タイ発の日本語ムエタイ雑誌『シンラパムエタイ』より、最近の主だったムエタイの動向レポートが届いた。
3月5日、興行の全試合にチャンピオンクラスの選手を集めた『スック ルンピニーチャンピオングルックライ』がルンピニースタジアムで開催された。今回の興行ではラジャダムナンのソンチャイプロモーションの協力で、どれも超贅沢なカードが揃った。
中でも、この日注目を集めたのは、KOファイターのポンサネー・13リアンタワーVSラジャの若手ファイターであるパコーン・サックヨーティンの対決(共に124P)。
勝敗を分けたのは第4R。パコーンの負けん気がそうさせたのか、ムエタイ界きってのKOファイターであるポンサネー相手に一歩も下がる事をせず、互いに足を止めてストレートの合い打ちだ。場内もリング上に負けないほどの大喝采で試合を見守った。大激戦の結果は、なんとパコーンがポンサネーに判定勝利。
この『ルンピニーチャンピオングルッククライ』興行は、開催される度に名勝負が続出。「やはりムエタイは凄すぎる!」と思わずにはいられない、ルンピニースタジアムの名物興行だ。(同日のその他試合結果や詳細は、近日発売の『シンラパムエタイVOL.7』に掲載)
2月26日、ルンピニースタジアムで開催された『スック ギャットペットムエスックヨックチーム タイVSフランス』では、フランスから来た2選手がルンピニータイトルに挑戦。スーパーライト級ではカメル・ヂャメルがゴーンファー・ウッドーンムアンに、そして空位だったスーパーウェルター級の王座には、過去にK-1MAXのリングにも上がったこともあるファリッド・ヴィヨムがサイヨーク・プンパンムアン(タイ)相手にタイトル戦に臨んだ。
結局両フランス選手とも敗れてしまったが、タイ側としてはムエタイの面目を保つ事が出来てホッとしたようだ。試合後、週刊ムエタイ誌『ムエサヤーム』も、この日のサイヨークのベルト姿を中折ポスターとして大きく扱っているほど。
そして、3月22日には日本の石井宏樹(藤本)がラジャダムナンスタジアムにてスーパーライト級(140P)のタイトルマッチに挑む。相手は同級1位のヨードクンポン・F・A・グループ。ヨードクンポンは一発が重いブルファイターとのこと。石井のタイトル奪取なるか!? 期待がかかる。
写真・文/「シンラパムエタイ」早田寛
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