11月12日(日)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『Solid Fist』に出場する全選手の公開計量が、大会前日の11日(土)午後5時より都内ホテルにて行われた。(計量の結果は下記=ヘビー級2試合はフリーウェイトのため計量なし)
昨年12月、タイで初のKO負けを喫して以来の復帰戦となるWPKC世界ムエタイ・ライト級チャンピオンの大月晴明(AJKF)は、計量を一発でパスするとマッスルポーズを作って喜ぶ。
左胸には「自分のトレードマークのようなもの」だという星のタトゥーが入れられていた。対するニュージャパンキックボクシング連盟ライト級1位・山本雅美(北流会君津)は、同じく計量を一発でパスすると両手でVサインを作って見せた。
「ちょっと緊張します。プレッシャーに負けないようにしたい」という大月は、「怪我して手術をしてから3ヵ月しか経ってないけど、それにしてはいい状態。日本で最後に試合をした時(昨年1月4日、小林聡戦)よりは全然いいです。タイの時は一番ダメでした」と、復活に手応えを感じている。
「イメージトレーニングを一番やりました。あと、相手がタフで頑丈なのでどこを攻めれば倒しやすいか、頭を使ってトレーニングをしてきました」と、すでに攻略法は固まっている様子の大月。「休んでいる間はいろんな人のサポートをしたり、セコンドをやったりいろいろ研究することによってキックボクシングへの熱意が下がらないように、自分がやっていることに誇りを持ち、自分=みんなのために力を出し切るように精神面で変りました」と成長を語る。
「明日は3Rしかないので早めに仕掛けないと終わってしまうので、打たせずに打つ、スピーディーな試合をします」当然、KOを狙うのかと聞かれると、大月はニヤリと笑い「それがウリですから。というか、相手が自然に倒れちゃうんですよ」と強気だ。
今年の12月には33歳になる大月は、「トシなんですけど、もう1回くらい自分に挑戦したい」とやる気を漲らせる。「試合後にはおいしいお酒が飲めるように頑張る。最終的にはタイが目標。チャンピオンとは天と地ほどの差があるので、どれくらいのレベルの人となら闘えるのか、自分の強さを知りたい。ボコボコにやられて限界を感じたら、スパッとやめて指導に回りますよ。でも、試合はまだ全然やりますよ」
今回、大月は郷野聡寛や須藤元気なみの入場パフォーマンスを見せるという。「面白い入場になりますよ。でも、入場に凝ると負けてしまう人が多いので、気をつけます」と毒舌ぶりも発揮。「最強の敵だと思って、全力で叩き潰します」と、復活KOを誓った。
対する山本はこの18勝(16KO)1敗の強豪を前にして、「ワクワクしてます。オファーもらって正直、嬉しかった。いろんな相手とのオファーが来るけど、モチベーションが上がらず断ったりしていた。今回は即決しましたよ。チャンピオンでもないのにチャンスをもらえたんで、オファーをもらってビックリしましたね」と、全く物怖じしていない。
「雲の上の存在ぐらいでした。会えば挨拶して世間話する仲だし。まさか自分と闘うわけがないと思っていたから。夢が現実になった気分。明日、勝てばまた夢が現実になりますね」と山本。
「戦績もそうだし、強いってことが魅力ある」と嬉しそうに語り、「ハッキリ言って、みんな大月のKOが見たくてチケットを勝ってるのが多いと思う。でも、みんなの思っているような試合にはならない。それが何かは明日、証明します。秘策はあります。相手は頭がいいですから、その裏の裏をかきます」と、大月の攻略に自信ありだ。
大月が派手な入場パフォーマンスをすることを聞くと、「氣志團(山本の入場曲は氣志團のワンナイトカーニバル)は来てくれないんすよ。自分、知名度ないので」と悲しそうな顔になるも、「でも、44人という不吉な数字の地元の応援団が来てくれます。明日はワンナイトカーニバルっすよ!」と、大番狂わせを誓った。
なお、今大会は指定席が全席完売、立ち見券も前売りでほぼ売れてしまったため、当日券は立ち見券が数十枚のみの販売となる。全日本キックには後楽園ホールより「これ以上売ってはいけない」とストップがかかっているとのことで、16:00から発売される当日券もあっという間に完売することが予想される。
全日本キックボクシング連盟
「Solid Fist」
2006年11月12日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:30
※オープニングファイト開始17:30
<全対戦カード>
▼トリプルメインイベント第3試合 62.00kg契約 3分5R
小林 聡(藤原/WKA世界ムエタイ・ライト級王者)61.7kg
VS
ジャルンチャイ・ケーサージム(タイ/現役ムエタイ4冠王)61.6kg
▼トリプルメインイベント第2試合 68kg契約 3分5R
ゲーンカート・チューワッタナ(タイ/ラジャダムナンスタジアム&プロムエタイ協会ウェルター級1位)68kg
VS
大 輝(JMC横浜/全日本ウェルター級王者&ラジャダムナン・ウェルター級8位)68kg
▼トリプルメインイベント CROSS BOUT ライト級サドンデスマッチ 3分3R
大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイ・ライト級王者)61.1kg
VS
山本雅美(北流会君津/NJKFライト級1位)61kg
▼セミファイナル 61kg契約 サドンデスマッチ 3分3R
チューティン・シットクヴォンイム(タイ/谷山/元ムエタイ二冠王)60.4kg
VS
増田博正(スクランブル渋谷/全日本ライト級王者)60.6kg
▼第4試合 全日本Sウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
佐藤皓彦(JMC横浜/同級5位)69.7
VS
後藤友宏(TEAM GO/同級10位&元NKBウェルター級2位)68.5kg
▼第3試合 ヘビー級 サドンデスマッチ 3分3R
安部康博(建武館/元全日本ヘビー級王者&同級3位)
VS
山宮恵一郎(GRABAKA/同級6位)
▼第2試合 スーパー・ウェルター級 3分3R
藤元洋次(NSG)69.3kg
VS
クリストフ・プルボー(スクランブル渋谷)67.5kg
▼第1試合 ヘビー級 3分3R
洪 太星(極真会館)
VS
コンボイ山下(超越塾)
▼オープニングファイト第3試合/ライト級3分3R
中向居尚輝(S.V.G.)61.1kg
VS
野間一暢(JMC横浜)60.9kg
▼オープニングファイト第2試合/フェザー級3分3R
甲野裕也(S.V.G.)57kg
VS
上杉隼土(超越塾)56.7kg
▼オープニングファイト第1試合/フェザー級3分3R
九島 亮(AJ)56.9kg
VS
永野裕典(和術慧舟會DURO)56.5kg
●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール
1月4日(木)後楽園ホール
3月9日(金)後楽園ホール
4月15日(日)後楽園ホール
5月11日(金)後楽園ホール
7月29日(日)後楽園ホール
8月25日(土)後楽園ホール
9月29日(土)後楽園ホール
11月18日(日)後楽園ホール
12月7日(金)後楽園ホール
※新宿FACE大会、横浜赤レンガ倉庫大会(はまっこムエタイジム)、その他追加大会予定
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