9月22日(木)東京・浅草のシーザージムにて、宍戸大樹、土井広之、石川剛司の公開スパーリングが行われた。9月25日(日)東京・後楽園ホールで開催されるシュートボクシング協会『SHOOT
BOXING 20th ANNIVERSARY SERIES 4th』で第7試合〜メインを飾る三人は、それぞれの得意技を披露して調子のよさを窺わせた。
トップバッターは、メインで韓流K-1戦士イム・チビンを迎え撃つ宍戸。スパーリングでもリングを所狭しと動き回り、バックブローやバックキックを繰り出す。相手のミドルキックに上段後ろ廻し蹴りを合わせたり、相手のローに合わせて軸足を蹴ったりと、カウンター攻撃のタイミングもバッチリ。前回、イムに敗れた先輩・緒形健一の敵討ちに向けて気合の入ったスパーリングを見せた。
●宍戸大樹 記者との一問一答
ーー初のメインイベントですが?
「お話をもらった時は、恐縮して緊張してしまいました。でも練習を重ねていくうちに、不安と緊張で押しつぶされそうな時もあったんですが、やる事はやったので今は楽しみです」
ーーイム・チビンの印象は?
「ライト級時代の試合を見る限り、パンチも強いし、蹴りはテコンドーっぽくて型にはまらない印象がありました。でも、魔裟斗戦や緒形さんとの試合を見るとタイ・スタイルにスタイルを変えようとしているように思ったんですよ」
ーータイ・スタイルの方がやりやすい?
「前の方がやりづらかったですねと思います。今はタイ・スタイルで固まってきているので、VSムエタイの方が対策を建てやすいですね」
ーー先ほどのスパーリングでは、蹴り足を掴んで極めようとしてましたが?
「今回はスパーでも意識して、いろんな技を出すようにしたんです。今回の試合用に必殺技も用意しました」
ーーどういう技ですか?
「決まれば一瞬で決着がつきます。向こうがある技を出してくれば、一発で決まります」
ーーそれは今日のスパーの中では出しましたか?
「いえ、それは本番までの当日のお楽しみという事で」
ーー一発でKO出来る技なんですか?
「メインですし、判定勝ちは最初から考えていません。一発でKOを狙います」
ーーどうやって考えたんですか?
「今回、メインを頂いて倒さないといけないっていう事を一番に考えました。いまの自分が倒せる武器という事で、考えて出てきた技です。その技で倒す自信はあります」
ーー名前はありますか?
「練習するのが精一杯で、名前までは考えていなかったですね(笑)」
ーー緒形選手の敵討ちという気持ちは?
「尊敬している先輩に土をつけた選手なので、借りは返さないといけない。向こうは味をしめている部分もあると思うので、けじめを獲りたいと思います」
ーーイムは1RでKOする、と言っていますが?
「聴いた瞬間は、寝言は寝て言えという感じでした。前回の自分のままだと思ったら、向こうの目は節穴ですね。以前のレベルで留まっているつもりはないし、向こうがそう思っているならそうはいきません」
ーー今回の大会には、宍戸選手に挑戦を表明しているチームドラゴンの尾崎選手も出ますね。
「自分は今まで強い選手と対戦させてもらって、上を見ています。自分と同じラインに来てくれれば、いつでも闘います。頑張って上がってきてください、と言いたいです」
ーーK-1の谷川プロデューサーの口から、最近、宍戸選手の名前が挙がるようになりました。
「評価してもらえるのは嬉しいんですが、自分はシュートボクサーという誇りと信念があるので、会長に出る出ないは任せます。練習してGOサインが出たら、いつでも出られるように準備は整えておくだけです」
続いて、世界タイトルを返上し、文字通り裸一貫で出直しをはかる土井広之。スパーでは今までと全く違うスタイル、横構えからサイドキックやバックブローを連発したり、飛び後ろ廻し蹴りを繰り出すなど、派手な技を連発した。かつてのSBの強豪マンソン・ギブソンを髣髴させるようなスタイルで、フルモデルチェンジかと思われたが…。
●土井広之 記者との質疑応答
ーー今の気持ちは?
「ベルトを返上して無冠になったので…正直言えば、別に何も変わらないですね。ベルトを持っていても持ってなくても、やる事は一緒ですから。初心に帰ったという感じです」
ーー練習方法を変えたという事ですが?
「出稽古に行かせてもらいました。今回は全日本キックの小林聡さんのところへ行かせてもらって、ちょうど小林さんの対戦相手がサウスポーだったので、タイミングもあってスパーリングをしました。たまにスパーはしてたんですけど、週に何回、というのはなかったんです。今回は週3回くらいやって、いい刺激になりました」
ーーどんな刺激を受けましたか?
「小林さんの勝負に対する心かな。気持ちが感じ取れました。そういうのを見習わないと」
ーー技術的には?
「パンチの打ち方、距離のとり方が勉強になりましたね」
ーー今日のスパーでもノーガードになったりしてましたね?
「研究のために。大野君とやるって事で、宍戸の試合を見て“コレだな”と思って」
ーーボディワークだけでディフェンスしたりして、調子がよさそうでしたね。
「調子のいい時に戻ってきた感じがします」
ーー半身に構えたりして。
「昔はよくやってたんですけど、トシで動くのが辛くなってきたので(笑)。最近はフットワークも使わなかったです。調子が怪我をする前に戻ってきたからですね。こういう感じで攻めてみても面白いかなって。宍戸のスタイルを真似たのではなく、元々、あれが俺のスタイルだったんですよ(笑)」
ーー体重は?
「71kg前後ですかね。カーツ式トレーニングをやっていたので、体が言う事を聞いてくれなくなりました(笑)。71kg契約というのが減量の緊張感を緩ませたんですけど、いつでも落とせると思ったらなかなか落ちない。今は72kgくらいですかね」
ーーでは、かなり筋肉がついてきた?
「筋肉はつきましたね。パワー? 全く感じません(笑)。見た目だけしか変わってませんね。会長にも“お前は見かけだけの男だな”って言われました」
ーー大野選手に関してはどのような印象を?
「同年代だし、同じサウスポーで面白い選手だと思います。今回の試合は自分が楽しめればいいかなって。そう思えば、ファンにも面白い試合が出来ると思います」
ーー今回はメインが宍戸選手ですが。
「余計なプレッシャーを与えようと思っています(笑)」
ーースパーで見せたニュースタイルで挑むんですか?
「いや、今までのスタイルで行きます(笑)。スパーとは全く別のものになります」
ーー大野選手は、土井選手のカノレッティ戦(K-1
MAX)を参考にすると言ってましたが?
「そんなに差がないと思うんですが、気持ちが全然違ってきてます。あの印象で試合に来るんだったら、ちょっとビックリすると思いますよ。あの時はジョバンナちゃん(カノレッティの娘)に気をとられていて…来てなかったですね(笑)。あの時とは全然違います。でも、二人ともカノレッティに負けているんですけど、あれを大野君の実力だとは思っていません」
最後は石川剛司。スパーリングではフロントチョーク、ロープに詰めての前腕での絞め、首を極めながらのバックブリーカー、フロントチョークからの投げなど、立ち技バーリトゥードの技を全開にして見せた。
●石川剛司 記者との質疑応答
ーー試合順も随分と上になってきましたね。気持ちが違いますか?
「違いますね。次がジムの先輩である土井さんという事もあって、僕が勝って土井さん、宍戸さんにつなげたい」
ーー相手選手の印象は?
「ビデオを見たら、手数が多い選手でした、一発はない感じですけど」
ーー首相撲に長けている選手ですが?
「首相撲を苦手じゃないので、付き合ってもいいし、打ち合ってくれれば真正面から打ち合おうかな。いろんな対策の練習をしたので、どんな形で来ても対応は出来ます」
ーー首相撲に来たほうが絞めやすいですか?
「接近戦が得意であれば、僕も得意ですから。今回は絞めるというよりも、折るという考えて練習してきたので。絞めのバリエーションは練習でいろいろと研究してやってます」
ーーどういうふうにやり方を思いつくんですか?
「直感ですね。寝てて思いつくこともあるんですけど、やってみると出来ないのが多いです」
ーーIKUSAでチャンピオンの及川選手が負けましたが、同じ階級として思うことは?
「視野には入れてます。他団体からオファーが来れば、いつでもいくつもりはあります」
ーー及川選手の負けは?
「悔しいですね」
ーー今度の相手は決勝に出てきた二人ともやりあっている選手ですが?
「意識はしてます。全日本キックの選手と絡むのは今回が初めてなので、負けられません。どんな形でも勝ちます」
「SHOOTBOXING 20th
ANNIVERSARY SERIES 4th」
シュートボクシング協会
2005年9月25日(日)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:00
▼メインイベント 70kg契約3分5R
宍戸大樹(シーザー/SB日本ウェルター級王者)
VS
イム・チビン(Kpプロモーション/韓国ムエタイ総連ウェルター級王者)
▼第8試合 71kg契約3分5R
土井広之(シーザー/前SB世界ウェルター級王者)
VS
大野 崇(正道会館/ISKA世界ミドル級王者)
▼第7試合 57kg契約3分5R
石川剛司(シーザー/SB日本フェザー級1位)
VS
竹村健二(名古屋JKF/元・全日本キックボクシング連盟フェザー級1位)
▼第6試合 62kg級契約3分5R
三原日出男(シーザー/SB日本スーパーフェザー級5位)
VS
南 健介(ウィラサクレック)
▼第5試合 67kg契約3分5R
金井健治(ライトニング)
VS
菱田剛気(RIKI)
▼第4試合 68kg契約3分5R
山口太雅(寝屋川)
VS
尾崎圭司(チームドラゴン)
▼第3試合 67kg契約3分3R
関戸一智(湘南)
VS
吉川英明(チームドラゴン)
▼第2試合 68kg契約3分3R
松本賢治(シーザー)
VS
KEISUKE(風吹)
▼第1試合 82kg契約3分3R
岩下雅大(龍生塾)
VS
海渡昌浩(フリー)
<チケット料金>
RS席10,000円 SS席7,000円 S席6,000円
A席5,000円 B席4,000円 ※当日は各500円増し
<チケット販売所>
イープラス=http://eee.eplus.co.jp/
CNプレイガイド=http://www.cnplayguide.com
シュートボクシング=03−3843−1212
チケットぴあ=0570−02−9999
ローソンチケット=0570−00−0403
後楽園ホール=03−5800−9999
フィットネスショップ=03−3265−4646
レッスル渋谷=03−3464−0078
板橋大山アメリカン=03−3962−6443
チャンピオン=03−3221−6237
書泉ブックマート=03−3294−0011
<お問い合わせ>
シュートボクシング=03−3843−1212
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