7月20日(火)東京・後楽園ホールで行われたダブルタイトル戰、勝ったのはいずれも帝拳勢だった。
メインの日本スーパー・ライト級戦は、王者の亀海喜寛(帝拳)が同級5位・塩谷智行(レパード玉熊)に4回1分45秒TKO勝ちで初防衛に成功した。ガードを固める挑戦者を崩すのにやや難航した亀海。それでも、ガードの空いたわき腹に左フックを巧打し続け、4回に一気に猛攻。ボディー、顔面と上下に打ち続けると、塩谷は防戦一方に陥り、土屋主審がストップをかけた。
これで亀海はデビュー以来16連勝14KO不敗。
亀海−塩谷戦と同じリングで行われたOPBFスーパー・ライト級タイトルマッチは、1階級下げて王者ランディ・スイコ(比)に挑戦した佐々木基樹(帝拳)が12回を戦って2−1判定勝ち。昨年世界挑戦が決まって返上するまで保持していたウェルター級に次いで2本目のOPBFベルトをゲットした。
「負けたら引退」と公言してリングに上がった佐々木は、10回までは決定打こそ受けないものの、王者スイコに追い上げられて苦しい展開。4、8回終了後の公式採点でもやや劣勢だった。顔は腫れ、鼻血を流すなど、疲労の色も濃くなり、このまま判定負けか……というペース。しかし運命を切り開いた10回、打ち合いで左フックを強打すると、これがカウンター気味にスイコの顔面を直撃。大きくフラついたところにすかさず追撃の左フック。王者もたまらずダウン。これは終了ゴングまで時間がなかったが、11回も猛攻してポイントを奪い、逆転に望みを繋いだ。
スイコもよく踏み留まり、最終回も佐々木に応戦してKO負けを拒否。判定は、日本の浦谷、安部の2人が115−113で佐々木の勝利を支持したのに対し、オラロ副審は逆に114−113の1点差でスイコの勝ち。スプリット・デシジョンで佐々木の手が上がった。
この瞬間、帝拳ジムは世界王者西岡らに佐々木を加えて、現役8人目のチャンピオン誕生となり、自己記録を更新した。 |