ニュージャパンキックボクシング連盟
「熱風 拾」
2010年11月7日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼第10試合 WBCムエタイ日本フェザー級王座認定試合 3分5R
○デンサイアム・ルークプラバーツ(タイ/センチャイムエタイ/元WMC&ルンピニースタジアム認定バンタム級王者)
判定3−0 ※48−47、49−46、49−46
●中嶋平八(誠至会/NJKF同級王者)
8月の後楽園ホール大会で大方の予想を覆し、NJKFフェザー級王座に就いた中嶋。今回は初代チャンピオンの心・センチャイジムが返上して空位になったWBCムエタイ日本フェザー級王座認定戦(中嶋が勝った場合のみ王者に認定される)に臨む。
対戦相手のデンサイアムは来日以来9戦無敗、昨年10月にはK-1ライト級日本チャンピオンの大和哲也を完封している。
1Rは両者ともジャブ&ローの探り合い。時折、デンサイアムが強い左ミドルを蹴っていく。中嶋も左右のハイキックを使っていくが、手数は少なめだ。デンサイアムが中嶋のパンチをかわしての左ミドル、中嶋が出ようとするところで前足を刈る足払い。
2R、左ミドルと左ハイキックで余裕を見せていたデンサイアムだが、中嶋の右ストレートをもらってからはガラリと様子が変わってヒジを繰り出していく。中嶋は左ミドルを蹴られると必ず軸足へ右ローを返していく。
3Rになるとデンサイアムは組みを多用する。一気に中嶋のスタミナを奪う作戦だろうか。中嶋は組み際の右アッパー、右フックで応戦するが、首相撲に捕まってヒザ蹴りをもらう。
しかし、デンサイアムが優勢に立ったと思われたところで、中嶋のテンカオに合わせた左フックが炸裂! ガクッと大きく腰を落とすデンサイアム! パンチで詰めていく中嶋だが、デンサイアムは左ミドルから組んでのヒザで逆襲。左ボディブローで応戦する中嶋を首相撲からのヒザ地獄にはめていく。
4R、疲れが見えるデンサイアムに、中嶋はジャブと前蹴りを多用して近づけさせないようにする。デンサイアムの左ミドルには軸足蹴りを返す。デンサイアムは左ミドルで中嶋のパンチを封じ、しつこいほどの首相撲からのヒザ蹴り、さらにコカしていく。
5R、デンサイアムは声を発しながらの左ミドルを多用し、中嶋は離れた距離からの右ストレート、さらにフォローの左フックをクリーンヒットさせる。
しかし、デンサイアムも右フック、左ミドル、組んでのヒザから中嶋をコカす。中嶋は一発を狙っているのか手数が少なく、逆に左ミドルを蹴られてしまう。中嶋の右ローとデンサイアムの左ミドルの打ち合いが続き、中嶋はヒジも繰り出していった。
WBCムエタイルールのラウンドマスト方式でなければドローでもおかしくないほどの接戦だったが、判定は2−1のスプリットデシジョンでデンサイアムの勝利。中嶋はWBCムエタイ日本王座の獲得に失敗した。
▼第9試合 63kg契約(ヒジなしルール)アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○黒田アキヒロ(フォルティス渋谷/J-NETWORKライト級王者)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−29
●一輝(OGUNI/NJKFライト級王者)
8月1日の後楽園大会でライト級王座を獲得した一輝がチャンピオンとしての第1戦を迎える。対戦相手はJ-NETWORKの同級チャンピオンである黒田。
団体を背負うチャンピオン同士の対抗戦となった。共に5Rで持ち味を発揮するタイプだが、“ミスター5R”と呼ばれるほど4R以降にエンジンがかかる一輝にとって3Rルールは鬼門だ。
1R、黒田は左右のローキックと左ミドルを小気味よくヒットさせていき、度々ボディへの飛びヒザ蹴りも放っていく。一輝はなかなか手が出なかったが、後半は右ローと右ストレートで追撃。
2Rも黒田は左右のローキックと左ミドルで主導権を握り、ボディへの飛びヒザ蹴りを放ってメリハリをつける。一輝は前へ出て右ロー、右ストレート。この右ストレートが面白いように入り、黒田は何度も顔を仰け反らす。
3R、黒田はペースを変えずに1&2Rと同じ戦法だが、一輝の右ストレートには右フックを被せていく。左ミドルを蹴って右フック、そして組み付く黒田。一輝を首相撲でコカす場面も。
攻撃から勢いよく組み付くためバッティングとなり注意が与えられたが、一輝の反撃は空を切り、黒田が左ミドルでコントロールし続けた。最後には右フックも直撃させ、黒田が王者対決を制した。
▼第8試合 70kg契約(ヒジなしルール)アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○川端健司(チームドラゴン/J-NETWORKスーパーウェルター級4位)
KO 3R1分39秒 ※3ノックダウン
●大和侑也(大和/NJKFウェルター級王者)
3連勝を飾り、5月の後楽園大会ではNJKFウェルター級王座も獲得した大和。まだ19歳と若く、今が伸び盛りのホープだ。今回はキャリアに3倍近く差がある川端を迎え撃つ(大和13戦、川端32戦)。
リングに登場した両者は、身長差7cm(大和173cm、川端180cm)、さらに身体の厚みや大きさもかなりの差があるように見え、ルールも川端が得意とする3分3Rのヒジなしルール。大和はこの試練を乗り越えることが出来るか?
1R、回り込みながら右ローを連発していく大和に川端は右ロングフック。大和はジャブを的確に当て、前蹴りと回り込みながらの右ローで距離をとるが、川端の狙っていた右ロングフックをもらって大きくグラつく! その後もパンチを浴びてクリンチで凌いだ。
2R、川端が右ローから左右のフック。パワーのある攻撃で押していき、右アッパーで大和を仰け反らせる。
大和もジャブから右アッパーを返してボディブローへつなぐ。ようやく大和のコンビネーションパンチが回転を始めたが、川端の一発のインパクトが強いパンチで帳消しに。パワー差と体格差がありありと見える。
3R、勝負を懸けた大和は右ストレートから左ボディブローを連続してヒットさせていき、コンビネーションをフル回転。しかし、川端はもらいながらも下がらず打ち合いにいく。
大和も強気に打ち合ったが、右フックをまともにもらってダウン! 立ち上がって向かっていったところで2発目の右フックを打ち落とされて2度目のダウンを喫する。
それでもパンチで打ち合おうとした大和だったが、川端のフック連打でロープ際まで追い込まれ、最後は左フックをもらってコーナーへ吹っ飛び、KO負けを喫した。
★第1試合から第7試合(AZUMA VS メリッサ・ノートン)はこちら
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