ワールドビクトリーロード
「戦極 SOUL OF FIGHT」第1部
2010年12月30日(木)東京・有明コロシアム
開場10:00 開始11:00
▼第10試合 ヘビー級(86.18kg契約) 戦極キックボクシングルール 3分3R
○小澤和樹(team SUDO)
KO 1R2分55秒 ※パンチの連打
●イ・チャンソプ(韓国/CMA KOREA/亀尾異種格闘技)
“魔人ブウ”の異名を持ち、SRCで総合格闘技を2試合行っているイ。バックボーンであるキックボクシングで本来の力を発揮できるか。対するは189cmの長身を誇る21歳の小澤。
1R、ローの蹴り合いからイがフックを振り回して突進する。小澤はジャブで距離をとり、イのラッシュに右フックで応戦。これに下がるイだが、体勢を整えて再び突進。小澤はテンカオを合わせる。
小澤が左フックを連続させてヒットさせると、イは棒立ちに。そこへ小澤が顔面ヒザ蹴り! ダウンを奪う。
左右フックで突進するイに小澤がジャブ、左フック。小澤の右ストレートでイがコーナーまで吹っ飛び、2度目のダウンを喫する。最後は小澤が右フックを連打したところで試合をストップ。小澤が独壇場でKO勝ちを飾った。
▼第9試合 73kg契約 戦極ムエタイルール 3分3R
△宮本武勇志(治政館/日本ミドル級王者)
ドロー 判定1−0 ※29−28、29−29、29−29
△小又大貴(エス/WPMF日本ミドル級王者)
新日本キックボクシング協会王者の宮本と、WPMF日本王者の小又というチャンピオン対決が実現。高校・大学でアマチュアボクシングを経験した宮本のパンチか、それともムエタイスタイルの小又か?
1R、蹴りの小又に対してパンチの宮本。左右フックを連打する宮本に小又もパンチを返していくが、勢いで宮本が押していく。小又は組むとヒジ。思い切ったフックを繰り出していく宮本へヒジを繰り出す小又。
2R、ローの蹴り合いから宮本が左フック、小又は右ローをコツコツと蹴り続け、宮本がフックに来ると首相撲に固める。
左右フックで前に出て、逆にヒジを繰り出す宮本。右フックをヒットさせて強引に中へ入っていく宮本が、右を中心に攻め込んでいく。
3R、宮本のフックに小又がヒジで応戦。ロープ際に詰めた小又の右ヒジ2発がクリーンヒットし、宮本は一瞬腰を落とす。宮本はローを連発して下がり、小又がヒジとパンチで攻勢に転じる。小又のヒジで宮本が右の目上から出血し、ドクターチェック。再開後、宮本は再びフックで前へ出ようとするが、小又のヒジで後退。パンチとヒジで小又が攻めたところで試合終了。
判定は宮本に1ポイント入ったが、ジャッジ2名がドロー。痛み分けに終わった。
▼第8試合 ライト級(61.23kg) 戦極ムエタイルール 3分5R
○カノンスック・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス/WPMF世界同級王者、M-1同級王者、元ルンピニースタジアム認定バンタム級9位)
判定3−0 ※50−48、50−47、49−47
●山本元気(DTSキックボクシング/元全日本フェザー級王者)
4年ぶりの再戦となった両者(前回は山本が1RでKO勝ち)。両者が望んでの再戦だという。お互いアグレッシブに打ち合うファイタータイプなので、激しい試合が期待されるところだ。
1R、まずはジャブを突き刺していく山本にサウスポーのカノンスックは左ハイキック。山本が圧力をかけてロープへ追い詰めていくと、カノンスックが縦ヒジ! さらに組んでのヒジ、山本は右フック。圧力をかけて前に出る山本が右のパンチを中心に攻めていくと、カノンスックはヒジを振ってくる。
ジャブから右ストレートを繰り出す山本にカノンスックは組んでくるが、山本がヒジを打たせず離れて右ストレート。ジャブで追い詰める山本が連打を繰り出したところで初回終了。
2R、両者ともパンチを繰り出していき、山本が右のパンチを思い切って突き刺していく。カノンスックはヒジ! パンチとヒジが激しく交錯する中、山本の左ジャブと右ストレートが的確にヒットしていくが、元気は右目下付近が大きく腫れている。カノンスックの左ストレートにカウンターの右フック。カノンスックが左ハイキック、山本は右ボディブロー。ロープに詰めて連打をしていく山本だが、カノンスックのヒジに後退させられる。
3R開始と同時に山本にドクターチェックが入る。再開後、カノンスックの左ミドルに山本が右ロー、思い切ったヒジを振ってくるカノンスック! 山本は右のダブルと左のボディブロー。圧力をかけてコーナーへ詰めるが、カノンスックのヒジとヒザをもらう。
山本は右ローから右のボディ、左で顔面を狙っていくが、カノンスックはノーガードで挑発し、ヒザ蹴りを返してくる。山本の右目下はさらに大きく腫れあがっていく。
4R、山本がジャブから右ミドルを多用し、これまでのパンチ一辺倒のスタイルから一変。しかし、2度目のドクターチェックが入る。試合再開、下がって左ミドルで迎え撃ち、山本の右ミドルをキャッチしてコカすカノンスック。組んでの投げでも山本をコカす。山本は接近してボディを打つが、カノンスックに組まれると投げられてしまう。
カノンスックの前蹴りに吹っ飛ばされる山本! 下がるカノンスックが左ミドル、山本が接近してくると組んでしまうため、山本のパンチが回転しない。懸命にカノンスックをロープに追い詰め、連打を見舞おうとする山本だが、なかなかクリーンヒットは奪えない。
5R、やはり下がって誘うカノンスックは山本のパンチに左ミドル、縦ヒジ。山本は右ストレートで前に出るが、カノンスックは組んで動きを止め、山本が左フックを打つと右ヒジを返す! これで山本が右目下から流血!
ポイントでリードしていると悟ったカノンスックは完全に流す体勢。足払いや首相撲で山本をコカしまくり、ノーガードで挑発する。山本のパンチは空を切り、足払いでコカされる。カノンスックが首相撲で固めたところで試合終了。
カノンスックが上手さを見せ付け、山本にリベンジを果たした。
▼第7試合 52kg契約 戦極ムエタイルール 3分5R
○藤原あらし(バンゲリングベイ・スピリット/WBCムエタイルール日本バンタム級王者、元WPMF世界スーパーバンタム級王者、元全日本バンタム級王者、MACH55優勝)
判定3−0 ※50−47、49−47、50−47
●江幡 睦(伊原道場/日本フライ級王者)
キックボクシングファン大注目の一戦。鎖国制度で他団体との交流をほとんど持たない新日本キックボクシング協会から、成長著しい10勝1分無敗の江幡が出陣。対するは“国内軽量級最強”“パウンド・フォー・パウンド最強”と称される藤原だ。
1R、サウスポーの藤原は左ミドルから組み付いてのヒザ、そしてコカす。江幡はワンツーから右ローを放つが、藤原は蹴りをキャッチしてコカしてしまう。藤原は左ミドルからしつこく首相撲からのヒザ、江幡を左ミドルで吹っ飛ばす! 首相撲、軸足蹴りで江幡をコカしまくる藤原。
江幡は左フックを合わせに行くが、藤原の首相撲に捕まえる。離れると藤原が左ロー、蹴り足をキャッチしてコカす。
2R、江幡は右ミドルと左フック、藤原は組んでのヒザ蹴り。藤原は左ローを連打して首相撲で相手の首を完全に引き落として動きを止めてしまう。そして豪快にコカす! ヒザ蹴りから右ヒジ2連打を繰り出す藤原に江幡はパンチで応戦する。すると藤原は左ロー。まるで首にぶら下がるように首相撲を決める藤原がヒジ! 江幡は右のボディで応戦。
3R、江幡は左ミドルと左ジャブで距離をとろうとするが、藤原は左ミドルと右フック。組むとヒザ蹴りと右ヒジ。江幡もヒザで応戦する。果敢にパンチを放つ江幡だが、藤原は離れると前蹴りと左ミドル、組んでのヒザ蹴り。江幡の右ストレートがヒットするも、藤原が左ボディストレートから組んでのヒザ。
藤原の左ストレートに江幡が右フックを返す! 前に出る藤原に江幡が左ミドルを連打するが、藤原は首相撲に捕まえてヒザ蹴りを連打していく。
左ミドル、ボディストレート、ヒザ蹴りと徹底的にボディを攻めていく藤原に、江幡は組まれると抵抗できなくなる。
4R、江幡のフックをかわすと藤原が組んでのヒザ蹴り、離れて左ロー。江幡が回り込んでの右ストレートと左フック、藤原も右フックから首相撲のヒザ! そして投げてコカす。首相撲でコントロールしまくる藤原に、江幡は完全に動きを封じられる。離れると江幡が右アッパーに行くもやはり首相撲に捕まえる。左ボディストレート、首相撲からのヒザ、左ヒジと攻勢に出る藤原に江幡が右フック。
これで藤原がスリップして転倒するが、すぐに前に出てパンチとヒザで徹底的にボディを攻める藤原!
5R、江幡のパンチにテンカオを合わせる藤原はボディブローも繰り出す。そして組んでのヒザ蹴り。江幡のパンチには左ミドル、組んでのヒザ蹴りで江幡を封じ込める。ヒザ蹴り、ヒジ、左ミドル、ボディへのパンチ、また組んでのヒザと江幡を下がらせる藤原! 江幡は右アッパーで逆転を狙うが、藤原の首相撲に抑え込まれて手が出ない。藤原は徹底した首相撲からのヒザ蹴りで圧倒する。最後は江幡がパンチで前に出て、藤原が左ミドルで迎え撃った。
文字通りの横綱相撲で藤原が最大3ポイントをつけ、判定勝利した。
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