シュートボクシング協会
「SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT 『S-cup2010』」
2010年11月23日（火・祝）東京・JCBホール
開場14：00　本戦開始15：00
※オープニングマッチは14：30〜



▼第3試合　S-cup2010トーナメント1回戦第2試合　3分3R延長1R
○トビー・イマダ（アメリカ/Throwdown Elite Training Center/ベラトールFC シーズン2準優勝）
KO　3R3分　※右アッパー
●梅野孝明（シーザー/SB日本スーパーウェルター級王者）
※イマダが準決勝に進出。

　当初出場を予定していたチャールズ・“クレイジーホース”・ベネットが欠場となり、代わって参戦が決まったのはアメリカの総合格闘技大会『ベラトール』ライト級トーナメントで準優勝したイマダ。立ったまま背中に乗って三角絞めを極めたこともあり、総合格闘技戦績25勝の内16が一本勝ちという極めの強さを持っている。

　対する梅野は13勝（7KO）1敗という好成績でS-cupまで辿り着いたハードパンチャー。日本人離れした豪腕で世界の強豪たちに立ち向かう。

　1R、ジャブとローで様子を探る梅野にワンツー、ヒザ蹴りを放っていくイマダ。梅野が組んでくると腕をかんぬきにしてヒジ関節を極めようとする。梅野が入ってこようとするとワンツーを繰り出すイマダに、梅野はなかなか踏み込めない。逆にヒザ蹴りをもらう。ジャブの打ち合いから梅野が右フックを空振り、首投げも失敗。梅野の固さが目立つ。

　2R、梅野は右ローを使い始め、イマダは思い切って飛び込んでのパンチを伸ばしてくる。梅野の返しのパンチはことごとくかわすイマダ。梅野は口から出血し、イマダのスーパーマンパンチをもらう。

　突っ込んでいく梅野だが、イマダにパンチをかわされて組み付かれてしまう。ジャブから豪腕を振り回すも、当たるのはイマダの返しのパンチの方だ。

　3R、右ローを蹴り、ワンツーを出しては離れるイマダ。梅野は自分の距離がつかめず、イマダに組まれると必死に逃げる。梅野の右ミドルをキャッチしたイマダがスタンディングのアキレス腱固め、さらに足を取っての投げも見舞っていく。梅野の右ストレートにはクリンチアッパーを連打し、打ち合いになっても負けないイマダ。

　ラスト1分、イマダの左ミドルからのパンチに後退する梅野。鼻からの出血が酷くなり、ドクターチェックが入る。梅野まさかの大ピンチ！　首投げも失敗し、イマダのローからの連打をもらってしまう。

　ラスト10秒でイマダがラッシュをかけたところで、梅野も左右のフックで打ち合いを挑んだが、逆に右アッパーを喰らってダウン！　何とか立ち上がるも足元がフラつき、再び倒れる。KOタイムは3分ちょうど！　梅野が1回戦で敗れるという大波乱となった。

　梅野は「迷いがあったままリングに上がってしまった……」と肩を落とした。

▼第2試合　S-cup2010トーナメント1回戦第1試合　3分3R延長1R
○アンディ・サワー（オランダ/チーム・サワー/S-cup2002・2004・2008優勝、K-1 WORLD MAX世界トーナメント2005・2007優勝）
TKO　3R47秒　※2ノックダウン
●ボーウィー・ソー．ウドムソン（タイ/ワンソンチャイ・ボクシング・プロモーション/WMC世界ウェルター級王者）
※サワーが準決勝に進出。

　1回戦から優勝候補同士が激突！　S-cupはいきなりのクライマックスを迎えた。SB参戦以来、宍戸と梅野の日本2大エースをKOした“ムエタイの破壊神”ボーウィーと、4度目のS-cup制覇を狙うサワー。どっちが勝っても無傷ではいられないであろう実力者同士の一戦、勝つのはどっちだ!?

　1R、サワーは下がってコーナーを背にする。ボーウィーが飛びヒザ蹴り、サワーは離れる。

　 再びコーナーに詰まったサワーのボディを攻めるボーウィー。サワーは潜り込むような右アッパーから連打。ボーウィーは組み付いて倒す。ボーウィーが組んで来たところでフロントチョークを狙おうとしたサワーだが、ボーウィーは持ち上げてマットに叩きつける。

　右フックから左アッパーで攻めるサワーに組み付き、ヒザ蹴りを入れるボーウィー。サワーが組みにいこうとしたところでボーウィーの右フックがカウンターでヒット！　 サワーがダウン！　立ち上がったところでラウンド終了。

　2R、ボーウィーは飛びヒザ蹴り、左フック。どんどん組みにいってサワーを下がらせ、投げも狙っていく。組まれるとヒザ蹴りをもらうサワー。組まれては不利と見て左ボディからの右フックを繰り出すが、やはり組まれてヒザ蹴りをもらう。組みの実力は明らかにボーウィーの方が上だ。

　ローキックから左右のフック、飛びヒザ蹴りを放つサワーをボーウィーはキャッチして投げようとする。 必死にディフェンスするサワー。

　 ボディの打ち合いからサワーが右ハイキック！　これがクリーンヒットし、続く連打でボーウィーがダウン！　サワーがダウンを取り返したところでラウンド終了。

　3R、フックの打ち合いからサワーは強烈な右ローを放ち、連打からの左フックで2度目のダウンを奪う。一気に連打で襲い掛かるサワー。連打の中にローと左ボディを織り交ぜて揺さぶり、超高速のコンビネーションパンチを繰り出していく。一方的に打たれたボーウィーはタックルにいくが失敗。そしてサワーが右のクロスを叩き込み、ボーウィーをマットに沈めた。

　見事な逆転KOでボーウィーをマットに沈めたサワーが、準決勝に駒を進める。

▼第1試合　スペシャルマッチ　エキスパートクラス特別ルール　3分3R無制限延長R
○清水賢吾（極真会館城北支部/第24回極真会館全日本ウェイト制大会重量級準優勝）
TKO　3R35秒　※セコンドからのタオル投入
●井上俊介（吉田道場/DEEPメガトン2008準優勝）

　極真空手VS柔道の図式となった重量級対決が本戦のオープニングを飾る。両者とも第1試合から盛り上げると意気込みを語っており、重量級らしい迫力のある対決が期待される。

　1R、右ローを中心に蹴っていく清水に井上は左右フック、清水は組むとヒザ蹴り。思い切ったフックを振り回していく井上に、清水はタイミングよく右ローを決めるが、井上は構わず前進して左右フックで清水をコーナーへ追い詰める。清水もフックとヒザ蹴りで応戦だ。

　出会い頭に三日月蹴りを決める清水に、井上は組み付くと投げでシュートポイントを獲得。その後もフックの連打で攻めまくり、清水をコーナーへ追い込む。清水もフックで反撃するが、勢いは井上にある。

　2R、右ローと左ミドルからパンチにつなぐ清水。井上がフックで前へ来るとヒザ蹴り、離れると三日月蹴りとパンチのラッシュ！　ノーガードでもらい続ける井上は顔が真っ赤に腫れる。組んでくる井上に左右のフックを連続ヒットさせる清水、井上もフックで反撃するが、清水のヒザ蹴りと三日月蹴りで後退。

　 左ストレートで仰け反る。このラウンドは清水が逆襲した。

　3R、左右のフックで勢いよく攻めていく井上だが、清水のヒザ蹴り、そして三日月蹴りをもらって後退。清水はさらに左右のハイキックをヒットさせる！　棒立ちとなった井上に連打で襲い掛かる！　ここで井上のセコンドからタオルが投入され、清水がTKO勝利を飾った。

▼オープニングマッチ第2試合　エキスパートクラス特別ルール　55kg契約　3分3R無制限延長R
○伏見和之（シーザー力道場/SB日本スーパーバンタム級1位）
判定3−0　※三者とも30−27
●大桑宏章（シーザー）

　1R、サウスポーの大桑に右ストレート、右ボディストレートを伸ばしていく伏見。大桑は首投げを狙おうとしたが失敗、しかしすぐに放してワンツー。体勢を立て直した伏見は左フックから右ストレート、すると大桑はタックル！　これは伏見が切る。

　伏見が右ハイキックから圧力をかけて前に出る。パンチと蹴りで大桑を追い詰め、バックを奪ってジャーマンスープレックス！　これは不十分でシュートポイントにはならなかった。

　2R、パンチの連打からミドルにつなぐ伏見に大桑が大外刈り。立ち上がると伏見がパンチで攻めていき、大桑は小内刈りで倒していく。首投げも狙う大桑だがディフェンスされ、伏見が三日月蹴りのような右の前蹴り、左ボディと攻めていく。

　 伏見はボディ、パンチの連打から接近してヒザ蹴りと流れるような攻めを見せ、連打から右アッパーを決めたところでスタンディングダウンが宣告された。大桑は鼻から出血。

　3R、やはりパンチで前に出るのは伏見で接近するとヒザ蹴りにつなげる。大桑もフックで打ち合い投げを狙っていくが、伏見の連打に押されていく。大桑のバックブローに伏見がバックブローを返し、パンチには前蹴り、さらにテンカオとボディへのパンチと攻めまくる。

　伏見のボディ攻めに疲れを感じさせる大桑は、何度も投げを狙っていくが、その度に伏見に潰されてしまう。

　 伏見が圧倒して判定勝ちした。

　マイクを持った伏見は遺影を抱き、「今月の20日の2時36分に僕の大好きな親父が亡くなりました。この試合を楽しみにしていたので勝利の報告が出来て嬉しいです。親父、今まで本当にありがとうございました！」と涙ながらに絶叫した。

▼オープニングマッチ第1試合　エキスパートクラス特別ルール　61kg契約　3分3R無制限延長R
○菅原悠次（シーザー力道場/SB日本スーパーフェザー級6位）
KO　1R2分32秒　※左ボディブロー
●松花征也（名古屋GSB）

　高校2年生同士の対決。1R、ゴングと同時にパンチで攻めていくのは菅原、松花は左ボディを集中的に攻める。松花のジャブで仰け反る菅原はボディが効いてきたのか、早くも動きが鈍い。

　 それでも必死の形相でパンチをガードの上から叩きつけ、コーナーへ詰めたところで逆に左ボディ！　松花が崩れ落ちてカウントが数えられ、レフェリーのストップとほぼ同時にセコンドからもタオルが投入され、菅原が勝ち名乗りを受けた。

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★準決勝2試合から第7試合（高橋VSカリーナ）の試合結果はこちら

★リザーブマッチ（金井VSジュンヒョク）からS-cup一回戦（ルイスVSヘンリー）、（ブアカーオVS宍戸）の試合結果はこちら