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【全日本キック】9・29スターリン、サムゴーを挑発「彼の世代は終わった。悲しい夜になるだろう」

2007/09/20


▲アンディ・サワー(左)とスパーリングを行うレイ・スターリン

 9月29日(土)東京・後楽園ホールで開催される全日本キックボクシング連盟主催『Road to 70’s』に出場するWFCA世界ミドル級王者レイ・スターリン(オランダ/KBアーネム)のインタビューが同連盟を通じて届いた。

 スターリンは今大会のメインイベントで、元ルンピニースタジアム・ライト級王者サムゴー・ギャットモンテープ(タイ)と対戦する。

レイ・スターリンインタビュー
(聞き手・写真/遠藤文康 Bunko Endo)

―― 7月に日本へ初遠征をしました。いかがでしたか?
「とても良かったです。楽しかったです。メガシティ東京に強烈な印象を受けました。全日本の方たちが大変親切で感謝の思いで一杯です。フレッド会長も金田代表や旧友の方たちと再会できて喜んでいました。伝説の藤原先生に会えたことも刺激になりました」

――対戦相手の山内選手については?
「彼はかなりいい選手です。つまり僕にとってハードな相手だったということです。彼を倒すのはとても厄介です。非常にタフです。エルボーもとても危険な選手でした。

 僕はアンディやシャバリたちとスパーリングしていますし、ドラゴやシムソンたちとは試合をしています。それらの経験と比較して考えると山内のレベルは彼らとほぼ同じです。

 山内がドラゴとやって負けたようですが、K−1ルールとムエタイルールは全く違います。別の競技だと思った方がいいです。ヒジ攻撃の有無。首相撲の有無。これで決定的に違う競技になります。仮に山内がムエタイルールでドラゴと戦ったとしたら、おそらく違う結果になるのだろうと思いますよ。やってみないと分かりませんが(笑)」

――日本で何か新しい発見はありましたか?
「僕はまだ東京しか見ていないので僕の印象が日本全体に合うかどうかは分りません。東京は大都市でありながら人々が仲良く生活しているように見えました。とても平和な印象を受けました。通りが綺麗ですし、犯罪的行為を目にすることがありませんでした。

 これは自慢すべきことだと思います。ヨーロッパにも大都市はありますが、親切さと互いを尊重するという点で東京は大きくヨーロッパの大都市の人々を上回っています。思いやりと尊重こそが人々が平和に住む為の最も必要な条件だと僕は思いました」

――ところで、いつそしてなぜ格闘技を始めましたか?
「僕は16歳にキックを始めました。サッカーをやっていたんですが何となく興味がなくなりつつあった時期でした。何か違う新たな事をしようと模索していたんです。自分自身に対していつも怒っているような、燃えているような年頃でした。

 その憤りがエネルギーとなってキックの練習にのめり込みました。コーチはフレッド先生の教え子でした。これ以上教える事がないということで直接フレッド先生に僕を紹介してくれたんです」

――戦績とタイトルそして得意技は?
「44戦29勝(18KO)11敗4分です。WFCA世界王者。ハイキックと頭部へのヒザ攻撃ですね」

――尊敬する選手は誰ですか?
「かつてスポーツ界には多くの王者がいました。特に個性豊かでいながら他者への配慮を忘れない王者。自分のことだけを考えるのではなく、他者へ何ができるのかを考えて実行する人。それこそが本当の王者の条件だと僕は思っています。モハメド・アリは偉大なお手本だと思います」

――では人生で尊敬する人は?
「家内レベッカとフレッド・ロイヤース先生です。基本的に僕のことを尊重してくれる人に対しては同様に僕も尊重しますよ」

――趣味と好物は?
「バイクに乗ることです。ホンダを持っています。寝転がって名作映画を観る事も楽しみなのですが、なかなかゆっくり時間が取れないのが現状です。どうしても練習中心の日々になってしまいます。読書も大好きです。自分を高めることになりますし精神面の強化にもなります。

 昨年は『怒り』や『アグレッシブ』に関する精神強化について学習するために随分と本を読みました。個人の怒り。他者へ向かう怒り。それらについて人の手助けになるようなことをしてみたいですね。好物はパスタ系や米もしくは麺類の健康食が好きです。減量を気にする必要なければこれらのを山ほど食べたいです」

――モットーは?
「『あなたを殺さない全ての事はあなたを強くするものだ』」

――さて、今回の対戦相手はサムゴーです。日本人は誰も彼に勝てませんでした。
「サムゴーがルンピニーの3階級制覇をした王者であることは知っています。得意技が例の地獄の左ミドルであることも知っています。

 昨年オランダで彼の試合を観ましたよ。ちょっと年を食ったかなという印象を受けました。それと、やっぱりちょっと太ったかな、と。でもそれらを差し引いてもサムゴーの持つ豊富な経験は、やはり多くの対戦相手にとっては脅威だと思いますね」

――どんな試合運びをする予定ですか?
「サムゴーを倒す事に自信がありますよ。試合の流れは僕が作ります。サムゴーにとっては悲しい夜になるようにしますよ」

――サムゴーの左ミドルへの対処法は?
「練習でフレッド会長がサムゴー役をやってくれています。多分ご存知だと思いますが、フレッド会長は80年代のメジロジムでロブ・カーマンとともにジムの看板選手でした。元世界王者です。

 その会長が連日サムゴー役をしてくれています。この方法を通して試合展開を予想して流れを組み立てています。イメージトレーニングを繰り返しています」

――実は11月に全日本で70sトーナメントが開始されます。
「噂で知っています。僕は全日本が好きです。日本が大好きです。みんなとても良い人たちでした。何度でも東京で試合をしたいと思っています。みんなの親切に対して僕ができることはいい試合を披露することだと思っています。

 70sトーナメント。興味大ありですよ。そのトーナメントに出て優勝したいです。そして来年は全日本の全ての大会にレギュラー参戦できるようになれば最高ですね」

――10年後は何をしているでしょう?
「父親になっているでしょうね。僕は自分のやりたいことをしながら生きたいんです。感覚的に言えば、毎日がバケーション感覚(リフレッシュで新鮮な気分の意味)なるのが夢です。

 ですから10年後の夢は、毎日一番やりたいことにベストを尽くし、ジムで仲間たちの成長を懸命に助けるような生活にしたいです。残りの時間はスポーツに関する執筆業や評論活動、そして家族の絆を深めるために使います」

――日本へのメッセージをどうぞ。
「僕は日本の選手を尊敬しますし全日本で戦えることに誇りを持っています。全力で試合をして全日本の王者になりたいと決意しております。応援してください」

 インタビューは以上で終了したが、9月18日にアップされたサムゴー・インタビューを英訳して伝えたところ、スターリンから以下のメッセージが届いている。
「サムゴーのキャリア、それに戦績をとても尊重していますが、彼を恐れてはいません。かつてムエタイでサムゴーの素晴らしい時代がありました。今は世代が変わりました。僕の時代ですよ」


ATHLET全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2007
「Road to 70’s」

2007年9月29日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:00 オープニングファイト開始17:30

<全対戦カード>

▼メインイベント タイVSオランダ 70kg契約 3分5R
サムゴー・ギャットモンテープ(タイ/元ルンピニースタジアム・ライト級王者)
VS
レイ・スターリン(オランダ/KBアーネム/WFCA世界ミドル級王者)

▼セミファイナル 69kg契約 サドンデスマッチ
金沢久幸(AJKF/IMTC世界ウェルター級王者)
VS
クリストフ・プルボー(スイス/スクランブル渋谷/全日本ウェルター級2位)

▼第7試合 70kg契約 3分5R
濱崎一輝(シルバーアックス/全日本スーパー・ウェルター級3位)
VS
石毛慎也(東京北星/NJKF/元NKBウェルター級王者)

▼第6試合 70kg契約 3分5R
泰輝(タイ/JMC横浜/元ラジャダムナンスタジアム・スーパーライト級10位)※カノンスックから改名
VS
望月竜介(U.W.F.スネークピットジャパン/全日本スーパー・ウェルター級1位)

▼第5試合 70kg契約 サドンデスマッチ
川端健司(チームドラゴン/R.I.S.E. DEAD or ALIVE TOURNAMENT’06 3位)
VS
チホーノフ・シルギイ(ロシア/KOYU)

▼第4試合 ライト級 3分3R
翔太(S.V.G.)
VS
渡辺太基(藤原)

▼第3試合 3分3R
ユウキ(AJ)
VS
卜部弘嵩(西山道場/ISUMI GYM)

▼第2試合 ライト級 3分3R
寺内直人(SOUL GARAGE)
VS
瀧谷渉太(WSK/桜塾)

▼第1試合 ライト級 3分3R
相馬一仁(DEION)
VS
園山翔一(WSK/桜塾)

▼オープニングファイト 第2試合 バンタム級 3分3R
輝龍(チームドラゴン)
VS
原岡武志(ストラッグル)

▼オープニングファイト 第1試合 ライト級 3分3R
田中幹久(WSK/興気塾)
VS
サトル(シルバーウルフ)

<チケット料金>
SRS席 15,000円/RS席 10,000円/S席 7,000円/A席 5,000円
※SRS席は全日本キックのみでの販売

<チケット発売場所>
チケットぴあ=0570-02-9999
イープラス=http://eplus.jp/
後楽園ホール=03-5800-9999
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com

<お問い合わせ>
全日本キック 03-3365-1171

IC ENTERPRISE&ALL JAPAN KICKBOXING PRESENTS「浪漫」
「Kick Return/Kickboxer of the best 60 トーナメント〜決勝戦〜」

2007年10月25日(木)東京・代々木第二体育館
開場17:00 本戦開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイト数試合

<対戦決定カード>

▼「Kick Return」Kickboxer of the best 60 トーナメント準決勝 3分3R
大月晴明(WPKC世界ムエタイ・ライト級王者/AJKF)
VS
前田尚紀(全日本フェザー級2位/藤原)

▼「Kick Return」Kickboxer of the best 60 トーナメント準決勝 3分3R
石川直生(全日本スーパー・フェザー級王者/青春塾)
VS
山本真弘(全日本フェザー級王者/藤原)

▼「Kick Return」Kickboxer of the best 60 トーナメント準決勝 3分5R
準決勝の勝者
VS
準決勝の勝者

▼スーパーファイト K-1 WORLD MAXルール 3分3R延長1R
尾崎圭司(チームドラゴン/2007K-1 WORLD MAX日本トーナメント第3位、2006R.I.S.E.DoAトーナメント優勝)
VS
山本優弥(青春塾/全日本ウェルター級王者)

<チケット料金>
SRS席20,000円/RS席12,000円/S席8,000円/A席5,000円
※全席指定・当日は5,00円増し。

<チケット発売場所>
チケットぴあ=0570-02-9999
イープラス=http://eplus.jp/
ローソンチケット=0570-00-0777
CNプレイガイド=0570-08-9999
後楽園ホール=03-5800-9999
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com

<お問い合わせ>
全日本キック=03-3365-1171


全日本キックボクシング連盟
「CUB☆KICK'S-8」

2007年10月6日(土)東京・新宿FACE
開場17:00 本戦開始18:00
※本戦開始前にオープニングファイトあり

<決定対戦カード>

▼メインイベント 59Kg契約 サドンデスマッチ3分3R延長1R
水落祐介(はまっこムエタイ/全日本フェザー級5位)
VS
大高一郎(侍塾/元MA日本フェザー級王者)

▼セミファイナル 全日本バンタム級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
ウエンツ☆修一(スクランブル渋谷/同級3位)
VS
菊地 慧(藤原/同級5位)

▼全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
寺崎直樹(青春塾/同級7位)
VS
HIROAKI(峯心会)

▼全日本ライト級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R延長1R
畑尾龍宏(REX JAPAN/同級9位)
VS
鈴木真治(藤原)

※ほか3Rを6〜7試合予定

<チケット料金>
RS席6,000円 S席4,000円 スタンディング3,000円
※当日券は各席500円増し。
※入場の際、ドリング代が別途500円必要。

<チケット販売所>
チケットぴあ=0570-02-9999
全日本キック=03-3365-1171 http://www.aj-kick.com

●全日本キックボクシング連盟 2007年度・大会スケジュール
9月29日(土)後楽園ホール
10月25日(木) 代々木第二体育館
11月18日(日)後楽園ホール
12月7日(金)後楽園ホール

【関連リンク】
≫全日本キックボクシング連盟公式サイト
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