▲多彩な蹴り技とレバーブローで大石(左)がタイトル奪取
J-NETWORK
「J-GIRLS 2011 〜Born This Way 3rd〜」
2011年9月18日(日)東京・新宿FACE
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント(第12試合) J-GIRLSバンタム級タイトルマッチ 2分5R延長1R
○大石ゆきの(OISHI/挑戦者・同級1位)
判定3−0 ※49−48、50−49、50−47
●水野志保(名古屋JKF/王者)
※大石が新王座に就く。水野は2度目の防衛に失敗。
女子高生キックボクサーの台頭が目覚しいJ-GIRLSにおいて、総勢7名という最多人数で行われた同級挑戦者決定トーナメントを制し、勝ち上がってきたのは大石。水野は昨年の挑戦者・陣内まどかに続き、今回の挑戦者も現役女子高生となった。
両者には因縁がある。2009年7月、空位となっていたバンタム級王座をかけた1DAYトーナメントが開催され、決勝戦で水野と対峙したのはゆきのの実姉である大石綾乃だった。その試合を制して水野が王座に就いたのである。
ゆきのにとって今回のタイトルマッチは姉の仇討ち、そしてJ-GIRLS史上初の姉妹王座君臨(綾乃は現フェザー級王者)という大きな意味を持つ。水野は2度目の防衛戦。
JK(女子高生)旋風が吹き荒れるはずだった今大会だが、NANAも陣内まどかも敗れ、残るは大石のみとなった。
1R、開始ゴングと同時に水野は相手コーナーまで突き進み、ワンツーとローで前へ出る。最初はこの奇襲攻撃に面食らったような大石だったが、ローと前蹴りで反撃。前に出てくる水野を前蹴りで突き放し、ローを決める。
2R、またしても相手コーナーまで突き進んだ水野だが、大石は大きく回り込んでこの突進をかわす。その後も水野が詰めてくると大きく回り込んで間合いを取り、さらに詰めてくると今度は左右へ小さく回り込んでローやミドルを当てていく。左ボディを連続してヒットさせ、水野を下がらせる場面も。
3R、前に出る水野はローからパンチ、大石はステップでその突進をかわしてロー、ミドル、前蹴り。水野の前進に合わせて得意のローを打ち込んでいく。前に出るだけで空振りが目立つ水野に、大石の足技が次々と決まる。
4R、やはり水野は前へ出てローからのパンチ。大石が蹴ってくると左右の手を小刻みに前に出すような連打。大石は小さく回り込んでローを蹴る。両者ともクリンチが多くなり、レフェリーからの注意。終盤、大石がレバーブローの連打でラッシュをかけ、スイング気味の左フックも繰り出すが、このラウンドが終わるとかなり疲れた表情。
5R、水野はしつこく右ローをパンチの連打を繰り返して前に出る。ローに対して大石がローを蹴り返すと小刻みに繰り出す左右のパンチ、大石はバテ気味でこのラウンドはかなり後手後手に回る。このチャンスに水野がパンチとローで前へ出たが、大石もローとレバーブローで応戦した。
2Rと3Rに蹴りとボディブローで優勢の場面を作った大石の判定勝ちが告げられ、大石は号泣。泣きながらベルトを巻き、「私は一人で練習して追い込むことが出来なくて、周りのみんなが練習に付き合ってくれたおかげでこうしてベルトを巻くことが出来ました。ありがとうございます。もっと強くなれるように頑張ります」と、声を詰まらせながらマイクアピールした。
▲総合格闘技と二束のわらじを履く超弁慶(右)が王座挑戦権を獲得
▼セミファイナル(第11試合) J-GIRLSフェザー級次期王者挑戦者決定トーナメント決勝戦 サバイバルマッチ1
○超弁慶(ガムランナック/同級2位)
判定2−0 ※30−30、30−29、30−29
●成沢紀予(フォルティス渋谷/同級3位)
※超弁慶が次期挑戦権を獲得。
成沢は“格闘の馬”のニックネームを持ち、昨年の「J-GIRLSアラフォートーナメント2010(マキシマムクラス)56kg以下契約」で優勝。若手選手にも負けず劣らず、デビュー当時と変わらない勢いを見せつけている。2008年にフェザー級に転向してから現在に至るまで、常にランキング上位に居続けている大ベテランだ。
対するはこれまで総合格闘技とキックボクシングの試合に挑んできた超弁慶。昨年末から数カ月間ひたすら肉体改造に専念し、新星・超弁慶としてトーナメントに参戦。ノーランカーながら決勝戦まで勝ち上がった。チャンピオン・大石綾乃への挑戦権を手に入れるのはどっちだ?
1R、両者とも慎重でまったく手が出ず、レフェリーからイエローカードが提示される。これでようやく超弁慶がコンビネーションを繰り出し、成沢も右ストレートを狙うが、距離が遠くどちらも有効打はなし。
2R開始からすぐに成沢が左右のフックでラッシュをかけ、超弁慶を押していくがすぐにまた見合いとなる。成沢は待ちの体勢で超弁慶が来るところに前蹴り。
3R、前に出る成沢だが、超弁慶の右フックを何発ももらう。その度にクリンチとなり、ブレイクが繰り返される。成沢は前蹴りで前に出るが、そこを超弁慶がフックで迎え撃った。
大きく試合が動く展開はなく、超弁慶が判定2−0で辛勝。するとそこへ、チャンピオンの大石がリングイン。超弁慶は「やっとの思いでここまで来ました。大石さん、11月に私と試合するんですよね? 頑張ります」と挨拶し、大石は「試合は凄く面白くてよかった。私はチャンピオンらしく試合でぶっ飛ばしてベルトを守るので覚悟して下さい」と言い放った。
▲先手先手を取って谷山(左)が決勝戦に進出した
▼第10試合 J-GIRLS -53kg Japan Queen 王座決定トーナメント準決勝 サバイバルマッチ1
○谷山佳菜子(正道会館東大阪本部)
判定3−0 ※30−29、30−29、30−28
●陣内まどか(フォルティス渋谷/J-GIRLSバンタム級4位)
※谷山が決勝戦に進出。
“正道会館の美しき空手家”谷山は、極真会館主催・世界女子空手道選手権大会軽量級(-55kg)を二連覇。その後、昨年8月の『Krush』にて超新鋭のJ-GIRLSバンタム級2位・魅津希とアマチュアマッチで対戦し、判定で下している谷山。普段の職業は看護師だという。
対する陣内はまだ高校3年生で、昨年12月の「Wヒロイントーナメント」では主戦場であるバンタム級(53.52kg以下)から体重を上げ、過酷な1DAYトーナメントを勝ち抜いて優勝したことで一皮剥けた感がある。今回はベスト体重でのトーナメント優勝を目指す。
1R、ステップを使って素早く動き回る谷山は、陣内に的を絞らせず顔面前蹴りから入ってパンチにつなぐ。この動きを何度も繰り返したところで、陣内が左ミドルを合わせ始めた。
2R、同じ動きで入ってくる谷山に陣内はガードを固め、谷山の離れ際にミドルとローを入れる。序盤はこれで蹴ることが出来た陣内だが、谷山が今度は陣内を手で押してパンチとキック。空手特有の至近距離から素早く連打される蹴りに、陣内は後手後手に回ってしまう。
3Rも同じく陣内を押して蹴り、パンチを連打してまた押して蹴る。この谷山の動きに陣内は下がらされて蹴りが出ない。スピードのない陣内を谷山がスピードで完封した形となり、谷山が判定3−0で勝利を奪った。
▼第9試合 J-GIRLS -53kg Japan Queen 王座決定トーナメント準決勝 サバイバルマッチ1
○くみこぱとら(MA・契明/J-GIRLSバンタム級3位、日本チャクリキ協会バンタム級女子王者)
KO 3R1分37秒 ※パンチ連打
●佐竹のぞみ(鷹虎/J-GIRLSバンタム級8位)
※くみこが決勝戦に進出。
▼第8試合 ミニフライ級(47.63kg以下)契約 2分3R
○紅絹(もみ/フォルティス渋谷/同級1位)
判定2−0 ※30−27、29−29、29−28
●NANA(OISHI)
▼第7試合 J-GIRLS フライ級(50.80kg以下)ニューヒロイン決定トーナメント(Bブロック)1回戦 サバイバルマッチ1
○櫻 弥生(さくら・やよい/Madness Cherry)
判定2−0 ※30−28、30−29、29−29
●白石瑠里(しらいし・るり/新日本キックボクシング協会/藤本)
▼第6試合 J-GIRLS フライ級(50.80kg以下)ニューヒロイン決定トーナメント(Aブロック)1回戦 サバイバルマッチ1
○三堀“SMILE”美弥子(Y’ZD)
判定3−0 ※三者とも30−29
●西谷羽沙羅(にしや・ばさら/Team S.R.K)
▼第5試合 バンタム級(53.52kg以下)契約 サバイバルマッチ1
○舞獅(まい/レグルス池袋)
判定2−0 ※29−28、29−28、29−29
●小野愛子(亀の子道場/SAMURAI-Blaze Queen)
▼第4試合 PRE J-GIRLS Aリーグ 56kg契約 1分30秒2R
○松川敬子(村澤道場)
判定3−0 ※三者とも20−18
●水村春香(SBK)
▼第3試合 PRE J-GIRLS Aリーグ -51kg契約 1分30秒2R
○明知真理子(U.W.F.スネークピットジャパン)
判定3−0 ※三者とも20−19
●立川友見(レグルス池袋)
▼第2試合 PRE J-GIRLS Aリーグ -46kg契約 1分30秒2R
○石井憲子(レグルス池袋)
判定2−0 ※20−19、20−19、19−19
●湯山綾香(谷山ジム小田原道場)
▼第1試合 PRE J-GIRLS Bリーグ -51kg契約 1分2R
○室永真央(晴山塾)
判定3−0 ※三者とも20−19
●田中麻美(WSRフェアテックス)
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