3月9日(金)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『Departure〜野良犬FINAL〜』で“最後の闘い”に挑む小林聡(藤原)の対戦相手が発表になった。2月14日(水)東京・三ノ輪の藤原ジムで行われた記者会見にて、小林自身の口から発表されたもの。
「自分はもう試合はやりませんが、最後にどうしてもぶっ倒したい相手がいるので、1Rだけ全力でやらせてもらいます。ですから、3・9最後の闘いをぜひ見に来て下さい」と、かねてから公言していた小林。
その最後の相手は当日発表の予定だったが、連盟やジムへの問い合わせがあまりにも多いため、急遽、大会前に発表することになったという。
小林の最後の闘いは大会のメインイベント終了後に行われ、ルールは1R3分、小林の希望により試合用8オンスのグローブを着用し、ヒジありの完全キックボクシングルールで行われる。
「相手は藤原ジムの前田です」小林が重い口を開いた。最後の闘いの相手、それは同門の後輩・前田尚紀だった。意外な展開に報道陣が驚く中、小林は「最後に勝ち負けの試合じゃなく、倒し合い、ケンカを見せて終わろうと思う。1R3分間に全てを賭ける。俺の生き様を見てください。それだけです」と後輩との闘いは“試合ではなくケンカ”と言い切る。
その場にいた前田は「言葉には出来ない気持ちです。それでも小林さんの気持ちを無にすることは出来ないので、その覚悟で臨みます」と、うつむいたまま先輩から売られたケンカを買った。
なぜ前田なのか? 小林はその理由を語ろうとはしない。「それは闘う前には言いたくない。プロの人たちが勝手に推測して欲しい。俺は心の中で決めていた。ヒジありで、最後の真剣勝負で倒しに行く。それだけです。意味は闘いを見てもらえば伝わります」
小林は以前から「最後に3分間全力で倒しに行く闘いをやる、その相手は前田だと前から決めていました」という。「試合というよりもケンカですね。倒し合い。作戦を立てたりするわけではなく、ただ倒しに行く」と後輩に胸を貸すつもりなどさらさらなく、男と男の真剣勝負をやろうじゃないか、と前田を前にして宣言。
そのことを告げられた時、前田は「直感的に返事をしました」と言い、「小林さんの言うとおり試合じゃないです。自分もそれならこうだ、という気持ちです。それが小林さんの考えなら、という気持ちで受けました。藤原先生からは“今回はお前の考えじゃなくて、小林の気持ちを無にすることだけは絶対にするな”と言われました」と複雑な胸中ながらも、小林が臨むなら自分もケンカのつもりで行くと応えた。
場の空気がどんどん重くなる中、小林は「引退エキジビションとか書かれましたが、ファイナルラウンドでバーンアウトしようかな、という感じです。エキジビションなんかやるつもりなどこれっぽちもない。試合も引退したんだからやるつもりはない。最後の闘いを見せたいだけ」ともう一度決意を語ると、倒されて引退セレモニーがなくなるのも「覚悟の上だ」としたが、「俺が倒されることはないでしょう。倒しに行きますから」と、後輩に刃を向けた。一緒の撮影も小林が拒否して会見終了。
最後の闘いで後輩に何かを伝えたいのか、魂を伝承するのか? その答えは小林だけが知るのみ。野良犬の壮絶なラストラウンド、見逃すな!
全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2007
「Departure〜野良犬FINAL〜」
2007年3月9日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:30 オープニングファイト開始17:45
<全対戦カード>
▼野良犬ファイナルマッチ 3分1R
小林 聡(藤原)
VS
前田尚紀(藤原)
※試合終了後に小林聡引退式。
▼ダブルメインイベント第2試合 スペシャルマッチ 61.5kg契約 3分5R
大月晴明(AJKF/WPKC世界ムエタイ・ライト級王者)
VS
増田博正(スクランブル渋谷/全日本ライト級王者)
▼ダブルメインイベント第1試合 スペシャルマッチ 56kg契約 3分5R
山本真弘(藤原/全日本フェザー級王者)
VS
藤原あらし(SVG/全日本バンタム級王者)
▼ダブルセミファイナル第2試合 第23代全日本ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ 3分3R
山本優弥(青春塾/同級1位)
VS
金 統光(藤原/同級2位)
▼ダブルセミファイナル第1試合 第23代全日本ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ 3分3R
湟川満正(AJ/同級3位)
VS
三上洋一郎(S.V.G./同級5位)
▼第3試合 全日本フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
岩切博史(月心会/同級5位)
VS
中村元気(クロスポイント・ムサシノクニ)
▼第2試合 全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
畑尾龍宏(REX JAPAN/同級9位)
VS
遠藤智史(AJ/前全日本フェザー級7位)
▼第1試合 全日本ライト級ランカー昇格決定戦 3分3R(延長あり)
寺崎直樹(青春塾)
VS
野間一暢(JMC横浜GYM)
▼オープニングファイト第2試合 スーパーバンタム級3分3R
菊地 慧(藤原)
VS
尾田兼次(SVG)
▼オープニングファイト第1試合 フェザー級3分3R
不動明王(峯心会)
VS
KOTARO(SOUL GARAGE)
<チケット料金>
野良犬FINALシート(特製チケット/特典付き/※連盟販売のみ)20,000円
RS席10,000円 S席7,000円 A席5,000円
<チケット販売所>
チケットぴあ
イープラス
後楽園ホール
チケット&トラベルT-1
<お問い合わせ・チケット予約>
全日本キック 03−3365−1171 http://www.aj-kick.com
●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール
3月9日(金)後楽園ホール
4月15日(日)後楽園ホール
4月 タイ遠征(予定)
5月11日(金)後楽園ホール
6月9日(土)新宿FACE 『CUB☆KICK’S-6』 ※追加
6月10日(日)新宿FACE 『CUB☆KICK’S-7』 ※追加
7月29日(日)後楽園ホール
8月25日(土)後楽園ホール
9月29日(土)後楽園ホール
10月 代々木第二体育館(予定)
11月18日(日)後楽園ホール
12月7日(金)後楽園ホール
※新宿FACE大会、横浜赤レンガ倉庫大会(はまっこムエタイジム)、その他追加大会予定
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