2005年3月21日(月・祝)都内ホテルで『HERO'S』の対戦カードが記者会見が行われ、変更・追加対戦カードが発表された。
ジェロム・レ・バンナ(ボーアボエル&トサジム)の対戦相手がアラン・カラエフ(リングス・ロシア)から秋山成勲(フリー)に変更になったことについて上井代表は「K-1の谷川プロデューサーを通じてバンナが『カラエフよりも格闘家としての知名度があって経験のある選手と戦いたい』という希望がありました。私たちもその希望によってカード変更となりました」と説明した。これによりカラエフの対戦相手がゲーリー・グッドリッジ(フリー)に変更。腕相撲世界チャンピオンのカラエフに対し、グッドリッジが興味を示したためこのカードが実現した。また須藤元気(ビバリーヒルズ柔術クラブ)の対戦相手のラモン・デッカー(リングス・オランダ)は"地獄の風車"の異名を持つオランダの伝説的なキックボクサー。デッカーは今回が総合格闘技デビュー戦となる。上井代表によればこの8試合に加え、大山峻護(フリー)の一戦を含めた全10試合を予定しているとのこと。
大会のスーパーバイザーを務める前田日明氏は「日にちがない中でマッチメークをやったわけなんですが、その中で秋山、須藤、宮田、宇野という日本の注目選手が出てくれました。自分も選手をやってたものとして、辛い部分があったんですが、これもある意味プロの世界ですし、試練としてやってもらおうと。ただしやるからには、勝って誉れとなるような選手を選考したと思います」とコメント。今回対戦相手が決まった秋山&須藤に対して「秋山君は総合2戦目でバンナと戦う事になって、バンナとの体重差も30kg近くあります。大変な試合になるとは思いますが、秋山君のポテンシャルを考えれば、勝てない相手ではないです。須藤君の相手は伝説のキックボクサー、ラモン・デッカーです。西洋人として本場タイのランカーを倒した選手です。須藤君も時間がない中で対策を練っている時期に入っていると思います。頑張って欲しい」とエールを送った。そしてここで秋山・須藤の両名が会場に登場。それぞれ試合に向けての意気込みを語った。両選手のコメント・質疑応答は以下の通り。
須藤元気
対戦相手がラモン・デッカーということで、デッカーの伝説はたくさん知ってますし、彼の試合もたくさん見てきました。キックを離れて総合をやっていると聞いているんですが、あまりそこにとらわれずに。デッカーの異名が"地獄の風車"ということで、僕もジャイアントスイングやバックブロー、胴廻し回転蹴りなど回転系の技で勝ちたいと思います。『HERO'S』というタイトル通り、僕もヒーローになりたいと思います。
秋山成勲
年末同様、大きな相手とやることになりました。1、2回目ということじゃなく大きな選手と戦う事はいい経験になります。思い白い試合になると自分自身期待しているし、みなさんもそう思っていると思います。その期待に応えられるよう頑張りたいと思います。
――秋山選手に質問です。現在の体重とバンナ選手をどうやって倒そうと考えていますか?
秋山 体重は85〜90kgの間です。作戦はそこまでイメージしてないんですが、サップとバンナの見た中で倒せる事が出来たらなと思います。体力・体重・身長あるけど、どうやって倒すか、そこが自分の魅力でもあるし、そういった部分に重点を置いてやろうと思います。
――今はどんな練習をやっていますか?
秋山 総合の寝技が多いんですが、相手がK-1のトップファイターということなんで一回は殴り合いたいという心情もありつつ、そこで自分を見せれたらいいなと思います。
――韓国の会見では秋山選手がメインという話もありましたが
前田 どれがメインでもおかしくないというか、どれをメインにするか議論が起こるくらいのカードになったと思います。ただ僕は秋山君、オリンピックでメダルを取れるレベルまで行った人間が総合にチャレンジするということで、メインで頑張って欲しいと思っています。
――それを受けて秋山選手はどうでしょう?
秋山 最後の方でやらせてもらえるんだったらうれしいです。そのありがたみを感じて試合をしたいと思います。
――柔道時代に体重の重い選手と練習・試合をした経験は多いんですか?
秋山 "柔よく剛を制す"というかそういう練習や試合はしてましたけど、総合となると勝手が違うでしょう。
――打撃の練習に力を入れたりはしていなんですか?
秋山 本格的な打撃はまだまだです。総合における寝技のパーセンテージが占めてましたから。
――須藤選手は足の負傷の回復具合はどうでしょう?
須藤 骨折の方は治ったんですが、治って最初にやったスパーリングで靭帯を伸ばしてしまって(苦笑)ただ一週間前から(負傷箇所を)固めてスパーリングを始めてますし、スパーリングが出来なかった分、打ち込みの量を増やしました。
――今回、ラモン・デッカー選手がリングス・オランダ所属ということですが、リングス・オランダとのつながりはまだあるんでしょうか?
前田 今オランダではキックのジムでも総合をやってるんですよ。最近はカテゴリーがなくなってきていて、悪い言い方になるかもしれませんが、K-1というのは外人キックボクサーのバブルというか稼げる場としてあるんです。そこで総合もガンガンやっていて、プロとして稼げるという部分があるんでしょう。オランダにはクリス・ドールマンがいて、ドールマンはジョン・ブルーミンというオランダ格闘技界の頂点にいる人の直系の弟子なんです。それでオランダの格闘技界というのは色んな意味でドールマンが中心になっているんですよ。そこでドールマンの生き様や人間性を考えた時に、信頼できるというのがあって、彼にリングス・オランダを任せました。ブルーミンを通じて色んな選手、例えばピーター・アーツとか、ブッキングのルートを作ってもらって。形としては小規模でリングス・オランダは活動しているんですが、オランダの格闘技界にはあまりそういう垣根がないんです。そこでリングス・オランダとしてさらせてもらってます。
――今この二人に何かアドバイスはありますか?
一回一回がラストチャンスの気持ちで頑張って欲しい。思いもよらないマッチメークとかアクシデントはあるけど、それを乗り越える準備は、それまでの人生において知らず知らずのうちにやってるもんなんですよ。だからそういったものを試練だと思って、頑張ってもらいたい。例えば僕は特攻隊で、須藤君の場合は幕末の志士。秋山君はそこまで考えているか知らないけど(笑)、それぞれ自分の中には伝説・ドラマで実感できるものがあって、それをイメージすることで力になる。そうやって経験を積んで彼らが新しい伝説を作っていってほしい。そして彼らの次の世代が彼らを見て、また同じように思ってくれるんです。そうやって伝説はつながっていくでしょう。
「HERO'S」
TBS/FEG
2005年3月26日(土)さいたまスーパーアリーナ
開場15:00 開始16:00(予定)
<追加対戦カード>
▼総合格闘技ルール 5分3R
須藤元気(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ)
VS
ラモン・デッカー(オランダ)
▼総合格闘技ルール 5分3R
秋山成勲(日本/フリー)
VS
ジェロム・レ・バンナ(フランス/ボーアボエル&トサジム)
▼総合格闘技ルール 5分3R
ゲーリー・グッドリッジ(トリニダートドバコ/フリー)
VS
アラン・カラエフ(ロシア/リングス・ロシア)
<決定対戦カード>
ボブ・サップ(チーム・ビースト)
VS
キム・ミンス(リングス・コリア)
▼総合格闘技ルール 5分3R
宇野薫(和術慧舟會東京本部)
VS
ヨアキム・ハンセン(チーム・スカンジナビア)
▼総合格闘技ルール 5分3R
宮田和幸(フリー)
VS
イアン・シャファ(リングス・オーストラリア)
▼総合格闘技ルール 5分3R
ジェロム・レ・バンナ(ボーア・ボエル&トサジム)
VS
アラン・カラエフ(リングス・ロシア)
▼総合格闘技ルール 5分3R
ヒース・ヒーリング(リングスUSA)
VS
サム・グレコ(チーム・グレコ)
▼総合格闘技ルール 5分3R
BJペン(ペンMMA)
VS
LYOTO(猪木事務所)
<チケット料金>
S席10,000円 A席6,000円
<チケット販売所>
K-1オフィシャルサイト=http://www.k-1.co.jp
FEGオフィシャルサイト=http://www.feg-jp.com
i-mode K-1オフィシャルサイト
Voda fone live! K-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
チケットぴあ=0570-02-9999
ローソンチケット=0570-063-003(Lコード:36666)
CNプレイガイド=03-5802-9999
キョードー東京=03-3498-9999
イープラス=http://eee.eplus.co.jp
<お問い合わせ>
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