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【ニュース】ムエタイ&RISEをより競技化するためJMD発足、理事長は藤原敏男氏!

2010/01/25


 1月23日(土)東京・ディファ有明で開催されたM-1MC&クロスポイント合同興行『REBELS』の試合後に記者会見が行われ、日本におけるRISEルールの大会とWPMF(世界プロムエタイ連盟)ルールの大会を監視する理事会として「JMD」(ジャパン・マーシャルアーツ・ディレクターズ)の発足が発表された。

 会見には理事長に就任した“ムエタイ500年の伝統を初めて破った男”藤原ジム・藤原敏男会長、ムエタイ大会『M-1ムエタイチャレンジ』を主催するM-1MCの山本智代表、同じくムエタイ大会『REBELS』を主催するクロスポイント代表&アマチュア立ち技大会『KAMINARIMON』責任者の山口元気氏、そして『RISE』を主催するKGS代表の伊藤隆氏が出席。

 JMDは連盟や団体ではなく「立ち技格闘技の安全面、競技としての根底が崩れていないかを見張り、ムエタイとRISEをJMD管理の下、行っていく」という。「プロモーターがレフェリーを雇う今の形はおかしいので、レフェリーをJMDが派遣する形をとる」など、競技としてムエタイとRISEを確立させていくのが狙いだ。(※まずはムエタイ部門から始め、RISEは正式ではないが参加する意思で話し合いをしている最中だという)

 山本代表は「タイのプロムエタイ協会(WPMF)本部に日本ランキングを申請中で、間もなく認可が下ります。賛同ジムが多数集まっているので、ムエタイ部門はJMD管理の下、WPMFを中心にやっていきます。連盟や協会ではなく、日本でムエタイを盛り上げていこうという趣旨の大会を行っていきます」と、WPMFが協力体制にあることを発表。

 つまり、JMDの管理下にWPMF JAPANとRISEがあるという形になる。山口氏は「ムエタイ部門もRISEと同じようにフリーでも参戦できる場所にする。賛同いただければ連盟や協会に加盟しているしていないは関係なく、自由に出入り出来る場所」と説明した。

 理事長に就任した藤原氏は「日本の格闘技界が2010年を迎え、社会の状況を見ても危機感を感じています。これから日本の格闘技を世間に広めるために、アマチュアや子供の教育をして最高のものを作っていきたい。そのお役に立ちたいと思い、賛同しました。今までのものを修正してゼロから新しい形を作っていきたいと思います」と挨拶。

 RISEの伊藤氏は「RISEの先にK-1があることはこれまでと変わりはありませんが、競技化の確立をします。今まではイベント先行できましたが、これからは次世代が憧れる組織作りをしたいと思っています。先日も20以上のジムが集まって会議をしたんですが、格闘技を盛り上げていこうという意思が感じられました。K-1の世界に通用する選手を作っていくために、JMD管理の下、ランキングやコミッション作りをしていきます。競技化すればもっといい選手を作れると思う」と、賛同の意思を表明する。

 今はKGS主催で行われているRISEも、将来的には各ジムなどのプロモーターが主催してRISEという競技として広めたいと思っている、とも。

 山口氏は「ムエタイは立ち技の技術を全部使う格闘技で、RISEはヒジと組んでのヒザが制限されている。これはレスリングにフリースタイルとグレコローマンスタイルがあるように、2つのルールが違う競技があっていいと思います。お互いに素晴らしいものです。世界を目指すという選手に夢が与えられるようなものを作っていきたい。イベント化して目先のファンばかり増やしていくよりも、競技化をしっかりやって子供のアマチュアから大人のアマチュア、そしてプロの選手という道筋をしっかり作るためにJMDは生まれました」と説明。

 JMDの具体的な活動としては、RISE部門がまだ正式加入ではないので、ムエタイのWPMF JAPANのランキング戦に不正がないかを監視する。例えば、45日以内にKO負けした選手が出場していないか、ライセンスもない総合格闘技の選手がチャンピオンやランカーといきなり試合をするのはおかしいのでそういうことがないか、など。「興行は主催するプロモーターにとって都合のいいことになってしまう。しかし、それはいけないと言っていただける組織があればより競技化していくでしょう」(伊藤氏)。

 レフェリーやジャッジも本場タイから招いて講習会をやり、「ムエタイのジャッジを作りたい」(山本代表)とし、いずれはJMD、レフェリー・ジャッジ協会、プロモーターと三権分立の形を作りたいという。

 現在、M-1とレベルスの2つの大会が参加しているが、もうひとつのムエタイ大会『ムエローク』とも調整中で、山本氏は「ぜひ参加して欲しい」と呼びかけた。他にも、地方のジム主催興行でWPMFのランキング戦を行うことも歓迎する。

「いま地方ではジムの自主興行が多いですが、多くはただ試合をするだけの消化試合のようなものになっていますよね。それでは勝つこと以外の目標がなくなってしまう。選手たちにいい目標を作っていきたいので、自主興行にランキング戦を入れたいのなら加盟はないので最低限のルールを守っていただければOKです」(山口氏)

 JMD認可の大会は3月の『M-1ムエタイチャレンジ』が第一弾となり、WPMF JAPANのランキング戦も開始されていく。また、山口氏はJPMC(ジャパン・プロフェッショナル・ムエタイ・コミッティ)が管轄するWBCムエタイとの対抗戦もやりたい、と発言。「同じムエタイの仲間なので敵ではない。年に1回でいいので、WPMFとWBCムエタイの日本チャンピオンが対戦するようなことをやりたいですね」と語った。

 最後に藤原理事長は、「自分たちがやってきたのは打倒ムエタイです。これを機に選手を強化して、タイや世界に通用する強力な選手をまた作ってみたいというのが夢です」と語り、今後、藤原ジムの選手をRISEやM-1ムエタイチャレンジにも参戦させていくことを明らかにした。


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【関連リンク】
≫M-1公式サイト
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