3月4日(金)東京・白金台にある全日本新空手道連盟 KSS健生館・東京本部道場にて山本優弥(青春塾)が公開練習を行った。山本は3月19日(土)東京・後楽園ホールで開催される『Krush初代王座決定トーナメント 〜Triple Final Round〜』のスーパーファイトで総合格闘家の郷野聡寛(フリー)と対戦する。
公開練習では2分1Rのミット打ちを行い、ワンツーから左右のミドル、ハイキックと基本的なコンビネーションを見せた山本。郷野との対戦は先月18日に新宿FACEで行われた公開記者会見の場で発表されたもので、郷野の「70kgで総合の試合をやる前に、今回の試合を調整試合として使わせてもらいたい」という発言に対し、山本が「本人が調整したかったらすればいいし、別に問題ないです。とにかく僕の試合で怪我して、総合の復帰が遅れると思います」と珍しく感情的なコメントを返していた。
練習後の囲み取材で山本は、会見での発言の真意を「郷野選手の挑発なのか本心なのかは分かりませんが、あの場では舐められたくないと思い、そういう態度になりました。だからニコニコもしなかったし、怒ってもいなかったです。
選手にとって調整は大事だし、郷野選手が僕の試合で調整するのであれば、してくれていいと思います。僕は僕の試合をするし、郷野選手がどういう試合をしようが関係ありません」と説明。
対戦相手としての郷野を「全日本キックの頃から試合を見ています。ファン目線での山本優弥から見ると、すごく好きな選手で、人間としても尊敬できます。距離を取って離れてフットワークを使うスタイルは個人的に好きだし、ディフェンスに美学を見出している選手で、僕の試合でもそれを使ってくるでしょうね」と評価する一方、「試合をする山本優弥にとっては、好きな選手だとか試合が楽しみだという気持ちは捨てるべきだと思っています」ときっぱり言い切った後、郷野と戦う心境を語った。
「僕は郷野選手のスタイルは好きだし、ああなりたいとも思っていました。彼は僕との試合でもいつもと同じことをしてくると思うのですが、僕と試合をすれば、僕がなぜそれを捨てたのかが分かるでしょう。
僕もかっこよくて見栄えがいい試合をしたいですけど、試合で勝つためのスタイルがあって、勝つためにやることを貫いた方が勝ちます。僕は勝つためだったら殴られてもいいという覚悟を持っているし、無駄なことはしないで勝ちに行きます」
立ち技ファイターvs総合格闘家という図式について山本は「周りの人からすれば、僕らは負けられない試合でしょう。僕自身は殴って倒すことは立ち技も総合も一緒だし、総合格闘家を上に見ることも下に見ることもないです。ただ僕が立ち技の試合で総合格闘家に負けたら『何やっとんだ!』と思われるし、そうじゃないことを分からせる試合をしたいですよね。
(総合格闘家が立ち技でも結果を残している理由をどう分析する?)立ち技だけをやってきた選手より、総合の選手の方が視野を広げて色んな考え方を持っている人間が多くて、相手を倒す方法をよく考えているんじゃないですかね。
経験の幅が広いんだと思います。でも立ち技のことだけを考えてやってきた選手は、幅は狭いかもしれないけれど、やってきたことの密度は濃い。僕はそれを出して試合をして勝ちに行きます」と、キックボクシングやK-1で培ってきたものの“密度”で勝つと宣言。
「今回はトーナメントがメインの大会だと思うのですが、周りの期待に応える試合をしたいと思います。見てくれる人によって試合の好き嫌いはありますけど、トーナメントや他の試合の選手には出せない味のある試合をしたい」と話している。
また山本にとって郷野戦は今年2戦目。K-1MAXの大会スケジュールは発表されていないが、Krushでは4・30後楽園大会からは70kgの初代王座を決めるトーナメントがスタートする。
山本にはトーナメント出場&Krushの初代王座獲得という期待もかけられているが、山本自身は「次の試合がどうなるか分からないし、先のことはまだ分かりません(笑)。僕はベルトや興行にモチベーションがある方ではなくて、物欲が出ちゃうと自分の芯がぶれる気がするんですね。だから目の前にある与えられた試合をやっていきたいし、それをクリアしたら次のことを考えるべきかなと。でももし出場することになれば、自分がKrushの初代王者になれたらいいなと思います」と、目の前の郷野戦に集中していた。
Krush実行委員会
「Krush初代王座決定トーナメント 〜Triple Final Round〜」
2011年3月19日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00
<全対戦カード>
▼メインイベント(第11試合)Krush−63kg初代王座決定トーナメント決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
第7試合(卜部×白濱)の勝者
vs
第6試合(梶原×才賀)の勝者
▼セミファイナル(第10試合)Krush−60kg初代王座決定トーナメント決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
第5試合(卜部×祐太)の勝者
vs
第4試合(野杁×竹内)の勝者
▼第9試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント決勝 K-1ルール 3分3R延長2R
第2試合(水原×日下部)の勝者
vs
第1試合(KENJI×瀧谷)の勝者
▼第8試合 スーパーファイト 70kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
山本優弥(青春塾/K-1 WORLD MAX 2009第3位)
vs
郷野聡寛(フリー/第3代全日本キックボクシング連盟ヘビー級王者)
▼第7試合 Krush−63kg初代王座決定トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)
vs
白濱卓哉(建武館/2009Krush Rookies Cup王者)
▼第6試合 Krush−63kg初代王座決定トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
梶原龍児(チームドラゴン/WFCA世界ライト級王者)
vs
才賀紀左衛門(M&Jキックボクシング/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament第3位)
▼第5試合 Krush−60kg初代王座決定トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)
vs
DYNAMITE祐太(Liquid FIST)
▼第4試合 Krush−60kg初代王座決定トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
野杁正明(OISHI/K-1甲子園2009王者)
vs
“狂拳”竹内裕二(菅原道場/WMAF世界スーパーフェザー級王者)
▼第3試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
水原浩暁(光/J-NETWORKスーパーバンタム級王者)※水原浩章より改名
vs
日下部竜也(OISHI/シュートボクシング日本スーパーバンタム級王者)
▼第2試合 Krush−55kg初代王座決定トーナメント準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
KENJI(DC LAB.GYM/元WPMO世界スーパーフライ級王者)
vs
瀧谷渉太(桜塾/2007全日本新空手K-2軽量級王者)
▼第1試合 スーパーファイト 63kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
山本佑機(橋本道場/WMAF世界スーパー・ライト級王者)
vs
大石駿介(OISHI/J-NETWORKスーパー・ライト級王者)
▼オープニングファイト第2試合 55kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
匠(チームドラゴン)
vs
田中一輝(月心会/K-1甲子園2008西日本第3位)
▼オープニングファイト第1試合 60kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
松野祐貴(NPO JEFA)
vs
鈴木雄三(極真会館/2009年全世界ウエイト制軽量級優勝・全日本ウエイト制4連覇)
<チケット料金>
立ち見 4,000円
※前売りチケットは全席完売
<チケット発売場所>
チケットぴあ=http://t.pia.jp/
イープラス=http://eplus.jp/sys/main.jsp
後楽園ホール=TEL:03−5800−9999
<お問い合わせ>
グッドルーザー=TEL:03−5351−8390
●2011年度 Krush大会スケジュール
3月19日(土)東京・後楽園ホール「55kg&60kg&63kgトーナメント決勝戦/各準決勝+決勝」
4月30日(土)東京・後楽園ホール「70kgトーナメント開幕戦/1回戦各4試合+スーパーファイト」
5月29日(日)後楽園ホール「70kgトーナメント決勝戦/各準決勝+決勝」※昼大会
6月12日(日)東京・新宿FACE ※昼夜大会を予定
7月16日(土)東京・後楽園ホール
8月14日(日)東京・後楽園ホール
9月24日(土)東京・後楽園ホール
10月15日(土)東京・新宿FACE
11月12日(土)東京・後楽園ホール
12月9日(金)東京・後楽園ホール
※大会スケジュールは追加・変更・中止となる場合がある
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