J-NETWORK
「J-GIRLS Catch The Stone〜13」
2011年3月6日(日)東京・新宿FACE
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント J-GIRLSミニフライ級王座決定戦 2分5R延長1R
○安倍基江(アカデミア・アーザ/同級2位)
判定3−0 ※49−48、49−47、49−47
●紅絹(=もみ/フォルティス渋谷/同級1位)
※安倍が第4代王座に就く。
前王者の神村エリカが1月に同王座を返上、ランキング1位と2位によって新チャンピオンの座が争われることになった。紅絹は2008年11月からJ-GIRLSミニフライ級1位の座に君臨し続け、安倍も「Japan Queen Tournament 2009」王者、「World Queen Tournament 2009」準優勝と輝かしい実績を残しているが、共にJ-GIRLSのベルトを巻いた経験がない。両者は今回4度目の対戦で、結果は1勝1敗1分で五分。今回が“完全決着”の舞台となる。
1R、安倍は右ローと右ミドルを多用して蹴り続け、サウスポーの紅絹に接近戦を許さない。遠い間合いを作り、紅絹がフックで入ってくると蹴り。紅絹のパンチをかわして安倍もパンチを打つが、両者ともパンチは当たらない。
2Rも両者パンチの空振りが目立つ。紅絹は安倍の蹴りの空振りを誘って右フック、左ストレートをヒットさせ、熱くなってパンチで前に出る安倍を左ストレートと右フックで仰け反らせる。安倍が右ミドルを蹴ると、紅絹も離れた距離から飛び込むように左ミドルを蹴ってポイントを譲らない。
3R、前ラウンドはパンチを浴びた安倍だが、このラウンドは1Rと同様に蹴りで紅絹を近づけさせない。右ミドル、右ローに加えて右ハイキックも使って前に出て、蹴り続ける。
回り込んでの飛び込みフックを狙う紅絹の入るタイミングにも蹴りを合わせる。安倍は蹴りからパンチにつなげようとするが、パンチは空を切る。
4R、安倍は右ローと右ミドルで距離を取って蹴り続け、ジワジワと紅絹を追い詰めていく。パンチにつなげると紅絹がカウンターを合わせる。
しかし、紅絹が自分から左フックを大きく振るっても空を切り、安倍が距離を支配していることが如実に分かるように。
5R、安倍は自分から前へ出て、右ローと右ミドルを蹴って行く。紅絹が下がると飛びヒザ蹴りを発射するが、これは不発。パンチは空振りさせられて紅絹の左フックをもらうが、蹴りで追い続けて紅絹からはパンチを出させない。
紅絹は大振りの左フックで何度も勝負をかけるが、かわされて安倍に蹴られる展開が続いた。
試合終了のゴングが鳴ると、ガッツポーズをして涙を流す安倍。判定は文句なしで安倍の勝利となり、決着をつけると共に初のベルトを腰に巻いた。
「ただただ、嬉しいです」と感無量の安倍。「少し前にタイトルマッチで負けて、紅絹選手とは1勝1敗1分で、絶対に負けられないと思っていたので緊張していたんですが、一気に緊張が解けました。強い選手とタイトルマッチを争えたのが幸せです。絶対的に強いチャンピオンになりたいので、もっともっと強くなりたいです」と、安倍はマイクアピールした。
▼第7試合 J-GIRLSバンタム級次期王者挑戦者決定トーナメント準決勝 サバイバルマッチ1
○魅津希(=みづき/白心会/JEWELS ROUGH STONE GP 2010 -56kg級優勝)
延長R 判定3−0 ※三者とも10−9
●陣内まどか(フォルティス渋谷/Wヒロインズカップ優勝/同級2位)
※魅津希が決勝戦に進出。本戦は三者とも29−29
“スーパー女子高生”として注目を集める17歳の陣内と16歳の魅津希は、過去に1度アマチュア大会で対戦しており、その時は魅津希が勝利を収めている。先にプロデビューし、『Wヒロインズカップ』で優勝している陣内か、それとも総合格闘技ジュエルスの『ROUGH STONE GP 2010』をも制した魅津希か? “最強女子高生決定戦”と銘打たれた宿命の対決が幕を開ける。
1R、前に出ながらのジャブを連打し、入り込むと左右フックを繰り出す魅津希。陣内は前蹴りと右ミドルで距離を取り、魅津希が離れると右ローを蹴る。魅津希がパンチで入り込むと、陣内がブロックして右ローを蹴り返すという展開が続く。陣内の蹴りと魅津希のパンチが激しく交錯し、緊張感のある出足に。
2Rもパンチと蹴りの応酬が続く。陣内は前足を上げて魅津希を下がらせ、パンチや前蹴りにつなぐ。このフェイントに引っ掛かった魅津希はパンチを活かせず陣内が前に出て右ロー、前蹴り、左ミドルを当てて行く。魅津希がパンチで入り込んでも陣内は下がらずにパンチで打ち合い、ヒザ蹴りと前蹴り。右ロー、左ミドル、そしてパンチと陣内がやや攻勢に。
3R、同じく前足を上下させて蹴って行く陣内は右ロー。魅津希は果敢にパンチでアタックを続け、陣内の前蹴りをかわしながら左フック。一気に入り込んでパンチの連打。
陣内が足を上げて下げるタイミングで入り込んで連打を見舞っていく。どうやら魅津希がタイミングを読んだようだ。
陣内もパンチで応戦するが、魅津希の左フック! 前に出て右ローと左ミドルを蹴る陣内だが、魅津希はバックステップでかわして打ち合いを挑んでくる陣内に回転の速い左右フック! あっという間に3Rが終わり、判定はドロー。延長戦へ突入する。
左右のミドルと右ローを蹴る陣内は、前蹴りで魅津希を突き放す。魅津希は陣内がパンチで前に出るところを迎え撃って逆にパンチを当てていく。陣内の蹴りにもパンチを合わせて回転の速い連打をまとめる。陣内がパンチで入り込んだところに左フックを決める魅津希! ほとんど差は出なかったが、パンチのヒット数で上回った魅津希の手が挙げられた。
敗れた陣内はリングを降りると涙を流した。最強女子高生対決を制した魅津希は「まどかさんは先輩だったし、キャリアもあるので強かったけれど、勝ててとても嬉しいです。いつもの試合より緊張しました」とコメントし、決勝戦の大石戦については「1回戦ったことがありますが(2009年1月18日にアマチュアのジュニアクラスで対戦、魅津希が判定勝ち)、前へ出て来る選手なので圧倒されず、自分も前に出られればいいと思います。次も勝てるように頑張ります」と謙虚に語った。
▼第6試合 J-GIRLSバンタム級次期王者挑戦者決定トーナメント準決勝 サバイバルマッチ1
○大石ゆきの(OISHI)
判定3−0 ※30−28、30−27、30−26
●くみこぱとら(MA日本キックボクシング連盟・契明/同級1位)※難波久美子より改名
※大石が決勝戦に進出。
チュートリアルの徳井が名付け親となったくみこと対戦するのは、もう1人の女子高生・大石。兄の駿介と姉の綾乃は昨年ベルトを巻いており、それに続きたいところだ。
1R、大石がレバーブローと前蹴りでボディを攻めて左右フックと右ロー。このボディ攻めで早くもくみこが腹をかばう。同じボディ攻撃と右ローで反撃するくみこだが、大石が前蹴り、ヒザでボディを攻めまくる。
2Rも大石はレバーブローと前蹴りでボディを攻めて、左右フックと右ロー。大石のレバーブローでくみこの身体がくの字に折れ曲がり、ダウンが宣告される。すぐにボディを攻めに行く大石は右ロー、接近するとヒザ。くみこは大石の手数が減ったところで密着するような体勢から左右のボディ打ちと右フックで応戦する。
3R、くみこは頭を相手につけて左右のボディをガムシャラに叩き続ける捨て身の攻撃。大石はその踏ん張っているくみこの足を狙って左ロー。ガクッと膝を折るくみこ。そこへ大石が左右のロー連打でラッシュをかける。大石に身体を預けるようにしてボディを叩くくみこだが、ローで棒立ち状態となり、大石が判定勝ちで決勝戦進出を決めた。
「直前まで緊張していてヤバかったです」と試合を振り返る大石は、決勝戦が女子高生対決になることを聞かれて「同じ高校生として絶対に負けたくないので勝ちます。どっち(魅津希と陣内)が上がってきてもリベンジマッチになりますが勝ちます」と力強く宣言。そして、「明日は生物の年度末テストがありますが、留年しないように頑張ります!」と語り、場内を笑わせた。
★第5試合(美保vs坂本柚佳里)、第4試合(PIRIKAvsYUKI)〜第1試合はこちら
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