4月27日(日)東京・ディファ有明で開催されたパンクラス主催『PANCRASE
2008 SHINING TOUR』にて行われた昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ/同級初代王者)VS大石幸史(パンクラスism/同級5位)の判定について、大石陣営より提訴文が提出された。以下、本文そのまま。
平成20年5月9日
株式会社ワールドパンクラスクリエイト
選手:大石幸史
セコンド:北岡悟
試合判定に対する異議申し立て
パンクラスオフィシャルルール第7章提訴 第15条に基づいて、2008年4月27日(日)ディファ有明大会 第7試合昇侍(KIBAマーシャルアーツクラブ)と大石幸史(パンクラスism)[3R]の試合判定につきまして、我々大石陣営は提訴させて頂きます。
この試合、パンクラス審判団のジャッジは30対29、29対29、30対30の1-0の判定引き分けという結果の試合でした。
我々大石陣営は下記の理由により、30対28の3-0で大石幸史の勝利だと主張します。
1R・2R、パンクラスオフィシャルルール第10章勝敗 第29条判定 (2)判定基準におけるA優位性・有効的に対戦相手を倒す攻撃B積極性・スタンドのレスリングで積極的に倒しに行く攻撃、その共に多数の攻撃を、大石は決めています。
大石が自らの意思で積極的にテイクダウンを狙い、それを防ぎ耐えようとしている昇侍選手をコントロールしてテイクダウンを決め、トップポジションを奪っています。
昇侍選手は幾度か立ち上がることに成功していますが、それをまた大石は再三再四倒しています。
テイクダウンの回数というよりも、テイクダウンを決めてトップポジションを取り、試合のほとんど全ての時間を支配しています。
1R・2Rの昇侍選手のサブミッションアタックは各一回、そしてそれはパンクラスオフィシャルルール第29条判定(2)判定基準における@ダメージ・関節技や絞め技が一本に近い形に入った、また身体的ダメージを与えたと判断できる攻撃"と言える有効な攻撃には程遠いもの、また昇侍選手の有効な攻撃かつ積極的に攻撃している時間はそのサブミッションアタックの時間のみです。
1R・2Rは両各R10対9で大石のラウンドであると考えます。
3Rは昇侍選手の三角締めによるサブミッションアタックでのチャンスが二度あります。一度目は三角締めの手が入った不完全な形、二度目は手も流れましたが固定のみでこれもまた"@ダメージ・関節技や絞め技が一本に近い形に入った、または身体的ダメージを与えたと判断できる攻撃ではありません。ただ固定した状態でパンチを数発顔面に入れています。
それ以外は1R・2Rと同じ展開、3Rは二度のサブミッションアタックでのチャンスとその固定打撃を有効と見、それ以外の大石のレスリングコントロールを1R・2Rと同様に有効と見て、相殺でイーブン、10対10と考えます。
故にこの試合は30対28で大石の判定勝利であるべきだと我々は主張します。
乱文ではございますが、パンクラス側の誠意あるご回答を宜しくお願い申し上げます。
以上
この提訴文に対し、キング・オブ・パンクラス実行委員会は次のように回答したことを発表した。以下、原文そのまま。
2008年6月24日
大石幸史殿
北岡 悟殿
キング・オブ・パンクラス実行委員会
提訴(2008年5月9日付)に対する回答
2008年4月27日・ディファ有明大会における昇侍対大石幸史戦の判定に対する異議申し立てについて、キング・オブ・パンクラス実行委員会は次のとおり裁定し、これをもって提訴に対する回答とする。
1.結 論
実行委員会は、現場の審判員の判断を尊重し、試合結果は変更しない。
ただし、当該試合の判定を担当した審判員並びに他の審判員から意見を聴取したところ、提訴の主張には首肯できる部分があり、然るべき時機の再戦やランキングの変動にあたっては考慮・善処することとする。
2.理 由
判定は、現場の審判員の判断によって決せられるものである。
提訴された試合については、判定を担当する3人の審判員(担当以外の審判の見解を合わせると5人の審判員)とも採点が異なったように評価の難しい試合であり、実行委員会は担当した審判の判断を尊重する。
審判員から聴取した意見の中には、提訴の主張に与する意見もあり、また当該試合は、担当する審判員の組み合わせによって試合結果が変わり得る(大石の勝利となる)ものであったことは確かであって、提訴の内容については容認できる部分がある。
ただし、パンクラス・オフィシャルルールの総則には、「競技者がパンチ、キック、投げ、関節技、絞め技を有効に使い、体力、技術、精神力、知力、運を競い合うプロスポーツである」と記載されているが、それは「KO」「ギブアップ」につながる技術が重視されているとともに、またその評価については、「運」の部分が試合に反映されるという趣旨が含まれている。競技者に対しては、「運」に左右されることのない明確な「勝ち」を示す試合を期待するとともに、審判員に対しては、その判定によって、力を尽くして好試合を展開した競技者が士気を失することのなきよう、ルール上競われる競技者の能力を的確に評価できる審判力の研鑽に努めるよう勧告する。
3.各審判員の見解
各審判員の採点(左が昇侍、右が大石)
和田 小菅 谷内 松宮 梅木
1R 10-10 10-10 9-10 9-10 9-10
2R 9-10 10-10 10-10 9-10 10-10
3R 10-10 10-10 10-9 10-10 10-10
計 29-30 30-30 29-29 28-30 29-30
(1)和田審判員(サブレフェリー)
1Rは、大石選手がコーナー際で昇侍選手からテイクダウンを奪い、常に優位なポジションをキープしてはいましたが、そこから効果的な攻撃(パウンドやサブミッション等)もなく、1Rは、イーヴンに見受けられました。2Rも、同じ様な展開でしたが、明らかにラウンドの大半は、大石選手が昇侍選手からトップポジションを奪い、完全に試合を支配しているものとみなし、大石選手の優勢としました。
3Rも1、2Rと同様な展開でしたが、下のポジションから時おり昇侍選手が、パンチや三角絞めなどで、大石選手に攻撃を仕掛けましたが、優勢に至るまでの攻撃とは見受けられず、イーヴンと判断しました。
よって、30:29で、大石選手の優勢勝ちとしました。
(2)小菅審判員(ジャッジ)
1R:大石のタックルとポジションは評価したが、その先の攻め技無しで、評価していない。
2R:大石がポジション上は有利だが、昇侍も下から応戦したと評価。
3R:大石のポジション取りが試合の中心だが、点数に評価していない。
(3)谷内審判員(サブレフェリー)
1R〜3Rに共通して受けた印象は、ダメージでマイナスポイントを与える攻撃はなかったものと考えています。
1R:大石選手のテイクダウンからの状態からの進展が見られず、大石選手が、支配したラウンドとして、1ポイント差をつけました。
2R:テイクダウンに至るまでの展開に終始しているためポイント差をつけるに到りませんでした。
3R:大石選手が、上、昇侍選手が、下のポジションですが、その後の展開として、昇侍選手の下からの手数が多いことと、三角で固めてのパンチなど、積極性をとり、1ポイント差をつけました。
(4)松宮審判員
試合当日、私は28-30で大石の勝ちと採点した。1Rと2Rは大石選手のテイクダウンと試合のコントロールとをもって、第29条(2)に定める優位性、積極性を評価した。昇侍選手はよくディフェンスしたものの、自ら攻撃する場面がほとんどなく、有意な差が現れたと解釈する。3Rは大石選手が優位性を示したが、昇侍選手も下から三角締めをトライするなど、積極性が見られた。
以上のことから、1・2Rは(少なくともどちらか1Rは)大石選手が判定上も優勢と判断されるべきであり、28-30(または29-30)が妥当であり大石選手の勝利であったと考える。下のポジションからの積極性を評価して、3Rを昇侍選手の優勢と評価した29-29の判定と、大石選手の優位性と積極性を全く評価しない30-30の判定には疑問を禁じ得ない。
(5)梅木審判員
ビデオを見ての私の判定では29-30で大石選手の勝ちと採点しました。
全ラウンドを通して大石選手がアグレッシブの評価では常に優位に進めていたと思います。
その反面、全ラウンドを通してダメージの評価につながる様な大きい攻撃は無かったと考えます。
1Rは大石選手のアグレッシブ評価につながるタックルからのテイクダウン、トップポジションからのグラウンドでの顔面への打撃の手数の多さに対して昇侍選手の評価につながる攻撃が無かったことから9-10で大石選手のラウンドと見ました。
2Rも変わらず大石選手はアグレッシブ評価につながる攻撃を続けましたが、昇侍選手も1Rに比べ下からの手数が増え、大石選手優勢なラウンドと見ながらも1点差をつけるラウンドとは判断できず、10-10と見ました。
3Rも大石選手のアグレッシブは変わらないと判断しましたが、昇侍選手のアグレッシブが1R・2Rよりも出ていたと判断し2Rよりも差が無い10-10と見ました。
冒頭でも書いたように常に大石選手がアグレッシブに試合を進めていた中で、昇侍選手がそれに対してどの様にしていたか、1点をつけるほどの差がそのラウンドにあったかというのがこの試合を採点する上でのポイントとなりました。
以上
「第29回パンクラスゲート2ワンマッチ大会」
2008年8月10日(日)P’s LAB東京
試合開始12:00
<参加料金>
3,000円
<参加資格>
格闘技歴2年以上で18歳以上の心身ともに健康な男性
<試合形式>
ワンマッチ
<申込書取寄せ締切>
7月25日(金)消印有効
<申込締切>
8月1日(金)消印有効
<申込書取寄せ方法>
氏名、住所、電話番号、を明記の上、90円切手を同封、下記宛先まで郵送で請求。または直接P’s LAB東京・横浜で申込書を受け取るか、パンクラスHPからもプリントアウト可能。
〒106-0047 東京都港区南麻布4−2−25潟潤[ルドパンクラスクリエイト
「第28回パンクラスゲート2」係
<お問い合わせ>
P’s LAB東京=TEL:03−5792−7079
パンクラス
「PANCRASE 2008 SHINING TOUR
第14回ネオブラッド・トーナメント 決勝戦」
2008年8月27日(水)東京 ・後楽園ホール
開場18:00 開始18:30
<追加対戦カード>
▼ライト級戦 5分2R
五十里祐一(パンクラスP’sLAB東京)
VS
エリヤ(TEAM坂口道場)※松田恵理也から改名
▼ネオブラッド・トーナメント ライト級決勝戦 5分2R
青木宏樹(和術慧舟會駿河道場)
VS
スティーブ・マグダレノ(TEAM坂口道場)
<決定対戦カード>
▼ウェルター級戦 5分2R
鳥生将大(パンクラスism)
VS
岩見谷智義(高田道場)
▼ネオブラッド・トーナメント バンタム決勝戦 5分2R
江泉卓哉(総合格闘技道場 武門會)
VS
廣瀬 勲(ストライプル)
▼ネオブラッド・トーナメント フェザー級決勝戦 5分2R
田中康友(SKアブソリュート)
VS
齊藤裕俊(和術慧舟會GODS)
<チケット料金>
SS席12,000円 A席8,000円 B席6,500円 C席5,000円 D席4,000円
※当日券は500円増し
<チケット発売所>
チケットぴあ=0570−02−9999(Pコード 594−040)
ローソンチケット=0570-00-0403(Lコード34473)
イープラス=http://eplus.jp/battle/
後楽園ホール 03-5800-9999
書泉ブックマート 03-3294-0011
レッスル池袋 03-3989-0056
ビデオショップチャンピオン 03-3221-6237
フィットネスショップ水道橋 03-3265-4646
チケット&トラベルT-1 03-5275-2778 http://www.t-1.jp/
格闘技・プロレス図書館 闘道館 03-3512-2080
プロレスショップ・アンビション 03-5213-8681
バトルロイヤル 03-3556-3223
パンクラス=03−5792−0815 http://www.pancrase.co.jp/
※ぴあ(ファミリーマート・サンクス)、ローソンチケット、イープラス(セブンイレブン)は全国各地の窓口で購入可能。
<お問い合わせ>
パンクラス=03-5792-0815
パンクラス
「PANCRASE 2008 SHINING TOUR」
2008年9月7日(日)大阪・アゼリア大正ホール
開場15:00 開始16:00
<チケット料金>
SS席6,000円 A席5,000円
※当日券は各席500円増し。
<チケット発売所>
ローソンチケット=TEL:0570−084−005(Lコード56523)
イープラス=http://eplus.jp/battle/(パソコンもケータイも同じアドレス)
バディ・スラム=TEL:06−6645−1378
フィットネスショップ難波店=TEL:06−6214−7951
神戸住吉・富万=TEL:078−811−6222
大阪イサミ=TEL:06−6212−1332
P’s LAB大阪=TEL:06−6649−8530
パンクラス=TEL:03−5792−0815
パンクラスストア=http://www.pancrase-store.com
<お問い合わせ>
パンクラス=TEL:03−5792−0815
●パンクラス2008年上半期スケジュール
・8月27日(水)後楽園ホール大会 ネオブラッド・トーナメント決勝戦
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