7月10日(土)さいたまスーパーアリーナで開催された『DREAM.15』の一夜明け会見が、大会翌日11日(日)正午から都内ホテルにて行われた。
笹原圭一DREAMイベントプロデューサー(以下EP)は「UFCやK-1MAXなど熱のある大会が続いていて、そのトリをとったDREAMが役を務められたと思います」と、昨日の大会を振り返り“いい試合だった”との反響が多いことを語った。続いて、各選手の怪我の状況について報告。
「メルヴィン(・マヌーフ)はコンタクトが目の中で割れていた状況でしたが、大事には至らず安静にしています。ジョン・ヨンサムは左腓骨(スネ)骨折で全治3カ月。川尻(達也)選手の細かい状況は伝わっていませんが、大きな怪我はなくひとまず大丈夫そうです。“丈夫に生んでくれた両親に感謝します”とのコメントが届いています」
続いて、昨日勝利した日本人選手たちが以下のようにコメント。
石田光洋「フェザー級という新しい階級で出て試合をして課題はたくさん見つかりましたが、このフェザー級の中で課題を克服して生き残っていきたいと思います」
水野竜也「昨日はずっと興奮していましたが、今日はホッとしています。ずっと命かけてじゃないですけれど、半年間ずっと頑張ってきて結果が怖かったけれど今はホッとしています」
中村和裕「DREAMに出られて、またDREAMに強烈に出たいと思いました。PRIDEの時から知っている人たちに“おかえり”と言ってもらえたり、自分自身嬉しい気持ちでした。第1試合を任されましたが、その働きを果たせなかった部分があったので、地道に作り直して出られる機会があったらお願いします」
小見川道大「チームメイトの中村と共に勝つことが出来て嬉しかったです。自分のスタイルを信じて試合が出来たことが勝因だと思います。世界最高峰の頂を目指して頑張りたい」
青木真也「川尻選手にそこまで酷い怪我がないと聞いて安心しました。いつも対戦相手のことは何とも思わないんですが、こんな気持ちは初めてです。4月に(ストライクフォースで)負けていろいろ言われて、自分でも思うことがあって、自分を曲げずに貫けたのでそれが形になってよかったと思います。今日から新たなスタートになるけれど、一生懸命に頑張っていきます」
青木は昨日、宿泊先近くのガストで祝勝会を行い、冷やし中華を食べたという。「寝れなかったので試合を見ていました。試合自体は短かったけれど、その中でお互い決着を付ける武器があった試合でした。川尻選手も僕もノーダメージではなかった試合だったので、短い時間でしたが凄く内容の濃い試合でした」と川尻戦を振り返った。
計量が終わるまで不機嫌そうだったのは、「メレンデスに負けて日本に帰ってきてから、全ての人が敵に見えた。試合が終わるまでお客さんさえも全員敵に見えていました。全てのものと闘っていました」と、その心中を告白。
最強の挑戦者を退けた今後のことについては「実は困っている部分がある(笑)。そこは笹原さんに任せて、これからはPRIDEというものと比較されることなく、PRIDEを思い出すことなく、あの時はこうだったと言われることはなく、五味と比べられることなく、僕ら自身が信じたものを貫いていきたいと思います」と答えた。
試合直後にリングで飛び出した結婚宣言については、「それも昨日で終わり。今日から格闘技の話しかしません」と多くを語らず、ストライクフォースへのリベンジについては「それ自体はDREAMの意見が僕らにとって重要。行けと言われればいつでも行く。心の中でやり返す気持ちはいつでも持っています。でも、負けたので僕から言える立場ではないので、実績をもう一度積み上げていきたい」と、いつでも出陣する用意があることを宣言した。
以下、その他の記者との一問一答。
ーー吉田道場の2選手にお聞きします。DREAMに初参戦してどのようなことを感じましたか?
小見川「自分自身でも外敵という捉え方をしていましたが、ファンがあんなに歓声を送ってくれてアツい試合だったと思います」
中村「自分も一緒です」
ーー小見川選手、フェザー級が活性化してきましたが、興味ある日本人の対戦相手は?
小見川「日本人ではいません」
ーー石田選手と小見川選手にお聞きします。宇野薫選手の参戦をどう思いますか?
石田「宇野さんがフェザー級になったことで、階級の層が厚くなる。今後、DREAMのフェザー級が凄く盛り上がるのが嬉しいです。(対戦は)笹原さんに組んでいただければ、僕はいつでもやる準備が出来ています」
小見川「MMA(総合格闘技)に関してはレジェンドなので素晴らしい選手だと思っていますが、俺が勝ちます。勝つ自信があるけれど、俺がやりたいのはただ1人、ビビアーノ・フェルナンデスだけです」
また会見後、笹原EPは青木のストライクフォースへのリベンジについて、「メレンデスを日本に引っ張り出すのがひとつ。それはやります。もうひとつは、向こうに乗り込んでいくのもやります。なるべく早いタイミングでやりたいですね」と二段構えであることを明かし、9月25日(土)名古屋・日本ガイシホールで開催される『DREAM.16』の出場予定メンバーとして、桜庭和志、宇野薫、山本“KID”徳郁、所英男、ミノワマン、宮田和幸、西浦“ウィッキー”聡生らの名前を挙げた。
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