ワールドビクトリーロード
「SRC15」
2010年10月30日(土)東京・両国国技館
開場14:00 開始15:00
▼第8試合 SRCライト級ワンマッチ 5分3R
○真騎士(ベネズエラ/SRC育成選手/第3代ライト級キング・オブ・パンクラシスト)
TKO 1R4分26秒 ※レフェリーストップ
●國奥麒樹真(フリー/第2代ミドル級&初代ウェルター級キング・オブ・パンクラシスト)
当初、真騎士と対戦を予定していたレオ・サントスが首の負傷により欠場。元パンクラス2階級王者の國奥が急遽、真騎士と対戦することになった。廣田瑞人が返上したベルトを目指し連勝街道を突き進む真騎士にとっては負けられない一戦、そして國奥にとってはタイトル戦線に浮上するまたとないチャンスとなった。
1R、いきなり飛びヒザ蹴りで突進する真騎士。國奥はそれに合わせて組み付き、テイクダウンを狙うが、真騎士の体がロープの外に出てしまいブレイク。
レフェリーは真騎士が故意にロープの外に体を出したと判断し、口頭注意を与える。再開後、真騎士は前蹴りからパンチのプレッシャーをかけて前進。國奥はそこにタックルを合わせて真騎士の体を持ち上げるが真騎士は倒れない。真騎士は正対すると離れて距離をとる。
國奥はジャブと右フック。真騎士はガードを下げた構えからかかと落とし。タックルを切って國奥の後ろに回り込むとパンチを連打する。國奥はそこから脱出して左右のミドル。真騎士が左フックで飛び込むと國奥も左フックを返す。真騎士は國奥をコーナーに詰めて左右の連打!
國奥は頭を振ってそれをかわし組みつくが、真騎士は自ら離れて距離を取る。國奥はパンチのフェイントを入れてインロー。真騎士がパンチで前に出てくるとタックルのカウンターを狙う。
しかし真騎士は國奥が飛び込んできたところに右アッパー! これで國奥がダウン! 真騎士はサッカーボールキック! そしてパウンドで追い討ちをかける! 何とか立ち上がった國奥だったが、今度はそこに真騎士が右フック! これで國奥が後方に吹っ飛び、真騎士がパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップ!
真騎士が豪快なパンチでサントスの代役・國奥をマットに沈めた。
試合後、マイクを持った真騎士は「勝ちを信じてくれたファンの人たちに心から感謝しています。これからも相変わらず前向きに、元気にがんばっていきますので、応援よろしくお願いします!」と日本語でファンにメッセージを送った。
▼第7試合 SRCライトヘビー級ワンマッチ
○高橋義生(SRC本部道場/初代ヘビー級キング・オブ・パンクラシスト)
一本 1R2分28秒 ※アームバー
●イ・チャンソプ(韓国/CMA KOREA/亀尾異種格闘技ジム)
SRC本部道場のヘッドコーチでもある高橋が約2年半ぶりに復活。対戦相手のチャンソプはキックボクシングをバックボーンに持つストライカーだけに、高橋との一戦は激しい試合になりそうだ。
1R、サウスポーの高橋にインローを蹴るチャンソプ。高橋は自分の右に回りながらジャブと右フックを打つ。チャンソプがパンチから組み付き高橋のテイクダウンを潰してグラウンドで上になる。グラウンドで亀になる高橋にチャンソプはパンチを連打。
しかしチャンソプが高橋の後頭部にパンチを打ったとされ、レフェリーから注意が与えられブレイクとなる。再開後、高橋は左ストレート、チャンソプのインローに右フック。チャンソプはパワフルな左右のフックで突進! 高橋は組みついてテイクダウンを狙うがチャンソプは倒れない。試合がスタンドに戻るとチャンソプがインロー。
高橋は左ストレートを返し、チャンソプのパンチに合わせて組み付いてテイクダウンを奪う。そしてサイドポジションを取った高橋は自分の両足でチャンソプの左腕を挟み、そのままアームバー! これでチャンソプからタップを奪い、2005年10月のケステゥシャス・アルボーシャス戦以来の勝利を手にした。
▼第6試合 SRCウェルター級グランプリシリーズ2010 準決勝 5分3R
○中村K太郎(和術慧舟會東京本部/ADCC2009世界4位)
一本 1R3分30秒 ※パウンドによるタップアウト
●和田拓也(SKアブソリュート/第4代ウェルター級キング・オブ・パンクラシスト)
パンクラスのタイトルを返上してこのトーナメントに参戦した和田。1回戦では韓国の実力者イ・ジェソンに判定勝利を収めた。一方の中村はトーナメント優勝候補にも挙げられ、1回戦ではオマール・デ・ラ・クルーズにパウンドでTKO勝利を収めている。
1R、サウスポーの中村はジャブを突きながら距離を取る。そこに和田が右フックで飛び込むと、中村も右フックを返す。試合が進むに連れて中村が左ストレートのプレッシャーをかけて前進! 和田をコーナーに詰めて左ミドルを蹴る。
さらに組みの攻防になると、中村が和田をテイクダウンしてサイドポジションで押さえ込む。中村は和田の右手を両足で挟み、和田の顔面にパンチを連打! 必死にディフェンスしようとする和田だったが、両腕の自由を奪われて中村のパンチを浴び続けるとタップの意思表示。中村が全局面で和田を圧倒し、決勝戦に駒を進めた。
試合後、中村は「賞金は婚活に使います。(※和田が8・22SRCでトーナメントの優勝賞金を就活に使うとコメント)榎本選手はすごく強いんで勝てるかどうか分からないですので、みなさんの応援で勝てるように頑張ります」とマイクアピール。勝利の1・2・3、K!ポーズで締めくくった。
▼第5試合 SRCウェルター級グランプリシリーズ2010 準決勝 5分3R
○Yasubei榎本(スイス/Enomoto Dojo)
判定3−0 ※30−25、30−25、30−27
●奥野“轟天”泰輔(CAVE)
トーナメント1回戦ではニック・トンプソンを豪快なパンチでマットに沈めた奥野。対戦相手の榎本もSRC初参戦で菊田早苗に勝利、トーナメントでは高木健太のバックブローを空振りさせてそのままチョークを極めるという離れ業を見せている。互いに1回戦でビッグインパクトを残した選手同士の対戦となった。
1R、距離を取る奥野に対して、榎本が左ミドルと右ストレート。首相撲に持ち込むとヒザ蹴りを放つ。
それを突き放した奥野は左フックから右ストレートと一気にパンチで前に出て行く。リーチで勝る榎本は左手で距離を取りつつ、右ストレート、左フック。ガードを固める奥野に右アッパー、そして首を引っ掛けてのヒザ蹴りを突き上げる。
右ストレートから左フックで前に出る榎本。奥野も右フック、右ローを返す。榎本はそれをバックステップでかわすと左の前蹴り! これが三日月蹴りのような軌道で奥野のボディを捕らえる。そして榎本が奥野の首を取って右のボディフック!
奥野がガードポジションに引き込む。榎本が立ち上がり、試合がスタンドに戻ると榎本のインローがローブローになる。インターバル後、突っ込む奥野に左フックを引っ掛ける榎本。
奥野はガードを上げて左右の連打で突進、榎本の左に右フックをかぶせる。しかし榎本は奥野のローに合わせて右ストレート、そして奥野をロープまで詰めてパンチとヒザ蹴りの連打! 再び前蹴りを奥野のボディに突き刺し、パンチと首相撲からのヒザ蹴り、そしてボディフックで攻める。
2R、一気にパンチで前に出て行く奥野。左フックで榎本を下がらせる。しかし榎本もジャブを返して左フックから右ボディ、そして首相撲からのヒザ蹴り。榎本はしっかりとジャブを伸ばしてパンチを顔面とボディに散らす。奥野も左フックを返し、右ロー。奥野がガードを上げてじりじりと前に出て行く。
しかし榎本は足を使って距離をとりつつ、顔のガードを固める奥野にボディ。そして左右のミドル。奥野は右フックで前に出て榎本をロープまで詰めていく。そして榎本の蹴りに合わせて奥野が蹴りに左フック!
奥野は榎本のボディへのパンチ、そしてヒザ蹴りをもらいながらも、下がることなく前に出続ける。しかし榎本が下がりながらジャブ&右ローを確実に当てる。残り1分、奥野が左フックを当てて前に出て行くが、榎本がそれを空振りさせて逆に細かいパンチ!
これをもらいガードポジションになった奥野に榎本が踏みつけ。最後はスタンドに戻り、榎本がローを当てたところでラウンド終了となった。
3R、突進してくる奥野に対して、榎本はジャブと左ミドル。逆に榎本がプレッシャーをかけて奥野をロープまで詰めるとパンチと首相撲からのヒザ蹴りで攻撃をまとめる。
榎本は離れた間合いからジャブを突き、パンチで距離を詰めると首相撲からヒザ蹴り。パンチからの左ミドル、そして右ローのコンビネーションで奥野をコントロールする。
残り2分、榎本が奥野をロープに詰めてワンツー、左の前蹴り、右ロー、そしてボディへのヒザ蹴り! これが奥野を次々と捕らえる! 奥野もそれに耐えてロープ際から脱出し、必死にジャブ、右フックで前に出て行く。しかし榎本は足を使って距離をとり、それをかわす。最後は榎本がカポエイラキックを見せ、試合が終わった。判定は榎本が最大5ポイント差をつけての勝利。一本・KO勝ちではなかったものの、改めてその強さをアピールした。
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▼第4試合(中原VS石渡)、第3試合(田村VS佐藤)、第2試合(清水VS高橋)、第1試合(井上VSジェヒョン)の試合結果はこちら
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