闘うために生まれてきた格闘の申し子
●角田信朗・競技統括プロデューサーのコメント
秋山選手はプロ向き。武道家として、アスリートとして才能のある選手。僕が何もプロ転向をそそのかしたわけじゃなく、元々は筋トレ仲間だったんです。出会いはフジテレビの「ジャンクスポーツ」で共演させていただいた時、もうピッチピチのシャツを着るのは辞めようと思って行ったんですが、彼が黒のタンクトップで隣に座っていてメラメラとライバル心が燃えてきた(笑)。僕がお父さんにそっくりとかお話をさせていただいて、今度一緒に筋トレ出来たらいいね、ということで連絡先を好感して始まった付き合いなんです。
僕たちは武蔵たちとの先輩後輩の仲とは違って、K-1から離れたところでのトレーニング仲間というか、弟分という付き合いをしてきました。それで秋山君のほうでプロという舞台で思いを馳せた時なら来いよ、ということではお話をさせていただきましたが、後は時代の流れが彼の背中を押したのだと思います。この舞台に立っているのが、感無量ですね。
打撃に関しては慣れの問題でしょう。正道会館で練習を見たんですが、正道の選手がパンチをモロにもらってるシーンを見ました。彼には非凡なものがある。倒し合いの究極は、行き腰を持ってる者が勝つ。そういう意味で、闘うために生まれてきた格闘の申し子だと思います。
21世紀のコンデ・コマになってもらいたい
●谷川貞治イベント・プロデューサーのコメント
12・31『K-1 Dynamite!!』の会見は、10・13『K-1 WORLD MAX』が終わった翌週に大会概要、マッチメイクを正式に発表します。
吉田選手が第1回のダイナマイトで衝撃的なデビューをして、昨年は曙選手がK-1に電撃参戦して瞬間最高視聴率で紅白を超える快挙を成し遂げる事が出来ました。今年は現在、考えているところですが、大晦日に相応しいカードを用意しています。
秋山選手はフジテレビで世界柔道を見させてもらい、一番心に残る選手でした。誰よりもプロ向きの選手。柔道衣から垣間見える肉体美も見て、道衣を脱いでもアピールできる選手だな、と。角田師範に紹介を受けまして、ぜひプロのリングに上がらせてくださいという話をもらいました。秋山選手からお話がありましたが、コンデ・コマのお話には僕もしびれる。ぜひ、21世紀のコンデ・コマになってもらいたい。
今後、いろんなリングに上がるかもしれませんが、デビュー戦をダイナマイトに選んでくれました。対戦相手は柔術の強い選手、K-1のストライカーでも面白いし、あるいは日本人対決、世界の総合の強豪など、決意に相応しい相手を選びたい。10月28日に秋山選手のプロ格闘家転向の壮行会があるので、そこまでにカードは決めたいと思います。ファンからもネットでアンケートをとって、夢のカードを実現させたい。
たまたまオリンピックの斉藤(仁)監督とお話をする機会がありまして、秋山選手には頑張ってほしい、彼は韓国で仕事をしていた時期があったんですが、もっと早く帰化して日本でそのまま柔道をやっていたら、オリンピックで必ずメダルを取っていたと2〜3日前に聞きました。それを聞いて、幻のメダリストだったんだな、と。大晦日は秋山選手が光り輝くような舞台にしたい。
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