UFC参戦が決定した秋山成勲の自伝『ふたつの魂 HEEL or HERO』(KKベストセラーズ 1,575円)が4月2日に発売となり、11日(土)福家書店・新宿サブナード店にてサイン会が行われた。サイン会には約180人のファンが列を作り、用意されていた本は完売となるほどの大盛況。
秋山は事前に自身のブログで「合言葉“ブログ、ハンパねぇー”と自分に言ってくれたら強烈なハグをさせてもらいます」と予告。1人目からさっそく合言葉が飛び出し、ファンをハグしていた。
「自分の気持ちがほとんど入った本だと思っています。さすがに途中で出すの止めようかと思うくらい大変だったので、形になって嬉しい。あとは出来上がってしまったものを読んだ人がどう思うかですね」と本の出来栄えに満足そうな秋山。
自伝を初出版するきっかけは「UFCに行く前に書き始めましたが、時系列で決まっていくのと今まで自分が語らなかった部分が多々あるので、皆さんに発信出来れば…というのがきっかけになりました」という。出版の話は昨年の11月に持ち上がり、執筆には3カ月以上かかったという。
「喋ることと文章にして文字に並ぶのでは思った以上に全然伝わり方が違う。いい言葉が悪い言葉にも受け取れたりするので、第三者的な判断が必要となるのが難しかったですね」
この本で秋山がファンに伝えたいのは「UFCに行くことに関してもそうだし、今まで試合をしてきた気持ちであったり、恋愛感であったりとか、今これからの自分を普通にしっかり書けたと思う」ということであり、本人の口から「映画になればいいかな、という想いがある。赤井(英和=「どついたるねん」)さんみたいにああいうのがカッコいいと書いている内に思いました」と、早くも映画化に思いを馳せる。
「映画出演にも興味あります。もちろん主演したいです」と、映画化の際には自ら主演したいとも。
3月に入籍したモデルのSHIHOさんには本を見せたかという質問には、「出来上がってからは見てないと思いますが、作る前は一緒にチェックしたりしました。大変だねって言ってましたね(笑)」と共同作業もあったことを明らかに。
そして、話は7月11日(土)アメリカ・マンダレイベイ・イベントセンターで開催される『UFC
100』で決定した、UFCデビュー戦となるアラン・ベルチャー(アメリカ)戦の話題へと移る。
「弱い選手はあの舞台にはいてない。自分にふさわしい、いいリスペクトをしてもらったと思います。彼は彼でUFC経験が豊富なので、どこまで通じる部分があるか分からないが、気持ちを引き締めて練習に力が入っています。ブランク? そこは正直、意識していません」と、久しぶりの試合でも緊張感はなさそう。
ベルチャーに関しては「デニス・カーンが負けたということで気になって映像を取り寄せて見たら、その相手がベルチャーだった。その時はカーンしか見ていなかったので、改めて見直して打撃のセンスがあるし、大きいし、勢いのある若い選手だと思いました」と印象を語る。
カーンに勝っていることは意識するかとの質問には「それはありますね」と答える。「過去の戦績を見てもけっこう勝ってるので、決して弱くないと見ている」。練習仲間であり、UFCにレギュラー参戦を果たしている岡見勇信はすでにベルチャーとの対戦経験があるが(2006年8月26日に判定勝ち)、「話はまだしていません。僕よりも彼の方が先に試合があるので」とのこと。「でも、寝技、立ち技に関してもあそこに出る選手はみんなパーフェクトだし、力が強いとも聞きました」。
秋山は4月18日にカナダ・モントリオールで開催される『UFC
97』を視察するため、来週現地入りする(※当初、UFC参戦の挨拶を行う予定だったが現時点では無しになったとの発表)。「行きます。雰囲気と選手の試合の内容、テクニックなどを見てきます」
参戦へ向けて金網を使った練習は「してないです。壁を使った形で想定してやっています」とのことだが、「正直、その部分に不安はない」と断言。その理由は「練習させてもらっている選手たち(岡見、宇野薫)が金網でやっているので、情報交換はしています。いま戦極に出ている光岡(映二)君とかケージフォースで闘っている選手がほとんどですから」ということだ。
「金網際の組み合いや詰められた時の逃げ方、逆に詰め方などちょっとした技術を教えてもらいました。相手は立ち技も寝技も強いので何がどうは正直ありませんが、気持ちいい試合がしたいですね」と試合について語る秋山は、UFC100回目の記念大会でデビューすることについて「アメリカは記念日とかを大切にしている国ですから、それに参加できて幸せ。それ以上に結果を残して笑って帰って来たい」と語った。
なお、金網に関しては現在準備中の道場に設置する予定もあるが「不動産状況がよくないので2〜3月にはという動きがあったんですが、リングと金網の三面くらいは入っていて、あとは細かい工事をどうするか。完成までにあと2〜3カ月待って下さい」と、今回の試合には間に合わないとしている。
これまで着るか着ないかを試合当日リングに上がるまで伏せておいた柔道衣は、今回からルールによって試合中に着ることは出来ない。「それはUFCに出る時点で分かっていたこと」と道衣に未練はないが「入場時にはもちろん着ます」とした。
また、魔裟斗の引退発表のことを聞かれると「彼の美学をどうこう言うつもりはないですが、一時代を築いた格闘家が今後どうなるか、どういう動きをするかに凄く興味があります」とし、自信の引退のことを聞かれると「自分はボロボロで引退したい。清原(和博)さんみたいに最後までやりたいと思っています。清原さんは本当にカッコいいと思った」と、清原の引退を例に挙げた。
さらに「UFCに出ることは清原さんに決まってすぐ話はしてあります。来てくれると思いますが、忙しい人なので」と、もしかしたら清原が応援に駆けつけるかもしれないと明かした。
サイン会は大阪でも4月26日(日)ジュンク堂書店・難波店にて同じく13時より行われる。
Zuffa 「UFC100」 2009年7月11日(土)アメリカ・マンダレイベイ・イベントセンター
<決定対戦カード>
秋山成勲(日本) VS アラン・ベルチャー(アメリカ) ブロック・レスナー(アメリカ) VS フランク・ミア(アメリカ) ジョルジュ・サンピエール(カナダ) VS チアゴ・アウベス(ブラジル) ダン・ヘンダーソン(アメリカ) VS マイケル・ビスピン(アメリカ) ジョン・ジョーンズ(アメリカ) VS ジェイク・オブライエン(アメリカ) キム・ドンヒョン(韓国) VS ジョナサン・グーレ(カナダ)
Zuffa 「UFC97 REDEMPTION」 2009年4月18日(土)カナダ・Centre
Bell <決定対戦カード> アンデウソン・シウバ(ブラジル/UFC世界ミドル級王者) VS ターレス・レイチ(ブラジル) チャック・リデル(アメリカ/元UFC世界ライトヘビー級王者) VS マウリシオ・ショーグン(ブラジル/PRIDEミドル級GP2005優勝) クリジストフ・ソジンスキー(カナダ) VS ブライアン・スタン(アメリカ) チーク・コンゴ(フランス) VS アントニー・ハードンク(オランダ) スティーブ・カントウェル(アメリカ) VS ルイス・ケイン(ブラジル) デニス・カーン(カナダ) VS Xavier
Foupa-Pokam ジェイソン・マクドナルド(カナダ) VS ネイト・クォーリー(アメリカ) デビッド・ロワゾー(カナダ) VS エド・ハーマン(アメリカ) マーク・ボチェック(カナダ) VS デビッド・ベルクへーデン(スウェーデン) 長南 亮(日本) VS TJグラント(カナダ) サム・スタウト(カナダ) VS マット・ウィマン(アメリカ) Zuffa 「UFC98 EVANS
VS MACHIDA」 2009年5月23日(土)アメリカ・MGMグランドガーデン <決定対戦カード> ラシャド・エバンス(アメリカ/UFC世界ライトヘビー級王者) VS リョート・マチダ(ブラジル) マット・ヒューズ(アメリカ/元UFC世界ウェルター級王者) VS マット・セラ(ブラジル/元UFC世界ウェルター級王者) 岡見勇信(日本) VS ダン・ミラー(アメリカ) ショーン・シャーク(アメリカ/元UFC世界ライト級王者) VS フランク・エドガー(アメリカ) ジェームス・アービン(アメリカ) VS ドリュー・マクフィールド(アメリカ) パット・バリー(アメリカ) VS Tim
Hague フィリップ・ノヴァー(アメリカ) VS カイル・ブラッドレー(アメリカ) ヒューストン・アレクサンダー(アメリカ) VS アンドレ・グスマォン(アメリカ) 吉田善行(日本) VS ブランドン・ウルフ(アメリカ) デイブ・カプラン(アメリカ) VS ジョージ・ループ(アメリカ) Zuffa 「UFC99
FRANKLIN VS SILVA」 2009年6月13日(土)ドイツ・Lanxess Arena <決定対戦カード> リッチ・フランクリン(アメリカ/元UFC世界ミドル級王者) VS ヴァンダレイ・シウバ(ブラジル/元PRIDEミドル級王者) マイク・スウィック(アメリカ) VS ベン・サンダース(アメリカ) マーカス・デイビス(アメリカ) VS ダン・ハーディ(イギリス) 宇野 薫(日本) VS スペンサー・フィッシャー(アメリカ) デニス・シバー(アメリカ) VS デール・ハット(アメリカ) デニス・ストニッチ(ボスニア・ヘルツェコビナ) VS ステファン・シュトゥルーフ(オランダ)
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