2月27日(火)東京・恵比寿にあるIchigekiPLAZAにて、レイ・セフォー(ニュージーランド)が公開練習を行った。セフォーは3月4日(日)神奈川・横浜アリーナで開催されるFEG/フジテレビ『K-1
WORLD GP 2007 IN YOKOHAMA』で、初代スーパーヘビー級のベルトを賭けてセーム・シュルト(オランダ)と対戦する。
公開練習の開始時刻は11:00。しかしセフォーはすでに練習を開始しており、そのまま練習を続行することになった。ここでセフォーは軽快な動きを見せる。
トレーナーの持つミットに打ち込むパンチは破壊力十分、そしてスーパーヘビー級とは思わないほどスピード感に溢れている。練習終了後にTシャツを脱ぐと、グッドシェイプされた肉体が露になった。
「コンディションも体調もすごく良い。前回セームと試合とした時とは全然違うよ。今回はタイトルマッチだから、ベルトを取りに行きたいね」とセフォー。
今年からK-1で階級別のタイトルが制定されたことについては「大賛成だね。K-1にもそういう時期が来たってこと、K-1がそれだけ大きくなったことの証拠だと思っている。
今までは限られた国からしか選手が参加していなかったけれど、今では世界中から選手が来るようになったからね。その中でタイトルを制定して、一番を決めることはいいことだと思うよ」と笑顔で話す。
そして、ボクシングを例に出しながら「ボクシングではトーナメントは行われないけれど、例えばWBCやWBAの世界タイトルを持っている人間は本当に強いファイターだと誰もが認めている。K-1の階級別のタイトルもそれと同じくらい価値があるものなのさ」と、タイトルの価値を語った。
セフォーはK-1でトップクラスの実力を持ちながらも、未だGPで頂点に立ったことはない。トーナメントに付きものの、ケガといったアクシデントに泣かされてきたのだ。「トーナメントで優勝する選手は強い選手」と前置きした上で、セフォーはワンマッチの意義について話す。
「トーナメントはどうしても運不運が影響してしまう。例えば俺やジェロムなんかはアンラッキーな選手だよね。セームのように強くて体の大きな選手は、トーナメント向きのファイターだと言えるだろう。
それに一日3試合戦うということで、どうしても最初から100%で戦うことは難しい。どこかで力をセーブしながら戦わなければならないんだ。
セームうんぬんではなく、トーナメントでは勝ってなくても強い選手は必ずいる。階級別のタイトルは、そういった選手たちが晴れの舞台に立てるチャンス、活躍の場が広がるわけさ。選手にとっても、ファンにとっても(階級別のタイトルは)面白みがある。100%全力の力を出し切って、誰が強いのかを決めるのはいいことだと思う」
それだけにセフォーがタイトルにかける想いは強い。「K-1に初参戦した時、世界タイトルを4つ保持していた。それでずっと5本目のベルトが欲しいと思っていてね。ようやくそのチャンスが巡ってきたわけさ。
だから対戦相手がセームではなく、タイトルを争う相手がたまたまセームだっただけなんだ。この試合に勝つのは自分だと思っているし、すでに俺がベルトを巻いている画が目に浮かぶよ」
シュルトはセフォーにとって因縁浅からぬ相手だ。一昨年のGP決勝戦でシュルトに判定負けしているセフォーだが、実は試合前にインフルエンザで39度近い高熱を出していた。
医者から「試合はやめた方がいい」と宣告されていたにも関わらず、セフォーはフルラウンド戦い抜いたのだ。
さらにセフォーは記者会見でのシュルトとのエピソードを明かした。「大会前日の記者会見で、俺が熱を出していることがセーム陣営に伝わってしまったらしいんだ。そしたらセーム陣営が『これはラッキーだ』と言っていたと耳にしてね。カチンと来たよ。最初はチームのメンバーやセコンドも『何かあったらタオルを投げる』と話していたんだけど、俺は『頭に来てるから、絶対にタオルは投げるな!』と言った。それで俺はあそこまで頑張って戦い続けたんだ」
シュルトはK-1WORLDGPを連覇、並み居る強豪をなぎ倒し“絶対王者”と呼ぶ声も多い。しかしセフォーはシュルト攻略に自信を見せる。公開練習でセフォーは離れた間合いからパンチで飛び込み、そこからショートの距離で連打を打ち込む。ここにシュルト攻略のヒントが隠されていた。
「前回の対戦で、シュルトは相手の出方を待つ戦い方をしてきた。きっと今回もそうなるだろう。多くの人は『ヒザ蹴りに注意しろ』と言うけれど、あのヒザ蹴りはすべて見切れている。
むしろスピードを生かして、どこまでセームの懐に入ることができるか、どうかだ。ジェロムの失敗は距離を取りすぎたこと。それでセームにやられてしまったんだ。
だから俺は前後左右、色んな角度からパンチを打ちながら、セームの懐に入っていく。セームの懐に入れば、ヒザ蹴りはもらわないし、俺はそこからセームのボディと顎にパンチを打っていくよ。逆にセームはクリンチとホールディングしかないだろう。
俺は常に動きのある試合をするから、セームのクリンチはジャッジに厳しく取って欲しいね(笑)。俺は何をすればセームに勝てるのか分かるし、セームがやってくることもイメージできている。逆にセームは俺が何をしてくるのか分からないだろう。
一昨年のセーム戦では体調不良もあって、1Rで息が上がってしまった。でも俺はファイティングスピリットを持ち続けて戦った。試合は諦めなければ続くし、試合が続くのであれば俺は諦めない。今回もそれと同じだ。諦めなければ試合はいい方向に進む。試合が終わった時に、落ち込むのは申し訳ないけどセームの方だね」
セフォーは仮想シュルトとして、身長212cm、体重146kgのヤン“ザ・ジャイアント”ノルキヤ(南アフリカ)を招聘。「ヤンとスパーリングしていても、パンチを当てることには何の問題もない。
セームよりも体重があるヤンにプレッシャーをかけているから、それはセームにも可能だろうね。俺がセームをKO出来るかって? 出来ないわけがないよ」と、セフォーの口からKO宣言まで飛び出した。
「あなたが黒豹ならシュルトは何?」の質問に「背が高くて動きがのんびりしているキリンかな」とセフォー。
最後にK-1スタッフから「試合ではなく喧嘩する前のようですね」と声をかけられると「その通り! 今回はやるかやられるか、ストリートファイトに近い。だからセームにものんびり構えてないで、キレてかかって来て欲しいね」と“喧嘩200戦無敗”の一面をのぞかせた。
FEG/フジテレビ
「K-1 WORLD GP IN YOKOHAMA」
2007年3月4日(日)神奈川・横浜アリーナ
開場14:00 開始15:00
<決定対戦カード>
▼K-1スーパーヘビー級初代王者決定戦 K-1ルール 3分3R延長2R
セーム・シュルト(オランダ/正道会館)
VS
レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)
▼K-1ルール 3分3R延長2R
チェ・ホンマン(韓国/フリー)
VS
マイティ・モー(アメリカ/シャークタンク)
▼K-1ヘビー級タイトルマッチ挑戦者決定戦 K-1ルール 3分3R延長2R
武蔵(日本/正道会館)
VS
藤本祐介(日本/MONSTER FACTORY)
▼K-1ヘビー級タイトルマッチ挑戦者決定戦 K-1ルール 3分3R延長2R
ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)
VS
バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
▼K-1ルール 3分3R延長2R>
ジェロム・レ・バンナ(フランス/レ・バンナエクストリームチーム)
VS
澤屋敷純一(チーム・ドラゴン)
▼K-1ルール 3分3R延長2R
ハリッド“ディ・ファウスト”(ドイツ/ゴールデングローリー)
VS
天田ヒロミ(日本/コシ・トラスト)
▼K-1ルール 3分3R延長2R
シリル・アビディ(フランス/ブーリーズ)
VS
野田 貢(日本/シルバーアックス)
▼K-1ルール 3分3R延長2R
堀啓(日本/チームドラゴン)
VS
アレキサンダー・ピチュクノフ(ロシア/極真会館)
▼K-1ルール 3分3R延長2R
中迫強(日本/ZEBRA244)
VS
ザビッド・サメドフ(ベラルーシ/チヌックジム)
<チケット料金>
SRS席 25,000円/SS席 15,000円/S席 10,000円/A席 5,000円
<チケット発売場所>
K-1オフィシャルサイト http://k-1.co.jp
i-mode K-1オフィシャルサイト
Yahoo!ケータイK-1オフィシャルサイト
EZ web K-1オフィシャルサイト
チケットぴあ=0570-02-9999
ローソンチケット=0570-084-003(Lコード:32222)
CNプレイガイド=0570-08-9999
キョードー東京=03-3498-9999
e+(イープラス)=http://eplus.jp
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キョードー東京 03-3498-9999
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●2007年度 シリーズスケジュール
3月4日(日)日本・横浜アリーナ
「K-1 WORLDGP 2007 IN YOKOHAMA」
初代スーパーヘビー級王者決定戦
4月28日(土)ハワイ・ブレイズデルセンター
「K-1 WORLDGP 2007 IN HAWAII」
USA GP、初代ヘビー級王者決定戦
6月23日(土)オランダ・アムステルダムアリーナ
「K-1 WORLDGP 2007 IN AMSTELDAM」
EUROPE GP
7月29日(日)香港orマカオ
ASIA GP
8月11日(土)ドイツorラスベガス
世界最終予選
9月下旬 韓国・オリンピック第1体育館
「K-1 WORLDGP 2007 IN SEOL 開幕戦」
12月上旬 日本・会場調整中
「K-1 WORLDGP 2007 決勝戦」
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