J-NETWORK
「J-GIRLS Catch The stone〜11」
2010年10月17日(日)東京・新宿FACE
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント(第8試合) J-GIRLSフライ級タイトルマッチ 2分5R延長1R
○グレイシャア亜紀(フォルティス渋谷/王者)
判定2−0 ※49−49、50−48、50−47
●林田昌子(藤原/同級1位/挑戦者)
※グレイシャアが初防衛に成功
グレイシャアは昨年7月、自身2度目となるJ-GIRLSフライ級のベルトを戴冠。しかしその後、2度の世界タイトル挑戦権を得るもいずれも惜敗し、苦しい状況に立たされていた。が、今年初戦となった4月のバンタム級4位NANA☆SEとの一戦を鮮烈なTKO勝利で飾り、「女子格闘技のパイオニア」らしいベテランの強さを見せつけた。
対する林田は、実力も既に十二分に備わっているものの、毎回あと一歩というところでタイトル奪取を逃し続けている。
今回の挑戦権を懸けて争われた今年5月の同級2位・田中佑季(青春塾)との一戦は上半期のベストバウトといえる壮絶な打ち合いを見せた。セコンドには同門の山本真弘。
1R、いきなり左ハイの林田。そしてロー、ハイと打ち分ける。グレイシャアは林田のパンチに合わせてテンカオ。前蹴り、左ジャブで林田の連打を止める。グレイシャアは肩をほぐすようなリラックスした動きで細かくジャブを打っていくなど余裕のある動き。
終盤にはパンチのラッシュを仕掛ける。
2R、左ローを入れながら、林田は強烈な右フック。グレイシャアも左ハイを飛ばしワンツー。「試合期間が空いていた間に、自分の相手との距離で何が出来るのか、何が当たるのかがわかってきました。それで体が反応するようになり、いい感じで形になりました」というグレイシャアは確実に攻撃を当てていく。林田の攻撃を冷静に裁いてはバックブローも見せる。
3R、グレイシャアはラッシュ。林田のジャブには前蹴りを合わせる。接近戦ではアッパー。手数は減らないものの下がり始めた林田に対し、グレイシャアが距離をつめパンチのコンビネーション。再びバックブロー。
4R、グレイシャアは左ジャブから右ストレート。林田は右ローから飛び込むように右ストレート。疲れの見えるグレイシャアは大きく肩で息を吸う。プレッシャーをかけ続ける林田はローから右フックと上下に攻撃を散らしていく。グレイシャアは前蹴りと手を突き出すブロックで林田のパンチをクリーンヒットさせない。
5R、お互いに乱打戦へ。林田はパンチからローを必ず入れる。グレイシャアも負けじと左ジャブから飛び込み連打につなぐ。林田はワンツーで突っ込むも、グレイシャアもアッパー、右ストレート。そしてテンカオ。離れ際には右ハイ! お互いに休むことなく攻撃を出し続けたところでゴング。グレイシャアが判定2−0で勝利し、タイトル初防衛に成功。
マイクを握ると、「1カ月前に私の名前をつけてくれたおばあちゃんが他界して、今回勝てたことでいい報告が出来ます。林田さんがここまで上がって来てくれて凄くプレッシャーを感じました。林田さんがいたからいい試合が出来たと思います。長いキック人生ではありませんが、これからは世界に羽ばたいていけるように、海外でしっかり結果を残したいと思います」と海外進出をアピールした。
▼セミファイナル(第7試合) J-GIRLS Japan Queen Tournament 2010 決勝戦 サバイバルマッチ1
○杉貴美子(MSJ KICK BOXING/第2代J-GIRLSフライ級王者)
判定3−0 ※30−29、30−28、30−28
●紅絹(フォルティス渋谷/J-GIRLSミニフライ級1位)
※杉がJ-GIRLS Japan Queen Tournament 2010王者に
決勝戦に勝ち上がってきたのは、杉と紅絹。杉はグレイシャアから2008年にタイトルを奪った実力者。打撃センスの良さ、そして一発の重みには定評がある。紅絹を相手にどういった戦いを見せるのか。
1R、準決勝戦の田嶋はる戦と違い、どっしり構える杉。紅絹はチャンスを伺うようにぐるぐると杉の周りを回る。杉が距離を詰めると、紅絹はフックを打ちながらすぐにクリンチを仕掛けブレイクとなる。静かな展開となり、杉がひたすら紅絹の出方を待つ。
2R、紅絹との接近戦での打ち合いはないまま、杉はすぐにクリンチを仕掛けいてしまいイエローカード。杉は前蹴り、ハイ。紅絹は左右のフックを見せるもすぐに組み付いてしまう。お互いにクリンチが目立つ。
3R、クリンチが多く紅絹にもイエローカード。紅絹は勢いをつけての右フックを出すが、杉は冷静にさばく。そして要所要所で攻撃を当てていく展開に。お互いに決定打はなかったが、杉が危なげなく判定勝利し、今年の日本女王の座についた。
★第6試合(藤野恵実VS佐竹のぞみ)〜第1試合(日下部奈々VS小川楓花)はこちら
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