のライト級GP2010で準優勝を果たしているハム・ソヒ。実力者同士の対抗戦となった。
1R、サウスポーのソヒに左へ回り込むV。ソヒはジャブで近付き左ストレート、左ハイキック。ジャブと左ストレートでプレッシャーをかけ、左ミドルを蹴るソヒ。Vはタックルに行くが、ソヒはバックステップでかわす。ジャブ、左ストレート、左ロー、左ミドルで追い詰めていくソヒに、Vがいいタイミングでバックを奪う!
Vがテイクダウンに成功し、場内は沸く。しかし、すぐに立ち上がるソヒ。Vはバックを奪ったままついていくが、ソヒは向き合ってヒザ蹴り! Vが離れる。
ソヒの前蹴りにタックルを合わせたVだが、これは切られる。パンチで前に出るソヒにVは再びタックル。これも切られたが、Vもパンチで前に出る。ソヒはコーナーに詰まったVにボディへの飛びヒザ蹴り。組み付いたVだが、ソヒがVをロープに押し付けてテイクダウンを防いだ。
2R、ソヒが左ミドル、左ストレート。Vも前へ出て右フック。Vが蹴りを出すとソヒも左ミドル、左ローを連発し、組んできたVを首相撲で振り回すようにしてかわす。ソヒが左ハイキック。Vもパンチ連打で前に出る。
左ミドル、左ローでVを蹴り離すソヒ。Vは組み付いて寝技に引き込む。上になったソヒは抑え込みながら顔面にパンチ。これはブレイクになる。再開後、左ローと左ミドル、左ストレートで攻めるソヒ。Vも前蹴りとボディブロー。
ソヒの蹴り足をVがすくい上げ、ソヒが転倒、すかさずVが襲い掛かる。ヒールホールドを仕掛けていくが、ソヒは体を起こしてパンチを顔面に! Vの上体を抑え込み、動きを封じるソヒ。
試合終了のゴングが鳴ると、ソヒはガッツポーズで勝利のアピール。判定3-0でソヒがヴァルキリーのフェザー級女王を下した。この勝利により、ヴァルキリーvsジュエルスの対抗戦は2勝1敗でジュエルス軍がリードした。
★第9試合(藤井惠vs長野美香)から第1試合はこちら
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