6月30日(土・現地時間)ベルギーで開催される『IT’S SHOWTIME 57&58』の計量&記者会見が大会前日の29日(金・現地時間)に行われた。
今大会は、ピーター・アーツ引退試合(ベルギー、オランダ、ルクセンブルクの3カ国限定)と王者クリス・ンギンビ(コンゴ)vs挑戦者アンディ・サワーのIT’S SHOWTIME70kgタイトルマッチが目玉となる。UFC王者のラシャド・エバンスもタイロン・スポーン(オランダ)のサポートでベルギー入りした。
→計量を終えて笑顔を見せるアーツ
アーツは「アリスター戦以後18カ月も試合から遠ざかっている(笑)。ラストファイトが楽しみだよ。僕の初Aクラスファイトは1988年だった。随分昔のことだけどあっという間だったな。引退試合だからオランダでやりたかったけど行政の都合でベルギーになった。タイロンを指名したのは彼が次世代ヘビー級を背負う素質ある選手だから。自分の距離で戦うさ。全力で倒しに行く。万全に仕上げてきたしキレもいい。期待して欲しい。凄い試合になるよ」とコメント。
現在フロリダに練習拠点を置いているスポーンの計量はアーツより2kg軽かった。「僕はアーツの姿をTVで見て成長してきました。ラストファイトの指名を受けて最高の名誉です。間違いなく僕が勝つと確信しています」と、アーツ越えを宣言。
そのスポーンに同行したエバンスは「肉体的にタイロンは過去最高の出来になっている。スピードと技量でアーツを倒すだろう」と予告した。
→タイトルマッチを争うンギンビ(左)とサワー(右)
ンギンビは「僕がまぎれもなく王者であることを世界中に知らしめる最高のチャンスだと位置づけている。自分の全てを出して倒しに行く。彼の最近の2戦を見る限り特別なものを何も感じない。僕が前にでて圧力をかけていく」と、サワー迎撃に自信を覗かせる。
一方、挑戦者のサワーは計量で600gオーバー。2回目の計量でパスした。「自宅で計った時は70kgちょうどだったのに……(苦笑)。でも15分ほど走ったら1.5kgも落ちちゃったよ。明日の試合に何の影響もない。クリスは難しい相手じゃない。予想しやすい相手だ。もし試合中に何かトラブったとしても冷静に対処すれば問題ないさ。5Rマッチは僕がもっとも得意とする試合だ」と、こちらもタイトル奪取の自信を感じさせるコメント。
もしサワーが勝てば、シュートボクシングとK-1とイッツ・ショータイムの3本のベルトを保持する唯一の選手となる。前人未到の記録を打ち立てることが出来るか?
レポート:アダム・スティール(Adam Steel)編集:遠藤文康
画像提供:ベン・ポンティア(Ben Pontier)& E.F.N.
「IT’S SHOWTIME 57&58」
2012年6月30日(土・現地時間)ベルギー
<主な対戦カード>
▼ピーター・アーツベネルクス引退試合 ヘビー級
ピーター・アーツ(オランダ)
vs
タイロン・スポーン(オランダ)
▼ヘビー級
ダニエル・ギタ(ルーマニア)
vs
ゼバット・ポーツラック(ボスニア)
▼70kg級
ロビン・ファン・ロスマレン(オランダ)
vs
ハフィド・エル・ボウスタッティ(モロッコ)
▼IT’S SHOWTIME世界70kg級タイトルマッチ
クリス・ンギンビ(コンゴ/王者)
vs
アンディ・サワー(オランダ/挑戦者)
ヘスディ・カラケス(エジプト)
vs
リコ・ヴァーホーベン(オランダ)
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