▲IT’S SHOWTIMEのサイモン・ルッツ代表(左)とGloryのバス・ブーン代表(右)photo:Ben Pontier
6月30日(土・現地時間)ベルギーで開催された『IT’S SHOWTIME 57&58』で重大発表が行われた。世界最大の立ち技格闘技団体であるIT’S SHOWTIME(イッツ・ショータイム)のサイモン・ルッツ代表が、ライバル団体のGlory(グローリー/バス・ブーン代表)にIT’S SHOWTIMEを売却したことを発表した。
Gloryはゴールデン・グローリーとしてK-1に参戦していた1999年設立の格闘技ジム。セーム・シュルトやエロール・ジマーマンが所属している。2006年ごろから大会も開催し、2010年7月から『GLORY WORLD SERIES』としてビッグイベントを開催、IT’S SHOWTIMEと並びかつてのK-1に匹敵する規模となった。
ルッツ代表は「世界のベストファイターが50パーセントずつ2つに分かれているより、ひとつのリングに上がる方が良い。ファンのみんなが思ってきたことだ」と、売却の理由を説明した。これにより、Gloryはオンリーワンの世界最大の立ち技格闘技団体となる。また、GloryはK-1の買収にも名乗りをあげた、シンガポールとマレーシアに拠点がある投資会社PSAがオーナー会社であり、潤沢な資金があるという。
今後、IT’S SHOWTIMEがGloryに吸収されて消滅する形になるのか、それぞれがイベントを開催していくのかはまだ定かではないが、気になるのは5月27日にK-1Global Holdings Limitedが運営会社となってスペイン大会で復活した新生K-1の動向だ。新生K-1はIT’S SHOWTIMEの全面協力を受けており、主力であるIT’S SHOWTIMEの選手が出場しないとなれば大会の存続すら危うい。
Gloryは近日中にも新しいイベント、2013年のトーナメント方式を発表するとしている。世界の総合格闘技の中心がUFCになったように、立ち技格闘技はK-1に代わって今後Gloryが世界の中心となるだろう。
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