11月20日(土)アメリカ・ハワイで開催されるK-1 FIGHTING NETWORK『Rumble On The Rock』でプロデビュー戦を迎えるアマレス・シドニー五輪オリンピック代表宮田和幸(フリー)が公開練習を行った。シーザージムで打撃を学んでいるという宮田は鋭いミット打ちを披露。レスリング出身らしく踏み込みの早いコンパクトなパンチを連発した。また「練習では良く当たる」という右ハイキックも見せた。そして総合のスパーリングに移ると身体能力の高さをいかんなく発揮する。スパーリングパートナーで井上克也(パンクラスウェルター級6位)とは約10kgほど体重差はあるもののテイクダウンを奪い、イノキ・アリ状態から側転パスガード。他にも総合格闘技デビュー戦を控えた選手とは思えないようなアクロバッチな動きを見せた。さらに「天井が低かったんで出来ませんでした」と、普段のトレーニングでは前方宙返りなどの技も使っているという。レスラータイプの総合格闘家はどうしてもテイクダウン+パウンドという手堅いイメージがあるが、公開練習を見る限り宮田にそれは当てはまらないだろう。公開練習前のインタビュー詳細は以下の通り。
――調子はどうですか?
練習はしっかりやってます。あとは試合をやるだけです。
――一日どのくらい練習しているんですか?
調子いい時は朝から走りますね。夜早く仕事が終わればシーザージムさんで打撃をやって、遅いときはパレストラ松戸で柔術を練習しています。あとスケジュールがあえばWKさんのプロ合同練習に参加させてもらってます。仕事しながらなので2時間くらいなんですけど内容濃くやってます。
――どんな選手とトレーニングする事が多いのですか?
柔術系の選手です。ホイラーは下からも巧いんでそれに慣れるような練習をしてます。
――プロデビューという事で怖さはないですか?
それよりも(ホイラーは)名前があって強い選手なんでやりがいがあります。
――レスリングの時代の癖は抜けましたか?
並みの選手だったら下になっても対応出来るんですけど、ホイラーに上を取られたら危険なんで、タックルで持ち上げようと思います。レスリング経験者にしか出来ない動きなんですけど、下になってもタックルで自分が上になることは出来ますね。裸足でも気にならないですね。むしろずっと裸足で練習していたので、この前、久しぶりに大学で(シューズを履いて)レスリングをやったら少し違和感がありました。
――練習ではバク宙でタックルをかわすと聞いたのですが
それは難しいですけど、相手が下になっているときに踏み付けたりはしてます。残り時間がまだ3,4分ある場合は無理ですけど、残り時間が少なかったらそういう大技も出したいですね。
――宮田選手にしか出来ない動きがあるわけですね。
今日は天井低いんで出来ないですけど、相手のガードを飛び越えることも出来ますね。
――打撃では何が一番得意ですか?
力はある方なんで右ストレート、左フック。あと練習では右ハイキックが結構当たるんでそれも織り交ぜながらやりたいと思います。
――パウンドについてはどうですか?
下の人にミットを持ってもらって練習しています。下からの攻めを凌ぎながらですね。まあ僕が勝つとすれば打撃かパウンドしかないですから。
――試合が決まって会社ではどんな反応でしたか?
最初は自分の部署の中だけで話題になっていたんですけど、社長が新聞で自分の記事を見たらしく、直接「頑張ってくれ」と言ってもらいました。
――ホイラーの試合は見ましたか?
友達にビデオを貸してくれって言ってるんですけど、中々持ってきてもらえなくて(笑)。桜庭選手とやった試合を見たんですけどホイラーの良さが出ていなくてあまり参考にならなかったんです。須藤選手とやった試合もビデオにとって見たんですけど、その時はまさか試合するなんて思っていなかったんでテープを消してしまいました(笑)。
――金網で戦うことについてはどうですか?
まだ現物を見てないんでわからないですけど、割り切ってやるしかないですね。総合は初めてですけど、レスリングでは色んなことを経験しているんで。
――今体重は何kgですか?
72kgですね。契約体重は70kgなんですけど、練習が終われば2kgくらい落ちます。
――仕事との両立は難しくないですか?
苦痛ですけど(苦笑)、一生懸命やれば両方やっていけると思います。ただ仕事はやらなくてもいいようになりたいです。
――この試合に勝てば大晦日も見えてくると思います。
一番デカいイベントなんで出たいと思います。今のところはまだ出る資格がないので、ホイラーに勝って資格を得たいと思います。
「K-1 FIGHTING NETWORK RUMBLE ON THE ROCK World Championship 2004」
プロディジー・プロダクションズ
2004年11月20日(土)アメリカ・ハワイ ブレイズデルセンター
開場18:00 開始19:00
<全対戦カード>
▼メインイベント ROTRルール 5分3R
BJペン(BJペンMMA)
VS
ホドリゴ・グレイシー(チーム グレイシー柔術)
▼第8試合 ROTRルール 5分3R
カーター・ウィリアムス(チーム・ブードゥー)
VS
"グリーン・ベレー"トム・ハワード(UPWシャークタンク)
▼第7試合 ROTRルール 5分3R
ホイラー・グレイシー(チーム グレイシー柔術)
VS
宮田和幸(フリー)
▼第6試合 ROTRルール 5分3R
ウェスリィ・"キャベージ"・コレイラ(BJペンMMA)
VS
中尾芳広(フリー)
▼第5試合 ROTRルール 5分3R
ショーン・オヘア(UPWシャークタンク)
VS
大山峻護(フリー)
▼第4試合 ROTRルール 5分3R
アイトール・"スペンサー"・カナップ(チーム グレイシー柔術アカデミー)
VS
カート・キパパ(チーム・ヨコヅナ)
▼第3試合 ROTRルール 5分3R
ファラニコ・"ニコ"・ヴィターレ(808ファイトファクトリー)
VS
クリストフ・ミドゥ"ザ・フェニックス"(エクストリームチーム・レ・バンナ)
▼第2試合 ROTRルール 5分3R
ウェス・"ザ・プロジェクト"・シムズ(ハンマーハウス)
VS
アントニー・ハードンク(ボスジム)
▼第1試合 ROTRルール 5分3R
ハリス・"ヒットマン"・サルミエント(808ファイトファクトリー)
VS
ルシアーノ・ノゲイラ(猪木事務所)
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