5月30日(水)東京・後楽園ホールで開催されるパンクラス主催『PANCRASE 2007 RISING
TOUR』。そのセミファイナル、第3代ヘビー級キング・オブ・パンクラス決定戦の調印式が前日の29日(火)P'sLAB東京にて行われた。
会見には決定戦を行う同級2位・水野竜也(U-FILE
CAMP登戸)と同級3位アスエリオ・シウバ(ブラジル/トータルパンチMMA)の両選手、尾ア允実パンクラス社長、bodogFIGHTディレクター兼マッチメイカーのミギュエル・イトゥラーテ氏が出席。
尾崎社長は調印式に先立ち、「ハプニングやアクシデントありで決定が遅れましたが、二人の素晴らしい選手が対戦してヘビー級タイトルを決めることになりました。ぜひ期待していただきたい」と挨拶。
アスエリオは目の前に置かれたベルトを指差し、「パンクラスに出れたことを光栄に思う。今回はベルトを狙うために来ているので、絶対にブラジルへこのベルトを持って帰る!」と力強く言い放つ。
水野は対照的に静かな口調で「まだ知名度も経験もない私にチャンスをもらえて嬉しい。その嬉しい気持ちとワクワクを試合にぶつけて、皆さんが純粋にスゲェと思える試合をしたいと思います」と丁寧に語った。アスエリオの“ベルトをブラジルへ持って帰る”発言には、次のように答えている。
「私は小さい頃から格闘技の選手に憧れていましたが、ジムがなかったので空手か柔道をやるしかありませんでした。総合格闘技をやりたくて13年間柔道をやり、やっと大きな舞台で試合が出来るようになりました。この大きな大会で自分の命、今までの生まれてきてからの人生を賭けて、ベルトを獲りに行きたい。簡単にはブラジルへベルトを持って帰らせません」
→調印書にサインする力が入りすぎて、ペンを壊してしまったアスエリオは苦笑い。
この水野の言葉に頷いたアスエリオは、「俺も水野の意見に賛成する。自分の全てを賭けて闘いたい。今回の試合を見に来てくれた人に、損をしたと思わせない。見に来て良かったと思わせるような試合をしたい」と熱く語る。
水野も「判定は絶対にない。自分もそういうつもりはないし、アスエリオも面白い試合をしに来たと言っているので、どちらかが倒れるか、極められるかの試合をする。完全決着をつけたい」と熱く返答。
水野を挑戦者に迎えて防衛戦を行う予定だった第2代王者のアルボーシャス・タイガーが欠場となり、急遽アスエリオに白羽の矢が立って水野VSアスエリオの王座決定戦となった。
その経過について水野は、「私はオファーがあれば闘うだけ。選手変更などは関係ありません。アスエリオ選手は私が格闘技をブラウン管を通して見てたファン時代から憧れていた選手なので、闘えることを誇りに思います」と気持ちを切り替えている様子。
アスエリオは「今回、2週間という短い準備時間だったが、いつも練習しているから十分に闘える。水野は詳しく知らないが、パンクラスのタイトルマッチに出るのであればとてもいい選手だろう。パンクラスのベルトを狙える選手は皆いい選手だし、上手い選手でなければ狙えないことを証明したい」と、パンクラス王座にかなりのリスペクトを表する。パンクラスの印象については、「とても大きなイベントだと周りから聞いているし、試合も見ている。日本でよく知られているイベントのひとつだと聞いているので、自分も他の大きな大会に出ているが、パンクラスに出たいという気持ちは前から大きかった。だから呼んでくれたことを感謝しているよ」と語った。
お互いの印象を聞かれると、水野は「細かい戦略は言えませんが、ブラジルの選手はみんなタフでアグレッシブ。自分の理想とするファイティングスタイルの選手が多い。殴って寝て極めてっていう、止まらない試合になると思うので期待してください」と堂々とした答えっぷり。アスエリオは「水野の試合は見ていないので分からないが、ベルトを狙えるのできっといい選手だと思う。俺は日本に仕事をしに来ているので、いい仕事をしたいと思う」とこちらもプロらしい答え。
ミギュエル氏は「bodogの役員として招待していただき、光栄に思う。日本という格闘技が盛んな国で、格闘技のさらなる進展に加われることが嬉しい。今回アスエリオ・シウバを推薦できたことを嬉しく思っている。私は彼のことを信頼しているので、明日は素晴らしい試合をしてタイトルを獲ってくれると思っている」と、bodog代表として送り込まれたアスエリオに絶対の自信を持っているとコメント。
水野は「自分が目標としている闘い方は一本かKOで勝つ。判定はまず考えていないので、そういう試合をすれば(bodogの)期待に応えられるんじゃないか、と思います」と言い、アスエリオは「とにかく勝ちたい。いい試合をする。それだけだ」と語る。さらにアスエリオは「今考えているのは、このカッコいいベルトが自分にフィットするかどうか、ということ。間違いなく似合うと思うね」と不敵に笑った。
パンクラス
「PANCRASE 2007 RISING TOUR」
2007年5月30日(水)東京・後楽園ホール
開場18:00 開始19:00
<全対戦カード>
▼メインイベント ライトヘビー級戦 5分3R
川村 亮(パンクラスism/同級2位)89.3kg
VS
ファビオ・シウバ(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)89.8kg
▼セミファイナル 第3代ヘビー級キング・オブ・パンクラス決定戦 5分3R
水野竜也(U-FILE CAMP登戸/同級2位)96.7kg
VS
アスエリオ・シウバ(ブラジル/トータル・パンチMMA/bodog)99.1kg
▼第6試合 ウェルター級次期挑戦者決定戦 5分3R
井上克也(和術慧舟會RJW/同級2位)74.6kg
VS
大石幸史(パンクラスism/同級4位)74.8kg
▼第5試合 ライト級戦 5分3R
松田恵理也(TEAM坂口道場/同級3位)68.5kg
VS
アライケンジ(パンクラス)68.8kg
▼第4試合 フェザー級戦 5分3R
DJ.taiki(フリー/同級1位)63.7kg
VS
ジャミール“ザ・サージェント”マスー(アメリカ/フリースタイル・アカデミー)63.5kg
▼第3試合 ミドル級戦 5分2R
金井一朗(パンクラスism)81.5kg
VS
瓜田幸造(掣圏会館)81.1kg
▼第2試合 フェザー級 5分2R
藤原大地(パンクラス稲垣組)63.9kg
VS
裕希斗(U-FILE CAMP.com)62.8kg
▼第1試合 フェザー級戦 5分2R
浅野倫久(KILLER BEE)63.5kg
VS
山澤勇紀(スタンド)63.1kg
▼第13回ネオブラッドトーナメント フェザー級準決勝戦 5分2R
吉本光志(AJ)
VS
長谷川孝司(パンクラス稲垣組)
<チケット料金>
SS席12,000円 A席8,000円 B席6,500円 C席5,000円 D席4,000円
※当日券は上記の券種すべて500円増し。16:00より会場チケット売り場にて販売。
<お問い合わせ>
パンクラス=03-5792-0815
|