FEG
「DREAM.16」
2010年9月25日(土)名古屋・日本ガイシホール
開場14:00 開始15:00
観衆=9,304人(主催者発表)
▼第7試合 無差別級ワンマッチ 1R10分・2R5分
○石井 慧(アイダッシュ/北京五輪柔道100kg超級金メダリスト)
判定3−0
●ミノワマン(フリー/スーパーハルクトーナメント優勝)
大会3日前に北京五輪柔道金メダリストの石井が緊急参戦! リアルプロレスラーを標榜するミノワマンとの異次元対決が実現した。昨年大みそか以来、国内2戦目となった石井は自らの成長をファンに見せることが出来るか? それともミノワマンが金メダリスト越えを果たすか?
石井はアントニオ猪木のテーマ曲「炎のファイター」で入場し、赤いタオルを首からかけてリングに上がる。セコンドには吉田道場の中村和裕がついた。前日計量で石井は107kg、ミノワマンは88kgと、両者の間には約20kgの体重差がある試合となった。
1R、サウスポーの石井に対してミノワマンはインローを蹴る。石井はパンチで前に出て、ミノワマンをコーナーまで押し込む。石井はミノワマンの足を取ってテイクダウン。サイドポジションになると、ミノワマンをしっかりと押さえ込む。
ここから石井は上四方に移行すると、ミノワマンは亀の状態になって立ち上がる。すぐにコーナーまで押し込む石井だったが、ここはブレイクとなる。
再開後、右ストレートから前に出るミノワマン。石井も左ストレートを返して、ミノワマンをコーナーまで押し込む。
そして石井は大外刈りでミノワマンをテイクダウンする。石井はサイドからバックへとポジションを変えて、そこからアームロック! しかしミノワマンもそれを外して立ち上がる。
石井は頭を下げて左ストレート。ミノワマンも右ストレートを返すが、石井がそのままミノワマンをコーナーに押し込んでテイクダウンする。ミノワマンは亀の状態になりながら立ち上がり、そこから前転してアキレス腱固め! しかし石井も足を抜いてすぐにバックポジションで上になる。
サイドポジションで上になった石井。ここから肩固めを狙いつつマウントへ。ミノワマンはバックを見せるようにして立ち上がる。石井はミノワマンをコーナーまで押し込んでテイクダウン。石井はミノワマンの右脇を差して鉄槌。ここもミノワマンは亀になって立ち上がり、前転して足関節を狙うが、石井は距離を取る。
石井は左ストレートから前に出て、ミノワマンをコーナーまで押し込むがブレイク。最後は互いに打撃で見合ったところでラウンド終了となった。
2R、石井は左ストレートから右フック。そのまま組み付いてミノワマンをテイクダウンする。身軽な動きでミノワマンを押さえ込む石井。ミノワマンは背中を見せて立ち上がると細かくアッパーを突き上げる。
ブレイク後、石井のインローにミノワマンが右ストレート、左フック。石井も細かくパンチを返して、ミノワマンをテイクダウン。石井は腕十字、アームロックを狙うが、ミノワマンもしっかりとディフェンスする。亀になるミノワマンをバックコントロールしてパンチを落とす石井。
残り10秒で肩固めを狙う石井だったが、極めきることは出来なかった。
判定は3−0で石井となり、国内初勝利を挙げた。試合後、マイクを握った石井は「何とか判定で勝てて、また日本で早く(試合を)やれることを願っています。応援よろしくお願いします」とファンにメッセージを送った。
▼セミファイナル(第9試合)ミドル級ワンマッチ 1R10分・2R5分
○ジェイソン・“メイヘム”・ミラー(アメリカ/チーム・メイヘム・ミラー)
一本 1R2分9秒 ※肩固め
●桜庭和志(Laughter 7)
“ファンタジスタ闘魂伝承マッチ”として実現した桜庭とメイヘムの一戦。桜庭を憧れの存在と公言し、DREAM参戦時から「桜庭から一本を取る最初の男になる」という目標を掲げていたメイヘム。
入場では銀色のド派手なジャージに身を包み、総勢8名の女性ダンサーと共に踊りながらリングへ向かう。
対する桜庭は天才バカボンのキャラクター、バカボンのパパに扮して入場パフォーマンスだ(バカボンのパパと桜庭は同じ41歳)。
1R、サウスポーの桜庭はメイヘムに左ストレート。メイヘムも右ストレートから前に出て行く。桜庭もそこに右フックを返し、距離が開くとインローを蹴る。
桜庭にロープを背負わせて右ハイキックを蹴るメイヘム。桜庭が片足タックルでテイクダウンを狙うが、メイヘムはそれを潰してグラウンドで上になる。桜庭はイノキ・アリ状態で引き込み、メイヘムの右足をキャッチして足関節!
しかしメイヘムは体重をかけてそれを潰すと、カメラに向かってピースサイン。メイヘムは桜庭を押さえ込んで強烈なパンチを落とす。そしてここからメイヘムが肩固め!
これががっちりと入り、桜庭がタップ! メイヘムが桜庭から総合格闘技としては生涯初のタップを奪い、一本勝ちを収めた。
試合後、マイクを握ったメイヘムは「ニホン ダイスキ。サクラバアニキ!
パンチ、ゴメンナサイ」と控え室へ戻る桜庭にメッセージ。
「これは今までの人生の中で夢だった。みんな自分を信じてくれ。夢を信じて、夢に生きることが出来るんだ。今日はMMAを楽しむことが出来てうれしい。このスポーツこそ世界で最高のスポーツだ!」と声高に叫んだ。
▼メインイベント(第10試合)ライトヘビー級王座決定戦 1R10分・2R5分
○ゲガール・ムサシ(オランダ/Team Mousasi/DREAM初代ミドル級王者)
一本 1R6分10秒 ※裸絞め
●水野竜也(フリー)
※ムサシが初代ライトヘビー級王座に就く。
初代ライトヘビー級王座決定戦で元ミドル級王者ムサシと水野が激突! 前回の試合でメルヴィン・マヌーフに一本勝ちした水野がムサシを撃破してベルトを手にするのか? それともムサシがDREAM2階級制覇を成し遂げるか?
水野はマット・ヒューム、桜井“マッハ”速人、西浦“ウィッキー”聡生といったアメリカ修行を共にした面々とリングへ向かう。
1R、サウスポーに構える水野が左ストレートから右フック。さらに左ハイキックを飛ばす。タックルのフェイントを入れながら右アッパーと左ストレート、さらにバックブローを見せる水野。ムサシはしっかりと水野の動きを見て強烈な右ミドル、右ストレートで前に出て行く。
そしてムサシが四つ組みの状態から水野をテイクダウン。ムサシは体を起こしてパンチを落とす。
水野はムサシの体を両手で押して、足を利かせてパンチとパスガードをディフェンスする。そして水野はガードポジションから腕十字! ムサシの右腕が伸びるが、ムサシはそれを外してサイドポジションで水野を押さえ込む。
水野はムサシに背中を見せつつ立ち上がりアームロック! ムサシはバックで水野をコントロールしてパンチを入れる。
水野は脇を差し、ムサシを蹴り離すなど立ち上がろうとするが、ムサシはトップポジションをキープする。そしてムサシは水野のバックに回り込み、水野の動きに合わせてマウントポジションへ!
水野も必死に動き、上のポジションを取り返すが、ムサシはハーフガードから水野の体を引っくり返してバックチョーク! これで水野からタップを奪い、ムサシが一本勝ち。粘り強さを見せた水野を下し、ムサシがライトヘビー級王座獲得&2階級制覇を成し遂げた。
▼(試合結果の続き)第8試合(青木VSアウレリオ)、第6試合(高谷VSビービ)、第5試合(小見川VSエスコベド)
▼(試合結果の続き)第4試合(所VSハンセン)、第3試合(宮田VSリオン)、第2試合(石田VSウィッキー)、第1試合(川口VSトンプソン)
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